フルサイクルエンジニアの観点で考える Out of the BoxなAI活用の取り組み

フルサイクルエンジニアの視点から、開発の全工程（要件定義から運用まで）におけるAI活用の実践的なノウハウをまとめた技術LT用スライド生成プロンプト。

AI活用の本質は「コンテキストを整えて渡す」ことにあり、各フェーズのボトルネックをAIで支援することで、チーム全体の生産性を向上させる。

Cursor/Claude Codeの使い分け、CodeRabbitでのレビュー自動化、Git Worktreeでの並列開発、運用からのフィードバックループ構築など、現場で使える具体的なTipsを工程順に紹介。

AIと人間の役割分担を明確にし、コンテキストのI/Oを整備することで「AIが動きやすい開発組織」を実現する方向性を示す。

Transcript

1. フルサイクルエンジニアの観点で考える Out of the BoxなAI活⽤の取り組み 全⼯程でAIが働きやすい仕組みをつくる Shunsuke Sakurai (sa9sha9) 株式会社SalesNow #AIで変わるプロダクト開発現場 (2025/12/03)
2. ⾃⼰紹介 「SalesNow」の 開発リード & PM 要件定義〜運⽤まで担うフルサイクルエンジニア 最近のテーマ：「AIをチームの⼀員にする」 SalesNowとは？: ⽇本最⼤級の企業データベースサービス
3. 本⽇の内容について 適⽤可能性について: これからAI活⽤を進める組織に効果的ですが、あくまで弊社のチーム規模での事例です。⾃社のプロセスに合わせて"改 造"して使ってください。 フルサイクルエンジニア と AI活⽤ 要件定義から運⽤まで、開発の全⼯程を⼀貫して責任を持つエンジニア。 各⼯程のボトルネックを理解し、全体最適の視点でAI活⽤を進めます。 フルサイクルエンジニアの観点で考える、Out of the BoxなAI活⽤の取り組み
4. 全体像：フルサイクルで考える開発フローとAI活⽤ 全⼯程のボトルネックを理解し、全体最適の視点でAIを配置する フルサイクルの全過程でAI活⽤を進めると、流れ全体がスムーズになる 詰まり: 曖昧さ‧⼿戻り AI: cc-sdd‧ Ask Devin 詰まり: 迷い AI: 壁打ち 詰まり: ⼿が⽌まる AI: Cursor/Claude 詰まり: 重いPR AI: CodeRabbit 詰まり: 抜け漏れ AI: Generative 詰まり: 調査 AI: Sentry Seer
5. AI活⽤の核⼼（哲学） 開発現場で本当に重要なのは「コンテキスト」 Context シニアエンジニア = 最強のAI コンテキストを最も把握し、最適な判断を下す存在 AI導⼊の⽅向性 コンテキストを"整えて渡す"運⽤ができれば、多く の判断‧実装‧調査はAIが代替可能。 → できるだけAIがコンテキストに触れるように整備
6. SalesNowで実践する運⽤⽅法
7. 要件定義 × AI - コンテキスト整理 AIが理解しやすいようにコンテキストの整理‧精緻化‧構造化を⾏う Ask Devinでコードベース理解 - PdMがコードベースを⾃然⾔語で理解 - 実装を読まずに挙動‧依存‧フローを把握 - 仕様調整のスピードが跳ね上がる cc-sddで要件の厳格化: - 曖昧要件 → Structured Design Doc 化 - 仕様‧API案‧例外系が⾃動で整理される - → コンテキストを整えてAIに渡すことで品質が向上
8. 要件定義 × AI - Ask Devin Ask Devinを活⽤したPdMのコードベース理解 Ask Devinの活⽤: PdMが現状のコードベースを把握できるようにする PRDの精度向上: 既存の実装パターンや制約を理解してから要件化 ⼿戻りの削減: 「これ実は難しいです」という認識齟齬を事前に防ぐ Devin Ask コード探索 Codebase 現状把握
9. 要件定義 × AI - Ask Devin 開発者も嬉しいAsk Devin (DeepWiki) １次質問はAsk Devin Ask Devin → Devin Promptに変換して そのまま実装を動かすことも可能 オンボーディングは DeepWiki
10. 開発 × AI - アウトプット量を上げる Cursor ⼈間主体 のCopilot型で運⽤ composer-1 が⾼速で快適 Claude Codeと親和性が⾼い 完全⾃動実⾏ のエージェント型で運⽤ Skill / Sub-Agent / MCPを駆使して、広 いコンテキストを扱う作業に⻑じている Git Worktreeとの併⽤が最強 Claude Code
11. 開発 × AI - アウトプット量を上げる Git Worktree 同じリポジトリの複数ブランチを同時に作業できる gwq ‧ファジーファインダーでブランチ‧ワークツリーを簡単に切り替え ‧ 並列AIコーディングワークフローに最適化 ガチャポン⽅式の試⾏錯誤にも最適（⽅針案A/B/Cを並列で⽣成‧検証） 他⼈のPRレビューにも最適
12. 連携⼒をあげていく MCP: Figma / Playwright: UI差分→コード反映、E2Eテスト⽣成 Skill / Command / Sub-Agent活⽤: ‧優秀なプロンプトを拝借する (VoltAgent etc.)。 ‧デキの良いセッションはClaude Codeに Skill / Command / Sub Agent化させる。 開発 × AI - アウトプット量を上げる
14. レビュー × AI - ⾃動レビュー&⾃動修正 Review Flow 運⽤: 初回の⼈間レビューまでにRabbit指摘は全て解 消している状態。 対話的レビュー: @coderabbitai で質問。 会話内容を学習し、賢くなる。積極的に会話を推奨。 ⾃動修正フロー: Devin + GitHub Actions。 AIレビュー → AI修正PR作成 → ⼈間チェック。 CodeRabbitの活⽤
15. レビュー × AI - レポーティング CodeRabbitの活⽤ - その2 CodeRabbitのレポート機能でスプリント運営 レビュー以外にも、スプリント運営に活⽤可能 週次進捗レポートを⾃動⽣成（完了/仕掛かり） →チームごとのスプリントレポート / 隔週リリースレポート PRメタ情報、差分、テスト結果を⾃動集約 ビジネスと開発の双⽅が理解しやすい形式
16. 運⽤× AI - エラーの初動対応を⾃動化 エラー解析の初動を⾃動化 要約‧原因候補‧修正案を提⽰ Seerが⾃動でPR作成 → Cursor Cloud AgentにHandoffできる Sentry Seer
17. ‧“いい実装”を出⼒する確率をあげていく ‧CLAUDE.md / Sub-Agent / Skill の地道な育成 ‧誰が、どのエージェントを使っていても、同じコンテキストにアクセス可能な状態にする 今後の展望 - "AIが働きやすい開発レール"の実現へ 1. エージェントの実装精度の向上 2. より多くの機能開発をエージェントコーディングに寄せる ‧運⽤FB → 実装バックログ追加 → 即実装 のサイクル ‧PdM/PMが DeepWiki + cc-sdd を駆使して要件定義をガチガチにして進めていく動き
18. まとめ AI活⽤はコンテキスト設計が重要 まずは"1⼯程だけ最適化"から → 効いたら⽂化に組み込む → 地道に育てる AIをチームの⼀員として意識して、AIに対するコンテキスト透明性を⾼めていく Philosophy AIがコンテキストにスムーズにアクセスできるよう、 ⼈の仕事をAIフレンドリーに再設計する。
19. ご清聴ありがとうございました