Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
APNIC 56での取り組みについて 〜イベントネットワークとわたし〜
Search
Fuminori -Tany- Tanizaki(谷崎文義)
June 09, 2025
Technology
0
38
APNIC 56での取り組みについて 〜イベントネットワークとわたし〜
2023/10/27に大分県で行われたQUNOG27でのスライド
Fuminori -Tany- Tanizaki(谷崎文義)
June 09, 2025
Tweet
Share
More Decks by Fuminori -Tany- Tanizaki(谷崎文義)
See All by Fuminori -Tany- Tanizaki(谷崎文義)
福岡大学 公開NTPサービス アップデート
tanyorg
8
7.9k
APRICOT-APANにみる 世界のインターネット事情
tanyorg
0
33
カンファレンスネットワークと人材育成
tanyorg
0
37
macOSのスピーチ機能とKeynoteで音声読み上げプレゼン動画を作る
tanyorg
0
310
Other Decks in Technology
See All in Technology
チームで安全にClaude Codeを利用するためのプラクティス / team-claude-code-practices
tomoki10
7
3.3k
Master Dataグループ紹介資料
sansan33
PRO
1
4.2k
次世代AIコーディング:OpenAI Codex の最新動向 進行スライド/nikkei-tech-talk-40
nikkei_engineer_recruiting
0
140
コールドスタンバイ構成でCDは可能か
hiramax
0
130
RALGO : AIを組織に組み込む方法 -アルゴリズム中心組織設計- #RSGT2026 / RALGO: How to Integrate AI into an Organization – Algorithm-Centric Organizational Design
kyonmm
PRO
3
1.3k
スクラムマスターが スクラムチームに入って取り組む5つのこと - スクラムガイドには書いてないけど入った当初から取り組んでおきたい大切なこと -
scrummasudar
3
2k
「駆動」って言葉、なんかカッコイイ_Mitz
comucal
PRO
0
140
複雑さを受け入れるか、拒むか? - 事業成長とともに育ったモノリスを前に私が考えたこと #RSGT2026
murabayashi
1
1.8k
「違う現場で格闘する二人」——社内コミュニティがつないだトヨタ流アジャイルの実践とその先
shinichitakeuchi
0
350
わが10年の叡智をぶつけたカオスなクラウドインフラが、なくなるということ。
sogaoh
PRO
1
550
Eight Engineering Unit 紹介資料
sansan33
PRO
0
6.2k
コミュニティが持つ「学びと成長の場」としての作用 / RSGT2026
ama_ch
1
250
Featured
See All Featured
How to build an LLM SEO readiness audit: a practical framework
nmsamuel
1
600
Claude Code どこまでも/ Claude Code Everywhere
nwiizo
61
51k
世界の人気アプリ100個を分析して見えたペイウォール設計の心得
akihiro_kokubo
PRO
65
35k
Are puppies a ranking factor?
jonoalderson
0
2.6k
Evolving SEO for Evolving Search Engines
ryanjones
0
98
Exploring the relationship between traditional SERPs and Gen AI search
raygrieselhuber
PRO
2
3.5k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
25
1.7k
Fireside Chat
paigeccino
41
3.8k
Primal Persuasion: How to Engage the Brain for Learning That Lasts
tmiket
0
200
Winning Ecommerce Organic Search in an AI Era - #searchnstuff2025
aleyda
0
1.8k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
Hiding What from Whom? A Critical Review of the History of Programming languages for Music
tomoyanonymous
1
350
Transcript
APNIC 56での取り組みについて 〜イベントネットワークとわたし〜 Fuminori –Tany- Tanizaki 2023/10/27 QUNOG 27
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project 自己紹介 □ 名前:谷崎文義(たにざきふみのり) □
所属:NTT西日本 & NTTスマートコネクト • 福岡大学公開NTPサービスの中の人の一人 □ 属性:エンジニア • ネットワークが主、たまにサーバー □ コミュニティ活動 • サイバー関西プロジェクト(CKP) • 九州ギガポッププロジェクト(QGPOP) • JPOPF運営チーム(https://www.jpopf.net/) □ 趣味 • メタル/飛行機/猫/土器・土偶・埴輪・古墳/スターウォーズ – アソーカ最高!!マンダロリアン最高!! □ 最近はまっていること:ゲーム • スイカゲームやばいw
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project サイバー関西プロジェクト(CKP)とは? □ 先進的なインターネット技術の開発、実証実験を進め る関西をベースにした産官学共同コンソーシアム
• 結成:1996年 –1995年に開催されたAPEC大阪会議の際に構築された APECインターネットシステムに関わったメンバーが中心 • 現在の加盟組織:30以上 □ 『先進的なインターネット技術の研究開発、実証実験 の実施、技術の商用化に向けた試験運用、さらに、地 域社会におけるインターネット技術の利用促進などを 行ってきました』 https://www.ckp.jp/about_ckp.html
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC(組織)とは? □ 世界に五つある地域レジストリ(Regional Internet
Registry:RIR)の一つ □ アジア・太平洋地域のIPアドレス・AS番号等の管理業務を行っている □ 今年はAPNIC30周年!! Asia Pacific Network Information Centre (APNIC) https://www.nic.ad.jp/ja/profile/services.html
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC(会合/イベント)とは? □ 年二回、APNIC主催の大規模な会合がある □
各地域で小規模イベントを開催 https://www.apnic.net/events/conferences/ https://academy.apnic.net/events
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC(会合/イベント)とは? □ 内容 •
ワークショップ • SIG(Policy、NIR、Routing Security、Cooperation…)、BoF • APNIC Member Meeting • その他様々な会合(APIX、FIRST…) □ 日本開催は4度目 • 2002年:APNIC 14 (福岡) • 2005年:APNIC 19 with APRICOT 2005 (京都) – WIDEプロジェクトを中心にイベントネットワークを構築 • 2015年:APNIC 39 with APRICOT-APAN 2015 (福岡) – 九州のコミュニティを中心にイベントネットワークを構築 – ネットワークチームチェアをやりました! • 2023年:APNIC 56 (京都) • ん?次に日本であるときはまた福岡?!
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC 56とは? □ 開催概要
• 日時:2023年9月7日(木)~14日(木) –前半:ワークショップ –後半:カンファレンス • 場所:京都国際会館 • 参加費:有料 –カンファレンス3日間:USD 75 – 昼食、軽食、プレナリーなど… • https://conference.apnic.net/56/
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC 56での我々の役割 □ 『Internet
Connectivity and Bandwidth Sponsors』 • APNIC 56会場へのインターネット接続の提供 □ 回線:NTT西日本 □ トランジット:NetIRD、NTTスマートコネクト □ 全体調整:サイバー関西プロジェクト https://conference.apnic.net/56/sponsor/sponsors/
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project スケジュール □ 2023/2:ローカルホストであるJPNICから協力依頼 □
2023/4:具体的な調整開始 □ 2023/6:トランジット提供ISP決定 □ 2023/7中旬:APNICとの具体的な調整を開始 □ 2023/7後半:APNICとの契約締結 □ 2023/7末-8前半:回線工事のための現地調査 □ 2023/9/1:回線開通 • 京都国際会館〜NetIRD拠点 • 京都国際会館〜NTTスマートコネクト拠点 □ 2023/9/5:機器設置開始、BGP peerアップ □ 2023/9/7~14:本番
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project ローカルホストであるK氏との当初の会話 □ あれ?そうなのか…。機材とかもろもろどうするんだろ? わたし:対外接続部分の調整、やりますね!
ところで、会場内のネットワークって どうなるんですか? K氏:なんかAPNIC側で全部やるみたいなんですよー 現地調査もすでに終わってて、これで大丈夫って いってましたよー
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNICと交わした契約(NTT西日本の場合) □ Internet Connectivity
and Bandwidth Sponsors □ 契約内容(意訳) • APNIC 56のインターネット接続のために回線を提供すること • 回線は2回線をMDF室にひくこと – 9/4にAPNICがセットアップを開始するまでに完了すること – APNICは準備された回線をCisco ISR(SFP) に接続する – ONUからルータまでの光ケーブルはAPNICが準備する • 9/4以降会議終了までエンジニアを常駐させること • APNICからは、二人分のカンファレンスチケット、webサイトや会場内でのロ ゴの掲載、その他を提供 □ 責任範囲が明確 • NetIRD、NTTスマートコネクトもそれぞれAPNICと契約
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project 会場内ネットワークについて -1- □ AS番号、IPアドレスはAPNIC側が持ち込み
• ASN 24555 • 220.247.144.0/20 • 2001:df9::/32 □ 機器は全てAPNICが設定済みのものを持ち込み • ネットワークの規模感:PoEスイッチ 10 台強、無線LAN AP 30台弱 • 建物は1F(メイン会場+サブ会場その他)と5F(ワークショップ、その他会合)を利用 □ 配線:会場内の既設の光ケーブルやパッチ、情報コンセントを借用 • 情報コンセントから設置場所まではUTPを新規に敷設 コア部分 無線LAN AP 持ち込まれた機材の一部
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project 会場内 ネット ワーク NETIRD
(AS7529) MCNET (AS7671) Kyoto International Conference Center APNIC Router/Switch (AS24555) NTT ONU NTT ONU 1G-LX 1G-LX 1G-LX 1G-LX 日本側で準備 APNICが準備 会場内ネットワークについて -2-
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project これは今までとは勝手が違うぞ… □ なるほど…『全部やる』とはそういうことか… □
契約内容を見る限りBGPが上がれば、わたしは何もすることないかも??? □ ネットワーク機器の設定情報などは不明 • 結局最後までわからなかった • 持ち込み機材も当日に実際に見るまで不明 □ 具体的な構築スケジュールは当日/直前になるまで不明 □ となると、構築スタッフとして学生さんを呼んでも……… K氏:なんかAPNIC側で全部やるみたいなんですよー 現地調査もすでに終わってて、これで大丈夫って いってましたよー
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project 学生さんに声をかけるときに気をつけていること - わたしの場合 -
□ 無理のない期間設定 • 授業や研究等、学業に支障がないか? □ 周囲の反応 • 学校や先生方の理解、後押し □ 金銭面の負担度合い • 宿泊費や旅費の補助ができるか? □ 何をしてもらうか?どういう学びの場を提供できるか? • 実際の作業内容とスケジュール • 学生さんにあった内容か? • 学生さんへの動機づけ、本人の興味、自身で考える目的や目標
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project イベントネットワークでよくあるパターン □ 人:イベントに合わせてネットワークチームを結成 •
大人:無償、個人の努力 • 学生さんに対して参加を呼びかける □ モノ:会場にお願い、協力してくれる企業等を探して声かけ □ カネ:ネットワークチームが使える予算 • ある:部材を買う、学生さんの補助 • ない:自費、手持ちでなんとか… □ 期間: • 事前準備&設計:nヶ月 • ホットステージ、設置、本番、撤去、後片付け:n週間 □ おまけ:研究や実験をイベントネットワークに組み込む □ 会の成功のため、参加者のため、若手の経験/育成のため、自分たちが楽しむため □ 個人的には… • 楽しい、いろいろ経験できる、めっちゃ勉強になる、若者育つ、友達たくさんできる • いろんな調整が大変、稼働はがっつりとられる
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC 56では? □ 人:全てAPNICで実施
□ モノ:(設定済み)機材、アドレス、AS番号はイベント専用 • 毎年2回の会合や各種イベントで利用しているもの □ カネ:それなりにある?そもそも参加費が有料 □ 期間:単発で行う場合よりかなり削減されている? □ メモ:充実したイベントのための作り込みが多数 • 映像配信などリモート参加機能が必須&充実 – APNICそのものの運営のための議決や役員選挙がある • 英語字幕(transcript) □ 安定したイベントネットワーク運用のために • 機材や設計ポリシー、具体的な設計の定型化でコストを削減 • 他社/他団体に協力してもらう部分は契約によって明確化 • 私見)自分がAPNICのスタッフであれば同じような枠組みで行う気がする https://www.flickr.com/photos/apnic/5320 5306885/in/album-72177720311127255/
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project 実際の設置作業は? □ 配線/設置:APNICスタッフ2名で作業 •
PoEスイッチ 10 台強、無線LAN AP 30台弱 • 映像配信用機材のセットアップもあった模様 □ 『大変そう!これ間に合うのかな?!』 □ やり方の違い、会場側の立場 • 会場側スタッフの立ち会いの元で作業 – 既設配線を使用するため、既設機器のケーブル抜去作業あり • 設置ポリシーやケーブリングで意識のずれ □ 作業の一部を(善意で)お手伝い • 作業立ち会い • 機器運搬、設置、配線 • 撤去 • 設定変更はなし □ 『NOCの人』ではなく作業員
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project イベントネットワークに対する考え方 □ 使われ方によって様々な形態があり得る •
運営用途:スタッフ連絡、運営用システム(レジスト用) • 発表やデモ、ワークショップ用途:特別なネットワーク • リモート参加用途:映像配信、リモートからの議論参加 • 現地一般参加者:生活用 • イベントに合わせた実験等 □ 会の主旨や予算/稼働、機材を考慮しつつ、どこに重きを置くか?を選択 インターネット イベントネットワーク 現地参加者 スタッフ リモート参加者 映像配信システム
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC 56イベントネットワークの場合 □ イベントネットワークの利用用途
• 運営用途:スタッフ連絡、運営用システム(レジスト用) • 発表やデモ、ワークショップ用途:特別なネットワーク • リモート参加用途:映像配信、リモートからの議論参加 • 現地一般参加者:生活用 • イベントに合わせた実験等 □ (どんなイベントもそうだが)主催するAPNICとしては失敗できない • ワークショップがある • リモートからの議論参加環境が必須 □ 会合毎のイベントネットワークのbuild & crushは非効率 • 各イベントでの機材の使い回し • 事前の設計と設定で全体を効率化 – APNIC側と現地で0から準備するのはかなり大変そう… • 現地側との責任分界点を明確化 □ 会の成功のため、参加者のためを重視 • 若手の経験/育成のため、自分たちが楽しむため
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project 企業 教育機関 QUNOGコミュニティでのイベントネットワーク構築 □
コミュニティが存在 □ 経験豊富な大人 □ 企業と教育機関の密な関係 □ 『みんなでやろうぜ!』感 □ 若手育成の土壌 □ 過去の実績多数 □ 継続性がある □ QUNOGっていいよね! イベント主催者 学生 先生 若手エンジニア エンジニア 先生 連携 コミュニティスタッフ QUNOG 若手エンジニア 学生 先生 イベント ネットワークチーム
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project APNIC 56が終わって… □ 『Internet
Connectivity and Bandwidth Sponsors』を関西でまとめられた □ 若手/学生にネットワーク構築スタッフとして参加してもらうことはできなかった • 『APNIC56ミーティング参加支援プログラム』 • 国際会議参加支援プログラム(JPNIC) – https://www.nic.ad.jp/ja/intl/fellowship-program/ □ (個人的には)イベントネットワークについて深く考える機会になった • イベントによってネットワークの形態が変わる • 主催者側の立場として • ネットワーク構築スタッフの立場として • やり方は様々、正解はない □ QUNOGっていいよね! □ 『動いている/生きている』コミュニティは重要 Internet Connectivity and Bandwidth Sponsors & JPNIC
Copyright (c) 2023 Cyber Kansai Project https://x.com/tanyorg/status/1717361831017316432?s=20 小ネタ https://wifistand.com/