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ソフトウェアフレームワークChoreonoidの ROS 2プラグインの設計と実装 / Des...

yuki
September 25, 2024

ソフトウェアフレームワークChoreonoidの ROS 2プラグインの設計と実装 / Design and Implementation of ROS 2 Plug-in for Choreonoid

ROSCon JP 2024 での発表スライドです.

yuki

September 25, 2024
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Transcript

  1. ソフトウェアフレームワークChoreonoidの ROS 2プラグインの設計と実装 吉本 幸太郎 1 大西 祐輝 2 中岡 慎一郎 3

    1: 個人 2: 東京工業大学 3: 株式会社コレオノイド ※ Choreonoid ROS 2プラグインの開発の一部は,  「World Robot Summit (WRS) 2025 過酷環境F-REIチャレンジ/シミュレーション災害チャレンジ」  の協力を受けています.
  2. ロボット開発を支援する統合グラフィカルフレームワーク. ROS的には…… rqt + RViz + Gazebo を一つのアプリにまとめたようなもの. 特徴: •

    速い! (高速な起動,軽量な動作) • うまい!(自作プラグインによる容易な機能拡張) • 安い! (MITライセンスのオープンソースで無償利用可能) Choreonoidとは 1. Choreonoidの紹介 2 / 20
  3. Choreonoidの標準プラグイン群が提供する機能 ビジュアライザ • ロボットモデルやセンサ情報の 可視化,GUI操作,衝突判定,etc. 動力学シミュレータ • 産総研製の物理エンジンを搭載 • オープンソース

    / 商用エンジンにも対応 例)ODE / Bullet / PhysX / AGX Dynamics ロボットモデル提供:東京大学 情報システム工学研究室 1. Choreonoidの紹介 4 / 20
  4. ChoreonoidをROS環境でシミュレータとして使うためのプラグインアイテム群 • WorldROS(2):シミュレーション環境に1つだけ配置 ◦ シミュレーション時間を /clock トピックで出力 • BodyROS(2):ロボットごとに配置 ◦

    ロボットのセンサ情報をトピックで出力 (joint statesを含む) • ROSControl:ロボットごとに配置 ◦ ros_control の制御インターフェイスを提供 ※ ros2_control 向けは現在開発中 WorldROS 環境 BodyROS ChoreonoidのROSプラグイン /clock states commands 2. ChoreonoidとROS 9 / 20 ロボット ROSControl
  5. ROS 1/2 両対応の形態 • 別リポジトリ運用 ◦ リポジトリ名の末尾に「 2」が付きがち ◦ 例:rviz2

    / navigation2 • 同一リポジトリ・別ソース運用 ◦ ブランチごとでそれぞれのバージョンに特化 ◦ 例:image_transport • 同一リポジトリ・同一ソース運用 ◦ 一つのソースコードで全てのバージョンへ対応 ◦ 例:BehaviorTree.CPP ROS 1 パッケージを ROS 2 に対応させるとき,いくつかの形態が存在 12 / 20 3. ROS 2プラグインの実装方針
  6. ROS 1/2 両対応の形態 • 別リポジトリ運用 ◦ リポジトリ名の末尾に「 2」が付きがち ◦ 例:rviz2

    / navigation2 • 同一リポジトリ・別ソース運用 ◦ ブランチごとでそれぞれのバージョンに特化 ◦ 例:image_transport • 同一リポジトリ・同一ソース運用 ◦ 一つのソースコードで全てのバージョンへ対応 ◦ 例:BehaviorTree.CPP メンテナンスコスト低 BugFixのbackportがいらない ROS 1 パッケージを ROS 2 に対応させるとき,いくつかの形態が存在 採 用 12 / 20 3. ROS 2プラグインの実装方針
  7. ROS 1/2 同時対応の方法 環境変数 ROS_VERSION: 有効なROSバージョンとして,1または2の値を保持する. CMakeLists.txt と package.xml のそれぞれが,

    この環境変数を参照することで,ビルドが分岐可能になる. CMakeLists.txt: package.xml: ソースコード ⬅ CMakeで要マクロ定義 13 / 20 3. ROS 2プラグインの実装方針
  8. ノード管理 ROS 1: 1プロセス1ノード • 複数のロボットのトピックを全て出力する神ノードが誕生 😇 • 外部でROS Masterを起動する必要があり,

    通信処理の負荷を分散できなかった. ROS 2: Executorレベルも柔軟にプログラム可能に 1ロボット1ノード1スレッドの綺麗な設計が可能に! 14 / 20 3. ROS 2プラグインの実装方針 Choreonoidは1プロセスで動作し,各部品はスレッドで動作するが……
  9. ネットワーク分離(実装中) ROS 1: マルチROSマスター ROSマスターの設定が必要.ノード側の設定も必要. ROS 2: ドメインIDの切り替えでネットワーク分離が可能 1プロセス内のノードでも,Contextを別に持つことで 別々のネットワークに所属可能

    並列シミュレーションの ROS対応の可能性が開けた!! ※ Choreonoidではシミュレータもプロジェクトアイテムなので、複数配置することで並列シミュレーションが可能 15 / 20 3. ROS 2プラグインの実装方針
  10. rclcppのバグ rclcpp::spin_some / spin_all 関数は, ノードの context によらず, 強制的に default

    context を使用する 仕様になっていた. そのため, custom context を使用しようとすると, エラーで異常終了するバグが存在した. 4. ROS 2へのフィードバック 17 / 20 custom context node2 default context node1 rclcpp:: spin_some() 😎
  11. rclcppのバグ 17 / 20 custom context node2 default context node1

    default context rclcpp:: spin_some() 😎 rclcpp::spin_some / spin_all 関数は, ノードの context によらず, 強制的に default context を使用する 仕様になっていた. そのため, custom context を使用しようとすると, エラーで異常終了するバグが存在した. 4. ROS 2へのフィードバック
  12. ROS 2本体へのフィードバック 1. プルリクエスト作成 2. レビュー 3. CIテスト 4. マージ

    5. リリース 6. バックポート 修正内容自体は大したことはないが,rclcppの修正というのは貴重な体験…… メンテナが回してくれる 不安定なテストあり 18 / 20 月1のリリースで使えるようになる 申し出るとHumbleなどへ遡って修正できる ※ABIが壊れないものに限る バックポートの呪文を唱える藤田さん CIを回してくれる藤田さん 4. ROS 2へのフィードバック
  13. プルリクエストの作法 • バグの修正 • テストの追加 ◦ 修正前に失敗する ◦ 修正後に成功する •

    ターゲットはrollingブランチ ◦ rollingに入れてからバックポートしないと 将来のリリースでバグが復活しちゃう,なんてことも …… 19 / 20 まずはrollingに入れてから Humbleなどにバックポートする 反応がないときは気軽に催促! ※メンテナは忙しいので時々忘れられます 4. ROS 2へのフィードバック
  14. Try Choreonoid & ROS 2! まとめ:ChoreonoidのROS 2プラグインを作成した. • ROS 1/2

    同時対応の方法 • ROS 2 でのノード管理の改善 • ROS 2 でのネットワーク管理の改善 • rclcpp への貢献手順 20 / 20 doc/ に200ページ超の 教材PDFあります! (スターください!) 🤝 choreonoid_ros2_ mobile_robot_tutorial
  15. 付録:ROS 1 から ROS 2 への移植の参考リンク集 • ROS 2 Documentation

    (Humble), Migrating from ROS 1 to ROS 2 https://docs.ros.org/en/humble/How-To-Guides/Migrating-from-ROS1.html • ros2_control, Migration Guides https://control.ros.org/humble/doc/migration/migration.html ※ リンクは全て Humble 向け A1 / 99