Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

そのAIレビュー、レビューしてますか? / Are you reviewing those A...

Avatar for r-kagaya r-kagaya
January 21, 2026

そのAIレビュー、レビューしてますか? / Are you reviewing those AI reviews?

CodeRabbit User Group Tokyo #0 〜立ち上げキックオフ〜の登壇資料です。
https://crug.connpass.com/event/378621/

Avatar for r-kagaya

r-kagaya

January 21, 2026
Tweet

More Decks by r-kagaya

Other Decks in Programming

Transcript

  1. LLM as a Judgeとは AIモデル(生成応答)を評価するために、別のAIモデル(評価者)を利用する by オライリーAIエンジニアリング 速度とコスト効率 参照データ不要 高い相関性

    人間の評価者(アノ テーター)と比較し て、はるかに高速か つ安価に評価を行う ことができる 正解データ(参照応 答)が存在しない本番 環境のデータに対し ても、プロンプトに基 づいて品質や安全性 を評価できる 人間の評価者と強い 相関(85%の一致率 など)を示すことが研 究で報告されており、 信頼性がある程度確 認されている 柔軟性 プロンプトを変更す るだけで、ハルシネー ションの検出、トーン の確認、役割(ロール プレイ)の維持など、 あらゆる基準に基づ いた評価が可能
  2. LLM as a Judgeの特性・課題 評価基準は標準化されておらず、使用するツールやプロンプトによっ て定義やスコアリングが異なり、比較が困難 非一貫性 (Inconsistency) 確率的に動作するため、同じ入力に対しても実行するたびに異なるス コアを出力する可能性があり、評価の再現性が損なわれることがある

    独自のバイアス コードレビューと文章の校正等の異なる点は、実行して検証できること (機能正確性) AIコードレビューを育てる上でも強力なフィードバック 基準の曖昧さ AI as a Judgeには特有の性質に起因する課題や特徴が存在
  3. LLM as a Judgeの課題: バイアス これらのバイアスは、コードレビューでも起きうる問題か? 自己バイアス 位置バイアス 冗長性バイアス 自分が生成したものを高く

    評価する モデルは、自分自身(または 同じシリーズのモデル)が生 成した応答を高く評価する傾 向 選択肢の順序を変えるだけ で評価が変わる 2つの応答を比較する際、内 容に関わらず「最初に提示さ れた応答」を好む傾向 長い回答を「良い」と判断し がち 内容の質に関わらず、より長 い回答を好む傾向
  4. LLM as a Judgeから考えるAIコードレビューの「育て方」 LLMは自分の生成物を高評価しがち Anthropic公式ベストプラクティス 「1つのClaudeがコードを書き、 別のClaudeがレビューする」 フィードバックルー プの構築

    「なぜそれがバグなのか」「どう修正すべきか」を説明させることで、人 間のレビュアーがAIの判断を検証(メタ評価)しやすくなる 評価基準(ルーブリック) の明確化 「AI as a Judge」を成功させる鍵は、人間が曖昧な指示を出すので はなく、明確な採点基準(ルーブリック)を与える コードレビューにおいても、「良いコードとは何か」を定義する必要 マルチレビュー集約 SWR-Benchでは、複数回レビューして集約するとF1が43%向上 別の研究では、複数モデルの多数決でバイアスが30-40%削減 1回で完璧を求めるより、複数の視点を組み合わせた方がいい 生成と評価の分離
  5. LLM as a Judgeから考えるAIコードレビューの「育て方」 LLMは自分の生成物を高評価しがち Anthropic公式ベストプラクティス 「1つのClaudeがコードを書き、 別のClaudeがレビューする」 フィードバックルー プの構築

    「なぜそれがバグなのか」「どう修正すべきか」を説明させることで、人 間のレビュアーがAIの判断を検証(メタ評価)しやすくなる 評価基準(ルーブリック) の明確化 「AI as a Judge」を成功させる鍵は、人間が曖昧な指示を出すので はなく、明確な採点基準(ルーブリック)を与える コードレビューにおいても、「良いコードとは何か」を定義する必要 マルチレビュー集約 SWR-Benchでは、複数回レビューして集約するとF1が43%向上 別の研究では、複数モデルの多数決でバイアスが30-40%削減 1回で完璧を求めるより、複数の視点を組み合わせた方がいい 生成と評価の分離 Anthropicの公式プラグインPR Review Toolkitも カバレッジ・設計等の役割別の複数エージェント
  6. From Code to Courtroom: LLMs as the New Software Judges

    ソフトウェア工学におけるLLM-as-a-Judgeの包括的調査 コード品質、セキュリティ、ドキュメント等の評価にLLMを活用する研究を体系化 https://arxiv.org/abs/2503.02246
  7. まとめ • AIコードレビューは評価基準とフィードバックで育てるもの • LLM as a Judgeの事例やプラクティスは、AIコードレビューのレビューや 育成を考える上で、参考になる点はある ◦

    今回取り上げられなかった内容やTips、学びを得られそうな事例/研究 は沢山ある • コーディングエージェントの圧倒的な手数による可能性を感じる時代、コー ディング以外のプロセスのスクラップ&ビルドは求められる ◦ コードレビューはその代表例に感じる