Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
「わかる」だけじゃ不十分 機能から体験のデザインへ / UX MILK Fest 2019
Search
y_kinoshi
September 14, 2019
Design
6
9.2k
「わかる」だけじゃ不十分 機能から体験のデザインへ / UX MILK Fest 2019
y_kinoshi
September 14, 2019
Tweet
Share
Other Decks in Design
See All in Design
AIと創る広告の未来 ― タップルと極AIお台場スタジオの最新事例― / ai-tapple-odaiba
cyberagentdevelopers
PRO
1
690
共通言語としてのデザイントークンと Figmaでの運用
kamy0042
0
240
シームレスな連携を実現するデザイントークンの設計と構築
amishiratori
0
500
クライアントワークにおける UXリサーチの実践
kozotaira
0
320
マンガで分かるサービスデザインガイドライン
senryakuka
1
630
Les petites aventures de CSS, saison 2025
goetter
3
4k
【デザイン初め新年会2025|01.08】事業貢献するデザイン組織の挑戦 - 2025年、課題解決をリードする。
payatsusan213
0
9.4k
Дизайн современной услуги с Картой процесса-опыта
ashapiro
0
110
12年続くB2DサービスとUXデザイン / UX Design keeps B2D service alive over 12 years
tnj
0
280
AIネイティブな時代におけるUXデザインの在り方とは
kuni29
0
1.2k
同人音声のための、 最高の視聴体験を求めて【サブカル×デザインMeetUP!】
vivion
0
250
発表資料テンプレート / My slide template
thatblue
0
210
Featured
See All Featured
Faster Mobile Websites
deanohume
306
31k
Stop Working from a Prison Cell
hatefulcrawdad
267
20k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
328
24k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
28
9.3k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
33
2.1k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
27
1.9k
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
30
2.2k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
133
9.1k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
461
33k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
We Have a Design System, Now What?
morganepeng
51
7.4k
Transcript
「わかる」だけじゃ不十分 UX MILK Fest 2019 機能から体験のデザインへ
木下 由季子 株式会社ビデオマーケット UIデザイナー / UXデザイナー @y̲kinoshi 元・営業職 和歌山県 心理学専攻
デザイナー
2019.9.2 iOSアプリ フルリニューアル
リニューアルの背景
そもそも使われてない 詐欺アプリと呼ばれ データ取れてない 秘伝のソース WebView 一貫性がないUI 頻繁に起こる障害 読み込み重い わかりづらい 使いづらい
運用でカバー 溢れる☆1レビュー 社員でも使いづらい みせられないよ 人に勧められない
いろいろありました
UXピラミッド 目的達成できる 快適な体験 機能する 信頼できる 使いやすい 便利である 楽しい 意義がある
快適な体験 UXピラミッド 機能する 信頼できる 使いやすい 便利である 楽しい 意義がある 目的達成できる まずは
「当たり前のことを 当たり前にできる」 に焦点をあてた
策定したコアバリュー ユーザーが環境を気にせず、安心して、簡単に、 動画を楽しめるサービス
安心感、使いやすさにつなげるために 「わかりやすさ」を軸にデザイン
わかりやすさを検証するために ‒ ユーザービリティテスト ‒ モンキーテスト フィードバックを元に 修正→テストを繰り返し
事例: ポイント履歴機能の追加 App内課金で購入したポイントを使って動画をレンタルするシステムなのに、 いつ、いくらポイントを追加・消費したか確認する手段がなかった
いつ(日時) 何で(内容) いくら(ポイント数) プラスの場合は白→ ユーザーが簡単に確認できるよう 必要十分な情報で構成
テストのフィードバックを受けると…
怖 い
利用すればするほど赤い文字が並ぶ ‒ 怖い、重い ‒ ポイントを失った感覚が強い → ポイント消費すること = マイナス (動画をレンタルすること)
「動画を楽しむ」という価値を提供するサービスなのに 動画をみることに対して ネガティブな印象を与えてしまった
そもそも、なぜこの配色を採用したのか?
ポイント数の表示色についての検討 ①会計方式 ②気温方式 ③ゲーム方式 +100 ‒100 +100 ‒100 +100 ‒100
A社 B社 C社 D社 E社 11,111 22,222 ▲3,333 44,444 ▲5,555
①会計方式 ②気温方式 ③ゲーム方式 +100 ‒100 +100 ‒100 +100 ‒100 A社
B社 C社 D社 E社 11,111 22,222 ▲3,333 44,444 ▲5,555 ポイント数の表示色についての検討
ユーザーにとってわかりやすくしたつもりが 心理的負担を与える結果に うわっ⋯私ポイント、 使いすぎ⋯? うわっ⋯私ポイント、 使いすぎ⋯?
改善
過度な「マイナス感」を与えないため 文字色を変更 ポイント消費: ポイント追加: → → 赤 白 白 緑
Before After
「ポイント履歴がわかる」から 「ポイント履歴が(心理的負担なく)わかる」へ ↓ 一画面の一部の文字色の差で サービス全体の印象に影響を与えてしまう
まとめ
「わかる」だけじゃ不十分 機能しか満たしていない状態 = 機能する 信頼できる 使いやすい 便利である 楽しい 意義がある
まずは当たり前に使えること 不安やストレスを与えないこと を着実に満たしていく 機能する 信頼できる 使いやすい 便利である 楽しい 意義がある
その上で 快適なユーザー体験を デザインする 機能する 信頼できる 使いやすい 便利である 楽しい 意義がある
ご清聴ありがとうございました 資料公開してます