$30 off During Our Annual Pro Sale. View Details »
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Transformerによるテキストベクトル化を解説
Search
payanotty
January 18, 2024
Technology
5
3.9k
Transformerによるテキストベクトル化を解説
payanotty
January 18, 2024
Tweet
Share
More Decks by payanotty
See All by payanotty
トークナイザー入門
payanotty
4
2.2k
LLM_Prompt_Recovery
payanotty
3
1k
Embeddingモデルを使ったベクトル化のしくみ、fine-tuning手法を解説
payanotty
15
6k
Kaggle_LLMコンペの攻略法を解説.pdf
payanotty
1
1.6k
ManimMLでイケてるアニメーションを作ろう
payanotty
0
780
Lets Finetune LLM
payanotty
3
1.4k
Stable Diffusion Web UI, Let Your Fave Eat Ramen
payanotty
1
1.1k
Lets Finetune Stable Diffusion
payanotty
0
1.3k
Deffusion解説
payanotty
3
910
Other Decks in Technology
See All in Technology
【AWS re:Invent 2025速報】AIビルダー向けアップデートをまとめて解説!
minorun365
4
510
AWSセキュリティアップデートとAWSを育てる話
cmusudakeisuke
0
250
Debugging Edge AI on Zephyr and Lessons Learned
iotengineer22
0
180
Microsoft Agent 365 についてゆっくりじっくり理解する!
skmkzyk
0
280
AIと二人三脚で育てた、個人開発アプリグロース術
zozotech
PRO
1
720
ログ管理の新たな可能性?CloudWatchの新機能をご紹介
ikumi_ono
1
680
因果AIへの招待
sshimizu2006
0
970
大企業でもできる!ボトムアップで拡大させるプラットフォームの作り方
findy_eventslides
1
750
文字列の並び順 / Unicode Collation
tmtms
3
570
[デモです] NotebookLM で作ったスライドの例
kongmingstrap
0
140
re:Invent 2025 ~何をする者であり、どこへいくのか~
tetutetu214
0
210
プロンプトやエージェントを自動的に作る方法
shibuiwilliam
3
1.9k
Featured
See All Featured
KATA
mclloyd
PRO
32
15k
Designing for humans not robots
tammielis
254
26k
Context Engineering - Making Every Token Count
addyosmani
9
510
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
527
40k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
25
1.6k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
35
2.3k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
13k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
32
2.7k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
61
9.6k
Thoughts on Productivity
jonyablonski
73
5k
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
31
2.6k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
234
18k
Transcript
Transformerを使った テキストベクトル化の基本 早野康太
自己紹介 • 名前 ◦ 早野 康太 • お仕事 ◦ 自然言語モデルの改善
• 今期アニメ ◦ ダンジョン飯 ◦ 姫様“拷問”の時間です ◦ 魔法少女にあこがれて
• Attention Is All You Need (Łukasz Kaiser et al.,
2017) ◦ 文章の単語同士の関連度を測る (Attention) 機構を組み込むことで 自然言語処理モデルの性能が大きく向上 ◦ GPTなどの文章生成モデル ▪ → TransformerモデルのDecoder部分を利用 ◦ テキストベクトル化用のモデル ▪ → TransformerモデルのEncoder部分を利用 Transformerモデル
• A Survey of Transformers (TIANYANG LIN et. al.,
2021) ◦ Transformer派生についてのサーベイ ◦ 膨大な数のTransformer派生について 詳細にまとめられている ◦ もっと詳しく知りたい方は こちらを読まれるのをおすすめします Transformerから他のモデルへの派生
Transformerモデルを使ったテキストベクトル化 • Transformerモデルは文章をベクトル(数値)に落とし込むことが得意 ◦ ベクトル同士の類似度 (近さ) を測って検索に応用できる ◦ いったんベクトルに落とし込んでしまえば 画像処理や音声処理などと文章処理を組み合わせることもできる
吾輩は猫である Transformer 0.1, 0.3, 0.04, … 文章(文字列) ベクトル 画像生成 モデル 類似度 検索
Attentionによる単語のベクトル化 吾輩 は 猫 である 。 吾輩 は 猫 である
。 文章を単語単位に分かち書き(トークナイズ) 各単語に対応するベクトル
Attentionによる単語のベクトル化 吾輩 は 猫 である 。 吾輩 は 猫 である
。 0.1 0.3 -0.5 0.8 長方形はベクトルだと思ってください 文章を単語単位に分かち書き(トークナイズ)
Attentionによる単語のベクトル化 吾輩 は 猫 である 。 吾輩 は 猫 である
。 文章を単語単位に分かち書き(トークナイズ) 各単語に対応するベクトル 単語に対応する新しいベクトル ベクトル同士の内積の値(類似度) ×
余談: ベクトル同士の”類似度”の測り方 近い 遠い • 内積 ◦ 近い(同じ方向を向いている)ほど大きくなる • コサイン類似度
◦ 内積を-1 ~ 1に正規化 (要はcosθ ) 内積 = |a||b|cosθ
AttentionからTransformerへ 吾輩 は 猫 である 。 Attention Attention Transformer 吾輩
は 猫 である 。 BERTやGPTをはじめとしたTransformer系列のモデルは Attentionを繰り返して文章をベクトルの連なりに変換している
AttentionからTransformerへ 吾輩 は 猫 である 。 Attention Attention Transformer 吾輩
は 猫 である 。 BERTやGPTをはじめとしたTransformer系列のモデルは Attentionを繰り返して文章をベクトルの連なりに変換している 一番はじめのベクトルは ランダム初期化 (学習の中で最適化されていく)
文章のベクトル化 吾輩 は 猫 である 。 Attention Attention Transformer 吾輩
は 猫 である 。 [CLS] [CLS] 文頭に特別な トークンを追加 • CLS Pooling ◦ 文頭の特別なトークンのベクトルを文章ベクトルとして使う • Average Pooling ◦ 全トークンの値を平均して文章ベクトルとして使う
ベクトル化に特化させるためのfine-tuning Query: 吾輩は猫であるの作者は? Negative Passage: 『人間失格』(にんげんしっかく)は、太宰 治による中編小説。 ベクトル化&類似度計算 ポジティブ類似度
ネガティブ類似度 Positive Passage: 『吾輩は猫である』(わがはいはねこであ る)は、夏目漱石の長編小説であり、処女 小説である。 • ポジティブ類似度が高く、ネガティブ類似度が低くなるように ロス関数を設定して学習する ◦ ロス = - ポジティブ / (ポジティブ + ネガティブ)
ベクトル化のベンチマーク • MTEB: Massive Text Embedding Benchmark ◦ テキスト埋め込みモデルのための大規模ベンチマーク ◦
8つのタスクにわたり56のデータセットが含まれる
ベンチマーク上位のモデルたち • MTEB Leaderboard - a Hugging Face Space by
mteb ◦ AnglE-optimized Text Embeddings ◦ Cohere/Cohere-embed-english-v3.0 · Hugging Face ◦ BAAI/bge-large-en-v1.5 · Hugging Face ◦ intfloat/e5-large-v2 · Hugging Face
RAG (Retrieval Augmented Generation) 質問 + 選択肢 Wikipedia passages dump
Wikipedia embeddings あらかじめベクトル化 ベクトル化 embedding ベクトル類似度検索 関連する文章 (Context) LLMへのインプット Wikipedia記事から 検索してContextを取得 ベクトル検索用に調整された言語モデルを使う (質問に回答するモデルとは別物)
Stable Diffusion (画像生成モデルへの応用) raw pixel value VAE latent
noisy latent + noise input text Text Encoder embedding UNET prediction loss velocity 生成したい画像についての文章を ベクトル化して生成モデルに与える
音楽生成モデル • Suno AI ◦ 自然言語で歌詞や曲調を指定すると その通りに音楽を生成してくれる ◦
具体的なモデルは公開されていないが 内部では文章→ベクトルの変換を通して 文章情報を生成モデルに与えている......はず!
まとめ • Attention機構を利用したTransformerによって 高品質なテキストベクトル化が実現可能になった • ベクトル化のクオリティが向上することで 検索だけでなく文章→画像や文章→音楽などマルチモーダルなモデルの クオリティも格段に向上している