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AI制作スライド:【AIと生きる時代の〈理解〉考】第0回:連載を始めるにあたって

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February 08, 2026
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 AI制作スライド:【AIと生きる時代の〈理解〉考】第0回:連載を始めるにあたって

ブログ記事「【AIと生きる時代の〈理解〉考】第0回:連載を始めるにあたって」をClaudeでスライド化したものです。https://rmaruy.hatenablog.com/entry/2026/02/01/094248

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Ryuichi Maruyama

February 08, 2026
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Transcript

  1. 生成 AI がこれほど賢くなった今、 私たちはなぜ、そしてどのように 「理解」しようとするのでしょうか? これが本連載の中心的な問いです。 全 4 〜 5

    回にわたり、「 AI と生きる時代の〈理解〉」について考えます。 まず第 0 回では、なぜこのテーマで書くのかを説明します。
  2. 出発点:理解への渇望 筆者は 20 年前の大学時代から、ある問いを抱えてきました。 「私は死ぬまでにどれほどのことを理解できるのだろうか」 世界は謎だらけ。すべてを分かることは無理でも、少しでも多くを理解してみたい。 → → 物理学 神経科学

    科学論と興味は変遷したが、 「できるだけ多くを理解したい」という欲求は変わらなかった。 しかし「多く理解する」とは一体どういうことなのか? 理解は量的に測れるのか? 脳の状態なのか? 「ある・ない」で白黒つくのか? → 「理解そのものをどう理解するか」という思考のループに 10 年以上はまり込んできた。
  3. 転機:生成 AI の登場 個人的な問いだった「理解とは何か」が、突然、多くの人の問いになった。 AI の「博識さ」は人間を遥かに凌駕している AI チャットに問いかけると、ものごとを理解しているとしか思えない回答が返ってくる。 あらゆる問いが、生じた瞬間に AI

    によって回答される時代。 「博識」と「博学」の違いすら、その場で即座に正確に説明してくれる。 専門家ですら AI に頼り始めている — 医師、弁護士、コンサルタント、イラストレーター 深い理解ゆえに尊敬されてきた専門家たち。 しかし今や、長年尊敬してきた大学教授が「 ChatGPT はこう言っていた」と伝聞する。 専門家としての理解形成のパートナーとして AI を活用する時代に。
  4. AI が揺るがす「理解」の価値 生成 AI は、二つの意味で、理解の価値を揺るがしている。 揺らぎ① 能力面での超越 AI は各領域で人間の理解を超え始めている。 数学者よりも数学を、医者よりも人体を理解

    するようになるかもしれない。しかもあらゆ るジャンルで。 理解に要する長年の努力が 愚かしく思えても不思議ではない。 揺らぎ② 仕組みの単純さ AI の理解は「次の単語の出現確率を予測す る」という単純な仕掛けで実現されている。 2010 年代には誰もこの方法で 理解が生まれるとは信じなかった。 AI は「種も仕掛けもない」方法で 理解を実現している。
  5. どう向き合うか:二つの態度 能力で超えられ、仕組みの単純さに驚かされる。理解という能力の価値を毀損されたような 怒りや恐れの感覚。この状況に対し、人々の考え方は二つの極端に振れている。 態度 A :「本質的に違う」 人間の理解と AI の「理解」は、一見似てい るが本質的に異なるものだ。

    人間的な理解には、 AI の疑似的理解にはな い固有の価値がある。 だからこそ育み続けるべき。 態度 B :「本当に理解している」 AI は「本当に」理解している、もしくは理 解し始めている。 両者に同一性を認め、 AI の理解を人間と同 等に扱う。 → 本連載では、どちらの極端にも寄らず、その「間」で考える道を探る。
  6. 本連載で問うこと 「 LLM は本当に理解しているのか?」という問いの先へ進む。 LLM の能力を所与の事実として受け止めた上で、私たちの「理解観」を更新する。 問い 1 LLM の能力を踏まえたとき、どのような新しい理解観を持てるか?

    — 理解の概念そのものを再構築する 問い 2 AI 時代において、人間としての理解の価値とは何か? — なぜ私たちは理解を目指すのか、改めて問い直す 問い 3 理解のために生成 AI をどのように活用できるか? — AI を敵ではなくパートナーとして捉える
  7. 執筆の方針: 4 つの約束 この連載をどう書くか。自分自身に 4 つのルールを課す。 1 自分自身が納得できる理解観を目指す 理解は個人的なもの。まず筆者自身の「理解の理解」を提示してみる。 2

    AI ・機械学習の語彙を積極的に使う 人間と AI に共通する概念で両者を語る。「世界モデル」が中心的キーワード。 3 理解の概念を広げたり狭めたりする 個人の理解と集団の理解。記号創発システム論も援用しながら行き来する。 4 この連載の執筆に生成 AI を使わない 全てのブロックを自分で積む。 AI が持ってきたのか、自分のものか曖昧にしない。 ※ 調べ物や文章校正(誤植チェックなど)では AI の力を借りる。
  8. 連載ロードマップ 月 1 回更新、全 4 〜 5 回の予定。以下の流れで「理解」を考えていく。 第 1

    回 LLM は理解しているのか? AI 理解を巡る議論の近況を整理する 第 2 回 なぜそもそも理解したいのか? 理解の価値を根本から問い直す 第 3 回 世界モデルと理解 理解を理解するための試行的な枠組みを提案する 第 4 回 AI とともに理解する 生成 AI 時代の理解の技法を探る → → → 議論の整理 価値の再定義 概念モデルの構築 実践の技法