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技術的負債に立ち向かう、 ひとりから始めるチームづくり / From One to Team:...

技術的負債に立ち向かう、 ひとりから始めるチームづくり / From One to Team: Building Momentum Against Technical Debt

現場から始める──変化・負債・拡大に向き合うチームの実践知
https://devkan.connpass.com/event/364829/

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yoshiyoshifujii

August 08, 2025
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Transcript

  1. 前提
 • 10年以上運用されているプロダクトの現場
 ◦ 大規模でミリオン以上のユーザー数 
 • 技術的負債が多様でどこから手をつけていいのか分からない
 ◦ EOL祭、仕様不明、初期メンバー不在、コードのノリが複数混在、とにかく1ファイルが長い

    
 • 現場に任せて何とかなるならもうなっている
 ◦ もちろん現場だけでなくマネジメントにも問題がある 
 • 新規開発を止めることはできない
 ◦ ほんとうにそうなのだろうか。だがそうしておきましょう 
 • 戦略的に取り組まないとどうしようもないんじゃないかと素直に思う
 ◦ ということで何度かトライしたが失敗した経験を持っている 

  2. 壁打ち相手
 • ひとりで考えると主観しか得られない
 • 客観性は、他人から得る
 • 現場に理想がある場合とない場合がある
 • 理想がある
 ◦

    積極的に相談しましょう 
 ◦ 視座は同じ
 ◦ 理想を擦り合わせて、課題を浮き彫りにし、共に立ち向かいましょう 
 • 理想がない
 ◦ 課題を知覚できない 
 ◦ なるほど、おっしゃる通りですね 
 ◦ 同じ視座で話せないなぁ 

  3. 「無知の知」 - ソクラテス
 • 「不知の自覚」と訳すべき論があるらしい
 • 知らないという状態であることを自覚する必要があるよね
 • 理想が我々には無いんだということを自覚する
 •

    そのうえで、なぜそうなっているのかを問う
 ◦ なぜ、問い合わせが多いのか 
 ◦ なぜ、障害は繰り返すのか 
 ◦ なぜ、仕様は混沌としているのか 
 • 「知らない」を認める勇気も必要
 ◦ 外部に知見を求めてみてはどうか 
 ◦ 学ぶ時間を持つために何ができるか 

  4. 課題と打ち手はセットで話す
 • 課題 (Why) と 打ち手 (How) って、そんなキレイに分けて話せない
 • 発散しているときは特にそう


    • 「Howの話をしていますよね。目的と手段が入れ替わっていますね。」
 • という類の発言は、この時点でしないようにしましょう
 • 言説が時と場合によって是非を問うと、非になることもある
 • 世の中そんな単純じゃない
 • この段階では、気にせず混ぜて話し合おう

  5. [脱線] 主義と主張について考える
 • 主義
 ◦ 人が持つ根本的な考え方や信念の体系 
 ◦ 「功利主義」「自由主義」「直観主義」 


    ◦ ある一貫した価値観や原理に基づいた思想的立場を指す 
 • 主張
 ◦ 特定の事柄について述べる意見や見解 
 ◦ 「この政策を実施すべき」「この方法が最善だ」 
 ◦ 主張は状況に応じて変わることもあり体系的である必要もない 
 • 主張だけを取り上げて議論しても仕方がない
 • 主義を理解し合ったうえで主張を傾聴し議論しよう
 • 人はそんなに単純じゃない。主義も複数あるよね。