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20251218_AIを活用した開発生産性向上の全社的な取り組みの進め方について / How ...

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December 18, 2025

20251218_AIを活用した開発生産性向上の全社的な取り組みの進め方について / How to proceed with company-wide initiatives to improve development productivity using AI

弥生株式会社 もくテク
20251218_AIを活用した開発生産性向上の全社的な取り組みの進め方について(2025/12/18)
https://mokuteku.connpass.com/event/373591/

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  1. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. 2025.12.18 弥生株式会社

    CTO 佐々木淳志 AIを活用した開発生産性向上の全社 的な取り組みの進め方
  2. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. はじめに •

    弥生ではこんな感じで開発業務にAI導入を進めました!という事例のご紹介です • 「どんな感じで進めて行こうか?」「経営者との交渉をどうしようか」に関して迷っている技術 リーダーに向けての事例紹介を意識しています • 弥生ではWindows Nativeアプリ、iOS/Android Nativeアプリ、SaaS、自社基幹システム等を開 発しているので実際にはややこしい調整などもあるのですが、本LTでは最大公約数的な部分を 紹介します
  3. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. Summary •

    如何にして開発用AIの予算を確保するか? • 経営者と合意するためには「投資するに値するものなのか?」の問いに答える必要があります。つまり「使うお金 (工数)」「得られる成果」の数値化が必要です • どうやって「使うお金」「得られる成果」を見積もるか? o うだうだ考えるよりも、小規模かつ迅速に実施するのがおすすめです。厳密に言うとPoCをするにも費用は必要です が、PoC費用は「AIを活用すれば開発生産性上がると言われているし、他社もやっていますよ。予算ください。他社事 例を見ると、エンジニア1人当たり数万円/月で出来るみたいです」で経営者と握る • 弥生では以下の流れでPoCを行い本格導入に向けて動きました アンケー ト調査 事前準備 ツールの試用 ナレッジ収集 導入設計 本格導入 2025/1~3 2025/4~6 2025/7~9 2025/10~
  4. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. アンケート調査&事前準備 •

    なぜ現時点でエンジニア全員がAIを使っていないのだっけ? • 上記疑問から「AIを使っていない理由=障壁があるのでは」と仮説を立ててアンケートを実施 • エンジニアから以下のような声が上がった • 使ってOK/NGの基準が分からん • 予算無い • セキュリティ対策を何処までやればOKかわからないので様子見中 アンケー ト調査 事前準備 ツールの試用 ナレッジ収集 導入設計 本格導入 2025/1~3 2025/4~6 2025/7~9 2025/10~ • OK/NGの基準は社内のツール利用申請通せばOKなので、希望者が多いツールはまとめて申請 • AI活用を進めたいCEOと利害が一致したのでPoC予算をサクッと確保 • CISOに相談してAIを開発に利用する際のガイドを作成した • これは後々まで使える効果的な施策となった。CursorとGitHub繋いで良いの?とかの判断指針にもなった
  5. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. ツールの試用&ナレッジ収集 •

    希望者全員にDevin/Cursorを配付した • 最初は遠慮がちに申請が来ていたが、「予算はたくさんあるよ」のアナウンス出したら希望者が一気に増加 • 「DevinとGitHub繋ぎたいです」のようなリクエストを利用者に出してもらい、セキュリティガイドを確認しながら環 境整備を進めた • エンジニアから以下のような声が上がった • 単体テスト書かせたらいい感じだった • プロトタイピングも早い。しかし既存プロダクトのコンテキストを理解したコードを書かせるのむずい アンケー ト調査 事前準備 ツールの試用 ナレッジ収集 導入設計 本格導入 2025/1~3 2025/4~6 2025/7~9 2025/10~ • 効果的な使い方、うまくいかなかった使い方を収集した • AI利用前、利用後の所要時間も書いてもらった(ざっくりでOK) • 全チーム共通で使えそうなプラクティスが集まってきた
  6. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. ツールの試用&ナレッジ収集 •

    使えそうなプラクティスをまとめて、導入のSTEPを検討 • STEP1はチュートリアル的にDevinでDeepWiki作って、単体テストを◦◦のプロンプトで書かせて… • STEP2はプロンプト配信の仕組みを作って、GUIのレビューをCursorでやって… • いよいよ予算化 • 全社に導入するプラクティスを決めたので、ツールの利用料見積もりも出来た • 導入するプラクティスから「 N時間かかっていた業務がM時間で実施可能」の見積もりを実施 • 導入費用よりも開発生産性向上のほうが大きい=費用対効果が出そうな事が分かったのでGO! アンケー ト調査 事前準備 ツールの試用 ナレッジ収集 導入設計 本格導入 2025/1~3 2025/4~6 2025/7~9 2025/10~ • 費用対効果が説明できたので無事に投資を得ることが出来た • 予算化に合わせて「本当に生産性が向上しているのか?」の測定方法も準備 • Four Keys、プルリク数、マージされたプルリク数、その他を計測予定
  7. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. 生産性向上が見られたタスク:設計フェーズ タスク

    概要 標準工数 AI利用工数 発生頻度と備考 プロダクトや外部ライブラリ の調査 ドキュメントやインターネットなどの検索ではなく AIが作成したWikiをAI経由で検索する 120分 30分 発生頻度:高 技術的なプレゼンテーション 資料の作成 LTで発表する想定のプレゼンテーション資料の作 成 4時間 1時間 発生頻度:低 実施済み作業から手順書の作 成 過去に対応したPull Requestから手順書を生成 60分 5分 発生頻度:低 ソースコードの調査 マイクロサービスのエンドポイントをいくつも経由 するような処理のトレースをAIで実施する 30分 1分 発生頻度:中 実装済みアプリケーションか ら仕様書の作成 必要最低限の資料で実装したアプリケーションに対 してAIでシーケンス図などを作成し、保守性を向上 させる 240分 10分 発生頻度:低 仕様書の保守 実装から仕様書を保守する 30分 5分 発生頻度:高
  8. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. 生産性向上が見られたタスク:開発フェーズ タスク

    概要 標準工数 AI利用工数 発生頻度と備考 シンプルなアプリの移植 Asteriaで実装していた機能をPython(Lambda) に移植 10人日 4人日 発生頻度:低 シンプルなアプリであれば効果は出 やすい 外部設計書からAPI実装 Excelの仕様書からAPIの多くの部分を自動実装 10人日 4人日 発生頻度:低 エラー処理などは追加の必要あり ワイルドカード証明書の自動 化スクリプト作成 証明書更新を行うスクリプトの新規作成 60分 10分 発生頻度:低 AIによるコード補完を活用し たiOSアプリ開発 iOSアプリ開発に関する一部作業をAI有とAI無で所 要時間を測定した 13分 8分 発生頻度:高 AIが提案したコードの92.8%をエン ジニアが受け入れた ※修正が必要なコードも含む フロントエンドの単体テスト React Componentの単体テストをAIを使って生成 3時間 1時間 発生頻度:高 外部モジュール依存度が高いコン ポーネントは上手くいかない ライブラリの自動アップデー ト 通常のツールでは自動アップデート不能なものをAI エージェントを使って自動アップデート 30分 5分 発生頻度:中 週に1回は発生する作業 単体テストの実装 不慣れな開発言語での単体テストをAIに実装させる 60分 15分 発生頻度:高 バックエンドの単体テスト生 成 似た観点のテストが多いので、過去のテストを参照 しながら新規機能のテストをAIで実装する 6時間 2時間 発生頻度:高 クラウド環境のリソース構築 IaCの設定をAIで自動生成する 40分 10分 発生頻度:低
  9. © 2025 Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. 生産性向上が見られたタスク: QAフェーズ

    タスク 概要 標準工数 AI利用工数 発生頻度と備考 障害個所の特定 結合テストで発生した障害の発生個所をAIで特定す る 60分 10分 発生頻度:高 コードレビュー コードレビューの補佐としてAIを利用する 30分 10分 発生頻度:高 デザインレビュー デザインが意図したものになっているかのレビュー をAIで実施する 30分 10分 発生頻度:高