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AgilePBL (アジャイルなプロジェクトベース学習) を通じて 生き生きとした価値創造の場を作る

AgilePBL (アジャイルなプロジェクトベース学習) を通じて 生き生きとした価値創造の場を作る

M2M・IoT研究会の第18回専門部会セミナーにて発表しました。

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Chiemi Watanabe

November 13, 2021
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Transcript

  1. 筑波大 enPiT • 情報系学部のプロジェクトベース学習(PBL)に 担当教員として 8年ほど関わる • ICT技術を利用し、チームで問題解決 • 「自分の身の回りの困りごとを解決する」

    • 2016年からアジャイル開発を導入 enPiT: 2012年度〜2020年度に実施された文部科学省補助金事業の名称。 もう終了しましたが、名前が定着したのでそのまま使ってます。 顧客の価値、良いものを提供する良いチームに本気で向き合う
  2. パターン3: メテオフォール •「2週間前に色々言われても…」 • 発表前にシステムを動かしてもらったら仕様にない注文を 色々つけられた。そんなん言われても、もう無理です。 •「先生が手を出す口を出す」 • 僕らの学びを奪わないで… •

    偉い人「そんなの僕だったら使わない」 • 発表会にて。あの人は対象じゃないのに。評価下げられたらいやだ! 参考)メテオフォール型開発, http://eiki.hatenablog.jp/entry/meteo_fall (愚痴じゃないんです。受講生はとっても真面目で一生懸命でした。)
  3. 改めてPBLに向き合う 1. 何のためにプロダクトを作るのか • 技術を応用することが目的か • 「使うものを作る」ことに本気で向き合わないか 2. チームで取り組むことの意義 •

    プロジェクトの過程で起こるさまざまな問題は メンバーが経験的に解決することか • 苦労・頑張り・努力の経験はどの程度必要か
  4. 捨てる勇気と優先順位 • プロダクトバックログは 常に更新をする • 計画はきちんと立てる • サンクコストとの戦い • どこかで必要かも

    しれないものは消す • リスクが高い(=ちゃぶ台 がひっくり返ると痛い)も のから取り組む 計画に従うことよりも変化への対応を
  5. 初期の頃、よく発生していた問題 • 属人化 • スキルの高いメンバーだけが全てを担当していて、その人がいなくなると何も 動かない • 役割分担 • フロントエンド、バックエンド、デザイン

    • 気がつくと仕様に違いが生じて結合できない • 属人化 • 残業 • 発表会の前の日に徹夜をして何とかする • 問題が最後になって顕在化する • 発表会にて「そんなことがあったのか!」 • 何とかしないとと思ってはいたんだけど
  6. チームだけで解決できるのか? • チーム間で互いに相談し合う仕組み • 振り返りツアー • Open Space Technology (OST)

    • 受験生やメンターが自主的に作ったもの • 修了生や企業でのスクラム経験者に聞ける仕組み • 学生/教員/メンターを含めたチーム体制 • 学びのコミュニティ
  7. AgilePBLは実践を通した「学び方の学び」 •「わからない」ことを前提にする • 誰も正解を知らない • 全ての計画は妄想 • 計画を細かくちぎり、並べ替えて、やってみて前進する •1人で抱えない •

    頼る、パクる、カンニングする • 違和感を言語化する仕組みを組織で作る 当たり前だ(と思う)けど、実はトレーニングが必要なこと