20250520「メタサイエンス運動とは何か」

2025/5/20（火）に、ELSIセンター研究会主宰で開催されたオンラインイベント「ELSIセンターをメタサイエンスする！─大阪大学ELSIセンター設立5周年記念企画」https://elsi.osaka-u.ac.jp/contributions/3611
での丸山発表資料。

Transcript

1. 20250520　 丸山資料 2025.5.20  丸⼭隆⼀（@rmaruy） 話題提供 メタサイエンス運動とは何か ELSIセンターをメタサイエンスする？
2. 20250520　 丸山資料 概要 • 近年、⽶国‧英国を中⼼に盛り上がりつつある「メタサイエンス運動」を紹介。 ◦ メタサイエンスとは？ ◦ メタサイエンス運動はなぜ始まった？ ◦ メタサイエンス運動はどう広がっている？ ◦ ⽇本ではどうなっている？ • ELSI/RRIとメタサイエンス運動の接点？ ◦ 「ELSIセンターをメタサイエンス」について、少しだけコメント。
3. 20250520　 丸山資料 ⾃⼰紹介：丸⼭隆⼀ 今：フリーランス 2022.10「ニューロテクノロジー の健全な社会実装に向けた ELSI/RRI実践」 前職：JST 研究開発戦略センター（CRDS）   科学政策のシンクタンクにて調査を担当 （参考）今の活動について：フリーランスになって1年間、振り返り とこれから 国内外のメタサイエンスに関する 動向調査 ⾃称
4. 20250520　 丸山資料 メタサイエンスとは何か？ 伝統的メタサイエンス※ • 科学を研究対象にする諸学問 ◦ 科学哲学‧科学史‧科学技術社会論、etc. ◦ この意味でのmetascienceの⽤例は20世紀半ばから。 e.g. Mario Bunge, Metascientific Queries (1959) • 科学横断的な⽅法論を指すことも ◦ 統計学や情報学など 昨今のメタサイエンス「運動」： • 科学のよりよい営みを⽬指す「研究」や「実践」 • 2010年代後半以降、⽶国‧英国を中⼼に起こった • disciplineではなく“movement”であるとされる ※伝統的メタサイエンスの⽤語は、メタサイエンス研究会の清⽔右郷⽒による。
5. 20250520　 丸山資料 メタサイエンスとは何か？ 科学計量学 scientometrics 科学哲学‧科学史 Philosophy / History of Science STS（科学技術社会論、科学社会学） Science, Technology and Society イノベーション研究 Innovation studies 科学政策の科学 Science of science policy ⊃ “メタサイエンス”  metascience メタ研究 Meta-research 研究の研究 research on research 科学の科学 science of science ～ 類義語 ⽅法論として 包含 伝統的メタサイエンス 現代の「運動」としての
6. 20250520　 丸山資料 メタサイエンス運動のおこり • 2019年9⽉5-8⽇、スタンフォード⼤学で⾏わ れたシンポジウム • NSF、DARPA、Sloan財団、Wellcome Trust、 Facebook、Y combinatorなどが参加。 背景に3つの流れ 【参考】Peterson, D., Panofsky, A. Metascience as a Scientific Social Movement. Minerva 61, 147–174 (2023). DOI: 10.1007/s11024-023-09490-3　 2010年代終盤に⽶‧英を中⼼に 1）オープンサイエンス運動 2）学術情報ビッグデータ化 3）再現性の危機
7. 20250520　 丸山資料 第3回 Metascience Conference（2023.5.9-10） • 開催日時：2023年5月9-10日 • 場所： National Academies of Sciences（ワシントンDC）（＋ストリーミング） • 主催：Center for Open Science（COS）、Research on Research Institute、 Association for Interdisciplinary Meta-Research and Open Science。いくつかの民間財団や出版社などが後援。 
 • 来場者：200名～？　 • 米国＞欧州＞豪州＞ 南米＞　アジア • 公的セクターとしては NIHやNSF職員も。 Brian Nosek氏 Center for Open Science（主催機関）代表　 
 研究者の信頼性（trustworthiness)は研究のアウトカムではなくプロセスで決まる。信頼でき る研究のプロセスを作ることは、個人ではなくシステムの課題 である。 科学の信頼を損なうミスコンダクトは、データ共有、コード共有、プレレジストレーションなど のいろいろな手立てによって防止や検知しやすくできるが、それはあくまで対症療法。報酬 システムなどの根本原因を変えていかなければならない 。
 ※講演趣旨の意訳 AlphaFold2に象徴される科学における AI活用の成功は、深いメタサイエンス の問いを突きつけている。 AIが導く「解」を我々はどう検証していくのか。AIは、科学の実践全体をシステ マティックに変えうるだろうか？ 　科学的発見を大きく加速させるとしたら、そこ にどのようなリスクとベネフィットがあるのだろうか 。 ※講演趣旨の意訳 Michael Nielsen氏 『オープンサイエンス革命』著者
8. 20250520　 丸山資料 登壇者／タイトル 内容 Brian Nosek　（Center for Open Science） 科学の信頼性（ trustworthiness）全般 Emily Sena (University of Edinburgh)  　演題：“A collaborative approach to meta-science” 研究成果の翻訳（ translation）可能性 [パネル ] Jordana Goodman（Boston University School of Law), Catherine Alfano (Northwell Health Cancer Institute), Hannah Rubin (University of Missouri)  モデレータ: Dan Larremore  　演題：“Toward evidence-based　strategies for improving　diversity, equity, and　inclusion in science” 研究現場の多様性・公平性・包摂性 Sarah de Rijcke (ライデン大学CWTS、RoRI共同代表)  演題：“Surveying the global uptake of research assessment reform” 研究機関における研究評価改革の進展 Erin McKiernan (Open Research Funders Group, Community Manager/University of Mexico)  　 演題：“Evaluating Research(ers): Are we rewarding what we value?” 大学における研究者評価 Pierre Azoulay (MIT スローン経営大学院教授 )  　演題：“Who stands on the shoulders of Chinese (Scientific) Giants?” 中国からの引用に着目した書誌計量研究 [パネル ] Richard Nakamura (元NIH), Neil Thakur (The ALS Association), Alan Tomkins (NSF) 　モデレータ: Stuart Buck (Vice President at Arnold Ventures) 演題：“Government Science Funders and Metascience” ファンディング機関とメタサイエンス Raymond Cheng (Hypercert Foundation) 　演題：“Accelerating Academic Research with Impact Certificates” ブロックチェーンを活用した新しい研究ファンディングスキームの提 案 Sean C. Rife (Co-founder and Director of Research Scite.ai.、社会心理学者 ) 演題：“scite: Identifying Highly-Replicated Research through Citation Analysis” 書誌計量分析のツール Dashun Wang (Kellogg Center for Science of Science and Innovation (CSSI)) 演題：“Understanding Career Hot Streaks” 研究者キャリアに着目した書誌データ分析 Yian Yin (Cornell University)　 演題： “Understanding public uses and funding of science” 論文以外の研究アウトプットに関するデータ分析 Michael Nielsen　(Astera Institute) 　演題：“How is AI impacting science?” AIが科学をどう変えるかについての問題提起 Metascience 2023 Conferenceの演題の例 再現性（replicability）/再⽣可能性（reproducibility） 学術出版の問題 研究評価改⾰ 研究のDEI（多様性‧公平性‧包摂性） 研究キャリア 新しいAIと科学 
9. 20250520　 丸山資料 メタサイエンス運動の広がり RoRI（Research on Research Institute） 
 2019年設立。公的資金配分機関（や民間財団など21機 関が参画（2023年5月時点）し、ファンディング、研究評 価、研究データ活用、研究者のキャリア、論文のピアレ ビューに関する研究プロジェクト推進。2023年9月、2027 年までの第2期突入。 Astera Institute 2020年に設立された米国の非営利研究所。 柱の一つにメタサイエンス分野を位置づけ る。 ノースウェスタン大学　CSSI （The Center for Science of Science & Innovation) 2022年に米国ノースウェスタン大学に、Alfred Sloan財団等の支援を 得て設立。Science of Scienceの新たな中心に。 
 AIMOS (the Association for Interdisciplinary Meta-Research and Open Science) 2019年 にメルボルン大学、スウィンバーン大学、ディーキン大学の 研究者が設立。オーストラリアとニュージーランドの科学文化と実践 を改善することを目的とした「メタ研究」を推進。2019年より毎年国際 会議を開催している。 
 
 Metascience Working Group 2022年、米国科学者連盟（FAS、科学に関する政策提言などを行う非営利団体）と独立系シ ンクタンクInstitute of Progressが共同で Metascience Working Groupを設立。ファンディング プログラム設計に資することなどを視野に、アカデミアと政策立案者との協働のプラット フォームとして活動していくと表明。 • その他、増加中：James Wilsdon⽒のトーク資料参照 https://doi.org/10.6084/m9.figshare.27850683.v1
10. 20250520　 丸山資料 ⽶‧英の政府の動き 米国 • 2023年9⽉、⾮営利研究組織 Institute for Progress (IFP) のMetascience Working Group が、⽶国NSFと協⼒を発表。 • 新しい資⾦配分メカニズムの実験を予定 【参考】https://new.nsf.gov/news/nsf-partners-institute-progress-test-new 
 • 2024年、英国研究・イノベーション機構（ UKRI）が「メタサ イエンスユニット」創設 。 • 初期予算は10m￡。資金配分の実験、政策立案へのエ ビデンス産出のための研究を予定。 【参考】UKRI, Introducing The DSIT/UKRI Metascience Unit, https://engagementhub.ukri.org/esrc-1/introducing-metascience/ 
 その他、カナダ、EUでも始動。James Wilsdon⽒のトーク資料参照 https://doi.org/10.6084/m9.figshare.27850683.v1
11. 20250520　 丸山資料 分野的な広がり 2025.3.1　メタサイエンス研究会ワークショップ、三浦崇寛氏（文科省）発表資料より。https://doi.org/10.6084/m9.figshare.28585274.v1 メタサイエンス的な研究へ • 物理学や⽣命科学など各ド メインの研究者 • ビッグデータ解析の対象と して科学計量を⾏う数理系研 究者 • 伝統的メタサイエンスを⾏う ⼈社系研究者 が参画。
12. 20250520　 丸山資料 ⼀つの特徴：多様なセクターからの参⼊ “メタサイエンス” 科学を対象とする 
 諸分野の研究者 
 科学技術社会論、科学史、科 学哲学、etc.
 各分野の科学者 
 自身の分野の健全性について問題意識 から。心理学やバイオメディカル系が多 い。
 データサイエンティスト 
 定量的な科学の研究を本業として手がける研 究者。
 科学の変革を担う 
 新興企業・アントレプレナー 
 科学のシステム的な改善・変革を目指す。 
 民間資金提供者 
 （フィランソロピー） 
 メタサイエンスの知見利用と、メタサイエンス自 体の促進に関心。 
 政策立案者・公的助成機関 
 よりよい政策立案や事業設計のためのメ タサイエンス知見への期待。 

13. 20250520　 丸山資料 Laura＆John Arnold財団 Stuart Buck⽒ Center for Open Science Brian Nosek⽒ アントレプレナーとフィランソロピー • 科学の改善を⽬指し、⾃ら新しいアイディアを試す 企業家。 • 政策的取組の「外」から科学を変⾰し、メタサイエ ンスを「実装」する存在。 • 典型例として、Brian Nosek⽒。 【参考】Michael Nielsen and Kanjun Qiu, “A Vision of Metascience: An Engine of Improvement for the Social Processes of Science”　(2022).
 写真：https://www.cos.io/team/brian-nosek
 • フィランソロピー（個⼈‧財団）がメタサイエンス を⽀えるように。 ◦ 例：2011年設⽴のLaura＆John Arnold財団は過去10年で 6000万ドル以上をメタサイエンスに投資。 • 科学を⽀援する前にそのプロセスを改善する必要が あるとの発想 【参考】 Arnold Ventures, Stuart Buck “Metascience Since 2012: A Personal History”
 「メタサイエンス‧アントレプレナー」 メタサイエンスへのフィランソロピー 支援
14. 20250520　 丸山資料 参考：なぜメタサイエンスがもりあがるのか？ なぜメタサイエンスに注⽬が集まるのか？  Why are we seeing a surge of interest in metascience? 1. 拡⼤するR＆D公的投資のインパクトの説明への要求 Global & national R&D investment continues to rise, as does volume of scientific outputs ‒ bringing sharper demands for accountability, impact & ROI 2. 科学の停滞への懸念 A ʻparadoxical’ concern over a slowing down in the pace of disruptive science & innovation ‒ contributing to a wider stagnation in economic productivity. 3. R＆Dシステムの⾮効率性の懸念 Worries about levels of bureaucracy & inefficiency in the R&D system and a growing appetite for novel funding models and new research institutions. 4. 再現性‧研究インテグリティ問題 An ongoing crisis of replication, reproducibility and research integrity. 5. 学術コミュニケーションの環境変化 Rapidly-changing landscape for scholarly communication and open research. 6. 科学における卓越性の問い直し Pressures in research cultures and expanding notions of scientific excellence 7. AIなどを使った新たな研究評価の可能性 Possibilities of new technologies & methods for measurement & evaluation (esp AI-based) Research on Research Institute Executive Director, James Wilsdon⽒の説明 出典：https://doi.org/10.6084/m9.figshare.27850683.v1
15. 20250520　 丸山資料 ⽇本におけるメタサイエンス 令和6年版　科学技術・イノベーション白書 従来からあるメタサイエンス的活動 • 「政策のための科学」 • 研究イノベーション学会 • NISTEP、CRDS等のシンクタンク機関 • …
16. 20250520　 丸山資料 メタサイエンス研究会：伝統的メタサイエンスからの接近 野内玲「メタサイエンス研究会の振り返り」 2025年3⽉1⽇のメタサイエンス研究会ワークショップにて清 ⽔右郷⽒が例⽰した「メタサイエンスの現在地図」。 「メタサイエンス」を旗印に、 科学を巡る様々なアジェンダについて 超分野の議論‧交流の場を作る試み。 発起人・運営スタッフ ▪ 野内玲　 広島大学 高等教育研究開発センター（ RIHE） 准教授 ▪ 清水右郷　宮崎大学 医学部 社会医学講座 研究の倫理と政策学分野 講師 ▪ 久保田唯史　京都大学iPS細胞研究所 特定研究員 researchmap
17. 20250520　 丸山資料 “メタサイエンス” まとめ：メタサイエンス運動とは 参考文献：Peterson & Panofsky (2023). Metascience as a scientific social movement. 
 再現性の危機 学術情報の 
 ビッグデータ化 オープンサイエンス 運動 “Meta-research” 
 “Science of Science” 
 “Research on Research” 科学の◦◦学 
 • STS • 科学史・科学哲学 • イノベーション研究 
 • 科学計量学
 • STI政策研究 …
 
 
 研究エコシステム変革を担う企業や 
 アントレプレナー 
 各ドメインの科学 
 • 心理学
 • 生物学
 • 医学
 • 社会科学
 • …
 
 背景 メタサイエンス運動を構成するもの 共有された目的 記述的側面 複雑化する「社会的営みとし ての科学」を理解する 
 実践的側面 その知見を生かして「社会 的営みとしての科学」を 
 より良く変える 
 2000年代後半~
 データサイエン ティスト フィランソロピー 
 からの投資 各国政府も
 「メタサイエンス」のラベルを採用 

18. 20250520　 丸山資料 私⾒：メタサイエンス運動にどう関わるか • 今は科学の変⾰期。科学（学術）というゲームのルールが書き変わろうとしている。 ➡ 伝統的な科学論や定量研究など、⽅法論や分野を超えて考えることは多分重要。 ➡「メタサイエンス」くらいおおざっぱな「旗印」が役に⽴つのではないか。 ➡「メタサイエンス‧コミュニケーション」も重要に？ • 加えて、今世界では「メタサイエンス」のフレームでお⾦と情報が流れ始めている。 ➡ ⽇本語圏のプレーヤーもその輪に⼊り、ゲームづくりの議論に加わることは⼤事。 ➡ 来⽉開催。前回にくらべ数倍の規模。 【個⼈的注⽬ポイント】 • AIがどう語られているか。 • ⽶国はメタサイエンスどころではないかも？
19. Scientist does science Science Communicator creates/mediates discourse on science Scientist-Entrepreneur creates business out of science Metascientist does science of science / research on research “Metascience Communicator” creates/mediates discourse on the social process of science Metascience Entreprener* intervenes/experiments with the social process of science *from Qiu & Nielsen “A Vision of Metascience” 蛇⾜：丸⼭の⽴ち位置
20. 20250520　 丸山資料 狭義の 研究業界 資⾦配分 “社会” 資⾦提供者‧⾏政‧ 科学のインパクトの被益者 としての市⺠ 研究 出版 評価 ”Responsible Research”の問 題圏 ＝メタサイエンス運動の主眼 研究による知的生産が健全・生産的に行 われること ”Responsible Innovation”の 問題圏： 科学・学術の受益者、共創パートナー として研究業界の外とのつながりを考 える 再現性 オープン アクセス 研究評価 効果的な funding 研究機関の DEI AIと科学 研究者 キャリア インパク ト評価 プログラム 設計 産学連携 市⺠科学 研究倫理 ELSI STI政策 科学史 科学哲学 STS 俯瞰的視座としての 「伝統的メタサイエンス」 試⾏的整理：ELSI/RRIとメタサイエンス
21. 20250520　 丸山資料 狭義の 研究業界 資⾦配分 “社会” 資⾦提供者‧⾏政‧ 科学のインパクトの被益者 としての市⺠ 研究 出版 評価 ”Responsible Research”の問 題圏 ＝メタサイエンス運動の主眼 研究による知的生産が健全・生産的に行 われること ”Responsible Innovation”の 問題圏： 科学・学術の受益者、共創パートナー として研究業界の外とのつながりを考 える 再現性 オープン アクセス 研究評価 効果的な funding 研究機関の DEI AIと科学 研究者 キャリア インパク ト評価 プログラム 設計 産学連携 市⺠科学 研究倫理 ELSI STI政策 科学史 科学哲学 STS 俯瞰的視座としての 「伝統的メタサイエンス」 試⾏的整理：ELSI/RRIとメタサイエンス 全部含めて、「広義のメタサイエンス」＝「広義のELSI/RRI研究‧実践」？
22. 20250520　 丸山資料 ELSI/RRI、ELSIセンターとメタサイエンス？ • これまでのメタサイエンス運動は、ELSIの問題領域は中⼼ではなかったが、その必然性はない。 • ⽅向性1：「◦◦のELSI」は「メタサイエンス研究‧実践」に⼗分⼊りうる。 ◦ 例：RRIの第⼀⼈者であるJack Stilgoe⽒は英国UKRIのMetascience grantにてAIの影響につ いて研究。https://www.nature.com/articles/d41586-025-01123-x • ⽅向性2：ELSI/RRI的な活動そのものが、アカデミアの研究者‧研究機関の新しい在り⽅とし て、メタサイエンス的な探究課題でありうる。 ◦ cf. 近年のメタサイエンスの⼀部では、Focused Research Organization（FRO）に注⽬が⾼ま る。特定の⼯学‧科学的課題に特化した時限付きの研究機関。 ◦ 問いの例：⼈社系のFROはあるうるか？それを従来の研究者のキャリアと接合できるか？ …いずれにしても「メタサイエンス」というのは実体があるようでない「ラベル」なので、 「うまく使う」ことが重要かなと思います。
23. 20250520　 丸山資料 参考資料 • JST-CRDSコラム「第75回 メタサイエンスとは何か 〜「営みとしての科学」を 理解し、よりよく変えていく研究‧実践の胎動〜」 https://www.jst.go.jp/crds/column/kaisetsu/column75.html • JST-CRDS「拡張する研究開発エコシステム：研究資⾦‧⼈材‧インフラ‧情報循 環の変⾰に乗り出すアントレプレナーたち」（2023年3⽉） https://www.jst.go.jp/crds/report/CRDS-FY2022-RR-03.html • Peterson, D., Panofsky, A. Metascience as a Scientific Social Movement. Minerva 61, 147‒174 (2023). DOI: 10.1007/s11024-023-09490-3 • Where next for metascience? Prospects, pitfalls & possibilities for the next 5 years. Talk by James Wilsdon at the AIMOS 2024 conference, Canberra, Australia. 19 November 2024 https://doi.org/10.6084/m9.figshare.27850683.v1 • Miura, Takahiro (2025). Science of scienceの現在地. figshare. Presentation. https://doi.org/10.6084/m9.figshare.28585274.v1