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デザインプロジェクト初期の不安定な時期をどうやって突破するか / How to Breakthrough early phases of design project
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Takehisa Gokaichi
March 23, 2020
Design
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4.2k
デザインプロジェクト初期の不安定な時期をどうやって突破するか / How to Breakthrough early phases of design project
2020/03/23 「カヤック×Goodpatch Anywhereオンライン勉強会~PM編~ をのぞき見しませんか?」でGoodpatch Anywhere側として発表したスライドです。
Takehisa Gokaichi
March 23, 2020
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Transcript
デザインプロジェクト初期の 不安定な時期を どうやって突破するか 2020/03/23 カヤック×Goodpatch Anywhereオンライン勉強会~PM編~ をのぞき見しませんか? ©︎2020 Goodpatch Inc.
五ヶ市 壮央 UXデザイナー / プロジェクトマネージャー Goodpatch Anywhere smartLure リモート環境を整えたり miroでワークショップしたり
インタビューをリモートでやったり ©︎2020 Goodpatch Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc.
チームでデザイン テクノロジーを駆使した リアルタイムコラボレーションによる 密度の高いコミュニケーションで パートナーとワンチームで 事業推進をお手伝いしています。 Slack / Zoom /
Discord / Figma / miro / Scrapbox... PM/UX UI ©︎2020 Goodpatch Inc.
デザインプロジェクト初期の 不安定な時期を どうやって突破するか Today ©︎2020 Goodpatch Inc.
デザインプロジェクトの初期 =「何を作るか決めるまで」 今回のスコープは 仮説検証 体験設計 コンセプト設計 ©︎2020 Goodpatch Inc.
最初の1週間ぐらいは期待でいっぱい ©︎2020 Goodpatch Inc.
2週間目ぐらいからは不安でいっぱい 自分たちのやり方に自信を持てない なかなか形にならない 全体像が見えない 事業の不確実性への不安 着地点が見えずに不安になっていく やり方に関する不安 ユーザーのことがわからない クライアントのことがわからない 業界のことがわからない
©︎2020 Goodpatch Inc.
徐々にお互いを信じられなくなってくる ちゃんとやってるのか? いつできるのか? わかってもらえてるのか? どうしてそうなってるのか? なぜそこまでしかできていないのか? もっとできるのでは? やる気ある? 何か言われそうで怖い… やる気が空回りしてない?
なぜそれをやる必要があるのか? パートナーも、チーム内でも。 ©︎2020 Goodpatch Inc.
事業の不安がやり方の不安を生み、 最悪の場合その不安は メンバー間や組織間の不信につながる 結果、不安定な時期が訪れる ©︎2020 Goodpatch Inc.
Mission どうしたら不安定にならないか? ©︎ 2020 Goodpatch Inc.
\ 無理 / 不安定な時期は高確率で訪れる たまに訪れないけど ©︎2020 Goodpatch Inc.
Mission どうやって不安定な時期を突破するか? ©︎ 2020 Goodpatch Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc. Point. 1 コミュニケーション量を最大化する
コミュニケーション量が少ないと不安が高まりがち 「◦◦だと思われてないかな」 「守りのためにあれもこれも準備してコミュニケーションしなきゃ」 「◦◦ってどういうことだよ」 想像の部分が増えて批判しがちになる 不確かな情報で物事を進めがちになる ©︎2020 Goodpatch Inc.
だいたいこれで解決 「その懸念、本人に確認した?」 ©︎2020 Goodpatch Inc.
コミュニケーション量が最大化する健全な状態 とはいえさ、こんなの甘いじゃん。ヌルい環境で良い成果でるわけないっしょ 何を言ってもアホだと思われない 思ったことをすぐ言える 尊厳ある批評ができる ...など 心理的 安全性 ©︎2020 Goodpatch
Inc.
コミュニケーション量が激減する不健全な状態 何を言ってもダメ出しから (賛成だとしても) 発信のための事前準備に時間も心も消費する 中身よりも人間が批判される ...など 心が折れるし非効率だし、不健全な状態は特にいいことはなかった ©︎2020 Goodpatch Inc.
すべては中身の議論に集中するため。 人間には尊厳を、中身にはストイックさを。 脳・体力・心のリソースをすべて成果を挙げることにぶちこむ。 余計なことにリソースを費やすのは無駄。 ©︎2020 Goodpatch Inc.
不安の種はコミュニケーション量で取り除こう ©︎2020 Goodpatch Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc. Point. 2 最速で信頼を構築する
正直これは厳しい 反応が少ない 成果が見えない 気持ちがわからない 厳しいの知ってる。でもでも、油断すると誰しもすぐこうなる。 ©︎2020 Goodpatch Inc.
3つの共有が大事 作業と過程 1. 2. 3. 気配 気持ち ©︎2020 Goodpatch Inc.
作業と過程を共有 More Good Best 完璧に仕上げてからシェアする 途中経過をシェアする 一緒に作業する時間を作る 1. 現状がわからない…それだけで不信感につながる ©︎2020
Goodpatch Inc.
気配を共有 More Good Best 予定がわからない / 成果がわからない /反応が薄い 忙しいことを報告 /
遅れていることを報告 一緒に作業する時間を作る 2. いつ何をしているかわからない…それだけで不信感につながる ©︎2020 Goodpatch Inc.
気持ちを共有 More Good Best 敬語と謝罪中心のコミュニケーション 思っていることを早めにシェアする機会を作る 一緒に作業する時間を作る 3. 何を考えているかわからない…それだけで不信感につながる ©︎2020
Goodpatch Inc.
一緒に作業する時間を作る Best お互いの背景がわかれば自然と無駄な不信感は自然に消える。 ©︎2020 Goodpatch Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc. Point.3 不安を予測の範疇に含める
プロジェクトで起こる問題の大抵が「あるある」 でも、プロジェクトの流れに飲み込まれると あるあるで立ち止まれなくなってしまう ©︎2020 Goodpatch Inc.
チームの健康状態をモニタリングすることが大事 チームをメタに把握し 流れに飲み込まれる前に「あるある」に対処 ©︎2020 Goodpatch Inc.
プロジェクトのあるあるを文章や図で見える化する それをチームにも見える化し浸透させる あるべき姿と現状のギャップを見つける 予測ができるとチームとして作戦が立てられる ©︎2020 Goodpatch Inc.
あるある集めはプロジェクトマネジメントに関する法則を活用するのが一歩目 タックマンモデル フォーミング体質と パフォーマンス ダニエル・キムの 成功循環モデル 不確実性のコーン ©︎2020 Goodpatch Inc.
今日のテーマもプロジェクト初期の不安定さを 予測の範疇に含めるためのお話 ©︎2020 Goodpatch Inc.
UXデザイナーは プロジェクト初期が 何も見えない時期だと 知っているので 不安が少ない 先が見えない、モノが見えないと普通は不安 UXデザイナーはこの不安を 自分ごととして捉えて向き合う必要がある 普通は予測できない! モノに辿り着く前に
やるべきことがあると わかっている ©︎2020 Goodpatch Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc. 泥臭く着地点を置き直し続け、 見える化する必要がある もちろん あるべき着地点、求められる着地点は日々変わっていく 変化する前提で定期的に見直すのが大事
チームとしてデザインの力を100%発揮できるのはここから。 チームとしてデザインの力を100%発揮できるのはここから。 ©︎2020 Goodpatch Inc. そうやって小さな不安を取り除いていき、 やっと事業の不確実性と戦うスタートラインに立てる。
泥臭く積み重ねた小さな取り組みを一部ご紹介します ©︎2020 Goodpatch Inc. Case Goodpatch Anywhereの取り組み
スーパーポジティブリアクション Case .1 まずはリアクションが必ずあり、かつポジティブさが感じられる状況を作る ©︎2020 Goodpatch Inc.
Scrapboxを使った日報で個人予定を記載 Case .2 誰がいつ稼働して、どんな作業をする予定かざっくりわかる状況を作る ©︎2020 Goodpatch Inc.
Discord共同作業タイム Case .3 毎日思ったことや気づいたことを吐き出せる環境を作る ©︎2020 Goodpatch Inc.
SlackBotでGood/More Case .4 毎日思ったことや気づいたことを吐き出せる環境を作る ©︎2020 Goodpatch Inc.
復数のタイミングでふりかえり Case .5 毎週のKPT / 毎週の週次全体レビュー/ 隔月の360フィードバックなど状況をシェアするタイミングを復数作る 特にKPTはパートナーと共に行うことも多い ©︎2020 Goodpatch
Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc. PMに依存しコミュニケーションのハブを作るのではなく メンバー個人がそれぞれの力を有効に使い チームとして戦うことでの効果を最大化することを目指している 大切なのは メンバー自身の「自分で成功させるんだ!」 というマインドセット
まとめ プロジェクトの初期は不安の連鎖によりチームが不安定な状況になる コミュニケーション量を増やそう 最速で信頼を構築しよう 不安を予測の範疇に含めよう そうすることで、やっと事業の不確実性と戦うスタートラインに立てる ©︎2020 Goodpatch Inc.
©︎ 2020 Goodpatch Inc. とあるチームのふりかえり会にて
\Thanks/ みなさま良い春をお過ごしくださいー ©︎ 2020 Goodpatch Inc.