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Claude Teamプランの コスト最適化を考える

Claude Teamプランの コスト最適化を考える

AIオブザーバビリティ スペシャル#3
登壇時の資料です。
https://aid.connpass.com/event/402694/

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ふくだ(fukuda ryu)

August 25, 2026

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Transcript

  1. 自己紹介 ふくだ(福田 龍) やっていること 株式会社カンリー CTO室/AI推進室/HR AI-X部 ✓ 全社のAI推進・利用モニタリング (エンジニア組織開発・採用・AI推進

    が本業) ✓ エンジニア組織の組織開発・採用 ✓ 評価制度の言語化・ハンドブック化 ✓ AIニュースのキャッチ・社内外発信 • Claude Code を 約1年、業務〜副業まで 使い込んでいるエンジニア • 非エンジニア(経営層含む)へのClaude Code レクチャー(本業・副業) • Zenn で書籍を執筆中 / エンジニア歴10年超 X: @ryu_f_web Claude Code の気になる新機能は リリース即日で Zenn / Qiita に発信 02
  2. 株式会社カンリー MISSION VISION 店舗経営を支える、世界的なインフラを創る ヒトとAIの力で、店舗の集客力を上げる 130,000店舗超 業界・企業規模を問わず有料導入いただいています 国内シェア No.1 卸・小売業分野で3年連続(2023〜2025年度予測)/

    Google 認定パートナー 出典: 株式会社アイ・ティ・アール( ITR)「ITR Market View:メール/ Webマーケティング市場 2026」店舗集客・ MEO対策支援システム市場におけるベンダー別売上金 額シェア 03
  3. 先に結論 — カンリーがやったのは、この 3つ 使った量がピークの7月 — 3月の 4.2倍。それでも払った額は 3月比 −7%(46%

    が Fable) 1 1人ずつの上限を、低く始めて後から上げる AIツール費用の上限は 1人あたり $200 から。達したら翌日 +$100、承認は $500 超だけ 2 本人の申告を待たない。こちらから毎日拾う 遠慮も面倒も、申告をなくせば消える 3 可視化で、賢い使い方を広げる 消化度合いと、他の人のレバレッジの効かせ方を、エンジニア全体に公開 使いすぎれば、高額請求が来る。 上限に達すると、手は静かに止まる 上限に達した回数は、今回はじめて数えました。だから、配り方を変えました → この5分は、従量課金の枠を、誰にいくら配るか の話です 05
  4. 開発生産性 = アウトプット ÷ インプット 今日は、インプットのうち「AIツール費用」だけの話をします アウトプット L1 仕事量 L2

    期待付加価値 L3 実現付加価値 ※ 測り方には今日は立ち入りません 人件費(人数 × 時間) AIツール費用 ここだけの話をします 原典: 広木大地「開発生産性について議論する前に知っておきたいこと」/『開発生産性の教科書』 (技術評論社 , 2024) インプットの例として「労働人数」「労働時間」「開発人件費全体」「総事業コスト」が挙げられている → インプットを最適化しながら、アウトプットを最大化する 。どうやって? 06
  5. AIツール費用の上限を、どう決めるか 両側に失敗がある — 一次元の「締める/開ける」ではない ✗ 上限を置かない場合 ✗ 上限を低く固定する場合 アウトプット アウトプット

    ↓ ツール費用 人件費 人件費 ツール費用 際限なく増える 際限なく増えて、ROI を厳しく問われる Uber は、4ヶ月で年間のAI予算を使い切った 同じ成果に、余計な人時がかかる 小さい方を削った結果、大きい方が増える 無借金経営と同じ。安全だが、レバレッジを捨てている → 上限をいくらにするか、だけでは決まらない。 賢く使ってもらう必要がある 07 ここで固定 Uber: The Information(Forbes 2026-05-17 が引用) / TechCrunch (2026-06-02)
  6. AIツール費用のかかり方は、大きく 3つ 型によって、打てる手が変わる ① 従量課金 ② シート課金 使った分だけ払う 人数 ×

    固定額 API を直接叩く形。床も天井もない 枠を使い切ったら、そこで止まる ③ 超過課金 人数 × 固定額 + 超過分の従量課金 ※ 前払いクレジット制(①の変種)や、容量を買い切るプロビジョンド契約(②の変種)もある → ①「使った分だけ」と ②「人数 × 固定額」、そして その組み合わせが ③ 08
  7. AIツール費用のかかり方は、大きく 3つ 今日話すのは、3つめ ① 従量課金 ② シート課金 使った分だけ払う 人数 ×

    固定額 API を直接叩く形。床も天井もない 枠を使い切ったら、そこで止まる ③ 超過課金 人数 × 固定額 + 超過分の従量課金 Team プランはこれ → シート枠(床) と超過分(従量)の2つを別々に設計できる 09
  8. どこから超過課金になるのか 06 の「AIツール費用」を拡大すると — 2026年8月時点の Team プラン シート枠(定額のなかで使える分) どれか 1つでも

    超えたら 5時間ごとの上限 超過課金 残高があれば、エラーにならず流れていく 週ごとの上限 (この後は「はみ出し」と呼びます) Fable の週ごとの上限 ここは、使い方でコントロールできる はじめから枠の外(知らずに踏みやすい) ・5時間ウィンドウの使い方 Fast mode / クラウドでのレビュー実行 など ・計画は Fable、書くのは Sonnet ・推論の深さの設定 → 各自がここをマネジメントして、 費用を抑えながら、質とスピードを上げる 10
  9. 試行錯誤 1 — 高め上限 + 引き上げは上長承認 個人ごとの上限はあった。全体の最大キャップは無かった 縦=従量の消化額 / 横=メンバー(多く使う順に

    1人ずつ) 起きたこと 総額が読めない 費用が成果に結びつかない 請求額の順位と、使った量の順位は一致しなかった シート枠(全員一律の床) ◦ 使いたい人が使える。使用量も見えていた → 承認と言いつつ、 止める根拠を持てていなかった 12
  10. 試行錯誤 2 — 低い上限 + 引き上げは自己申告 総額は読める。足りない人は申告してもらう建て付け 起きたこと 切り落とした分 上限に達しても申請が出ず、

    機会損失が起きていた 6名が上限に到達。それでも申告は 1件だけ 一律の上限 理由は複数 — 我慢や節約の意識、やり方が分かりにくい、面倒 シート枠(全員一律の床) → 申請されない理由はいくつもある。見えていなかったのは、 機会損失そのもの 13
  11. いまの暫定ルール — 上限に達したら、翌日に自動で上がる 個人予算の上限に達した翌日、枠が上がる。横軸は「日」で1人分・2ヶ月 ② 拡張上限 $500 縦=その人の上限額 ✕ ✕

    翌日 +$100 初期枠 $200(全員同じ) ここを超えるときだけ、上長承認 ③ 月初に $200 へ戻る ✕ ✕ 月初 月末 ① 申請は要らない 毎日、上限に達した人に自動で +$100 実際はほとんどが初期枠 $200 に収まる。拡張した人でも、大半は $300〜$400 → 上限に達してから枠が上がるまで、最長 1日。承認が要るのは $500 超だけ 14
  12. 暫定ルールを 1ヶ月ちょっとやってみた結果 横軸はまたメンバー(多く使う順に1人ずつ)に戻ります 承認ライン $500 25件 0件 枠の引き上げ 上長承認が必要になった数 シート枠(全員一律の床)

    ◦ 上限到達が計器になる。承認が要らなくなった ✗ 引き上げは手動。期間が短く、効果とはまだ言えない → 試行錯誤1は総額が読めない。 2は遠慮と面倒で機会損失。 両方をつぶしたのが、いまのルール 15
  13. 消化度合いと、使い方を、エンジニア全体に公開 1人ずつの上限・消化額・モデル比率。誰がどう賢く使っているかも見える 本人へ — 「Fable に偏っています」 と診断 EM の専用チャンネルへ —

    引き上げの記録 ※ 表示データはすべてダミーです APIの値段で計算した額 と 実際に払った額 を両方出している → 明日から見るなら、 消化度合いと、うまく使えている人の使い方 16
  14. Fable を本格投入しても、費用は増えていない 横=月/ どちらも3月を100とした指数 / 棒=エンジニア本部、線=全社(母集団が違うぶん線は控えめ) 棒 = 使った量を API

    の値段で計算したら Fable Opus 7月から Fable が本格稼働 419 Sonnet 着地予測(全モデル合算) 100 実際に払った額 100 72 0 3月 4月 5月 6月 7月 → 「高いモデルを使うな」と言う前に、やれることがある 17 8月
  15. Claude Teamプランのコスト最適化を考える うちは、こうしました — 運用はまだ1ヶ月ちょっとです 1 1人ずつの上限を、低く始めて後から上げる AIツール費用の上限は1人あたり $200 から。達したら翌日

    +$100、承認は $500 超だけ 2 本人の申告を待たない。こちらから毎日拾う 遠慮も面倒も、申告をなくせば消える @ryu_f_web 3 可視化で、賢い使い方を広げる 消化度合いと、他の人のレバレッジの効かせ方を、エンジニア全体に公開 もっといいやり方が、たくさんあると思います。 このあとの懇親会で、みなさんの工夫をぜひ教えてください 18