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Amazon Aurora Serverless v2 移行への道
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CREATIVE SURVEY Inc.
July 04, 2023
Technology
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Amazon Aurora Serverless v2 移行への道
第31回 ちょっぴり DD / AWS Dev Day 2023 Tokyo 延長戦の資料です。
CREATIVE SURVEY Inc.
July 04, 2023
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Transcript
第31回 ちょっぴり DD / AWS Dev Day 2023 Tokyo 延長戦
Amazon Aurora Serverless v2 移行への道 2023.06.29
自己紹介 鈴木康寛 クリエイティブサーベイ株式会社 CTO 2013年にSansan入社。 webアプリケーションエンジニアとして、 Eightの開発に従 事。サーバーレスアーキテクチャを用いた、リコメンデー ションサービスに関して、 2017
AWS Dev Dayにて登 壇。 その後、エンジニアリングマネージャーの経験を経て、昨 年6月より現職。 yasuzukisan
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今年よりSansanグループに参画
ミッション 顧客の声を機会に変える
アンケートサービスの特性 大規模なスパイク
スケーラビリティとの戦い 2022/6: CTO就任 2022/6〜: 諸々の技術的負債への対応 • Ruby/Rails/MySQLバージョンアップ • 開発環境のコンテナ化 •
CI / CDパイプライン整備によるデプロイの自動化 2022/12: EC2ベースからECS on Fargateベースになり、オートスケーリン グが可能に
データベースの変遷 2022/6〜: MySQLバージョンアップ • 5.7から8.0へ • DATETIME型の比較で明示的にCASTが必要だった • 上記対応をして5.7系の環境に事前にバックポート 2022/12:
RDS for MySQL から Amazon Auroraへ移行 • Aurora MySQL version 3.02.1
Auroraの利用状況 • プロビジョニングされたインスタンス • インスタンスタイプ: db.r6g.4xlarge 平常時はCPU負荷10%以下
DBもオートスケーリング できないか? 🤔
Aurora Serverless v2
要件の確認 • Serverless V1よりもスケーリングの応答性が高く、高可用性 • Aurora MySQL version 3.02.1 のため、移行可能
• 同等性能(ACU換算)では、プロビジョニングされたインスタンスよりも 高価 ◦ アンケートサービスの特性にマッチ
切り替え方法は? • Amazon Aurora Blue/Green Deployments • 昨年のRe:Inventで発表 ◦ 使えるなら使いたい
• 1分程度のダウンタイムで本番DBへ昇格 ◦ 顧客影響を最小限に
ということで、 無事移行できました 🎉
Blue/Greenデプロイメントの事前準備 • サービスの停止を伴うもの ◦ binlogの設定を変更 ▪ `binlog_format`のパラメータ値をMIXEDに変更 • サービスの停止を伴わないもの ◦
Blue/Green の構成 ▪ Green環境を Serverless v2に変更 ◦ Terraformの微修正 ▪ 構成管理上の軽微なもの
Blue/Green環境構築コスト • 一時的にGreen環境のインスタンスを立ち上げる必要がありコストが かかる 準備作業により、コ スト増 移行後
Blue/Greenデプロイメントの実施 • 事前準備を済ませ、AWSコンソール上からスイッチオーバー ◦ 1,2分で切り替え完了し、Serverless v2のDBが適用 • 移行時の苦労話は? ◦ 特に苦労はなかった
◦ Terraform の構成管理についても事前対応のおかげで、運用が 変わることはなかった
移行後の影響(コスト) • 1日あたりの平均コスト ◦ $136 -> $101 (約25.7%削減) 日によっては 移行前よりも増加
移行後コスト減
移行後の影響(パフォーマンス) • SLIとして設定していた、p90, p99のLatencyが悪化 ◦ 事前の性能検証で影響範囲ないと想定 ◦ p99に関してはより顕著な影響 移行後にLatency悪化
移行後の運用 • ACU(Aurora Capacity Unit)について ◦ Serverless v2のキャパシティ単位 ◦ 1ACU当り、2GiBのメモリに相当
◦ 移行前のdb.r6g.4xlarge相当は、64ACU • ACUの設定 ◦ Min ACU: 2 ◦ Max ACU: 64 ▪ 移行前のインスタンスと同等性能に設定
移行後の問題点 • 移行当初の問題 ◦ Min: 0.5ACUにしていたため、負荷に追従しきれなかった ◦ パフォーマンスインサイトの設定を有効にしているため、推奨値の Min ACU:
2に設定 • 定期的にフェイルオーバーが発生 ◦ サービス影響は軽微ではある ◦ サポートに問い合わせ、AWS側の問題である可能性 ◦ Auroraのバージョンが若干古いことに起因?
今後について • データベースアクセスのチューニングが必要 ◦ 過剰なスペックのDBを利用していたことで問題が隠蔽 • SLIの妥当性検証 ◦ p99のLatencyについて再考が必要 •
フェイルオーバーへの対策 ◦ Auroraのバージョンを最新化(3.03.1)して様子見 ▪ Blue/Greenデプロイメントを活用
まとめ 📝
まとめ • 通常時とピーク時のアクセス特性が大きく異なるアプリケーションにお いてAurora Serverless v2は有用な選択肢 • Blue/Green DeploymentsによるDBの構成変更が容易に •
オートスケールする仕組みだからこそ、DBのパフォーマンスチューニン グは不可避