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アップデート紹介:AWS Data Transfer Terminal

アップデート紹介:AWS Data Transfer Terminal

2024年12月12日に行われたAWS re:Invent ふりかえり勉強会「クラスメソッド re:Growth 2024 札幌」で発表した内容です。

https://classmethod-sapporo.doorkeeper.jp/events/179247

Takuya Shibata

December 12, 2024
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Transcript

  1. 自己紹介 Takuya Shibata ✓ AWS事業本部 コンサルティング部 ✓ ソリューションアーキテクト ✓ 2018年12月入社

    ✓ Japan AWS All Certifications Engineer (2023) ✓ ex-APN AWS Top Engineer (2020, 2021) ✓ ex-Microsoft MVP (2016 – 2022)
  2. re:Invent 前の発表を軽くご紹介 (2024年10月~11月のアップデート) Amazon WorkSpaces関連 ⚫ Amazon WorkSpaces Personalでアイドルタイムアウト時間が設定可能に ⚫

    Amazon WorkSpaces Secure Browserで特定データのマスク化(リダクション)が 可能に ⚫ Amazon WorkSpaces PersonalでRocky Linux 8の利用をサポート ⚫ DCVプロトロルを使うAmazon WorkSpaces PersonalでTCP/UDP 443ポートへの フォールバックが可能に ⚫ Amazon WorkSpaces Thin Clientがヨーロッパで購入可能に ⚫ Amazon WorkSpaces Personalでクライアント環境とのファイル転送が可能に
  3. re:Invent 前の発表を軽くご紹介 (2024年10月~11月のアップデート) Amazon AppStream 2.0関連 ⚫ Active Directory連携したAmazon AppStream

    2.0環境で独自のSMB共有 ドライブの利用をサポート ⚫ Amazon AppStream 2.0で自動タイムゾーンリダイレクトが可能に ⚫ Amazon AppStream 2.0 Multi-Session環境でリージョン設定やプリンター リダイレクションをサポート ⚫ Amazon AppStream 2.0でアプリケーション設定ストレージサイズの上限を 1GBから5GBに引き上げ
  4. AWS Data Transfer Terminal 名前の通りデータ転送のためのターミナル(物理)を提供するサービス ⚫ 利用者が自身のデバイスをAWSの施設に持ち込んで直接データ転送を行う ⚫ 施設から100Gbpsの高速回線を使いAWSネットワークに直接接続 ⚫

    セッションでの発表によれば最大400Gbpsまで提供可能とのこと ⚫ 本日時点でサービスはオレゴン(us-west-2)のみ利用可能 ⚫ 本日時点で施設はロサンゼルスとニューヨークにのみ存在 ⚫ 本日時点でEnterprise Supportプランの顧客のみ利用可能
  5. AWS Data Transfer Terminal の使い方 1. マネジメントコンソールから施設を利用するためのチームと利用者を登録 2. マネジメントコンソールから利用する施設と時間を予約する ✓

    予約後、AWSから施設の住所や手順が記載されたメールが送付される。 3. 予約した時間にストレージデバイス一式を持ち込み施設に入館 ✓ 入館時に本人確認を行うため身分証明書を持参する必要あり。 4. 施設内で環境を整えデータ転送を行う ✓ AWSは部屋を貸すだけ。デバイスのセットアップ等も利用者自身で行う。 5. データ転送が終わったらデバイス一式を片付けて撤収 ✓ 忘れ物をしない様に注意。AWSは残置物に対して一切の責任を負わない。 ✓ 他人の残置物を見つけた時は触らずにサポート連絡してほしいとのこと。
  6. 施設設備 (ファシリティ) 施設には以下の設備だけ用意されている ✓ 作業用デスクと操作説明用PC ✓ パッチパネルと光ファイバーケーブル(100G QSFP28 LR4) 2本

    ⚫ ラックは壁に埋め込まれ、パネルとケーブルだけが室内に出る形とのこと ✓ 当然電源は使えるはずだが、電源設備に関する記載は無く仕様は不明 ✓ IPアドレスはDHCPでPublic IPが2つ(IPv6含む)払い出される ⚫ DNSサーバーも同時に設定され名前解決可能 上記以外の設備は全て利用者自身で持ち込む必要がある (要は「ストレージを持ち込んで終わり」ではなく施設内でPrivateネットワーク含めて全部作り込む必要がある)
  7. 現在の不明点 1. 設備と回線を提供するだけならダウンロードもできるのでは? ⚫ 現状アップロードに関する記述のみでダウンロードに関しては一切記載無し。 2. AWSサービス側で帯域制限やリクエスト制限などが発生しないのか? ⚫ ネットワークが100Gbpsあると言えどサービス側で無邪気に受け入れてくれる気がしない… 3.

    どの程度の機材を持ち込めるのか? Outpostsの様なラックを丸ごと持ち込めたりするのか? ⚫ 電源容量や重量制限に関する情報は一切公開されていない。施設ごとで異なる気はする。 ⚫ ちなみにSnowballは持ち込み可。(Snowballには100GB QSFP28ポートが付いており直結可能だったりする)