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リアーキテクティングのその先へ 〜品質と開発生産性の壁を越えるプラットフォーム戦略〜 / ar...

リアーキテクティングのその先へ 〜品質と開発生産性の壁を越えるプラットフォーム戦略〜 / architecture-con2025

2025年11月20日より開催された「アーキテクチャConference 2025」の登壇資料です。
https://architecture-con.findy-tools.io/2025

▼関連資料
ビズリーチにおけるリアーキテクティング実践事例
~ 大規模システムを継続的に変革するための組織 × アーキテクチャ戦略~
https://speakerdeck.com/visional_engineering_and_design/jjug-ccc-2025-spring

ユーザー数100万人規模の事業成長を止めずに、レガシーコードと戦う
https://speakerdeck.com/visional_engineering_and_design/jjug-ccc-2022-fall

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Transcript

  1. リアーキテクティングのその先へ 〜品質と開発生産性の壁を越えるプラットフォーム戦略〜
 2 自己紹介
 株式会社ビズリーチ
 プロダクト本部 プラットフォーム統括部 アーキテクトG (兼 検索基盤G)
 西山 創

    Hajime Nishiyama
 2006
 SIer
 基幹システムを中心としたシステムの提案から開発・運用まで経験。 
 2011
 株式会社ビズリーチ 
 オンプレからAWSへの大規模リニューアルを担当。その後スタンバ イ(求人検索エンジン)の新規開発からJV化までを牽引。
 2020
 株式会社スタンバイ 
 EMとしてプロダクト組織全体の制度設計を実施。 SREグループの組 成、SLOの導入を進める。
 2021
 トラボックス株式会社 
 エンジニアとして新規SaaSの開発。サービスのフロントエンド FWの 刷新を実施。
 2023 - 現在
 株式会社ビズリーチ 
 テックリードとして企業向け候補者検索機能の API化、インデクサー のリニューアルを推進。
 現在はアーキテクトとしてプラットフォーム統括部の全体を担当。 

  2. これまでのリアーキテクティング
 10 ビズリーチにおけるリアーキテクティング実践事例 / JJUG CCC 2025 Spring - Speaker

    Deck
 現在も継続してリアーキテクティングを進行中。
 リアーキテクティングの実践事例の紹介(~2025年)

  3. これまでのリアーキテクティング
 「Explicitly define the context within which a model applies.

    Explicitly set boundaries in terms of team organization, usage within specific parts of the application, and physical manifestations such as code bases and database schemas. Keep the model strictly consistent within these bounds, but don't be distracted or confused by issues outside.」
 ― Eric Evans『Domain-Driven Design: Tackling Complexity in the Heart of Software』 (Addison-Wesley Professional,2003)
 
 モデルが適用されるコンテキストを明示的に定義する。
 
 チーム組織、アプリケーションの特定の部分における使用、コードベー スやデータベーススキーマのような物理的な表現など、境界を明示的に 設定します。
 
 これらの境界内ではモデルの一貫性を厳密に保ちますが、境界外の問 題に惑わされたり混乱したりしないようにします。
 14 引用:Martin Fowler「martinfowler.com,Bounded Context」 (https://martinfowler.com/bliki/BoundedContext.html)
 参考:Bounded Context(境界づけられたコンテキスト)

  4. リアーキテクティングの組織構造
 17 チームタイプ
 
 ストリームアラインドチーム 
 ビジネスの主な変更フロー (ストリーム)に沿う。職能横断型で他のチー ムを待たずにデリバリーする。中心となるチームで他のチームはストリー ムアラインドチームの負荷を減らすために存在する。

    
 
 プラットフォームチーム
 インフラ、ツール、共通サービスなどの内部サービスをセルフサービスと してプラットフォームチームに提供する。 
 
 イネーブリングチーム
 他のチームが新技術やスキルを身につけるのを支援する。 
 
 コンプリケイテッド・サブシステムチーム 
 ストリームチームの認知負荷を下げるために、複雑なサブシステムやコ ンポーネント(専門家が必要な領域など )を扱う。
 インタラクションモード 
 
 コラボレーション
 2つのチームが探索を目的に協力しあう。効率は悪いが学習は進む。 
 
 X-as-a-Service
 他チームが提供したものを利用する。 
 
 ファシリテーション
 新しい技術や学習を支援する。他のチームの障害を取り除く。 
 チームタイプ/インタラクションモード

  5. リアーキテクティングの組織構造
 プロダクト開発G
 事例1: 検索基盤刷新におけるチームインタラクションの変遷
 
 20 Indexer
 検索API
 検索API導入の例
 API開発〜API導入=検索基盤GがプロダクトにAPI組み込み


    参照先の切替PJ
 検索基盤G
 コラボレーション
 プロダクト
 Elasticsearch
 ストリームアラインドチーム
 コンプリケイテッド・サブシステムチーム
 コラボレーション

  6. リアーキテクティングの組織構造
 開発チーム
 開発チーム
 事例2: QAスキルの平準化
 24 事例2: QAスキルの平準化の例
 QAチームがプロダクトの品質チェック、テストを実施(スプリットQA)
 プロダクト


    QAチーム
 コラボレーション
 コラボレーション
 QA
 リリース
 ストリームアラインドチーム
 コンプリケイテッド・サブシステムチーム
 コラボレーション

  7. リアーキテクティングの組織構造
 開発チーム
 開発チーム
 QAチーム
 事例2: QAスキルの平準化
 25 事例2: QAスキルの平準化の例
 QAチームがプロダクトの品質チェック、テストを実施(インプロセスQA)


    ファシリテーション
 ファシリテーション
 プロダクト
 QA
 リリース
 ストリームアラインドチーム
 イネーブリングチーム
 ファシリテーション

  8. リアーキテクティングの組織構造
 開発チーム
 事例2: QAスキルの平準化
 26 事例2: QAスキルの平準化の例
 +αとしてValueStreamに沿っていることを保証するプロダクトとしてのE2E
 プロダクト
 QA


    リリース
 開発チーム
 システム横断G
 E2Eシナリオ
 作成
 Dev
 QA
 Dev
 Dev
 QA
 Dev
 ストリームアラインドチーム
 X-as-a-Service

  9. 新たな課題
 「ビズリーチ」の事業領域と組織図との関係
 28 レジュメ登録
 ログイン
 スカウト受信
 ・
 応募
 母集団形成
 スカウト送信


    求人作成
 (※)
 返信
 ・
 書類通過
 面接
 採用決定
 個
 人
 企
 業
 ・
 ヘ
 ッ
 ド
 ハ
 ン
 タ
 ー
 採用プラットフォーム 
 企業様向けプロダクト 
 ヘッドハンター様向けプロダクト 
 求職者様向けプロダクト 

  10. 新たな課題
 リアーキテクティングを進めた現在の組織図
 29 プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C


    サービス開発 X
 データプロダクト
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 プラットフォーム
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム

  11. 新たな課題
 開発速度重視でチームを組成したことで、チーム数・サービス数を増加させることが出来た。
 30 チーム内で価値提供できるよう体制
 • (フロントエンド)
 • バックエンド
 • インフラ


    • DevOps
 • (QA)
 • (スクラムマスター)
 • (PdM)
 
 ※()内はチームによって存在しない。
 プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 データプロダクト
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 プラットフォーム
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム

  12. 新たな課題
 新規開発のAPIはAWSアカウントを 分離することで身軽に開発。
 プロダクトサービスのインフラはSRE グループがクラウドインフラの管理 を担当。
 APIサービスのインフラは開発チー ム間でインフラを共同管理。
 データプロダクト
 プラットフォーム


    インフラ管理をプロダクト・プラットフォームで独立
 31 プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム
  アカウントA
  アカウントB

  13. 新たな課題
 チーム状況やコンテキストによって マイクロモノリスや単一レポジトリを 採用。
 チームの成長とチームの分割が有 機的に行われた結果の判断。
 データプロダクト
 プラットフォーム
 リポジトリはマイクロモノリスやモノレポを採用
 32

    プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム
 既存サービスは巨大なモノレポ 
  単一レポ
  単一レポ
 
 マイクロモノリス 

  14. 新たな課題
 • プロダクトとプラットフォームどち らで機能実装すべきかなどは議 論途中の箇所もある。
 
 データプロダクト
 プラットフォーム
 システム構成が複雑化
 33

    プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム

  15. 新たな課題
 37 カスケード障害発生回数の増加
 • 内部APIの失敗がFrontendま で伝播。
 信頼性の低下
 プロダクト
 バックエンド
 採用コンテキスト


    API-1
 AIグループ
 API-2
 プロダクト
 バックエンド
 プロダクト
 バックエンド
 ここで障害が起きると
 全プロダクトに影響する

  16. 新たな課題
 38 • 共有DBがSPOF
 • 一部システムによる負荷増加が 他システムへ影響
 ※過渡期により複数システムで余分 なクエリーが実行されている影響もあ る。


    信頼性の低下
 プロダクト
 バックエンド
 採用コンテキスト
 API-1
 AIグループ
 API-2
 プロダクト
 バックエンド
 プロダクト
 バックエンド
 CPU, メモリ, IO, コネクションの
 リソース競合

  17. 新たな課題
 39 • 登録処理がDBへの Insert→APIのPUTに変更され たことで重複登録リスクが発生。
 信頼性の低下
 プロダクト
 バックエンド
 採用コンテキスト


    API-1
 通信障害等で
 リクエストは到達するが
 レスポンスが帰ってこなかった 場合
 リトライ機構により
 同じデータが二重登録

  18. 新たな課題
 40 信頼性低下に対する対応策
 耐障害性に対する対応
 二重登録に対する対応
 DB負荷 (過渡期による課題)
 サーキットブレーカーの導入
 • クライアントアプリケーション

    にサーキットブレーカー機能 を追加
 • 機能的には500だが、バック エンドAPIの二次災害を防ぐ 目的
 Idempotencyヘッダーの導入
 • RFC: draft-ietf-httpapi-idemp otency-key-header
 • APIによる機能集約→DBの 分割を予定
 • 用途に合わせた Read−Replicaを用意

  19. 新たな課題
 42 • 開発チームごとのコードスタイ ル、設計方針の差異。
 ◦ リポジトリ内に複数ルール が混在
 • CIにかかる時間の増加


    ◦ テストシナリオ数の増加
 
 組織の拡大で発生した生産性の課題
 /job
 /progress
 /search
 リポジトリ間の差異
 リポジトリ内の差異

  20. 新たな課題
 44 インターフェース変更の難易度上昇
 • インターフェース駆動開発
 組織の拡大で発生した生産性の課題
 jar
 生成
 open api.


    yaml
 jar
 インターフェース
 リポジトリ
 プロダクト
 バックエンド
 採用コンテキスト
 API-1

  21. 新たな課題
 45 障害対応の難易度上昇
 • RunBookの準備。
 • APIをまたいだエラー監視の導 入
 • ビジネス観点での監視の導入。


    • チームをまたいだ障害対応の避 難訓練
 • 事前の協力体制
 組織の拡大で発生した生産性の課題
 エンドポイントごとのエラー監視の導入

  22. 新たな課題
 組織の拡大で発生した生産性の課題
 46 • リポジトリごとにCI/CDパイプラインを整備
 ◦ デプロイするのはECSサービス。少しずつ違うパイプラインが生まれる。
 ▪ ecs cli

    vs ecspresso, Codebuild vs GithubWorkflow, コードの書き方
 • インフラ環境構築のリードタイム増大
 ◦ ECSサービスのサイドカーとして監視用コンテナ、ログ配信用コンテナを配置
 ▪ イメージ管理、設定追加の対応コスト
 ◦ DB等のミドルウェアは既存環境を再利用している
 ▪ コネクション数の設定、接続の設定などのコミュニケーションコスト
 • テスト環境のコンフリクト
 ◦ マイクロモノリスで1サービスを提供している。
 ▪ チームが増えたことでテスト用のAWS環境の利用に制限がかかる

  23. 新たな課題
 48 • システムの依存関係を知るのが 難しい
 • どのAPIがどのドメインを取り 扱っているかの認識齟齬
 • 機能開発するうえでの要件決定

    時には一定の調整コストが発 生。
 • 過渡期なこともあり、完全にドメ インが分割されていない。
 課題: チーム間コミュニケーションの複雑さ上昇
 データプロダクト
 プラットフォーム
 プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム

  24. 新たな課題
 49 • チームのPdM同士で連携する PO会の開催でチームごとのロー ドマップの同期
 
 対応: ビジネスモデルへの変更に対するチーム間の協力体制
 データプロダクト


    プラットフォーム
 プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム
 PO会
 PJチーム

  25. 新たな課題
 50 • PJを作り一時的にコラボレーショ ン
 
 対応: 開発チームの協力体制
 データプロダクト
 プラットフォーム


    プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム
 PJチーム

  26. プラットフォームエンジニアリングの現状
 ゴールデンパス
 54 • 開発チームが最も効率的かつ安全にソフトウェアを開発・デプロイするための、推奨される一連の経路 やツールセット。開発者が直面する偶発的な複雑性を排除し、本質的な課題に集中できる環境を構築 したもの。
 ◦ 開発者の選択肢の最適化: 多数存在するツールや技術の中から、組織のベストプラクティスに基

    づいた最適な選択肢を提供。
 ◦ オンボーディングの迅速化: 新しい開発者がプロジェクトにスムーズに合流できるよう、標準化され た開発環境とプロセスを提供。
 ◦ 品質とセキュリティの確保: 事前に定義されたセキュリティ基準や品質ガイドラインが組み込まれて いるため、高い品質と安全性を維持できる。
 ◦ 継続的な改善の促進: プラットフォームチームがゴールデンパスを継続的に改善することで、開発 体験全体が向上。

  27. プラットフォームエンジニアリングの現状
 認知負荷
 57 • 認知負荷は3つに分類
 ◦ 課題内在性認知負荷
 ◦ 課題外在性認知負荷
 ◦

    学習関連負荷
 • ワーキングメモリーより認知負荷 が上回るとオーバーフローする。
 • タスクや課題領域の種類が多く てもコンテキストスイッチにより非 効率
 課題内在性
 認知負荷
 課題外在性
 認知負荷
 学習関連負荷
 ワーキングメモリー
 新しい知識の
 ための学習
 問題領域の本質
 不要な認知負荷
 チーム分割
 削減対象
 価値創出

  28. プラットフォームエンジニアリングの現状
 リアーキテクティングは言い換えれば認知負荷の軽減
 58 • 境界づけられたコンテキストによ る分割
 ◦ 課題内在性負荷の分割
 ◦ 複雑なビジネス領域を分割


    • システム刷新によるアーキテク チャのモダナイズ
 ◦ 課題外在性負荷の軽減
 ◦ レガシーコードの削減
 ◦ 古いライブラリのメンテナン スコスト
 

  29. プラットフォームエンジニアリングの現状
 ストリームアラインドチームの課題外在性認知負荷
 59 • チームによって作業可能な技術 領域の範囲が違う。
 • 理想としてはデプロイ頻度、リ リースリードタイムを落とさずに アプリケーションコードにのみ

    フォーカスしたい
 アプリケーション 
 コード
 ログ
 セキュリティ
 監視
 トレース
 フレームワーク設定 
 プロジェクト設定
 CI・CD
 リポジトリ設定
 コンテナの設定 
 データベース
 インフラコード
 etc…

  30. プラットフォームエンジニアリングの現状
 品質の課題
 • 分散トレーシングの導入 
 • 集中ログ管理システム 
 生産性の課題
 •

    APIテンプレート化
 • ドキュメント整備
 • CI/CDの標準・自動化
 • 開発者ごとのテスト環境プロビジョニング 
 ガバナンス
 • API、ドメインごとのウェブポータル 
 • プロビジョニングツール 
 • 認証認可基盤
 • 静的解析、実行時解析 
 • サイドカー一元管理
 60 課題とプラットフォームエンジニアリングの分類
 https://tag-app-delivery.cncf.io/ja/wgs/platforms/whitepaper/ より図を引用

  31. プラットフォームエンジニアリングの現状
 課題に対する対応例
 61 課題に対する対応としては以下のようなことが考えられる
 耐障害性に対する対応
 • サービスメッシュ(envoy, istio)でサーキットブレーカーを提供
 二重登録に対する対応
 •

    EDA(イベント駆動アーキテクチャ)をモジュールとして提供。AsyncAPIの導入
 CI/CDのサイロ化
 • GithubActionとして標準化やk8sの導入
 サイドカーコンテナイメージの管理
 • ロギング、モニタリングの標準イメージ提供に加えカスタマイズ機能を提供

  32. プラットフォームエンジニアリングの現状
 62 プラットフォームエンジニアリングの成熟度モデル
 特性 暫定的である 戦略的である スケーラブルである 最適化している 投資 プラットフォームの機能に対して、

    人員と資金がどのように割り当て られているか ボランティアまたは一時 的 専任チーム プロダクト 活発なエコシステム 採用 ユーザーはなぜ、どのようにして 内部プラットフォームやその機能 を発見し、利用しているか 一貫していない 外部からの動機づけ 内発的な動機づけ プロアクティブな参加 インターフェース ユーザーがどのようにしてプラッ トフォームの機能と対話し、利用 しているか 機能毎に独自の手順 標準ツール セルフサービスのソ リューション 統合されたサービス 戦略 プラットフォームとその機能が、ど のように計画され、優先順位がつ けられ、開発され、維持されてい るか リクエストに応じて 中央集権的な追跡 中央集権的な支援 マネージドサービス 計測 どのようなプロセスでフィードバッ クと学びを収集し、取り入れてい るか? アドホック 一貫性を持った収集 洞察の獲得 定量的かつ定性的 https://tag-app-delivery.cncf.io/ja/wgs/platforms/maturity-model/v1/ より引 用

  33. プラットフォームエンジニアリングの現状
 63 組織に照らし合わせた成熟度の現状
 特性
 
 暫定的である
 戦略的である
 スケーラブルである 
 最適化している


    投資
 プラットフォームの機能に対して、 人員と資金がどのように割り当て られているか
 ボランティアまたは一時 的
 専任チーム
 プロダクト
 活発なエコシステム
 採用
 ユーザーはなぜ、どのようにして 内部プラットフォームやその機能 を発見し、利用しているか 
 一貫していない
 外部からの動機づけ
 内発的な動機づけ
 プロアクティブな参加
 インターフェース
 ユーザーがどのようにしてプラット フォームの機能と対話し、利用し ているか
 機能毎に独自の手順
 標準ツール
 セルフサービスのソ リューション
 統合されたサービス
 戦略
 プラットフォームとその機能が、ど のように計画され、優先順位がつ けられ、開発され、維持されてい るか
 リクエストに応じて
 中央集権的な追跡
 中央集権的な支援
 マネージドサービス
 計測
 どのようなプロセスでフィードバッ クと学びを収集し、取り入れてい るか?
 アドホック
 一貫性を持った収集
 洞察の獲得
 定量的かつ定性的
 https://tag-app-delivery.cncf.io/ja/wgs/platforms/maturity-model/v1/ より引用

  34. プラットフォームエンジニアリングの現状
 • SREグループはアラート通知、分 散トレーシング、モニタリングの 一元管理、提供
 • APIはリポジトリを通してドキュメ ント、クライアントライブラリの提 供
 •

    アーキテクトグループがアドホッ クにサポート
 • スケーリング出来ていない。
 • 組織的な動きはこれから
 64 組織とプラットフォームエンジニアリングの現状
 プロダクト開発
 サービス開発 A
 サービス開発 B
 サービス開発 C
 サービス開発 X
 データプロダクト
 AIプラットフォーム
 データ基盤
 検索グロース
 AIプロダクト
 プラットフォーム
 API 開発 a
 SRE
 システム横断
 API 開発 b
 DBRE
 ID基盤G
 API 開発 x
 API 開発 
 検索プラットフォーム
 アーキテクト

  35. プラットフォームエンジニアリングの現状
 65 戦略的にプラットフォームエンジニアリングを進めるフェーズ 特性 暫定的である 戦略的である スケーラブルである 最適化している 投資 プラットフォームの機能に対して、

    人員と資金がどのように割り当て られているか ボランティアまたは一時 的 専任チーム プロダクト 活発なエコシステム 採用 ユーザーはなぜ、どのようにして 内部プラットフォームやその機能 を発見し、利用しているか 一貫していない 外部からの動機づけ 内発的な動機づけ プロアクティブな参加 インターフェース ユーザーがどのようにしてプラット フォームの機能と対話し、利用し ているか 機能毎に独自の手順 標準ツール セルフサービスのソ リューション 統合されたサービス 戦略 プラットフォームとその機能が、ど のように計画され、優先順位がつ けられ、開発され、維持されてい るか リクエストに応じて 中央集権的な追跡 中央集権的な支援 マネージドサービス 計測 どのようなプロセスでフィードバッ クと学びを収集し、取り入れてい るか? アドホック 一貫性を持った収集 洞察の獲得 定量的かつ定性的 https://tag-app-delivery.cncf.io/ja/wgs/platforms/maturity-model/v1/ より引用
  36. 今後の展望
 指標は生産性の向上(Four Keys)
 • リードタイム
 • デプロイ回数
 • 障害発生率
 •

    障害復旧時間
 68 プラットフォームエンジニアリングの適用箇所
 課題外在性負荷の探索と解消
 開発チームの
 「未知」を「既知」に変える
 • 既存仕様
 • API
 • アーキテクチャ
 • ミドルウェア
 
 • セットアップ
 • フレームワーク
 • ライブラリ
 • CI
 • CD
 • モニタリング
 • ロギング
 
 • QA環境
 • CI
 • ライブラリ
 
 リリース
 QA
 開発
 設計

  37. 今後の展望
 リアーキテクティングのQA(リグレッ ションテスト)は難しい
 • 暗黙的な仕様
 • 過去のドキュメント不備
 • 本番環境でのみ存在する、エッ ジケース


    • 検証環境とのデータ量の差によ る性能検証
 • 複数のプロダクトが同時にリアー キテクティングしている
 69 リアーキテクティングを加速させる為のプラットフォームエンジニアリング
 旧プロダクト
 新プロダクト
 API
 例: In/Outを抑えた検証環境の提供

  38. 今後の展望
 SlackでCosenseの情報を検索可能 なAIエージェント(社内開発)
 • 他チームに質問したり、有識者を 探す手間がなくなった。
 • オンボーディング初日からドメイ ン知識を自主学習可能
 •

    チームAPIとしての役割も
 
 ※今後はより一層AIを活用した開発 フローが促進される(SpecKitなど)
 
 70 ナレッジマネジメントの実践 + AIの効果
 https://speakerdeck.com/visional_engineering_and_design/jjug-ccc-2025-spring?slide=52
 

  39. 今後の展望
 • 課題外在性負荷は各チームは日々カイゼンしていることもある
 • AIコーディングエージェントの登場で想像以上に開発はドライブしていく
 • 人間の認知負荷が低い = AIのコンテキストが短い =

    AIの精度が高くなる
 • 課題外在性認知負荷を減らし、本質的な価値創造に注力できるかが生産性
 ◦ これはAIを活用しても変わらない
 • プラットフォームがなくても、各チームがAIエージェントを駆使して実装してしまう
 ◦ モニタリング、ロギングなどのガバナンスが取れなくなるリスクが有る
 • プラットフォームエンジニアリングそのものはAIエージェントで加速させることが可能
 71 AIを活用したプラットフォームエンジニアリング戦略

  40. 73