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CAB (Customer Advisory Board) - ALL STAR SAAS CONFERENCE

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ALL STAR SAAS FUND

October 22, 2021
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  1. Self Introduction ⼩林 健吾(こばやし・けんご) Executive Customer Success Manager 前職 Sansan

    からSaaS業界に⼊り、同時期にカスタマーサクセス としてのキャリアをスタート。 IPO前後のCS組織拡⼤や、Singaporeでの海外事業⽴上げに従事 した後、Dropboxへジョイン。 現在は外資SaaSでカスタマーサクセスのスペシャリストとして活動 する傍ら、⽇系SaaSの後進育成に向けたコンサルティング活動にも 従事している。 Here Here Here
  2. ⽇本のSaaS黎明期より、カスタマーサクセスとして 様々なベストプラクティスを開拓し続けてきた6年間 Self Introduction ① ② ③ ↓ ↓ 国内

    : CS組織拡⼤ 海外︓CS組織⽴上げ ⽇系SaaS 海外担当 外資系SaaS 海外担当 ⽇系SaaS 国内担当 外資系SaaS 国内担当 ⽇系 外資系 海 外 国 内 ↓ ① ② ③ ④ ⑤ ⑤ ④
  3. Agenda 1. Opening: 5 min 2. Presentation : 20 min

    l Whatʼs the CAB ? l Use Cases l How to CAB ? 3. Panel Discussion : 20 min 16:30-17:15
  4. n 正式名称はCustomer Advisory Council または Customer Advisory Board。 n 外資SaaS界隈では通常CAB

    (キャブ)と呼んでいる。CABの特徴は以下。 7 Whatʼs the CAB ? CAB の 定義 ・定期的な開催が前提 Member C-level (Champion) (Influencer) …etc. 効果測定 CAB 主要素 Topic 業界 トレンド 経営戦略 技術戦略 …etc. ⾃社DX 課題 Vol. 1 Vol.2 Vol.3 End Users 活⽤ Tips Frequency ・C-level (経営層)同⼠ ・経営レベル ☓ ☓
  5. 8 Whatʼs the CAB ? CAB の⽬的 (ゴール) ①Executive Engagement

    ②Customer Marketing Research ③Product-Led Growth (PLG) ・新競合の認知 (特に間接競合) ・新顧客ニーズの発⾒ ・プロダクトの⽅向性確認 ・新機能のアイデアを得る ・顧客との関係性強化 ・ホットラインの創出 n 代表的なCABの⽬的は3パターン
  6. 9 Whatʼs the CAB ? CAB のスタイル ①個別対応型 ②イベント型 ③ハイブリッド型

    ・王道的なCABスタイル ・ユーザ会との差別化が重要 ・⾃社カンファレンスの⼀部で開催 ・スピンアウトすると②になる ・ハイタッチ重視では相性がいい ・両社C-level間の調整⼯数が⾼い n 代表的なCABのスタイルは3パターン
  7. Whatʼs the CAB ? CAB の種類 n CAB には3種類の実施⽅法があり、プロダクトや事業フェーズに応じた最適な選択肢が変化する 10

    ①個別対応型 ②イベント型 ③ハイブリッド型 最適期 導⼊期 or 成熟期 成⻑期後半 成⻑期前半 特徴 •⼯数は掛かるが最も確実な⼿法 •⽴上げ期は低予算で確実な成果 が得やすい •成熟期は潤沢なリソースを使っ て成果が得やすい •王道的なCABはこのパターン •ユーザイベントや⾃社カン ファレンスとの明確な差別化が 重要 •⼩規模だが1:N アプローチに なるため、事前の⼈選や準備が ⾮常に重要 •⾃社⼤規模カンファレンスの1 コーナーとして実施するパ ターン •この企画が成功したり、事業 成⻑して既存顧客専⽤のエン ゲージメントの重要性が増す とスピンアウトして②になる 推奨 •⾃社顧客セグメントやニーズが 曖昧 (導⼊期) •⾃社顧客セグメントは明確化し ている (成熟期) •既存ユーザ向けイベントのフ レームが既に確⽴している •顧客側C-Levelとの接点創出が 困難になってきている •マーケ/セールス主管の定期な ⼤規模カンファレンスが既に ある •複数のイベント活動が乱⽴し てきているフェーズ
  8. 11 Whatʼs the CAB ? CAB のスタイル別 使い分け事例 n プロダクト・ライフサイクル軸での適材適所事例

    ①個別対応型 ③ハイブリッド型 ②イベント型 ②イベント型 ①個別対応型 ③ハイブリッド型
  9. Whatʼs the CAB ? CAB vs User Event n イベント型CAB

    と User Event はコンセプトの違いを理解して適材適所で使い分けることが重要 12 ①User Event (S) ②User Event (B) ③CAB (イベント型) 主⽬的 End User Engagement Champion Engagement Executive Engagement ⽬⽟ コンテンツ Usage Tips Breakout Session (User level) User Award Advocacy Generation Executive Round Table Breakout Session (C-level) 規模 ⼩ ⼤ ⼩ 対象 ⼀般 VIP + ⼀般 VIP 開催頻度 ⽉〜四半期/回 程度 年1回 程度 年1回 程度 (エリア・業界別を除く) エッセンス [カジュアルな勉強会] •普段困っていることをタイムリーに 共有&キャッチアップしあえる •定期的な読書会ニュアンス [ロックフェス] •年に⼀度の⼤規模な豪華イベント └ 全国各地の仲間が集う同窓会機能 •恒例⾏事はUser Award └ 「いつか⾃分も」でモチベート効果 └ 受賞者 = Advocacy 創出 [限定VIPイベント] •狭く・深く・厳選されたグループ •この場でしか共有/共感できない話題 •分かる相⼿と本⾳で議論できる価値 主管 CS MKTG (+Sales/CS) CS (+ MKTG)
  10. 14 Use Cases ⽇本市場での CAB ユースケース マルチプロダクト系 SaaS 外資系⼤⼿ シングルプロダクト系

    SaaS 外資系中堅 マルチプロダクト系 SaaS ⽇系⼤⼿ ①個別対応型 ②イベント型 ③ハイブリッド型 ・期末に実施 ・15名 / 各社1名ずつ ・Executive Round Table ・期中に実施 ・15名規模 x 年数回 ・マーケ式のKPI設定 ・期初に実施 ・5社/CSM x ⼈数分 ・Executive Sponsoring
  11. 15 Use Cases ⽇本市場でのCAB ユースケース マルチプロダクト系 SaaS 外資系⼤⼿ ①個別対応型 ①個別対応型

    時期 期初 規模 3社〜5社/CSM xメンバー分 KPI ホットライン創出数 リストの役員訪問カバー率 特徴 成熟期+マルチプロダクトで顧客セグメンテーション やワークフローが確⽴されており、その活動の⼀貫と してCABががっちり組み込まれている。 Executive Sponsor という役割で⾃社役員が担当顧客 のC-levelとのホットラインを構築することがKPIで設 定されており、期初の役員恒例アクティビティになっ ている。 ホットラインの作り⽅は、「⼈間関係構築型/問題解決 型」を各役員が顧客に併せて使い分けている。
  12. 16 Use Cases ⽇本市場でのCAB ユースケース シングルプロダクト系 SaaS 外資系中堅 ②イベント型 ②イベント型

    時期 期末 規模 10 - 15名 1名/社 KPI 集客数 満⾜度 特徴 最も王道的なCABスタイル。 ユーザ会とは切り分けたクローズドなVIPイベントと して実施。 プロダクト戦略の⽅向性を市場で確かめるため、来年 度の戦略が固まる期末前に実施。 1:N でのコミュニケーションになるため、その中でイ ンタラクティブ性を⾼めるために顧客への事前ブリー フィングやブレイクアウトセッションの組み合わせ、 トピック選定にかなりの時間・労⼒を掛ける必要があ る。下準備で8割決まるのがこのイベントタイプの特徴。
  13. 17 Use Cases ⽇本市場でのCAB ユースケース マルチプロダクト系 SaaS ⽇系⼤⼿ ③ハイブリッド型 ③ハイブリッド型

    時期 期中 (※年に数回) 規模 10 - 15名 1名/社 KPI 参加者企業からのパイプライン創出数 上記パイプラインからの受注額 特徴 定期的な⾃社カンファレンスの1コーナーとしてCABを 実施。ランチタイムにVIP会場に招待し⾃社役員も必 ず参加。 マルチプロダクトのためプロダクト軸での展開や、エ リア軸を組み合わせてバリエーションを創出。そのた め年に数回やってもシリーズで回し続けられる状態。 マーケティング予算+主管のイベントの組み込んでい るため、KPIはマーケティング側の計測⽅法に連動。
  14. 19 How to CAB ? 5W1H フレームでCABを始めよう︕ ①Why • 目的

    • ゴール設定 KPI設定 ②Who • 招待者 • 運営チーム ③When • 開催時期 • 開催時間 ④Where • オンライン • オフライン ⑤What • アジェンダ ⑥How • 運営オペレーシ ョン
  15. • Internal • C-Level • Customer Success • Sales •

    Marketing • External • C-level • Champion • Influencer • Size • 10名 – 15名 • 1 名 / 社 (Max 2名) • 重要顧客との関係性を強化する (Executive Engagement) → 集客数xホットライン創出数 • プロダクトの⽅向性や新機能の アイデアを得る (PLG) → 具体的なプロダクトアイデアを3 つ得る • 未認知だった競合の存在や顧客 ニーズに気づく → 来年度の事業戦略と市場ニーズ の⽅向性が合致している⼿応えを得 る • 開催時期 • 期初 • 期中 • 期末 • 開催時間 • 2 – 3h • C-level が集まりやすい時間帯 How to CAB ? 5W1H フレームでCABを始めよう︕ ①Why = ゴール設定 ②Who = ステークホルダー ③When = 時期 / 時間
  16. • Opening • ホットライン創出のチャンス 時間 • Keynote • 新機能の先⾏案内 (NDA)

    • 前回からの改善点報告 • Breakout Session • 参加社同⼠での情報交換 • テーマ別のディスカッション • Executive Roundtable • ベンダー側C-levelと直接議論 • Ending • 懇親会も検討可 • コロナ前︓会場 (ホテル、会場) • コロナ禍︓オンライン • コロナ後︓会場へ回帰︖ • 集客 • 対象選定 • 集客⽅法 • Customer Briefing • 事前ヒアリング • ⾃社C-levelへの共有 • Breakout Session • トピック選定 • ルーム配置 • Swag • 粗品 / 懇親会⾷事 選定 • 配送⽅法 • Follow-up Workflow • アンケート内容 / 回収⽅法 • CAB後のアクション内容 How to CAB ? 5W1H フレームでCABを始めよう︕ ④Where = 実施場所 ⑤What = 企画内容 ⑥How = 運営⽅法
  17. Key Takeaways n CAB の定義と⽬的 n C-Level同⼠ (Champion / Influencer

    は状況次第) n 参加者層に相応しいハイレベルなトピックを中⼼に構成 n CAB の⽬的を明確化しよう (代表例 3サンプル) n CAB の種類 n 個別対応型 / イベント型 / ハイブリッド型の3種類 n それぞれの特性を理解して⾃社に最適な⼿法の選択を n 具体的な活⽤事例はユースケースを参考に n CAB の運営 n 5W1Hフレームで企画してみよう n ⼀⽅で、本当にCABが最適な⼿段かは必ず検討を︕ 23