Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
“お客さま視点”を手に入れろ!! / Get the Customer’s Perspecti...
Search
yayoi_dd
May 29, 2025
Technology
0
73
“お客さま視点”を手に入れろ!! / Get the Customer’s Perspective!!
弥生株式会社 もくテク
「こうなったら嬉しい!」を実現する業務改善アイディアLT(2025/05/29)
https://mokuteku.connpass.com/event/354006/
yayoi_dd
May 29, 2025
Tweet
Share
More Decks by yayoi_dd
See All by yayoi_dd
プロジェクト改善、まずは“ネタ出しの文化”から / Improving Projects Starts with a Culture of Idea Generation
yayoi_dd
0
67
使いにくい仕様を改善した件 / How We Improved a Difficult-to-Use Feature
yayoi_dd
0
68
弥生のQAエンジニア 品質保証活動と今後の課題 / Yayoi QA engineers, Quality assurance activities and future challenges
yayoi_dd
0
100
【弥生】20250130_AWSマルチアカウント運用セミナー登壇資料
yayoi_dd
2
3.1k
Amazon OpenSearchのコスト最適化とZeroETLへの期待 / Amazon OpenSearch Cost Optimization and ZeroETL Expectations
yayoi_dd
1
81
フロントエンドとバックエンド非同期連携パターンのセッションを見てきた話 / Talk about seeing a session on front-end and back-end asynchronous coordination patterns
yayoi_dd
0
76
reInventで学んだWebシステム運用のBadDayへの備え方 / How to Prepare for BadDay in Web System Operations Learned at reInvent
yayoi_dd
0
59
AWS reInventで感じた世界に見る生成AIの競争 / Competition in Generative AI as Seen Around the World at AWS reInvent
yayoi_dd
0
69
データの意味を適切に伝えましょう データ可視化のお手本/Conveying the Meaning of Data Appropriately: Exemplary Data Visualization
yayoi_dd
0
89
Other Decks in Technology
See All in Technology
Tensix Core アーキテクチャ解説
tenstorrent_japan
0
330
医療業界に特化した音声認識モデル構築のためのアノテーションの実態
thickstem
0
530
QAはソフトウェアエンジニアリングを学んで実践するのが大事なの
ymty
1
220
Text-to-SQLの評価データセットを作って最新LLMモデルの性能評価をしてみた
gotalab555
3
740
会社紹介資料 / Sansan Company Profile
sansan33
PRO
6
370k
AI とペアプロしてわかった 3 つのヒューマンエラー
takahiroikegawa
1
630
研究開発部メンバーの働き⽅ / Sansan R&D Profile
sansan33
PRO
3
17k
大失敗しないための Web API 開発レシピ / A recipe for not making a big failure on WebAPI development
yokawasa
1
250
Whats_new_in_Podman_and_CRI-O_2025-06
orimanabu
3
160
Roo CodeとClaude Code比較してみた
pharma_x_tech
1
240
(新URLに移行しました)FASTと向き合うことで見えた、大規模アジャイルの難しさと楽しさ
wooootack
0
550
20250612_GitHubを使いこなすためにソニーの開発現場が取り組んでいるプラクティス.pdf
osakiy8
1
550
Featured
See All Featured
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
357
30k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.6k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.3k
BBQ
matthewcrist
89
9.7k
KATA
mclloyd
29
14k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
36
2.7k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
16
910
Building Adaptive Systems
keathley
43
2.6k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
329
24k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
6
680
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
138
7k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
346
40k
Transcript
“お客さま視点”を 手に入れろ!! ~弥生会計チーム 改善活動紹介~ 弥生株式会社 O(オー) 2025/05/29
2021年新卒入社 / 弥生会計 開発チーム所属 趣味:旅行、漫画、映画鑑賞 47都道府県制覇まであと6県!
ちょっと前に四国で空を飛びました(パラグライダー) アドベントカレンダーで『エンジニアがお客さまの声 を聴いてみた』を執筆 2 自己紹介 O(オ-) Slackなどのアイコン https://tech-blog.yayoi-kk.co.jp/entry/2023/12/15/000000
背景(ざっくり) 開発部の10%改善施策 各自の作業時間の10%を使って改善施策を実施しよう! チーム内で施策決め 部門目標 Best Engineer
and Partner<エンジニア目線と顧客目線の両立>どう達成しよう? エンジニア、お客さまとのかかわりがない… 1. お客さまの声を聴いてみよう!→ 顧客の声を聴く会 2. お客さまに最も近い人と話してみよう!→ 部門間交流会、要求説明会 3
やったこと(ざっくり) 顧客の声を聴く会 カスタマーセンターでオペレー ターが受けたお問い合わせを エンジニアが聴いてみる 部門間交流会 日々お客さま対応しているオ ペレーターを含む、 CS本部メ ンバーと交流する
4 CS要求説明会 CS要求(お客さま要望ベー スの要求)を取りまとめる人 から直接要求の背景を教え てもらう ↑業務時間内なので飲んではいません ※参考:CSは「カスタマーサービス」のこと
やったこと(ざっくり) 顧客の声を聴く会 カスタマーセンターでオペレー ターが受けたお問い合わせを エンジニアが聴いてみる 部門間交流会 日々お客さま対応しているオ ペレーターを含む、 CS本部メ ンバーと交流する
5 CS要求説明会 CS要求(お客さま要望ベー スの要求)を取りまとめる人 から直接要求の背景を教え てもらう ↑業務時間内なので飲んではいません ※参考:CSは「カスタマーサービス」のこと
顧客の声を聴く会 目的 • お客さまが何について困っているのかを知る • 開発メンバーのモチベーションを高める 参加者 •
弥生会計 開発メンバー全員(約20名) 開催方式 • 月イチ、1回30分~ • 任意参加 6
顧客の声を聴く会 流れ 1. Zoom部屋で音声共有 • 作業しながらOK • 参加者はミュート。感想はSlackの感想スレッドに投稿 2.
感想タイム • ミュートを外してディスカッション 3. アンケート • 音声の内容についての感想 / 運営方法の改善要望 を募集 7 スレッドのイメージ:
アンケート結果 自分の仕事がどう活きているか を知ることができて嬉しい 高度に組織化されている中で開発をして いるのでユーザーの存在を忘れがちになる が、企画を通して思い出すことができた 8 カスタマーセンターにも弥生会計を支える 力強い仲間がいることを実感できた 高齢(90歳)のおばあちゃんも製品を使用してくれていて、
対象ユーザーの広さを意識した 製品の操作性やパフォーマンスなど、もっとしっかりせねばとい ういい意味での緊張感にもつながっていると思います 要件定義の時、ユーザーにわかりやすい(問い合わせが減ら せる)視点に気づくきっかけになっています 開発サイドとして製品の扱い・仕様に慣れてしまうと、ユー ザーの考えに対し乖離が生まれやすい。見つめなおすきっか けになった お客さまが喜ぶ様子が励みになる ※第5回(2024/3/18) 実施分まで 顧客の声を聴く会
部門間交流会 目的 • 情報共有とディスカッションで製品の品質向上をはかる • 対面コミュニケーションを行うことで、今後部門をまたいで連携しやすくする 参加者 •
開発チームの正社員11名+CS本部メンバー8名 開催時間 • 2時間 9 ※参考:これまで部門をまたいだ交流、現場の情報のやり取りはほとんどありませんでした…
部門間交流会 トピック 1. 自己紹介 / 各メンバーの業務内容紹介 2. CCL(お客さま起点の要求を取りまとめる人)による要求の背景説明 3.
お客さまの「製品の機能に対する反応」をオペレーターから共有 4. エンジニアからの質問 Q. 普段からZoomで直接話したい需要はありますか?→ A.めっちゃあります!!!! 10
アンケート結果 開発メンバーの感想 製品や開発プロセスへの理解が深まりま した。なぜこの機能があるのか?と思って いたことが、開発側の理由や背景なども 知れてよかったです 11 要求の背景を伺って、自分の開発の意 味・意義への理解が深まった 遠い存在で関わることは無いと思って
いた開発の方々が、前よりも近しい 存在に感じられるようになりました。 お客さまのお声をもっとお届けできるよう頑張ります! 共通の話題について意見交換ができた事により、製品への愛 着も強まりましたし、社内での連帯感を感じる事ができました 私たちはお客様がどのように製品を使っているかが見 えないので、それを知るいい機会になりました 部門間交流会 CS本部メンバーの感想 要求の背景、サポートの現場の苦労を 知って、要件定義が今までより一歩踏み 込んだ考え方ができるようになると思う
交流会のその後 Q.普段からZoomで直接話したい需要はありますか?→ A.めっちゃあります!!!! Info対応はZoomで気軽に連携を取るようになり、作業効率・精度向上 12 Info担当のOさん ※Info対応とは:「カスタマーセンターで解決できない問合せを開発側と連携して対応すること」の弥生用語
ざっくりまとめ お客さまの解像度が上がることで、モチベーションも業務の精度も上がる • 喜んでもらっているとやっぱりうれしい • お客さまがどのように困っているのか、要求の背景を知ると製品開発しやすい • 他本部の連携もとても有効
みんなやってみてね • お客さまの生の声を聴いてみる / 詳しい人から直接お話を聞いてみる など おすすめです! 13
ここまでが 2024年4月時点の取り組みです 14
それから1年… 弥生全体で「顧客視点での製品づくり」をさらに重要視するように 開発部のエンジニア全員を対象とした、お客さま視点を養い考えるための プロジェクトが発足 顧客の声を聴く会の展開、ユーザビリティテスト、ユーザーインタビュー等を企画 すべてのエンジニアが“お客さま視点”を手に入れ、ユーザーに寄り添った製
品開発を行うことのできる環境づくりを目指します! 15
Appendix ~入りきらなかった分~ 16
CS要求説明会 目的 • 要求に関して開発メンバーの理解を深め、モチベーションと製品の品質向上をはかる • 要求の背景を理解することで、エンジニア目線と顧客目線を両立した要件定義に繋げる 参加者 •
開発メンバー全員(約20名)+CCL など2名 開催時間 • 45分 17
部門間交流会 トピック 1. 自己紹介 / 各メンバーの業務内容紹介 • お互い何をやっているか実はよく知らない…… 2.
CCL(CS要求を取りまとめる人)による、お客さまの目線を交えた要求説明 • どうしてこの要求が出るに至ったか 3. オペレーターやリーダーによる「製品の機能に対するお客様の反応」共有 • ココの評判いい!ココちょっと良くない! 4. エンジニアからの質問 • Q.(Infoなど)Zoomで直接話したい需要はありますか?→ A.めっちゃあります!!!! 18 コレ
CS要求説明会 裏ばなし • 交流会から交流要素をなくすことで準備・実施のコストを大幅に減らし、 メイントピックだった「要求説明」のみの会をコンパクトに開催 • ※確定申告時期目前のためCS本部は超多忙 トピック •
CCL(CS要求を取りまとめる人)から要求の背景説明 • &エンジニアから要求に関する質問 19
アンケート結果 製品を改善する取っ掛かりになって良いと思います 20 ユーザー視点での要求をご説明いただいたこと で、その要求を実現した際にお客様が得られ る効果(顧客満足度)が実感できました 実際の操作をしながら説明をして いただけるので、お客様の背景や 実際の手間や煩わしさが体感とし て理解しやすい
たしかにこれだと改善してほしいよな…と思う内 容ばかりだった ユーザー観点の操作や意見の説 明を実施する機会がいただけて良 かったと考えています(by CCL) 要求説明会 お客様と接している方の目線を多少なりとも共有して いただけたのは大変ためになりました