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OSSと私たち: Rubyの開発を支える STORES

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March 06, 2026
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OSSと私たち: Rubyの開発を支える STORES

2026-03-06 情報処理学会 第88回全国大会 インダストリアルセッション

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ima1zumi

March 06, 2026
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Transcript

  1. OSS(Open Source Software)とは Open Source Initiative (OSI) の定義に基づき、特定のライセンス条件下で以下 の自由が保障されたソフトウェア -

    ソースコードの公開: - 誰もが設計図(ソースコード)を入手し、検証できる - 改変・再配布の自由: - ソフトウェアの修正、機能追加、および他者への再配布が許可されている - 利用目的の制限なし(商用利用の許可): - 個人・法人を問わず、ビジネス(営利目的)を含めたあらゆる分野で自由に利用できる 3
  2. STORES の紹介 - STORES - 中小事業者のお商売をまるごとデジタル化するプラットフォーム - ネットショップ / レジ

    / 予約 / 決済 / ブランドアプリ / モバイルオーダー / データ分析 … 多 数のプロダクトをワンストップで提供 - ミッション:Just for Fun - 技術スタックの中核は Ruby on Rails - Ruby:プログラミング言語。まつもとゆきひろ氏が開発、日本生まれのOSS - Ruby on Rails:Rubyで書かれたWebアプリケーションフレームワーク - Ruby, Ruby on Railsは OSS 5
  3. STORESとRubyの関係 - STORES にはRailsで動くプロダクトが4つ - ネットショップ・レジ・MO/予約/ブランドアプリ/統合基盤 - 10年以上開発しているRailsが2つ - 重要なプロダクトの多くがRailsで書かれている

    - なぜRailsか?: - 多数のプロダクトをハイスピードで立ち上げ、統合していくための高い生産性 - → Rubyは STORES にとって非常に重要な技術基盤(エンジン) 6
  4. なぜSTORESはRuby開発者を雇うのか - STORES にはフルタイムRubyコミッタが2人いる - STORES のアプリケーション開発は行わない。Rubyの開発に関することだけをやっている - 2人がいることは入社の決め手の1つになった -

    私はプライベートでコミッタとして活動 - STORES 入社後にRubyコミッタになった - 多くのOSSメンテナはプライベートで活動している - 私はいまのところ業務でフルタイムでOSS活動するつもりはない - 言語のユーザでもある状態でいたい - コミッタとして働くのは市場が狭くなかなか難しいキャリアパス - 一方で業務が忙しいとOSS活動する時間の確保が難しい現実はある 7
  5. なぜSTORESはRuby開発者を雇うのか 企業側の合理性 - 1. 技術基盤の持続可能性を自ら担保できる - 2. 技術コミュニティでの認知 → 採用ブランディング

    - 3. 言語の方向性を理解・影響できる - 4. Just for Fun — 楽しいから 他社事例 - Shopify(カナダ): - Ruby Infrastructureチームを持ち、YJIT(Ruby JITコンパイラ)/ ZJITを開発。 Ruby/Railsコアメンバーが多数在籍 8
  6. 社内にいるとどうなるか — 一社員の視点 - 月1回のRuby dev meeting共有 - - Rubyのホットな話題がリアルタイムで社内に届く

    - CIが1日1回Ruby 開発版で回っている - → CIがRubyのバグ検知器になっている - 事例①:`rb_gc_force_recycle` 削除 → ddtraceビルド不能 → Ruby本体で復活 - 事例②:Rubyの最適化バグでSEGV → Ruby本体を修正 - 影響がなかったことも価値 - デフォルトパーサがPrismに変わっても影響なし - 大規模プロダクトで「問題なし」を確認すること自体がRubyへの貢献 - 超一流エンジニアがすぐ近くにいる - RubyKaigi 2025 Keynote発表のレビューもしてもらった - 困ったときに聞ける安心感 9
  7. OSSとビジネスの共生関係 10 形態 例 特徴 フルタイム雇用 Shopify, STORES 安定的。言語開発に人の時間を直接投資 スポンサー・寄付

    GitHub Sponsors, Ruby Association お金の支援。開発者の時間は別途必要 財団・団体 Linux Foundation 中立的だが資金調達が課題 有料化 一部のOSS 持続可能だがコミュニティとの関係、プライシ ングが難しい