アジャイルコーチとして7年前に経験したチーム変革の原点を振り返ります。当時関わった5名程のチームは3社(発注元、開発会社、デザイン会社)で構成され、ふりかえりでは「バグを出さないように気をつけよう」といった表面的なアクションアイテムしか生まれていませんでした。
転機は新プロダクトオーナーの着任でした。彼の疑問をきっかけに、コミュニケーション改善の必要性が認識されましたが、変化は容易ではありませんでした。そこで私はハードルを下げ、達成可能な目標設定を提案。チームは「あだ名で呼び合う」という小さなアクションを決めましたが、それすら実行できない状況でした。
ある日、フレームワークなしの自由な話し合いから、Slackの表示名をあだ名に変更するという即実行可能なアクションが生まれました。これを機にチームは劇的に変化し、7年180スプリントを超えた今も、その変革は継続しています。
この経験から、壮大な計画より、チームが本気で取り組める小さなアクションこそが変化の原動力だと学びました。現在も様々な手法でその実践を支援し続けています。