Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
SRE Lounge #13 Service Level at Ubie
Search
itkq
November 18, 2021
Technology
4
2.4k
SRE Lounge #13 Service Level at Ubie
だいたい3ヶ月でサービスレベルを運用に乗せて「ちゃんとした」Webサービスにした話
https://sre-lounge.connpass.com/event/227250/
の発表資料です。
itkq
November 18, 2021
Tweet
Share
More Decks by itkq
See All by itkq
アクセス制御にまつわる改善 / Improving access control
itkq
1
1.5k
Cookpad summer internship 2019 - infra intro
itkq
2
9.9k
Where Chaos Engineering comes from, and what's next
itkq
6
7.7k
Re:silience から始めるカオスエンジニアリング生活 / A Life of Chaos Engineering Starting with Resilience
itkq
12
3.9k
サービスのパフォーマンス数値と 依存関係を用いたサービス同士の 協調スケール構想 / Web System Architecture #1
itkq
0
820
Other Decks in Technology
See All in Technology
Classmethod AI Talks(CATs) #17 司会進行スライド(2025.02.19) / classmethod-ai-talks-aka-cats_moderator-slides_vol17_2025-02-19
shinyaa31
0
120
開発組織のための セキュアコーディング研修の始め方
flatt_security
3
2.4k
組織貢献をするフリーランスエンジニアという生き方
n_takehata
1
1.3k
Building Products in the LLM Era
ymatsuwitter
10
5.5k
2024.02.19 W&B AIエージェントLT会 / AIエージェントが業務を代行するための計画と実行 / Algomatic 宮脇
smiyawaki0820
13
3.4k
JEDAI Meetup! Databricks AI/BI概要
databricksjapan
0
100
Developer Summit 2025 [14-D-1] Yuki Hattori
yuhattor
19
6.2k
Goで作って学ぶWebSocket
ryuichi1208
1
880
オブザーバビリティの観点でみるAWS / AWS from observability perspective
ymotongpoo
8
1.5k
AndroidXR 開発ツールごとの できることできないこと
donabe3
0
130
「海外登壇」という 選択肢を与えるために 〜Gophers EX
logica0419
0
710
エンジニアが加速させるプロダクトディスカバリー 〜最速で価値ある機能を見つける方法〜 / product discovery accelerated by engineers
rince
4
350
Featured
See All Featured
The Invisible Side of Design
smashingmag
299
50k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
27
1.9k
Speed Design
sergeychernyshev
27
790
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
328
38k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
344
39k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
22
3.3k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
6
550
Optimizing for Happiness
mojombo
376
70k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
34
3.1k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
298
20k
It's Worth the Effort
3n
184
28k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
26
5.1k
Transcript
だいたい3ヶ月でサービスレベルを運用に乗せて 「ちゃんとした」Webサービスにした話 2021-11-19 @itkq SRE Lounge #13
2 - ID: itkq - 経歴:Cookpad → Ubie Discovery -
最近の業務領域:SRE業80%、その他20% (情シスorセキュリティ) - 興味:Load testing, Test in production About me 2
3 - 話すこと - 短期間でサービスレベルを導入し運用するまでの事例 - 話さないこと - SRE、SLI/SLO自体 -
チューニングなど技術的詳細。後日ブログに書く(予定) 発表内容 3
4 目次 1.UbieとAI受診相談 2.エイヤでサービスレベル 3.サービスレベル達成に向けた取り組み 4.そして運用へ 5.学びと今後 4
5 About us (https://ubie.life)
6 Ubieのサービス 6 生活者向け 医療機関向け 今日のテーマ
7 ユビーAI受診相談 https://ubie.app 7
8 300M+ MAU 8 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000048083.html 今日の話
9 ホラクラシー組織 9 4 SREs 19 SWEs
10 - 四半期毎にOKRをつくり、アライン。途中で変更もありうる OKR 10
11 - Infra: Fastly, GKE, Istio - Frontend: Next.js -
BFF: DGS (Kotlin, GraphQL) - APIs: Python, etc. AI受診相談のアーキテクチャ 11
12 目次 1.UbieとAI受診相談 2.エイヤでサービスレベル 3.サービスレベル達成に向けた取り組み 4.そして運用へ 5.学びと今後 12
13 - これまで:ミッション達成のための1サービス - これから:ユビーが目指す世界の起点 - 1. リーチが拡大した(MAU急増、アプリリリースも) - 2.
クリニックや製薬企業との提携 AI受診相談の転換 13
14 - 信頼性観点では「ベストエフォート」 - toBに注力していたため - 今後も機能開発しながら信頼性を保ちスケールしなければならない - プロダクト基盤OKRに組み込まれる(全社OKRにも”SLO”が登場) -
社内外で、定性的に「遅い」「エラーが頻発」という声が上がる - 優先度を変更 当時のAI受診相談 14
15 - エラーレートやレイテンシを定量的に算出してみる - Sentry荒野、本当の「エラーレート」がわからない、特定の画面が遅い - それを踏まえて「守らなければならない価値は何か?」 - SREsとプロダクトチームでディスカッション -
現状の認識と、あるべき姿が見えてきた - 同時にプロダクトチームの熱量も上がった AI受診相談を”診断” 15
16 - 現状に対してどこまで改善するかの基準が必要 - 1. 症状チェック完走率99.5%(当時最低で98.2%) - 2. LP表示成功率99.9%(当時最低で99.2%) -
3. 症状チェック結果画面のレイテンシp90<=3s(当時最悪で15s) 議論をもとにエイヤで目標値を決める 16
17 - 週次の全社共有会にて、現状やばいからなんとかするぜ!とやっていき宣言 - 「サービスレベルロール」が爆誕、SREsも参加 - 専用のSlackチャンネルを作成して関係者を突っ込み、臨戦態勢 やれることはすぐやる 17 New!!
18 目次 1.UbieとAI受診相談 2.エイヤでサービスレベル 3.サービスレベル達成に向けた取り組み 4.そして運用へ 5.学びと今後 18
19 - プロダクトチーム - エラービューにログを仕込んで計測 - SREs - GraphQLサーバのオペレーションレベルでの観測 -
レイテンシ分析 - Tracingを実用段階に 計測からはじめよ 19
20 - イベントログと同様に計測 - Pub/Sub経由でBigQueryに投入 エラービューのログ 20
21 計測! 21
22 計測!計測!計測! 22
23 - 数が多いエラーから原因究明して直したり、無視すべきエラーを分類 - トレース、ログ、メトリクスを見ながらレイテンシ悪化の原因を探る - 根本原因:graphql-javaのDataLoaderの使い方とDNS解決 - 改善されたらみんなで喜ぶ 🙌
あとは気合でがんばる 23
24 結果、2ヶ月で達成 24 可用性:99.2% → 99.9% p90レイテンシ:15s → 2s
25 目次 1.UbieとAI受診相談 2.エイヤでサービスレベル 3.サービスレベル達成に向けた取り組み 4.そして運用へ 5.学びと今後 25
26 - これまで出てきた「サービスレベル」!= SLI/SLO - 計測ウインドウや行動指針など含めきちんと定義し直す - BigQueryへのクエリだとリアルタイム性に乏しい - 扱いやすくするため、Prometheusメトリクスに
運用のためのSLI/SLO 26
27 - 可用性:1ヶ月のウィンドウで`1 - (error_view / page_view)` >= 99.9% -
レイテンシ:1ヶ月のウィンドウでバックエンドのp99 <= 1s - アラート:SRE本に基づく複数バーンレートアラートでSlack通知 - エラーバジェットが尽きた場合:信頼性向上アクション(開発は止めない) - サービスレベルロールでトリアージ シン・SLI/SLO 27
28 Grafana dashboard powered by Sloth (sloth.dev) 28
29 - 平日Slackにグラフを投稿 - ホラクラシーの定期MTGでチェック - Redashでエラー分析 - SLI/SLOの定期レビューは今後 定期的にSLI/SLOを確認する仕組み
29
30 - 各環境リリース時にお手製E2Eテストで主導線チェック - 追加で保証したい導線はmablで実装 E2Eテストでリグレッション検知 30
31 目次 1.UbieとAI受診相談 2.エイヤでサービスレベル 3.サービスレベル達成に向けた取り組み 4.そして運用へ 5.学びと今後 31
32 これまでのタイムライン 32 8月 10月 9月 OKR決定 目標値達成 SLO運用開始 優先度変更
8月 7月 プロジェクト 発足
33 - 現状の分析結果をチームが自分ごととして問題意識、優先度の引き上げ - 専門ロールをつくり、SREsから2人がプロダクトチーム軸足に - ホラクラシー、OKRの移動、スクラムへの半参加 - そもそも、全員が全社観点を持ちサービスレベルの必要性を理解していた -
採用要件、PMFガイド、オンボーディングの効果 - 優先度やリソース割当の変更がスムーズ なぜ短期間でできたのか? 33
34 - エラー・レイテンシへの疲弊が下がった - プロダクトチームが自分たちのサービスの信頼性を知れる状態に - 好例を示すことで他のサービスへの導入機運も高まった 導入の効果 34
35 - 機能単位でのSLI/SLO・リトライを考慮したSLI - インシデントハンドリングフローの整備 w/ incident.io - 開発生産性の可視化と向上 -
Production readiness checklist的な何か - 継続的な負荷試験 今後やりたいこと 35
36 We are hiring! 36 recruit.ubie.life twitter.com/itkq or Thank you!