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最強のチームが最高のプロダクトを作る

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November 09, 2023

 最強のチームが最高のプロダクトを作る

社内のプロダクトマネージャーやイノベーターに向けて話した内容です。
価値の探索に適したチームとその作り方について話しました。
口頭でフォローした内容も多いですが、スライドが参考になると嬉しいです

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November 09, 2023
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Transcript

  1. アイスブレイク(チャットを賑やかにする練習) 1. チャットに「あなたの好きな飲食店」を投稿してください ◦ 僕の好きな飲食店は「餃子の王将」「びっくりドンキー」「濃菜麺 井の庄」です ◦ 好きな飲食店が思いつかない場合は、「昨日の晩ごはん」を教えてください ◦ 無邪気にチャットに投稿する練習です

    一度、何か投稿しておくと、次に投稿するハードルが下がります ◦ 抵抗感がある場合は無理強いはしません。ちょっと勇気を出してもらえると嬉しいです 2. 他の人の投稿の良さそう店に対して👍や🧡でリアクションしてください ◦ 自分の投稿にリアクションがつくと嬉しいものです ◦ 勇気を持って投稿したり、発言してくれた方には「承認」をもって応援しましょう ◦ あなたがリアクションすることで、他に人もリアクションがしやすくなります
  2. 欲求の充足 チームとは、価値と解決策を探索し実現する能力 顧客の現状 顧客の 理想の状態 解決策 = プロダクト 手段 誰がどんな状態

    になると最も価 値があるか? 理想の状態に導 く最も適切な手 段は何か? 価値 立派なプレイブックがあっても、チームメンバーがいなければ何も生まれません
  3. なぜ、あなたが顧客と直接話すと良いのか プロダクト開発は長期戦。短期的な苦労を回避せず、長期的なメリットに目を向ける 1. 顧客から多くの情報を受け取ることができる ◦ 人を仲介することで、情報量は落ち、バイアスがかかってしまう ◦ プロダクトの初期段階では、この理解不足が判断を難しくし、致命的なミスに繋がる 2. 早い段階で顧客を理解する方法を学ぶことは複利で効く

    ◦ 「経験→内省→教訓(概念化)→実践」を継続することで人は成長できる ◦ プロダクトの成功に一発屋はいない。誰よりも顧客に詳しいことが、競合への優位性となる 3. 誰のためのプロダクトかを知っていることが、モチベーション維持に繋がる ◦ プロダクト開発は難しく、社内外で多くの摩擦や障壁がある。 ◦ 顧客を知っていることが心(とプロダクトの軸)を折られない支えとなる 4. あなたが顧客の理解と探索を重要視する姿勢を、チームメンバーは見ている ◦ あなたが脳内の妄想を優先するならば、メンバーはあなたの脳内から正解を探そうとする
  4. 価値に拘り、自律的に探索し、適応するチーム ヒトデはクモよりなぜ強い オリ・ブラフマン/ロッド・A・ベックストローム (著), 糸井 恵 (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4822246078 問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術

    安斎勇樹 (著) https://www.amazon.co.jp/dp/4799328085 ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現 フレデリック・ラルー (著), 鈴木立哉 (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4862762263
  5. 価値に拘り、自律的に探索し、適応するチーム ヒトデはクモよりなぜ強い オリ・ブラフマン/ロッド・A・ベックストローム (著), 糸井 恵 (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4822246078 問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術

    安斎勇樹 (著) https://www.amazon.co.jp/dp/4799328085 ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現 フレデリック・ラルー (著), 鈴木立哉 (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4862762263 ヒトデ型組織 誰もがリーダーであり 目的に対して 機能し続ける ワークショップ型組織 現場メンバーが 自ら問題を発見し 素早く柔軟に 解決策を探索する ティール組織 グリーン組織 ビジョンに応じて メンバーが主体的に 判断し、行動する
  6. 1. 情報を透明化する メンバーが自律的に判断して動くには、情報と判断基準が必要 認識を揃え、自律的に動いても散り散りにならないようにする そのために、情報をリーダーに集約せず、オープンな場に集めるようにする • チームのビジョンや方針をドキュメント化し、明確にする ◦ かっこよい文章、夢のある文章よりも、誤解の少ない文章で伝える ◦

    不確実さも含め言語化され、目指す姿や現状の認識が揃う ◦ 「自律的な探索をしよう」というチームの在りたい姿、行動指針も示す • 誰もが最新の情報を確認できるようにする ◦ 得た情報を素早くチームに共有する。みんなが見ている場所に流し、気づきやすくする ◦ 隠されている情報がないと信頼している ◦ 最新の情報がどこにあるか理解し、更新されていると信頼している
  7. 試して効果的だったこと • 情報を集約する場所を作る ◦ 置き場が曖昧な情報は、個人の内側で眠ってしまう ◦ 誰もがストレスなくアクセスできる場に、情報を集約すると決め、迷いを減らす ◦ どのような情報を、どうやって集めるのかチームで決める •

    議事録をみんなで取る ◦ 1つの議事録を複数人で同期的にメモする ◦ 誰が話しても、記録が残るようにする ◦ 全てのメンバーが、情報を作り、更新し、変える権利があることを体感する ◦ 他のメンバーが作成したドキュメントを編集することへの抵抗感を減らす • Slackでの分報(#times~)やチームチャンネルで作業や思考を呟く ◦ 各自が何をやっているのか、何を考えているのか、何に困っているのかを垂れ流す ◦ 困ったときに聞くハードルを下げるとともに、周りのメンバーの関心を引き出す
  8. 試して効果的だったこと • チームで輪読会(書籍、記事)をする ◦ 様々な専門性を持つメンバーが集まったチームで会話が成立するように輪読会で共通認識と 共通言語を増やす ◦ 知識の前提を揃えることで、発言の背景や課題感の理解が可能になる ◦ チームの共通言語が増えると意思疎通が早くなる

    • 振り返りやディスカッションの場を定期的にもつ ◦ チームの違和感を、チームで議論できる場を持つ ◦ 認識の齟齬の発見や、ノウハウの言語化に繋がる ◦ 自分たちの目指す姿を言語化し、自分たちの働き方を自分たちで考える体験を通して理解す る。それはーナーシップの獲得につもながる • 大事な情報は何度でも伝え、重要な発見や変更は即座に共有する ◦ 相手の時間を奪うことを恐れず、他のメンバーに確かに伝わることを優先する ◦ 「チームに相談したいことがあった場合に、即座にチームを集めて相談できるか?」を問う
  9. 3. 内向きなエネルギーの消耗を減らす 人が持っているエネルギー(関心、思考、注意力)は有限 エネルギーやリソースをプロダクトの成功にできる限り使ってもらいたい 価値を生み出すための摩擦を少しでも減らす • 価値の提供に集中できるようにする(認知負荷) ◦ チームを機能別(企画、開発)で分けず、チーム内で情報が流通するようにする ◦

    職能横断型チームにすることで、価値を生み出す際の受け渡しや連携チーム数を減らす • 躊躇、迷いを減らす(心理的安全性) ◦ メンバーの相互理解を増やし、価値を生み出すための挑戦や厳しいFBを増やす ◦ 人が大きく入れ替わることを防ぐ • ありのままの自分を発揮してもらう(全体性、ホールネス) ◦ 個人の存在ありのままを尊重し、持てる個性、能力、エネルギーを最大限発揮する
  10. 試して効果的だったこと • チームを提供価値の単位でわけ、小さく保つ ◦ プロダクトチーム全体でコミュニケーションパスを設計し、密に連携する相手を絞る。 • 兼務をしない。仕掛中(WIP)の案件も絞り込む ◦ 50%稼働8人よりも、100%稼働4人の方がパフォーマンスは高い ◦

    コミュニケーションのオーバーヘッドは少なく、スイッチングコストも同期コストも軽い ◦ 100%稼働4,5人なら「今から話そう」ができる • チームビルディング合宿を行う ◦ 自己開示による相互理解を深める。 ◦ 個人の目標とチームの目標を話し、すり合わせる。 ◦ 自分たちの在りたい姿をディスカッションし、自分たちで目指す姿と手段を考える
  11. チームビルディング合宿の内容と意識していること 1. 自己紹介 ◦ 経歴、出身、趣味など否定されづらいデモグラ属性に近い内容から始める ◦ 自分が率先して踏み込んだ自己開示を行い、メンバーの仮の安全ラインを広げる ◦ 自己開示してくれたメンバーに感謝、承認をすることで、安全ラインが広がる 2.

    価値観の共有 ◦ 自分の考え方、大事にしていることなど価値観を話す ◦ それぞれの違いを可視化し、違いを楽しむ。 ◦ チームの集団から外れている人は マイノリティではなく、貴重な視点 ◦ 文字だけで終わらず、 そう考えた理由や背景を聞く 例:会話のスタイル (考えてから話す↔とりあえず話す)
  12. チームビルディング合宿の内容と意識していること 3. 自分のありたい姿の共有 ◦ チームのありたい姿を話す前に、個人の思いや考えを先に吐き出してもらう ◦ 自己認識だけでなく、メンバーからの認識も話し、自分の思いを明確にする 4. チームのありたい姿を議論 ◦

    個々のメンバーの過去(自己紹介)、現在(価値観)、未来(在りたい姿)を共有した上 で、チームの未来(在りたい姿)を話す 過去 現在 未来 個人 チーム 自己紹介 価値観 在りたい姿 在りたい姿
  13. 4. リーダーの振る舞いがチームの文化を決める メンバーはリーダーの振る舞い、評価基準、発言、考え方をみている リーダーが管理者からファシリテーターに変わらない限り、チームも変わらない 誰よりも率先して探索と適応を行う • 計画型から探索型へ ◦ 率先してリサーチを行い、自分の妄想ではなく、探索結果で判断する ◦

    リリースではなく、価値の提供を優先する(ビルドトラップ) • 管理者からファシリテーターへ ◦ How(指示)ではなく、Why(目的)を伝える。目指したい姿を伝える。助けてもらう。 ◦ 自分と違う意見や質問をアイデアが磨かれるチャンスと捉える。感謝を伝える。 • ベストプラクティスではなく、現実のチームメンバーを見る ◦ チームの状況は多種多様。少しずつ現実の課題を見ながら変化を積み上げていく
  14. 若手の退職理由ベスト5 1. 上司から大切に扱ってもらえない 2. 積極的な行動を抑え込まれてしまう 3. 意見に耳を傾けてもらえない 4. 責任範囲を拡大してもらえない 5.

    給料 アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方: 一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術 https://www.amazon.co.jp/dp/4837983413
  15. まとめ • 顧客とその課題を捉えるのが難しくなり、チームも計画型から探索型へと適 した在り方が変化している • リーダーも管理者として指示を出す役割から、ファシリテーターとしてメン バーが自律的に動きやすい環境を作り、個性を発揮できるようにする役割へ と変化している • チームが変わるために、まずはあなたが率先して「妄想ではなく現実を探索

    する」姿勢をメンバーに見せ、分からないものは分からないと認め、メン バーの意見や助けを求め、何よりも感謝を伝える • プロダクト開発は長期戦。短期間での成果も大事だが、長期的な視点でメン バーの成長と文化形成、顧客理解の蓄積で、チーム全体の能力を高める
  16. DALL-E 3 w/ ChatGPT ディスカッション slido.com #XXXX XXX Slidoで質問や議論テーマを募集します 質問の投稿はもちろん、話したい投稿に投票も可能です

    気軽に投稿と投票をお願いします 投票数の多いものから話します 最初に投稿者に背景を伺いますが、匿名希望の方は反応 せず黙っていてください 他の参加者は、チャットで気づきや感想、自分の場合は どう考え何をしたかを呟き、学びを広げてください