Upgrade to PRO for Only $50/Year—Limited-Time Offer! 🔥
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
シリーズAI入門:14. エージェント
Search
FSCjJh3NeB
February 03, 2021
Education
0
91
シリーズAI入門:14. エージェント
群知能やマルチエージェントシミュレーションについて,簡単に押さえます。
FSCjJh3NeB
February 03, 2021
Tweet
Share
More Decks by FSCjJh3NeB
See All by FSCjJh3NeB
シリーズAI入門:13b 生成AI
2hz9qeedd
1
180
Stats of bioRxiv (2021)
2hz9qeedd
0
120
シリーズAI入門:1. ガイダンス・AIの概要
2hz9qeedd
0
230
シリーズAI入門:2. AI研究の歴史
2hz9qeedd
0
280
シリーズAI入門:3. 計算機の仕組み
2hz9qeedd
0
130
シリーズAI入門:4. 人間の情報処理の仕組み
2hz9qeedd
0
260
シリーズAI入門:5. 第1次AIブーム 探索
2hz9qeedd
0
210
シリーズAI入門:6. 第2次AIブーム 知識ベース
2hz9qeedd
0
210
シリーズAI入門:7. 第3次AIブーム パタン認識
2hz9qeedd
0
380
Other Decks in Education
See All in Education
自分だけの、誰も想像できないキャリアの育て方 〜偶然から始めるキャリアプラン〜 / Career planning starting by luckly v2
vtryo
1
300
1008
cbtlibrary
0
110
ROSConJP 2025 発表スライド
f0reacharr
0
260
多様なメンター、多様な基準
yasulab
PRO
5
19k
生成AIとの付き合い方 / Generative AI and us
kaityo256
PRO
11
6.1k
DIP_2_Spatial
hachama
0
330
Google Gemini (Gem) の育成方法
mickey_kubo
2
600
【ZEPホスト用メタバース校舎操作ガイド】
ainischool
0
140
DIP_4_Compression
hachama
0
120
Présentation_1ère_Spé_2025.pdf
bernhardsvt
0
440
ÉTICA, INCLUSIÓN, EDUCACIÓN INTEGRAL Y NEURODERECHOS EN EL CONTEXTO DEL NEUROMANAGEMENT
jvpcubias
0
130
ロータリー国際大会について~国際大会に参加しよう~:古賀 真由美 会員(2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ・(有)誠邦産業 取締役)
2720japanoke
1
720
Featured
See All Featured
The Invisible Side of Design
smashingmag
302
51k
Designing for humans not robots
tammielis
254
26k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
31
2.7k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
340
57k
Large-scale JavaScript Application Architecture
addyosmani
514
110k
Side Projects
sachag
455
43k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
432
66k
Building an army of robots
kneath
306
46k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Being A Developer After 40
akosma
91
590k
KATA
mclloyd
PRO
32
15k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
60
9.6k
Transcript
マルチエージェント シリーズAI入門 知能の相互作用・集団の知能 © FSCjJh3NeB 2021 (※ 但し画像を除く)
エージェント n エージェント…? u 人の代わりに仕事をしてくれるプログラム p 自律性,有目的性が最低条件 • 自律性 :外部からの指示なしに何かの判断をして動く
• 有目的性 :判断の価値基準として「XXXをする」という目的を持つ p “何らかの判断をして動く” という意味では,レベルにもよるが 一つ一つが人工知能であったりすることもある 2
例えば心理学でも… n 個別の人間の心理を分析するものと,対人関係や, 社会における人間の心理を分析するものが u 社会心理学 p 人と人,個人と集団や社会など,さまざまなレベルの組織の中で 人や集団はどのようなルールで,どのような行動をとるのか? …を,探求する学問分野
u 知能についても,単体で存在するときと, それらが相互に影響を及ぼし合うときとで様相が異なる p 社会のような複雑なシステムを解析する上では個別の知能だけを 観察していては理解できない • ひとつの音符だけを眺めていても音楽は理解できない 3
n 群知能 u 鳥や魚は単体でも知能を有する一方,群れをなし, 集団全体としてひとつの知能を有するかのような 動きを示すことがある n マルチエージェント・シミュレーション u 知能の研究とは少し趣を異とする
u 社会という複雑なシステムの理解と予測のための技術 エージェントを用いた人工知能研究 4
二重振り子の軌道解析 n “振り子” の 運動方程式 は 物理の基礎 u 教科書などでもよく取り上げられるテーマのひとつ p
どのような運動法則に従うかは,よく分かっている p ある重さの振り子を,ある位置から動かしたとき, 時刻t における 振り子の位置 を算出 …というのは難しくない u 振り子の先に もう一つ振り子をつけた二重振り子では? p 時刻t における 振り子の位置 を求めることはほぼ不可能 単振り子 二重振り子 5
群知能 n 単純な知能しか持たない個体の集合が集団として, 高度な知能を有しているかのように振る舞う u 例えば鳥の群れは単純エージェントで再現可能 p 1. 衝突は回避する,2. 近くの個体と同じ位の速度にする,
3. 群れの中心部分に近づこうとする u 群れで飛ぶことで,捕食者から身を守りつつ, かつ,飛行効率も上げることができるため, 鳥全体としてメリットがある u 分解していくと,個々のエージェントは難しいことは 何一つ考えていなく,楽をしようとしているだけだが, 全体としては複雑な処理ができている 6
群知能が役立つ場面 n 自律分散な様々なシステムに役立つ u 自動運転車同士のやりとり p 車線変更・合流などで,相互にうまく連携しながら動く u ドローンの群体飛行 p
気流などでよろけた機体がいたりしても,相互に調整し合い ぶつからないようにうまく動く u インターネット(特にP2Pネットワーク) p 複数のサーバが連携し,どこかのルートが途切れても うまく2地点(Point-to-Point)をつなぐ u 複雑な探索問題 7
マルチエージェントシミュレーション n 複雑な社会の分析・予測を行う技術 u 環境の中に複数のエージェントを放り込み, エージェント間,および環境とやりとりさせながら行う シミュレーションの一種 8
社会の予測困難性 n 多様な趣味嗜好を持った人が存在 u どのタイプの人が,どのくらいいるかもよくわからない u ある制度を導入した場合に,どこにどのような影響が起きるか不明 9 Multi-agent Simulation
であれば, ある程度,推測ができる可能性
社会の予測困難性 10 A B 渋滞なし:90分 渋滞なし:45分 100台以上で渋滞 40台以上で渋滞 ▪ AからBに
200台の車が移動 緑のルートは平時45分で到着できるが, 40台以上がこちらを選択すると渋滞 青のルートは平時90分で到着できるが, 100台以上がこちらを選択すると渋滞 新たに赤のルートを導入 有料。平時35分,40台を越えると渋滞 ※ 渋滞時は超過1台当たり5分加算 問題1:自分は何分で到着できる? 問題2:何円ならみんな幸せ?
社会と知能 n 社会は知能を持つか? n 知能の定義が定まらないのでなんとも… u ただ“神の見えざる手” のような市場調整メカニズムなど 一人一人は特になにも考えてないけど,結果として うまくいくような複雑なメカニズムは多数
u 社会,人類という大きな系でみて,うまく動いている… という意味では社会が知能を持っていると考えることも p cf. 中国語の部屋 11
人狼知能プロジェクト n エージェント研究のひとつ u “人狼” というゲームをプレイする人工知能を作る p 嘘をつく,見破る,連携する,など 人工知能や人 の間で
コミュニケーションを行いながら作業を進める http://aiwolf.org/ 12
ロボカップ n エージェント研究のひとつ u サッカーのワールドカップチャンピオンチームに勝つ AIを作成しようということからはじまったプロジェクト p ロボットを使ったものや,シミュレーションなど p 現在では
ロボカップレスキュー(災害救助)なども https://www.robocup.or.jp/ 13