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自治体AIコンタクトセンター、何をどこに任せる?~Amazon Connect Custome...

自治体AIコンタクトセンター、何をどこに任せる?~Amazon Connect Customer +Amazon Bedrockの実践知~ / 20261107 Satoshi Torano

2026/11/7 JAWS FESTA 2026 in AKITA
https://jawsfesta2026.jaws-ug.jp/

株式会社SHIFT
開発本部アライアンス推進グループ
シニアクラウドアーキテクト

寅野 理司

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SHIFT EVOLVE PRO

November 07, 2026

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Transcript

  1. JAWS FESTA 2026 in AKITA 2026 11 / 07 16:10-16:25

    自治体AIコンタクトセンター、何をどこに 任せる? ~Amazon Connect Customer + Amazon Bedrock の実践知~ 株式会社SHIFT 開発本部 アライアンス推進グループ シニアクラウドアーキテクト 寅野 理司 Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. Satoshi Torano
  2. 寅野 理司(とらの さとし) 所属 株式会社SHIFT 開発本部 アライアンス推進グループ シニアクラウドアーキテクト / AWS

    CCoE テックリード AIコンタクトセンターソリューション プロダクトマネージャー 経歴 satoshi-torano ・Accenture、AWS等でインフラエンジニア/コンサルタントを経験 ・2025・2026 Japan AWS Top Engineers 選出 ・2025年度 Japan AWSome Business Leaders Award 特別賞 趣味 釣り・ロードバイク・スキーなど外遊び全般 Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 3
  3. 実証実験で作ったもの 要望を話すだけで、案内にたどりつける 従来のIVR(番号押し) AIオペレーター(自然対話) メニューの階層が深く、たどり方を間違え ると案内にたどりつけない 最初の発話や途中の発話から判断。 住民は要望を伝えるだけでよい 対象 転入手続き。AIが答える範囲と職

    員へ転送する範囲を明確に定義 住民に公開する 判断基準 正答率95% 住民公開の判定基準:正答率 95% 以上 ※本日の内容は実証実験での知見です(本番運用ではありません) Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 7
  4. 最初の構成:Connect AI agents 業務マニュアルもFAQもRAGにして、AIに任せた 狙い①:属性の特定 AIが自律的に聞き返して住民属性を判断し、 最適な案内を選択する 住民 (電話) Amazon

    Connect Amazon Lex Amazon Connect AI agents 業務マニュアル・FAQ (RAG) 狙い②:FAQ即時回答 よくある質問にはマニュアル・FAQ(RAG)を 参照して、その場で回答する マネージドなAIエージェントに、聞き返しから案内までを任せる構成から始めた Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 9
  5. 壁①:聞き返しの順番を守れない 厳密な順番で聞き返す業務には、合わなかった 本来の順番 1.誰が手続き? ① 聞き返さない 属性を確認しないまま 回答する 2.どこから転入? 3.転出証明書はある?

    ② 順番を飛ばす 1➔2➔3 と聞くべきところを 1➔3 と飛ばしてしまう 案内 ③ 聞き切らない 条件がそろわないまま案内し、 誤案内になる 調査・相談をすすめたところ、この構成での順番制御は困難との回答 Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 10
  6. 分析|なぜ起きたか マニュアルの「ロジック」は、分割すると意味を失う 原因1 チャンクA 1 誰が手続き? チャンク分割 2 どこから転入? RAGはチャンク単位で分割・検索するため、分岐の

    一部しかAIに渡らない チャンクB 3 転出証明書はある? →案内 一続きの条件分岐が別々のチャンクに分かれる 原因2 1つのエージェントに全部を任せていた 聞く順番の判断も、知識の検索も、案内文づくりも、 1つのエージェントが毎回まとめてこなしていた 原因はチャンクだけではない。1つのエージェントに、役割を詰め込みすぎていた Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 11
  7. 壁②:案内文がぶれる 言い換えで、意味が変わってしまう 似ていても、意味が違う言葉 本人 同一世帯員 別世帯の任意代理人 何をしたか 何が起きたか 結果 案内の内容を、

    RAGからAIに渡した AIが毎回少しずつ 言い換える 違う意味になると、 誤案内になる 「正しい情報を渡す」だけでは、精度は上がらない Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 12
  8. 移行後の構成:何をどこに任せたか 確実に動かしたい所は、決定論に Amazon Bedrock 住民 (電話) Amazon Connect Amazon Lex

    AWS Lambda Amazon DynamoDB サービス 任せること 任せないこと Amazon Connect 通話の流れ、固定の挨拶、職員への転送 ー Amazon Lex 音声のテキスト化(会話の取得) インテントでの分岐(誤選択するため) AWS Lambda プロンプトの保持、制御、フォールバック ー Amazon Bedrock 意図の抽出、パターンIDの判定、FAQの回答 進行の制御、聞き返し文・案内文生成 DynamoDB パターンID → 聞き返し・案内文 ー AIに任せるのは「意図の抽出」と「パターンIDの判定」に絞る Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 14
  9. 解決①:聞き返し専用プロンプト+履歴 役割を絞ったプロンプトに、毎回「履歴ごと」渡す 会話の履歴 聞き返し専用プロンプト 今回の発話 AWS Lambda 順番と条件分岐を明記 次のパターンIDを判定 パターンID

    Amazon Bedrock 毎ターン、履歴ごと渡す プログラムでフォールバック どこまで聞いたかを踏まえて、 次に聞くことを判定できる 間違えやすい箇所は、 Lambdaのプログラムで補う AIの役割を絞り、順番を守れるようにした Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 15
  10. 解決②:言い換えてはいけない所は定型文 AIに「言わせる所」と「言わせない所」を分ける 聞き返し・案内|言わせない FAQ回答|言わせる 言い換えると 言い換えると 方式 方式 →定型文を読み上げ Bedrockが回答

    意味が変わる(登場人物・条件) BedrockはパターンIDを判定 意味は変わりにくい プロンプト情報から FAQもRAGをやめてプロンプトに展開(情報量が少なく、RAGだと断片化で精度が落ちる。費用・レスポンスも有利) 線引きの基準は「言い換えで、意味が変わるかどうか」 Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 16
  11. 移行前と移行後の比較 AIエージェント任せから、AIを「部品」として使う構成へ 移行前 Connect AI agents AIエージェントが 全部担当 移行後 部品に分担

    1つだけ AIの担当は 意図の判断 意図の判断(Amazon Bedrock) 聞く順番の判断 聞く順番を明記 業務知識(RAG) 業務知識を展開 案内文の生成 定型文(Amazon DynamoDB) Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 17
  12. 公開前テストの結果 住民への公開前に、判断基準(正答率95%)をクリア 移行前 移行後(再設計) 10回に1回 100回連続 程度ぶれる(誤案内を含む) 数千回の 自動音声テスト 公開前の最終テストで実施し、

    誤りの傾向ごとにフォールバック 会話パターンを変えたテスト通話でも基準クリア 残る課題 Lexの聞き取り間違い(ASR起因)。 Bedrockで補正しても、ゼロにはなら ない 数値はすべて、住民に公開する前のテストの結果です Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 18
  13. まとめ 実証で得た「任せ方」 1 全てを AI エージェントに任せない 2 条件分岐を含む手続きや、量の少ない知識はプロンプトに展開する (精度・費用・レスポンス) 3

    言い換えで意味が変わる所は、AIに「選ばせる」 RAG:分けて探すので取りこぼす → プロンプト:一塊で確実に渡せる トレードオフ:手続きの追加や制度変更のたびに、プロンプトと定型文の更新が必要。それでも精度を取った 実証にご協力いただいた自治体の皆さま、ありがとうございました Copyright SHIFT Inc., All Rights Reserved. 19