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FinOps × Kagent で踏み込む 「なぜ」に答えるコスト分析エージェント

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July 23, 2026

FinOps × Kagent で踏み込む 「なぜ」に答えるコスト分析エージェント

AWSのコスト異常検知やMCPで「何が変更されたか」は分かっても「なぜ変更したか」は分からない。原因確定には結局、担当者への人的ヒアリングが必要でした。そこでBackstageの担当者情報をKagentに連携し、コスト分析エージェントが「誰に聞けばファクトチェックできるか」まで案内できるようにする改善提案です。

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July 23, 2026

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Transcript

  1. A G E N D A 目次 01 自己紹介 02

    発表者のバックグラウンドと本日のテーマ 03 現状の課題 いま自動化している調査の仕組み 04 MCP / API が返すのは「変更の事実」だけ 05 解決アプローチ 担当者リストを社内コンテキスト化(Backstage 連携) FinOps と Kagent でのコスト分析 抜けている「なぜ」の視点 事実だけでは変更の是非を判断できない 06 あるべき姿・まとめ 「誰に聞けばよいか」まで答えるエージェントへ
  2. FinOps とは クラウドの価値を最大化する、財務・技術・ビジネスの協働文化とプラクティス Financial Operations クラウド利用費を各チームが共通言語で可視化し、「ビジネス価値に見合う投資か」を継続的に判断・改善する運用モデル 3 つのフェーズ(FOCUS) 1 2

    3 Inform(可視化) Optimize(最適化) Operate(運用・継続改善) コストとリソースの利用状況を見える化し 、関係者へ共有する リソースの適正化・割引購入・無駄の削減 を実施する ガバナンス・自動化・異常検知を継続的プ ロセスに組み込む
  3. Kagent によるコスト分析 コストアラートをトリガーに、AI エージェントが調査ステップを自律実行する Kubernetes / クラウド運用向けの OSS AI エージェント基盤。LLM

    と各種ツール(CLI・API)を組み合わせ、自然 言語の指示から調査・診断タスクを自律実行できる 自動調査フロー › › › コストアラート エージェント起動 MCP / API を自律操作 調査レポート生成 Cost Anomaly Detection が異常を検 知 アラート内容を入力に調査を自動 実行 Cost Explorer・CloudWatch・ CloudTrail 等を順に確認 推定原因・根拠・推奨対応をまと めて出力
  4. Kagent アーキテクチャ 自然言語の指示から、エージェントが MCP と LLM を使い分けて自律的に調査する構成 Kagent / Kubernetes

    namespace SKILL.md User UI / CLI Controller コスト分析 エージェント MCP Server 群 運用担当者 自然言語で指示を入力 Pod を管理・制御 SKILL.md を基に MCP 呼び 出しを自律判断 AWS API を呼び出す 推論 LLM 推論経路 エージェントの推論リクエストを VPC 経由で Bedrock へ転送する LiteLLM プロキシ VPC Endpoint Amazon Bedrock
  5. デモ:Kagent UI から自然言語で問い合わせ 分析用エージェントを選び、チャット欄に日本語で聞くだけ ― SQL の知識は不要 自然言語で聞くだけ 分析用エージェントを選択 BigQuery

    分析用の google-cloud-agent( Gemini)を選ぶ 日本語で質問を入力 チャット欄に聞きたいことを書いて送信す るだけ 利用ツールが右に表示 エージェントの役割と利用可能ツール( BigQuery MCP)を確認できる 「thelook_ecommerce の 2024 年 月別売上を教えて」 出典:T.REX「KagentをGKE上で動かしてみた ― BigQuery MCP 連携まで」Zenn https://zenn.dev/ukrocksre/articles/kagent-on-gke
  6. デモ:エージェントの回答(表+考察を自動生成) BigQuery MCP が SQL を自動実行し、集計結果と考察を自然言語で返す SQL を書かずに、集計から考察まで SQL を自動実行

    質問を送ると BigQuery MCP 経由で SQL が自動生成・実行される 結果を表で提示 月別の売上額・注文数を集計し、そのまま表として回答 考察まで自然言語で生成 「年間で右肩上がり」「年末商戦で 12 月が最大」などの示唆を付与 対話でそのまま深掘り 商品カテゴリ別・ユーザー属性別など、追加分析も会話で継続できる ポイント:SQL の知識がなくても、担当者が自分でデータを分析できる 出典:T.REX「KagentをGKE上で動かしてみた ― BigQuery MCP 連携まで」Zenn https://zenn.dev/ukrocksre/articles/kagent-on-gke
  7. MCP / API が返すのは「変更の事実」だけ 自然言語で調査可能になっても、それは変更履歴の再確認にすぎない CloudWatch MCP CloudTrail MCP Athena

    / CUR MCP いつ・何が起きたか 誰が・何をしたか どのコストが増えたか メトリクスの急変からコスト急増と一致 するリソースの異常を特定 API 操作ログからリソースの作成・変更・ 削除を時系列で抽出 サービス・リージョン別にコスト変化を 分解して定量化 得られるのは “変更の事実” 得られるのは “変更の事実” 得られるのは “変更の事実” 3 つの MCP が返すのは、すべて「いつ・誰が・何を変更したか」という変更履歴の事実 自然言語で問い合わせられるようになっても、事実の再確認にとどまり、本質的な問い ―「その変更は必要だったのか」― に は答えられない
  8. 抜けているのは「なぜ」の視点 事実(What / Who / When)が揃っても、Why が無ければ変更の是非は判断できない エージェントが答えられること 答えられないこと =

    変更の事実 = なぜ、その変更をしたのか いつ増えたか コスト急増の時刻・期間 誰が変更したか 操作した IAM ユーザー・ロール ? 変更の意図・背景がわからない そのため、コスト増が 「事業上必要な変更」なのか 「削減すべき無駄」なのかを 判断できない 何を変更したか 対象リソース・設定の変更内容 事実の自動収集だけでは、本質的な解決に繋がらない
  9. 気づき:要因は「人」に聞くしかない エージェントの調査結果を基に、システム担当者へ「なぜ変更したか」を確認して初めて要因が確定する › › › Kagent の調査結果 担当者へヒアリング 「なぜ」が判明 要因を確定

    変更の事実(いつ・誰が・何を) を提示 「なぜこの変更をしたのか」を確 認 変更の意図・背景が明らかになる コスト増の是非を判断できる ヒアリングの例 調査担当 「なぜこのインスタンスをスケールアップしたのか?」 システム担当 「キャンペーン対応で一時的に増強。想定内の変更 」
  10. 不足していたもの = システムごとの担当者リスト 「誰に聞けばよいか」を、コスト分析エージェントが知らなかった 担当者リスト(イメージ) アプリケーション担当 インフラ担当 デプロイ・機能変更・スケール 設定など、アプリ由来のコスト 変動を把握

    ネットワーク・ストレージ・基 盤リソースなど、インフラ由来 の変動を把握 システム アプリ担当 インフラ担当 決済 API 佐藤 田中 レコメンド基盤 鈴木 高橋 データ分析 山本 中村 この「システム × 担当者」という社内特有のコンテキストが、エージェントには無かった 担当者情報が無いと、要因を確定するための「誰に聞くか」の特定に、結局また人手の探索が必要になる。 = ここを埋めれば、エージェントの回答は「事実」から「次のアクション」へと踏み込める
  11. 解決アプローチ:担当者リストの一元管理 属人的な Excel 管理から、Backstage による Software Catalog 管理へ Before:Excel 管理

    After:Backstage 管理 ✕ 担当者が変わっても更新が滞りやすい ✓ Software Catalog で担当者を一元管理 ✕ 所在が散在し、最新版がどれか分からない ✓ システムのメタデータとして常に最新化 ✕ API で参照できず、エージェントが取得不可 ✓ Backstage API 経由でエージェントが取得可能 一元管理 常に最新 API 連携 担当者情報を単一の情報源に集約 システム定義とともに更新される エージェントが自動で参照できる
  12. あるべき姿:社内コンテキストを参照するエージェント 変更の事実 + 担当者リスト(社内コンテキスト)で「誰に聞けばよいか」まで回答する › › › コストアラート Kagent が調査

    Backstage API で 担当者を取得 誰に聞くかまで回答 Cost Anomaly Detection が検知 変更の事実を MCP で収集 システム × 担当者の社内コンテキス トを参照 ファクトチェックの相手を明示 エージェントの回答(あるべき姿) 「決済 API のコストが前日比 +38% 増加。CloudTrail 上、EC2 インスタンスのスケールアップが要因です。確認は 決済 API のインフラ担当・田中さん(Backstage 参照) へ。“なぜ増強したか”をヒアリングすればファクトチェックでき ます」
  13. Backstage 連携のアーキテクチャ Kagent が Backstage Catalog API を呼び出し、システムの担当者(アプリ/インフラ)を解決する Backstage(開発者ポータル) ①

    照会リクエスト(Bearer) Catalog REST API Kagent エージェント ② 担当者(アプリ/インフラ)を取得 /api/catalog/entities … Software Catalog Component → owner(Group) + 担当者アノテーション 担当者を Backstage に照会 Auth:Bearer Token(Secret) API 連携の流れ 1 コスト異常のリソースタグからシステム名を特定(例 system=paymentapi) 2 Backstage Catalog API を Bearer Token 付きで呼び出す 3 Component の owner(Group)と担当者アノテーションを解決 4 アプリ担当・インフラ担当を回答に組み込み「誰に聞くか」を提示 REST 呼び出しと解決結果(例) GET /api/catalog/entities/by-name/ component/default/payment-apiAuthorization: Bearer $TOKEN─────────────────────────spec.owner: group:default/paymentteamannotations: finops/app-owner: 佐藤 finops/infra-owner: 田中
  14. まとめ・今後の展望 社内コンテキストの連携で、コスト分析エージェントを「次の一手」まで踏み込ませる 1 2 3 事実だけでは不十分 社内コンテキストを連携 次のアクションまで回答 MCP /

    API が返す変更履歴の“事実”だけでは 「なぜ」に答えられず、本質的な解決に繋 がらない システムごとの担当者リストを Backstage で一元管理し、API 経由でエージェントに 供給する 「誰に聞けばファクトチェックできるか」 まで示し、要因確定の初動を高速化する 今後の展望 担当者リストに加え、システム構成・SLO・オンコール情報など他の社内コンテキストも Backstage 経由で統合。エージェント の調査精度と自律性を高め、組織全体の FinOps 成熟度向上へ