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Claude Codeで実装以外の開発フロー、どこまで自動化できるか?失敗と成功

Claude Codeで実装以外の開発フロー、どこまで自動化できるか?失敗と成功

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ndaDayo.Sugawawa

August 21, 2025
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  1. 4

  2. SENとClaude Code SENでのClaude Code活⽤状況 SENでは、特定のAIエージェントを使うという標準化はしていない。 それぞれのチームが⾃分たちの状況に合わせて、⾃由に使い⽅を決めている。 チームごとの活⽤例 • あるチームでは、Pdm含めて全員が共通でClaude Codeを

    利⽤し、レビューやタスク分解も含めてフローを統⼀ • 別のチームでは、開発側からビジネス側に向けて普及活動 を⾏い、業務効率化の取り組みにClaudeDeskTopを取り⼊ れる動き 現状 チームごとにスタイルは異なるものの、 Claude Code/ClaudeDeskTopは開発現場からビジネス側にも 波及しつつあり、多様な形で浸透しているのが現状 7
  3. 私とClaude Code 使⽤経緯 今年の1⽉頃からCursorをメインに使⽤ • Claude CodeのProプランが出たタイミングで乗り換え • それ以来、コードはほとんどClaude Codeに書かせる形が

    メイン 乗り換えの理由 実際に使ってみたときのアウトプット精度がCursorとまった く違うと感じたため 現状、ほぼClaude Codeを主軸にしながら、開発フロー全体を回しています 8
  4. あくまで!実験 背景 • ツールやtipsが乱⽴し、Claude Codeも進化し続けている • 「これが標準フローだ」と決め打ちするのは現実的ではな い アプローチ •

    何がうまくいくか、どこで失敗するかは、実際に試してみ ないと分からない • 「これはAIに任せた⽅が速い」「これは⼈間がやった⽅が いい」といった境界を探す必要がある "失敗上等で最適解を⾒つける"というチームでの共通認識 今回ご紹介する取り組みも、SEN全体の標準ではなく、私のチーム内で⼩さく進めてきた実験です 15
  5. 具体的な⾃動アウトプット 競合調査 主要な競合サービスの同等機能 の有無や仕様 機能利⽤率集計 各機能がどれくらい現場で使わ れているか、利⽤率集計 他現場の要望集約 zohoの要望を横断的に抽出‧グ ルーピング

    UI‧画⾯構成の確認 対象機能の画⾯キャプチャや導 線、操作⼿順を⾃動で整理 ソースコード‧技術的影 響の可視化 対象機能の実装箇所や関連ロ ジック調査 Playwright mcpやDuckDBを活⽤しながら情報を整理していく 23
  6. 実験結果:⼤幅な効率化に成功! Claude Codeが⽣成したドキュメントを会議で活⽤することで、 以前情報収集に費やしていた時間がほぼなくなり、意思決定のスピードが⼤幅に向上 情報収集時間 情報収集に要する時間、⼤幅減 Claude Codeではわからない CSチームの知⾒やユーザーの声を共有す る時間に

    判定スピード 意思決定のプロセスが⼤幅に加速 判断材料は揃っているので、 納得感のいく判断をスピーディーに できるになった 会議の質 会議が「意思決定」の場に! 情報不⾜で決めきれないがなくなり、 さくさくと意思決定できるようになった 25
  7. 実験を通じて感じたこと ✗ 代替アプローチ 既存の⼈間の作業をAIに置き換える → 効果は限定的 メンタルモデル作成をAIに代替 → 事実確認とやり直しで⼯数増 仕様書を作らせる

    → 結局、⼈間が⾯倒をみる必要がある ◦ 再設計アプローチ AIを前提にプロセス全体を組み直す → かなり効果的 • 実験1: 情報収集の⾃動化による意思決定⾼速化 → 会議時間 がかなり短縮 そこで視点を変えました。 必要なのは「代替」ではなく、AIを前提にしたフローの再設計 37
  8. デモ駆動開発 デモを起点に進める開発フロー エンジニアが完成形に近いデモをClaude Codeで作成し、それを叩き台に仕様やデザインを固めちゃう! 1 1. デモ作成 エンジニアがClaude Codeでデモを作成する 2

    2. レビュー 関係者全員でレビューを ⾏う 3 3. 再デモ フィードバックを反映し て再デモを出す 4 4. 最終確認 ステージングで完成度を 確認し、最終確認を経て リリースする 38
  9. デモ駆動開発に切り替えた背景 1 実装コストの最⼩化 Claude Codeを使えば仕様さえまとまっ ていれば実装コストを限りなくゼロに近 づけられるという確信 2 ドキュメント基盤の整備 「やる∕やらない判定」で、要件整理の

    ドキュメントをかなりの精度で⾃動⽣成 できるようになっており、すでにドキュ メント⾯の⼟台は整っていた 3 合意形成の効率化 デモをベースに議論を回すことで、ド キュメントだけでは合意形成が進みにく かった部分も、より具体的に、より早く 固められるようになるのでは?と考えた からです。 前提が揃ったことで、 「デモを起点に仕様‧デザインを固めていく⽅が効率的」 と判断 39
  10. デモ駆動開発やってみて(まだ初めて3週間... 過去の試み AIに複雑な仕様やメンタルモデルを作成させるアプローチは、 • 「それっぽい」が実⽤に耐えない • 結局、⼈間の修正⼯数が増⼤ • かえって混乱を招く という課題に直⾯した。

    デモ駆動開発の解決策 Claude Codeを活⽤し、 • AIは⾼速プロトタイピングに注⼒ • ⼈間は具体的なデモで認識を統⼀ • ⼿戻りなく、創造的な議論に集中できる ⼈間とAIの役割が最適化 40