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吉中輝彦様 QGISと点群とPLATEAUと
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OSGeo.JP
December 06, 2021
Technology
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吉中輝彦様 QGISと点群とPLATEAUと
FOSS4G 2021 Japan Online
一般発表 B5
吉中輝彦(FOSS4G TOKAI)
QGISと点群とPLATEAUと
OSGeo.JP
December 06, 2021
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Transcript
QGISと点群とPLATEAUと ギルド:黎明の調べ ギルドマスター:sakuya_izayoi
0.はじめに ・QGIS初心者です。 ・本日は点群モデルと「Project PLATEAU」モデルの図化を中 心にお話をさせていただきます。 ・本日はWindowsパソコンを対象としているため、他のOSの方 は適宜読み替えてご対応いただきますようにお願いします。 ・またWindows以外では動かないプログラムもあると思います がその点はご容赦ください。 ・以上、よろしくお願いします。
1.点群の入手方法 点群は以前に比べてかなり簡単に入手できるようになっています。 以下に例を示します。 • 官公庁及び自治体からの点群のダウンロード • 「OpenTopography」というオープンデータがダウンロードで きるサイトからダウンロードしてくる。 (https://opentopography.org/) •
SfM(写真から立体を作成する技術)による3次元点群の自作 • 3Dスキャナを用いた点群の入手 などがあります。
2.入手した点群を確認したい。 • 入手した点群を確認するためには、 • Paraview • MeshLab • CloudCompare •
LAStools • FUSION 上記のソフトウェアが有名ではありますし、聴講者の中には使わ れている方も多いのではないでしょうか?
3.QGISを点群ビューワにできないか① ・点群データを入手した際には、点群の位置の確認などをしてか ら3次元図化を行いたいですよね? • QGISは3D表示機能あるから何とかならない? ⇒QGIS3.20からPDALが入っているので、点群ファイルである 「.las」や「.laz」はドラッグアンドドロップで表示できますが 点群数が多いと動作が悪くなります。(なお、2バイト文字が 入っていると表示できません) •
じゃあプラグインで何かないか探してみよう。
4.QGISを点群ビューワにできないか② • プラグイン探したらありました。「LAStools」と「FUSION」 を導入するためのプラグインです。
5.プラグインあったけど使い方は? • プラグインは「LAStools」と「FUSION」を導入するためのも のがありました。(つまり、入れ物のみです。) • 上記二つをQGISのプラグインとしてインストールします。 • なお、あくまで入れ物だけなので、これだけでは何もできませ ん。 •
なので、設定の仕方を紹介します。
LAStoolsをダウンロードする LAStoolsは https://rapidlasso.com/lastools/ よりダウンロードできます。下記の赤枠内をクリックしてダウンロードしてください。 ・ダウンロードしたら、展開して、Cドライブ直下等 日本語が入っていないディレクトリに保存してください。 こんな感じです。 ・Macの場合はごめんなさい。分かりません。
LAStoolsをQGISから使えるようにする QGISのプロセッシングツールボックスのスパナマークをクリックします。 LAStoolsの保存場所を入力しActivateにチェックを入れれば、 準備完了です。 最後に一番下にあるOKをクリックしてください。そうしない ともう一回やり直しになります。
LAStoolsのReadme.txtより LAStoolsのReadmeより 「Open Source」と「Closed Source」が確認 できます。 ・las形式データを結合する「lasmerge.exe」や テキストからlasを作る「txt2las.exe」、データ を圧縮できる「laszip.exe」は「Open Source」
なので問題なく使えそうです。 ・閲覧用の「lasview.exe」は研究目的などでな ら使っても良いみたいですが、業務で使うならお 金を払って使ってください。 今回は「Open Source」のモノのみ活用させて頂 きます。
FUSIONをダウンロードして使えるようにする FUSIONは http://forsys.cfr.washington.edu/fusion/fusionlatest.html よりダウンロードできます。下記の赤枠内をクリックしてダウンロードしてください。 ダウンロードしたらLAStoolsと同様に展開して、Cドライブ直下等日本語が入っていないディレクトリ に保存してください。Macの場合はごめんなさい。分かりません。
FUSIONをQGISから使えるようにする QGISのプロセッシングツールボックスのスパナマークをクリックします。 FUSIONの保存場所を入力しActivateにチェックを入れれば、 準備完了です。LAStoolsと全く同じです。 最後に一番下にあるOKをクリックしてください。そうしない ともう一回やり直しになります。 使用できるようになっていると、プロセッシングツールの 「FUSION」→「Visualization」→「Open viewer」をクリッ クするとPDQという画面が立ち上がります。立ち上がれば成功
です。確認したら今は閉じておきましょう。
点群をダウンロードする① 静岡県さんの公開しております「Shizuoka Point Cloud DB」より点群データをダウンロードします。 URLは https://pointcloud.pref.shizuoka.jp/ です。自分でダウンロードする時の参考ですが、「閲覧・DL」をクリックします。そして、青い矢印が立っ ている部分から点群をダウンロードします。
点群をダウンロードする② 選んだ地域が赤枠で囲われますので、クリックしてダウンロード画面に入ります。 複数のファイルに分割されている場合が多いため全てダウンロードします。 ダウンロード後にLAStoolsで結合しましょう。
点群を結合する① ダウンロードしたファイルを結合します。 本来であればQGIS上から、LAStoolsの「lasmerge」で直接結合できるはずですが、バグなのか分からないの ですが、lasファイル同士の結合が現状できません。よってコマンドラインを用いて結合することとします。 Cドライブ直下に展開保存したLAStoolsフォルダの中にあるlasmerge64.exeを使います(32bit版のWindows を使っている方はlasmerge.exe)。なお、lasmerge_README.txtは取り扱い説明書です。詳しい使い方が書 いてあります。 (Cドライブ⇒LAStools⇒binの中です。アドレスで示すと、C:¥LAStools¥bin の中です。) Lasmerge64.exeをコピーします。点群保存フォルダに貼り付けます。
点群を結合する② Lasmerge64.exeをコピーし、貼り付けた状態は下記のようになります。つまり、lasデータと同じフォルダ内 にlasmerge64.exeを保存するということです。
点群を結合する③ コマンドラインを用いてlasmerge64.exeを動かすために、アドレスバーに「cmd」と入力しEnterキーを押下 します。 こんな画面が立ち上がります。
点群を結合する④ コマンドライン上に lasmerge64.exe -i *.las -o merge.las と入力します。 意味合いは、「このフォルダの中にある拡張子がlasであるファイルをmerge.lasというファイルに結合しなさ い」です。
点群を閲覧する① Lasmerge64.exeで結合した点群を閲覧します。 ・QGISのプロセッシングツール内の「FUSION」→「Visualization」→「Open viewer」をクリックします。 ・PDQが立ち上がったら「File」→「Open..」をクリックします。 ・結合したlasファイルを選びます。しばらくすると表示されます。 (表示されたときに、境界表示(ワイヤーフレームの立方体)が邪魔な場合は「i」キーを押します。)
点群を閲覧する② ・今回ダウンロードした点群データには色付きの点群なのでPDQで「c」を押下すると色付き点群となりま す。 ・入力キーの詳しい説明はPDQの「Help」に書いてありますので一読ください。
QGIS3.20の3D地図モードで確認してみた なお、座標系は静岡県なのでEPSG:6676 (JGD2011 / Japan Plane Rectangular CS VIII)です。
7.点群から地形標高ラスタ画像を作ろう QGISのプロセッシングツール内の「FUSION」⇒「Grid surface create」で処理を行います。作成した処理結果ファイルはlas データと同じ場所に保存してください。(今回のファイル名は merge_25cm.dtmとします。) merge.las を選ぶ 作成したいメッシュサイズを入力。例として0.25m=25cm 作成したいの単位。今回はメートル指定。
64bitプログラムを使う。(こちらの方が速く大容量を扱える。) 保存場所及び 名称を指定
lasファイルと同じところに、今回は「merge_25cm.dtm」があ りますが。QGISではこの形式のファイルは読めないため、読め る形式に変換を行います。
「merge_25cm.dtm」 をQGISのプロセッシングツール内の 「FUSION」⇒ 「Convension」⇒「DTMtoASCII」で変換します。 変換後のファイル名は、今回は、merge_25cm.tifです。 余談:なお、DTMtoTIFというプログラムあるが高さ(m)が256階調に丸められてしまうため使わない方が無難です。 merge_25cm. dtmを選ぶ 保存場所及び 名称を指定
QGISに「merge_25cm.tif」が読み込まれますが、 のような警告が ついています。これは座標が指定されていないからです。レイヤのプ ロパティより座標を指定してやりましょう。静岡なのでEPSG:6676 (JGD2011平面直角8系)です。 クリックする
作成したDSM( merge_25cm.tif)をQGISの3D地図機能で確認しま す。点群の結果を反映しているようなしていないような、ちょっとわ かりにくい結果ですが。 本来は、LastoolsやFUSIONを使う際に、フィルターオプションを使 用したりしてノイズをカットを行います。私もこの機能については読 み切れていないため、今回は解説できません。ノイズカットコマンド について詳しい方がお見えでしたら報告会時に教えてください。)
8.LASデータのまとめ • 点群がLASやLAZ形式で見たいだけならQGIS3.20以上を使えば よいかなと思います。 • 点群を結合したり、DSMモデルを作成したいならFUSIONを併 用するのが現状では楽。 • さらにLastoolsを使うともっと色々とできそうですね。 •
デジタルツインの世界も広がっていっているので、頑張ってつ いていこう。 • オープンソースの点群データ、官公庁さん提供お願いします。
9. 3D都市モデル(Project PLATEAU)について • 3D都市モデルデータ(Project PLATEAU)は国土交通省主導 のもと実施されているものです。 • 今回は、このモデルデータをどうやって表示すればよいのか解 説します。
• 結論から言います。QGIS万能選手であり、少しの手間で簡単に 見れます。
• 配布場所及びダウンロード方法は以下の通りです。 • G空間情報センターの3D都市モデル(Project PLATEAU)ポー タルサイトにアクセス https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau • ダウンロードした地区のリンクをクリック
• ダウンロードできるデータはいろいろとあります。 • 今回は上から4番目のファイルジオデータベースを使用します。 • 詳細をクリックしてダウンロードします。
10. 3D都市モデル(Project PLATEAU)の閲覧 • ダウンロードした「~_fgdb.7z」を展開すると「~_fgdb」とい うフォルダが出てきます。 展開すると現れ るフォルダ • 展開して出てきた「~_fgdb」というフォルダの中には
「~.gdb」というフォルダが存在しております。 • そのフォルダをQGISにドラッグアンドドロップします。
• データが重たいため、QGISがハングアップしたように見えるか もしれませんが、右図のようなダイアログボックスが出るまで 少し待ちます。 • 今回は赤枠内で囲った建物データ のみ読み込みます。 • 選んだら最後にOKボタンを押下 します。
参考:LOD(lod)とは、「Level of Detail」=「詳細度」 のことであり、数字が大きいほど、建物の形を正確に表 しております。LODは現在5段階(0~4)までが考えられ ております。
• モデルを読み込むと結構な数の建物 が標示されます。 • 例えば、地理院標準地図で菊川総合 病院付近を見ると、下記の図のよう になり、正確に建物が作成されてお ります。 背景図は国土地理院標準地図を使用
• QGISの3D地図機能を使うと、このように立体的に見ること も可能です(下図はプラグイン:Qgis2threejs使用)。 • 今回の地表面は、国土地理院の10mDEMをダウンロードし て使用しております。 背景図は国土地理院シームレス写真を使用
11. PLUTEAUデータのまとめ • PLUTEAUデータもQGISで簡単に見ることができます。 • 建物の高さがあらかじめ設定されているため、地理院の5m-dem や10m-demを標高レイヤとした場合、結構面白い3Dモデルが作れ ると思います。 • 例えば、浸水想定図を重ねることによって視覚的に浸水状況を把
握できるようになったりします。 • LOD1やLOD2のモデルはまだ少ないため、拡充がされるともっと 扱いやすくなるかなという印象です。
12.おまけ ・点群ファイル(XYZデータなどから)LASデータを作る際の参考 資料です。 ・私はこうやって作っているという一例です。
• 兵庫県は1mメッシュの航空レーザ測量データを配布してくれてい ます。 https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/2010-2018-hyogo-geo- dsm 下記は一例です。 https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/00f12151-ef5f-4949- b7c4-0898a7b074be/resource/b6e57a25-d83d-4421-b2bc- 4854c3bdf1a6/download/05of05.zip •
点群のままであると非常に重たくて使いにくいためLASデータに 変換してみようと思います。 JGD2000_CS5(EPSG:2447)、XYZ座標値テキスト形式データ
• とりあえず、兵庫県の座標系JGD2000_CS5(EPSG:2447)に合わせたの ちに、XY座標を調べてみましょう。ダウンロードした点群はこの付近 であるため、座標は「X=61000,Y=-122000」ぐらいであることがわ かります。 • ダウンロードした点群をテキストエディタで確認するとほぼ同様なこ とが確認できるため、経度、緯度、標高の順番で書かれていることが 確認できました。 背景図は国土地理院標準タイルを使用した
• QGISの「プロセッシングツールボックス」⇒「LAStools」⇒「file- conversion」⇒「txt2las」を選びます。(下記説明はあっているか怪 しい) 64bitプログラムを使用 点群ファイル指定 ファイルの経度、緯度、標高の順番 ファイルのヘッダーは今回なし XY方向の解像度は1cmまでみる Z方向の解像度は1cmまでみる
座標系を指定 ファイル名を指定。最後に「.las」 をつけること。
この部分であるが、元のファイルが 「ID,X,Y,Z」であった場合には 「sxyz」のようにSkipを設定してや る必要がある。無いとは思うが、 「ID、Y、X、R、G、B、Z」の場合 「syxsssz」という形になる。 なお、入力ファイルの文字区切りは、 スペース文字のファイルでもカンマ のファイルでも判断してくれるもよ う。
• 点群をLASデータ化してQGISの3Dビューで見た状況です。 • 表示している場所は「安政池」というアースダムで、赤枠付近が堤体 です。テキストデータからLASにすると点群の3次元図化もサクサク できるため面白いと思います。 • 兵庫県のデータを使ってため池やダムのLASデータでの確認も面白い かなと思います。
• また、 https://opentopography.org/ からは熊本県のレーザー測量点群ファイルがダウンロードでき ます。 • こういうサイトもあるため、いろいろと調べてください。 • 官公庁の方々、どんどんデータをオープン化してくださるとう れしいです。
END ギルド:黎明の調べ ギルドマスター:sakuya_izayoi