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家はもうAPIになっている / solmon-and-echonet-home-api
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岡本卓也
October 02, 2026
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家はもうAPIになっている / solmon-and-echonet-home-api
2026/10/02
アジャイル福井を盛り上げる会
発表資料
岡本卓也
October 02, 2026
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Transcript
アジャイル福井を盛り上げる会 家はもうAPIになっている 〜ECHONET Liteで家電とAIをつなぐ〜 2026年10月2日 永和システムマネジメント / Agile Studio 岡本
卓也 © 2026 ESM, Inc. 1
自己紹介 岡本 卓也 EM@AgileStudio AIを使った開発手法の探求 Claude Code に夢中 X:@haraguro3 好きなものはアジャイルとモデリングとトムデマルコ。
趣味:衝動買い © 2026 ESM, Inc. 2
きっかけ:遅くてかっこ悪い太陽光モニタ 太陽光をつけたら、付属のモニタは問い合わせのたびに約5秒待ち。データも持ち出せない → 自分 で作ることにした © 2026 ESM, Inc. 3
調べたら、家電はもう「話せる」 ECHONET Lite:家電どうしが話すための共通の言葉(通信の規格) 経産省が HEMS(家のエネルギー管理)の標準に推奨。ISO/IEC の国際規格にもなっている 特に対応を進める 重点8機器 が決まっている つくる・ためる
つかう はかる 太陽光発電、蓄電池、燃料電池、EV充電器 エアコン、照明、給湯器 スマートメーター 2012年以降の国内の主な家電の多くが、すでに話せる © 2026 ESM, Inc. 4
家の LAN にいたもの 家の LAN に1回問い合わせると、約20秒で6件の機器が答えた 機器 取り方 取れたもの 太陽光の計測器
ECHONET Lite 発電(1W刻み)、家全体の買電・売電、電圧・電流 エアコン × 5台 ECHONET Lite 運転・モード・設定温度・室温・湿度・積算電力量。操作もできる SwitchBot 温湿度計 ※ Bluetooth を受信するだけ 温度・湿度・電池の残り 認証もペアリングも要らない。Web の画面を解析していた計測器も、ECHONET で直接答えた ※ SwitchBot は LAN ではなく Bluetooth。家の中を探したら、電波を出しっぱなしにしていた © 2026 ESM, Inc. 5
ECHONET の仕組みはシンプル 1. LAN 全体に「誰がいる?」と一斉に聞く(UDP 3610番、マルチキャスト) 2. 返事をくれた機器に「この項目を教えて」と1台ずつ聞く def build_get(tid,
deoj, epcs): return (bytes([0x10, 0x81]) + tid.to_bytes(2, "big") + CONTROLLER + deoj + bytes([ESV_GET, len(epcs)]) + b"".join(bytes([e, 0]) for e in epcs)) 電文はこれだけ。Python の標準ライブラリで書ける 返事は数秒以内に来る © 2026 ESM, Inc. 6
ただし、認証がない 同じ LAN にいれば、誰でも読めて、操作もできる 「家の LAN は信用できる」という前提で作られている 来客は別の Wi-Fi に。家の
LAN は外に出さない 次の世代の規格(Matter など)は、機器ごとの認証を組み込む方向 © 2026 ESM, Inc. 7
集めると、スマートホームになる 家の中の機器と外のデータを、AI に集める 家の中 家の外 LAN・Bluetooth インターネット 太陽光の計測器 ECHONET Lite:発電・買電・売電
エアコン × 5台 ECHONET Lite:室温・湿度・電⼒量 SwitchBot 温湿度計 操作も AI 集める・突き合わせる 調べる・提案する Bluetooth:温度・湿度 気象庁アメダス 気温・湿度・⽇照・降⽔量 ひまわり衛星の⽇射量 Open-Meteo:パネルの⾯ごと ⽇の出・⽇の⼊り 式で計算 ⼈ 「何が知りたいか」を決める © 2026 ESM, Inc. 8
AI に「作りたい」と伝えたら、アプリができた 人がやったこと 「遅い画面の代わりに、ダッシュボードを作りたい」と伝えた できた画面を見て、スクショで「ここを直して」と伝えた ECHONET の仕様は調べていない。コードは書いていないし、見てもいない AI がやったこと 家電とつなぐ方法を調べ、家の
LAN から記録する仕組みを作った ダッシュボードの画面を作り、指摘を受けて直した 人は「何を作りたいか」を伝えるだけ。細かいところは AI が引き受ける © 2026 ESM, Inc. 9
作ったもの:Solmon(ソラモン) 発電・買電・消費をリアルタイムに 自家消費率・自給率・電気代の収支 エアコン5台の状態を見て、操作も できる エコキュートの沸き上げと電気代 日・月・年の履歴を天気と並べて © 2026 ESM,
Inc. 10
Solmon のシステム構成 集めたデータはすべて SQLite に貯める。画面も AI も、そこを読む 太陽光の計測器 Raspberry Pi
ECHONET Lite・Web 画⾯ hub エアコン × 5台 (読むだけ) ECHONET Lite collector:1分ごとに集める controller:エアコンを操作 SwitchBot 温湿度計 SwitchBot の受信 天気 CSV の取り込み Bluetooth アメダス・衛星の⽇射(HTTPS) 操作 SQLite web 画⾯・API ブラウザ ダッシュボード ⾒る:家の LAN・外から 操作:家の Mac からだけ 計測器の30分値を毎晩 AI(Claude Code) SQL で分析する・コードを書く © 2026 ESM, Inc. 11
簡単なだけでなく、速い:1人なら会話の経路は0本 Solmon は 4日・44コミットでできた。着手したその夜には、1分ごとの記録が動いていた AI で実装が速くなると、遅さの原因は人どうしの会話に移る。会話の経路は人数の二乗で増える チーム 会話の経路 6人のスクラムチーム 15本
2人+それぞれのAI 1本 1人+AI(今回) 0本 相談も待ちもない。画面は、試作 → スクショで指摘 → 直す、を十数回 © 2026 ESM, Inc. 12
しかし:気づいたら、湿気の分析を始めていた ダッシュボードのはずが、書斎の湿気戻り(59% → 76%)の原因を探り始めた AI となら1トライを数分で回せる。面白くて速いから、止まらない © 2026 ESM, Inc.
13
4日で、最初の目的を見失いかけた 日付 やっていたこと 9/23 遅い画面の代わりに、ダッシュボードを作る 9/24 エアコン・温湿度計・天気まで集め始める。エアコンを操作できるようにする 9/25 書斎の湿気戻りの原因を突き止める 9/26
エコキュートのモードを比べる実験を計画する 速く作れるので、面白いほうへどんどん進む。気をつけないと、全然違う方向へ行ってしまう 1人だと、止めてくれる人もいない。 「湿気の分析は、ダッシュボードには関係ない」と我にかえって元の方針に戻った 速さは、向きを間違えたときの遠さでもある © 2026 ESM, Inc. 14
まとめ ポイント 内容 作る速度は速くなる 「作りたい」を伝えるだけ。1人なら会話もゼロ。4日でダッシュボードができた 大事なのは向きを決めること AI は選択肢を出すが、決めない。決めるのは人(プロダクトオーナー) 間違えると、盛大にずれる 気づけば湿気の分析。速いほど、遠くまで行ってしまう
速く作れる時代、開発者はみんな PO になる © 2026 ESM, Inc. 15
ありがとうございました ECHONET・スマートホームの話、OSTや懇親会でぜひ © 2026 ESM, Inc. 16