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私とR、そしてキャリア
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Kazuhiro Maeda
December 04, 2021
Technology
2
3.5k
私とR、そしてキャリア
Japan.R 2021 基調講演1のスライドです。
Event URL:
https://japanr.connpass.com/event/230381/
Kazuhiro Maeda
December 04, 2021
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Transcript
私とR、そしてキャリア Japan.R 2021 kazutan(前田 和寛) 2021-12-04
はじめに 2 / 42
はじめに 自己紹介 名前/アカウント 前田和寛(Maeda Kazuhiro) @kazutan Twitter GitHub Qiita, r-wakalang,
etc... 所属 LINE Fukuoka株式会社 開発センター - DataLabs - Data Scienceチーム マネージャー 3 / 42
はじめに 書籍 4 / 42
はじめに 担当業務 LINEグループにあるデータを活用して様々な課題にアプローチ サービス関連 サービスの成長につながる分析 施策の効果検証など オペレーション関連 オペレーションの可視化 オペレーションの効率化につながる分析など 福岡で一緒にEnjoyしませんか?
http://linefukuoka.blog.jp/archives/81637302_people_engineer_interview.html お気軽にご連絡ください 5 / 42
はじめに 今日のお話 今回いただいたお題は「Rユーザーのキャリア」。 以下のようなお話をします。 私とRのこれまで ターニングポイント Rユーザーのキャリア 6 / 42
はじめに 初期の自己紹介内容 SappoRo.R #3での私のスライドより 7 / 42
私とRのこれまで 第1章 「Rでいろいろ分析できるんだ...」 8 / 42
Rの勉強会などで触れるように 比較的近くにRユーザーがいた でも 勉強会に出てもその後は使わ ずの日々 ドリル形式で1冊写経することにした 2013年2月頃から http://blog.kz-md.net/?cat=126 なんとなく、分析ができるように なった気がした
第1章 「Rで分析できるんだ」 kazutan, Rを使う Point いい本を写経/ドリルするのが一番早かった。手を動かす、大事。 やったことのログを書いて晒す。明日の自分のために。 9 / 42
実はテキストマイニングがしたかった 共同研究で「やろう」となった 2013年秋、2014年夏にRで実施し た分析結果を発表 RMeCabでなんとかがんばった 何度も爆弾を見た でも一番苦労したのはデータ操作 と可視化 Rで分析する上で絶対に避けられ ない
point データ操作と可視化が超重要 第1章 「Rで分析できるんだ」 kazutan, Rで分析する 10 / 42
昔から分析レポート作成が苦痛 めんどくさい、ミス怖い etc... R Markdown!!! Markdownでドキュメントが作れ る! Rのコードを差し込んで結果が出 せる! 2013年春頃から使い始める
あまりの快適さにハマる なにかのスイッチが入った 第1章 「Rで分析できるんだ」 kazutan, R Markdownと出会う Point Rによって分析とレポートがつながった 11 / 42
第1章 「Rで分析できるんだ」 第1章のまとめ Rを使うようになる Rで分析をするようになる R Markdownを使うようになる Pointの整理 最初は写経/ドリルで手を動かして覚える 自分のやったことをメモしてログを残す
Rでまず重要なのはデータ操作と可視化 R Markdownで分析とレポートをつなげる 12 / 42
私とRのこれまで 第2章 ぞうさん通信とRコミュニティ 13 / 42
自分用のR関連記事ストックがほしく てblogにまとめはじめた いつしか「ぞうさん通信」と呼ばれる ように 毎週100+の記事を手動収集し、全部目 を通してた かなり広範囲をカバーした 手元でも実際にR書いてた 主観で選んで一言コメント 読んでくれる人が増えてきて嬉し
かった 第2章 ぞうさん通信とRコミュニティ kazutan, ぞうさん通信を出す Point 広範囲で圧倒的なインプットは視野を広げるきっかけに 14 / 42
いろんな人とRの話がしたかった 全国のR勉強会に参加しまくった HiRoshima, SappoRo, Tokyo, Fukuoka, Kobe, etc... 自分でもHijiyama.Rを立ち上げた 年2回、4年間で合計8回開催
毎回1本以上は発表してた ネタを作るモチベーションに 自分がこれまで何本やったかは数 えないことにした 全国のRユーザーとつながった 気付けばみんなに「ぞうさん」と 呼ばれるように 第2章 ぞうさん通信とRコミュニティ kazutan, R勉強会に行く Point 日本のRコミュニティネットワークに参加できた 15 / 42
ライトに雑談できる・相談できるチャ ットルームができる 実は最初はgitterに作られていた 数日でslackに完全移行 質問したり、回答したりを繰り返す 毎日Rが楽しめる 毎日Rが学べる 気付いたら常駐するように Point 日々Rに触れられるようになった
第2章 ぞうさん通信とRコミュニティ kazutan, r-wakalangに入る 16 / 42
第2章 ぞうさん通信とRコミュニティ 第2章のまとめ ぞうさん通信 R勉強会に出まくる r-wakalangに常駐する Pointの整理 ひたすらインプット、ひたすらアウトプット コミュニティ活動でRユーザーネットワーク形成 17
/ 42
私とRのこれまで 第3章 R中心思考 18 / 42
leafletパッケージと出会う 「Rで地図が作れるじゃん」 Rで台風の情報を描いた めっちゃウケた おかげでJapan.R2015で発表する 機会をもらえた 以降、htmlwidgets系で遊ぶように Point 「可視化はまずRでやる」と考え るようになった
第3章 R中心思考 kazutan, Rで地図を書く 19 / 42
R Markdownはなれてきた でもまとまったドキュメントを書 くのはちょっと大変 うまくまとめたい bookdownパッケージに出会う 「いい感じにしてほしい」を解決 するものだった 早速やってみた Japan.R
2016で発表してきた 第3章 R中心思考 kazutan, Rで本を作る Point 「ドキュメントはすべてR Markdownでやろう」と考えるようになった 20 / 42
Win/Mac/UbuntそれぞれR使ってた めんどくさい いつでも「ぞうさん的R環境」を作り たい 仮想環境を使い始めた vagrant, docker R環境を構築する技術を学んだ ついでにweb hookとか使うのも
第3章 R中心思考 kazutan, Rの仮想環境を使う Point R環境構築から実行までをgitベースでできるようになった 21 / 42
ガイアが俺に「作れ」とささやいた htmlwidgets, rmarkdownなどの 技術を応用 kazutan/tubeplayRを作った 当初は10数行の関数で実現 現在はいろいろ改良 今でも仕事に欠かせない パッケージ開発をゼロからやった モジュール化や設計について学ん
だ コードの書き方を意識するように なった 第3章 R中心思考 kazutan, RStudioでYoutubeを再生する Point 「Rで大抵のことはできる」と信じるようになった 開発と設計を意識するようになった 22 / 42
第3章 R中心思考 第3章のまとめ Rを中心に物事を考えるようになった 「それRでできるかな?」とまず考えるようになった 「できるならRでやってしまおう」と考えるようになった Pointの整理 「データをどう見せれば有効か」を意識するように 「ドキュメンテーションのシステム化」という着想 仮想環境を利用した一連のプロセスを「記述」するという着想
開発的なコーディングを意識するように 23 / 42
私とRのこれまで 第4章 「分析をメイン業務に」 24 / 42
心境の変化 Rでやってきたことをもっと活か したい Rやデータをメインで扱う仕事が したい Fukuoka.Rで声をかけてもらった 悩んだけど採用試験を受けてみた 受かった(驚いた) LINE Fukuokaのデータサイエンティ
ストに 仕事としてRを書くように 太った 第4章 「分析をメイン業務に」 kazutan, 転職する Point これまでの積み重ねは気付かないところでつながってく 25 / 42
SQL、実はほぼ初心者だった tidydataの思想が近かったのでわ りとスムーズに学習できた SQLを学ぶことで、Rによるデータ操 作の組み方も変化 自分の中で(漠然とだけど)パター ン化できるようになった SQLで面倒な部分をRで補うように 両者を組み合わせることで一気に 効率化
第4章 「分析をメイン業務に」 kazutan, RとSQLを組み合わせる Point Rと他の領域と組み合わせることで、よりできることが広がった Rに固執するのではなく、Rも活かすという考えに 26 / 42
これまで習得したものの集大成 プロセスのモジュール化 レポートのシステム化 Prediction 本当に必要な可視化を意識 仮想環境を利用した自動化 データ操作 etc... シンプルなリクエストから自分で全体 設計
メンバーと担当を分担してProjectとし て達成 第4章 「分析をメイン業務に」 kazutan, RをベースにしたKPI予測システムを組む Point 分析をProductとして考えてmanagementすることを学んだ 27 / 42
2019年3月からマネージャーに 複数のプロジェクトをマネジメントす るように 自分のタスクを1箇所で管理するため にTrelloを利用 カスタマイズしやすくて便利 REST APIが提供されている RからTrelloを管理 カード(ticket)管理
検索ツール開発 業務量予測など Point ManagementもRで解決できる 第4章 「分析をメイン業務に」 kazutan, Rでタスク管理をし始める 28 / 42
第4章 「分析をメイン業務に」 第4章のまとめ 分析をメインの仕事にした データ操作の幅が広がった 大きめの分析productを組めるようになった めんどうなことはRにやらせるようになった Pointの整理 Rを多言語/システムと組み合わせる 分析Productの設計と構築技術
Management issueもRで解決 29 / 42
ターニングポイント 30 / 42
岐路はいくつかあった スキル獲得とキャリアの選択肢 いろいろなスキルを獲得していった ある程度スキルがスタックされると、キャリアとしての選択肢が発生した ターニングポイントに その度に選択を繰り返してきた 私のターニングポイント 岐路1: 2013年頃 Skill
Stack: Rの基本, R Markdown, etc... 岐路2: 2016年頃 Skill Stack: 仮想環境, パッケージ開発, Shiny, etc... 岐路3: 2017年頃 Skill Stack: tidyverse, issue-solution, etc... 岐路4: 2019年頃 Skill Stack: PdM, PjM, desigin of data-utilization... 31 / 42
統計系に寄せていく? MCMC回す 因果推論お勉強 機械学習お勉強 時系列解析お勉強 etc... R自体に寄せていく? R言語を勉强する R Markdownを検討する
プログラミング dplyr, ggplot2 etc... 岐路1: 統計系に寄せていくか? 2013年頃、Rで分析ができるようになってきた 統計系は研究とかしていくのに有効だから継続していこう でも正直R自体が面白くなってきた、楽しいのが大事! 統計は勉強しつつ、Rを思いっきりやってみよう 32 / 42
分析やRメインでいく? いろいろな分析を勉强する Rのデータ操作を精錬させる 可視化やレポーティング技術をを精錬 させる etc... エンジニアリングにシフト? server-sideを勉强する Shiny開発を勉强する JavaScriptやDBなどアプリケーション
開発を勉强する etc... 岐路2: エンジニア系に寄せていくか? 2016年頃、Dockerやパッケージ開発などに触れて再燃した エンジニアリングをメインでやっていくには、今までのスキルスタックではホップし過 ぎな懸念があった まだまだRでできること/やりたいことはたくさんあった メインはR。必要や興味が派生すればエンジニアリングを。 33 / 42
大学教員を継続? 学生指導ができる 研究活動を継続 これまでを維持できる etc... 企業で分析職に? 一日中データ分析できる 分析がダイレクトに結果につながる 新しい分野にチャレンジできる etc...
岐路3: アカデミアか? 分析職か? 2017年秋、Fukuoka.Rで「うちのData Scientist、受けませんか?」と声をか けてもらった 正直なところ、自分が分析職を遂行できるか自信はなかった でも、データを扱って分析することは私にとって一番楽しいことだった いままでRでやってきたことをより活かせるのは分析職の方 「父ちゃんな、データ分析で飯を食っていこうと思うんだ」 34 / 42
As a player? 直接データを扱う コードを実際に書く 成果や達成が感じやすい As a Manager? PjM,
PdM, チームのマネジメント 分析Productの設計や提案 関われる範囲/レイヤーが広がる 岐路4: Playerか? Managerか? 2019年春、DSのチームのManagerに 当初は Player:Manager = 50:50 くらい 期待される役割や発揮できる側面がシフトしたのを感じた 分析productの設計が面白かった Rはいつでも側にいる。自分が起動させれば。 今はManagementでEnjoyを作っていく 35 / 42
私の中で大事だったこと 岐路1: 2013年頃 - 統計系に寄せていくか? Skill Stack: Rの基本, R Markdown,
etc... -> 統計は勉強しつつ、Rを思いっきりやってみよう 岐路2: 2016年頃 - エンジニア系に寄せていくか? Skill Stack: 仮想環境, パッケージ開発, Shiny, etc... -> メインはR。必要や興味が派生すればエンジニアリングを 岐路3: 2017年頃 - アカデミアか? 分析職か? Skill Stack: tidyverse, issue-solution, etc... -> データ分析を仕事にする 岐路4: 2019年頃 - Playerか? Managerか? Skill Stack: PdM, PjM, desigin of data-utilization... -> 今はManagementでEnjoyを作っていく 「私の中でのEnjoyの最適化」をやってきた そして、これからもやっていきます 36 / 42
Rユーザーのキャリア 37 / 42
結局、偶然と選択 Rユーザーに限らず、キャリアは結局「偶然と選択」の繰り返し 天の時 なんだかんだでタイミングは大事 家庭の都合と声をかけてもらったタイミング 地の利 remoteの時代でも拠点は影響 故郷でもある福岡の街が大好きです 人の和 出会いは貴重
感謝とリスペクトを 自分を振り返ってみて、ちょっとだけコメントを 38 / 42
とにかくインプット&アウトプット スキルを獲得することで、次のキャリアへの選択肢が発生する ひたすらインプット ぞうさん通信が私に与えた影響は非常に大きい 関連しそうなものは片っ端から読み漁った ひたすらアウトプット まずは手を動かす ブログとかでいいのでメモする いちばん大切な読者は「未来の自分」 やったことは知らぬ間に繋がっていきます。
アンテナはめいいっぱい広げる そして自分が振り返れるように。 39 / 42
コミュニティ活動を Rコミュニティはとても楽しいコミュニティです! ネットワークは重要 「この人と働きたい」とお互い思うかどうか コミュニティ活動はそれを加速させる ともにEnjoyできる仲間を 仲間がいると乗算になる R全能の神にはなれない Collaborationの基盤がRコミュニティ コミュニティが活発になれば、それだけ新しいことも増えていく
知見の蓄積が加速する まずはちいさなエントリーをしよう。 Rコミュニティはあなたの発表を待ってます。 40 / 42
自分で自分に制限を設定しない キャリアを考える上で一番大事なのは想像力 「あんなこといいな、できたらいいな」がスタート 「一日中Rやデータをいじっていたいな」が私の岐路になった 「RStudioでYouTubeを再生する」なんて誰も想像しなかった でも思いついたので作った VLOOKUPを教えていた自分がML案件のPdMをするなんて想像できなかった でも一歩ずつスキルを獲得してやるようになった 「どうせできない、無理」はただの呪い。 制限をなくして「いいな」を想像しよう。
Enjoyに向けて最適化をしよう。 41 / 42
Enjoy! 42 / 42