半年かけてPHP5.6からPHP7.4までバージョンアップした苦労と工夫 PHPカンファレンス福岡2024

PHPカンファレンス福岡2024に登壇した際の資料です
https://phpcon.fukuoka.jp/2024/

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1. 半年かけてPHP5.6 からPHP7.4まで バージョンアップした 苦労と工夫 PHPカンファレンス福岡2024
2. 自己紹介 山内 啓輔／けちーん Cake.jpというスイーツのECサイトを運営する会社でエンジニアをしています 主にPHPを書いてます／PHP歴は3年くらい 北海道出身／福岡在住 こんな髪型ですが2児（小5男子と小4男子）のパパです
3. 今日の内容 バージョンアップの歴史 1. 苦労しながら倒したヤツら 2. 工数を減らすための工夫 3. まとめ 4.
4. バージョンアップの歴史 1. 苦労しながら倒したヤツら 2. 工数を減らすための工夫 3. まとめ 4.
5. バージョンアップ部隊（基盤チーム） 担当：2名（エンジニア総数は6名） 工数：1日／週 バージョンアップ以外にもやることがあったりもする
6. バージョンアップの歴史 プロジェクト始動：2023/04 まずは大量に出ているWarningやNoticeを(ある程度)倒す →Sentry を導入したい 過去に軽い気持ちで導入したら、とあるcsvの処理でNoticeが 出過ぎてタイムアウトしたことがある。。。 ※Sentryはエラーの監視とトラッキングを行うツール ※
7. テスト環境の整備 前提 バージョンアップ対象リポジトリ ECサイト 管理画面 共通処理
8. テスト環境の整備 前提 バージョンアップ対象リポジトリ ECサイト 管理画面 共通処理 この2つが同じテスト環境で動いている
9. テスト環境の整備 テスト環境はコンテナ化されていなかったので、複数バージョ ン存在することができなかったのでDockerを導入 2023/08末に完了
10. Dockerの導入
11. 2023/08末 バージョンアップ開始！
12. まずは5.6から7.0 最初は1つのリポジトリを、2人で分担して進めていた
13. ECサイトが7.0に 初めてのバージョンアップに成功！偉業達成！！※ ※当社比 2023/09上旬　ECサイトが7.0になる
14. 管理画面も7.0に 立て続けにバージョンアップに成功！偉業達成！！※ ※当社比 2023/09下旬　管理画面が7.0になる
15. そして時は流れ・・・ （あまり時間がないので、以下略の意）
16. 2024/06 8.0へのバージョンアップに成功！
17. バージョン EC 管理画面 開始 2023/08 2023/09 7.0 2023/09 2023/09 7.1 2023/11 2023/10 7.2 2023/12 2024/01 7.3 2024/02 2024/01 7.4 2024/03 2024/03 8.0 2024/06 2024/06
18. 0.1ずつ刻んでいった理由 比較的短いリリースサイクルで進めたかった
19. 理由その1 過去にバージョンアップをしようとしたけど、自然消滅してし まったことがあるので、プロジェクトが継続するかわからなか った 比較的短いリリースサイクルで進めたかった
20. 理由その2 使える工数は多くないので、リリースサイクルが長いとモチベ ーションがもたない可能性があった 比較的短いリリースサイクルで進めたかった
21. バージョンアップの歴史 1. 苦労しながら倒したヤツら 2. 工数を減らすための工夫 3. まとめ 4.
22. 5.6 → 7.0
23. 5.6 → 7.0 対応一覧 ・Notice: Undefined offset ・Notice: Undefined index ・Notice: Undefined variable ・Warning: Missing argument ・set_magic_quotes_runtimeの廃止
24. Notice: Undefined index[offset]
25. 7.0 → 7.1
26. 7.0 → 7.1 対応一覧 Deprecated: Non-static method Hoge::fuga() should not be called statically Fatal error: Too few arguments to function This test did not perform any assertions rand() と srand() が、それぞれ mt_rand() と mt_srand() のエイ リアスとなる
27. Deprecated: Non-static method Hoge::fuga() should not be called statically
28. This test did not perform any assertions
29. 7.1 → 7.2
30. 7.1 → 7.2 対応一覧 Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable Fatal error: must be compatible with PHPUnit\Framework\TestCase::setUp(): void
31. Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable
32. Fatal error: must be compatible with PHPUnit\Framework\TestCase::setUp(): void
33. 7.2 → 7.3
34. 7.2 → 7.3 対応一覧 Deprecate assertRegExp() Deprecate assertArraySubset() preg_match(): Compilation failed: range out of order in character class
35. preg_match(): Compilation failed: range out of order in character class
36. 7.3 → 7.4
37. 7.3 → 7.4 対応一覧 Notice: Trying to access array offset on value of type null[bool] Notice: Trying to get property of non-object runkit削除 qdmail対応
38. No tice: Trying to access array offset on value of type null[bool]
39. No tice: Trying to access array offset on value of type null[bool]
40. No tice: Trying to access array offset on value of type null[bool]
41. qdmail対応
42. qdmail対応
43. qdmail対応
44. qdmail対応
45. 7.4 → 8.0
46. 7.4 → 8.0 対応一覧 Warning: Trying to access array offset on value of type null[bool] Fatal error: Uncaught Error: Non-static method A::aa() cannot be called statically Fatal error: Uncaught TypeError: count(): Argument #1 ($value) must be of type Countable|array, null given Fatal error: Uncaught ValueError: Unknown format specifier "v" Fatal error: Array and string offset access syntax with curly braces is no longer supported 古いコンストラクタ対応 lcobucci/jwt対応 amazon-pay対応
47. 古いコンストラクタ対応
48. 古いコンストラクタ対応
49. 古いコンストラクタ対応
50. amazon-pay対応
51. amazon-pay対応 OLD amzn/amazon-pay-sdk-php NEW amzn/amazon-pay-api-sdk-php
52. amazon-pay対応 OLD amzn/amazon-pay-sdk-php NEW amzn/amazon-pay-api-sdk-php ← こっちで起きる
53. amazon-pay対応 OLD amzn/amazon-pay-sdk-php NEW amzn/amazon-pay-api-sdk-php ← こっちで起きる Fatal error: Declaration of AmazonPay\Client::setLogger(?Psr\Log\LoggerInterface $logger = null) must be compatible with Psr\Log\LoggerAwareInterface::setLogger(Psr\Log\LoggerInterface $logger): void
54. amazon-pay対応 amzn/amazon-pay-sdk-php psr/log
55. amazon-pay対応 amzn/amazon-pay-sdk-php psr/log amzn/amazon-pay-sdk-php/AmazonPay/Client.php
56. amazon-pay対応 amzn/amazon-pay-sdk-php psr/log amzn/amazon-pay-sdk-php/AmazonPay/Client.php vendor/composer/autoload_psr4.php
57. amazon-pay対応 app/patch/Psr/Log/LoggerAwareInterface.php
58. amazon-pay対応 app/patch/Psr/Log/LoggerAwareInterface.php composer.json
59. amazon-pay対応 vendor/composer/autoload_psr4.php app/patch/Psr/Log/LoggerAwareInterface.php composer.json
60. バージョンアップの歴史 1. 苦労しながら倒したヤツら 2. 工数を減らすための工夫 3. まとめ 4.
61. ひたすら倒していくフェーズ 動作確認フェーズ の2つのフェーズに分けて紹介
62. ひたすら倒していくフェーズ
63. 並行して作業し、知見の共有をしつつ進める それぞれが別のリポジトリを対応する中で当たったエラー などを共有できるので、対応方法で悩む回数を減らせる
64. エラー対応したら、すぐにリリース バージョンアップ作業で対応したエラーなどは、バージョ ンアップ用のブランチにマージせずに、本番環境にリリー スする 前のバージョンにリリースしても、基本的に動作する バージョンアップブランチと、mainブランチのdiffが小さ くなるので、バージョンアップによる影響が最小限になる
65. 動作確認フェーズ
66. 動作確認フェーズ 最初は機能を一覧化して、エンジニア全員でポチポチしてた 大変。。。
67. バージョンアップ前後の環境のHTMLを比較 対象のURLを一覧化 2つの環境にcurlでアクセスし、HTMLを取得 diffを取って、一致していればOKとする これを一括で行うシェルスクリプトを作成
68. バッチを一括で実行し、バッチの確認の簡略化 バッチの実行コマンドを列挙したシェルスクリプトを作成 実行結果をファイルに吐き出して、結果を確認
69. バッチを一括で実行し、バッチの確認の簡略化 バッチの実行コマンドを列挙したシェルスクリプトを作成 実行結果をファイルに吐き出して、結果を確認 ファイルの内容を解析して、エラーなく終了したということも 出力できるようにする予定 エラーを見落としたので、、、
70. バージョンアップの歴史 1. 苦労しながら倒したヤツら 2. 工数を減らすための工夫 3. まとめ 4.
71. まとめ バージョンアップにも銀の弾丸はないので、愚直にエラー を解消していく ビッグバンリリースにならないように、こまめにリリース 動作確認は自動化して楽をする けど適切にしないとミスる バージョンアップするとみんな嬉しい！
72. おわり MySQLの8化も待っている。。。