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飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状

 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状

Hiroya Tanifuji

October 22, 2024
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  1. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 自己紹介 ES 事業部

    TL / (自称) 新規事業請負人 Hiroya Tanifuji 株式会社ダイニー - 2021 年 11 月ジョイン - POS 事業の TL として事業のスケールを技術面から貢献 - 決済事業の立ち上げを TL として貢献 - ES 事業の TL として事業立ち上げ中 趣味 - 新規事業 / 猫 / 筋トレ / 飲食 / 飲食で働くこと
  2. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. はじめに 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 ダイニーの事業部では全員がフルスタックかつフルサイクルな顧客志向エンジニアという体制を 取っています。

    • なぜこの体制を取っているのか • どのようにしてこの体制を実現しているのか • 具体的にどのような業務を行っているのか • 実際にやっていてどうなのか をエンジニア戦略や直近の新規事業の話を用いて解説します。 皆さんの環境で活かせるエッセンスやヒントを少しでも持ち帰っていただけたら嬉しいです。 本日お話しすること
  3. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 • 既存プロダクトをグロースさせつつ、複数の新規プロダクトを並行して立ち上げる

    • プロダクトは単体でも強く、連携することで更に強くなる顧客体験を提供する • プロダクトの成功確率や開発効率を高めていく • 会社としての事業の優先度に応じて流動的なメンバーアサインを行う エンジニア組織として事業戦略を実現するためには エンジニア組織としてこれらに再現性を持たせる仕組み = エンジニアリング戦略
  4. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 1. 指針的アプローチ

    → Engineering Vision の設定 2. 体制面のアプローチ → 事業の成功を高める組織体制 3. 育成観点のアプローチ → 組織の成長を加速させる施策 4. 文化的なアプローチ → 圧倒的な顧客志向なカルチャー 事業戦略を実現するエンジニアリング戦略
  5. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 1. Engineering

    Vision • Vision 1. (6) 複数の事業部での複数のプロダクトの立ち上げ • Vision 2. (4) MO-POS のメンテナンスコストの削減 • Vision 3. (2) Platform Engineering による各事業部の補佐 • Vision 4. (2) 監視体制とインシデント管理 • Vision 5. (2) 大規模障害対策 • [TBD] Vision 6. 研究開発チームの組成 ダイニーの Engineering の方向性、羅針盤、直近1−3年で達成したいトピック
  6. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 1. Engineering

    Vision • Vision 1. (6) 複数の事業部での複数のプロダクトの立ち上げ • Vision 2. (4) MO-POS のメンテナンスコストの削減 • Vision 3. (2) Platform Engineering による各事業部の補佐 • Vision 4. (2) 監視体制とインシデント管理 • Vision 5. (2) 大規模障害対策 • [TBD] Vision 6. 研究開発チームの組成 ダイニーの Engineering の方向性、羅針盤、直近1−3年で達成したいトピック
  7. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 1. Engineering

    Vision • Vision 1. (6) 複数の事業部での複数のプロダクトの立ち上げ ◦ 1.1 アカウント管理サービス ◦ 1.2 共通認証認可基盤 ◦ 1.3 機能有効化と課金管理 ◦ 1.4 Technical Standard の施行 ◦ 1.5 データ基盤の共通化 ◦ 1.6 統一ダッシュボード ダイニーの Engineering の方向性、羅針盤、直近1−3年で達成したいトピック
  8. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 1. Engineering

    Vision • Vision 1. (6) 複数の事業部での複数のプロダクトの立ち上げ ◦ 1.1 アカウント管理サービス ◦ 1.2 共通認証認可基盤 ◦ 1.3 機能有効化と課金管理 ◦ 1.4 Technical Standard の施行 ◦ 1.5 データ基盤の共通化 ◦ 1.6 統一ダッシュボード ダイニーの Engineering の方向性、羅針盤、直近1−3年で達成したいトピック
  9. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 1. Engineering

    Vision > 1.4 Technical Standard の施行 組織全体や個々人のパフォーマンスを最大化させるため、ダイニーとしての標準技術を定義し、 基本的にはすべての事業でこれに準じてプロダクト開発を行う (あくまで標準なので、必要に応 じて可変である)
  10. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 2. 事業の成功を高める組織体制

    • Stream Aligned Team は事業ごとに組成し、 事業の立ち上げおよびグロースを担当。全員 がフルスタックかつフルサイクルな顧客志向 エンジニア • Discovery Team は新規事業の探索や既存事 業のセグメント拡大を探索する。ディスカバ リー後は Stream Aligned Team に移譲する • Platform Team と Data Team はよりコアな 技術面から Stream Aligned Team や Discovery Team をサポートしつつそれぞれ の専門領域で事業貢献する
  11. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 • TL

    や EM、PdM や PjM などのロールを戦略的ローテーションさせる • チーム横断でのモブプロや勉強などでナレッジ共有を毎週行う • 全員で採用活動、技術広報活動にコミット 3. 組織の成長を加速させる施策 戦略的にロールローテーションさせ、育成を加速させている dinii の取り組み
  12. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. エンジニアリング戦略について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 • 呼吸をするように顧客に会いに行ったり

    • 実際にエンジニアがシフトインしたり • 顧客の LINE グループに入ってインサイトを得たり 4. 圧倒的な顧客志向なカルチャー
  13. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. 新規事業について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 • 「飲食店で働くやりがいを高めて、物心ともに豊かな職業にする」ことがミッション

    ◦ つまり、飲食店で働く人にフォーカスした事業 • Discovery Team による事前の事業ディスカバリーを行い、今年の 6 月から ES 事業部を 組成して本格的に立ち上げを開始 新規事業 (ES 事業) の紹介
  14. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. 新規事業について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 ES 事業立ち上げ時期の開発体制

    • 事業部自体は PdM, TL, PdE (× 2), Designer の最小構成 • 事業部の技術的なコアな部分は事業部の TL が責任を持つ • 立ち上げ時期だけ、探索活動を行った Discovery Team によるドメイン知識の共有 • Platform Team による密な技術基盤に関する イネーブリング 立ち上げ時期は事業部が顧客解像度を高めた り、最速で価値検証することだけにフォーカス できる体制を構築
  15. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. 新規事業について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 ES 事業の開発プロセス

    • 事業部のエンジニアは全員が顧客を中心としたフルサイクル かつフルスタックな顧客志向エンジニア ◦ 顧客を主語にして各プロセスを回し続けている • アーキテクチャや開発体制は独立しているため、事業部内で すべてのサイクルが完結している • このプロセスを通して、エンジニアは自分と顧客をシンクロ させ、顧客 ≒ 自分がほしいものをほしい状態で最短かつ最速 で自分で開発して提供している状態を実現している ◦ これが最速で事業を成功させるポイント! • TL は商談同席だけでなく実際の営業活動を行うことも 技術統一や Platform Team による支援、顧客志向カル チャーがあるからこそ実現できているプロセス
  16. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. 新規事業について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 • 飲食店のバックオフィスオペレーションを担う、従業員管理・シフト管理・勤怠管理・給与計算

    を一気通貫で提供中 • それぞれのポイントに一つずつ SaaS が存在するくらい深いプロダクトが必要だが、 • 事業の立ち上げから 4 ヶ月で Public なリリースまでできた • これも全員がフルサイクルかつフルスタックな顧客志向エンジニアだからこそ実現できる速度 • 一方で、振り返りポイントや改善はたくさんある ◦ 特に、逆に役割越えすぎ問題 ES 事業の現状
  17. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. • 「TL が営業までするの?」「TL が全部の商談同席するの?」の声が

    • 越境やオーナーシップの発揮は良いが、やりすぎも良くない • そこで、フルサイクルの中でも「運用面は TL が比重を置いて責任を持つ」など、人に よって比重を変えたり、各ポイントの責任者を配置したりなど、期待値を定義してそれを 大きく越える場合は都度コミュニケーションを取る方針にした 新規事業について 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 逆に役割越えすぎ問題 期待値はフェーズによって変わるので、 Q ごとにインセプションデッキを作って 認識合わせを行っている
  18. 株式会社 ダイニー © 2024 Dinii Inc. さいごに 飲食業界向けマルチプロダクトを実現させる開発体制とリアルな現状 • ダイニーは飲食業界向けコンパウンド

    SaaS 戦略を取っている • 事業戦略を実現するためにはエンジニア組織としてプロダクトの成功確率や開発効率を高 める再現性のある仕組み = エンジニアリング戦略が必要 • 技術統一や Discovery Team による事業探索、Platform Team による技術基盤の支援、 ロールの戦略的ローテーションによる育成、顧客志向なカルチャーといったアプローチを 取って、全員がフルスタックかつフルサイクルな顧客志向エンジニアという体制を実現し ている • 直近の新規事業でもこの体制によって顧客志向な爆速開発を実現し、短期間で事業立ち上 げをすることができた • ただ、越境のしすぎなどの課題があり、それはインセプションデッキを用いて日々チーム 内で期待値調整を行っている まとめ