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Eco-Pork Impact Report 2026.02.09 JP

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February 09, 2026
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Eco-Pork Impact Report 2026.02.09 JP

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February 09, 2026
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  1. Copyright © Eco-Pork. All Rights Reserved. Impact Report 2026 2026.2

    株式会社Eco-Pork © Eco-Pork. All Rights Reserved.
  2. 2 2 1. Summary 2. 養豚の社会課題 3. 実現したい未来 4. Eco-Porkの取組

    5. いま、できていること 6. グローバル展開 7. Appendix C O N T EN T S
  3. 6 For People and Planets well-being and Profitability. EcoSystem V3.0

    地球資源連鎖=全体最適 EcoSystem V2.0 経済連鎖=部分最適 EcoSystem V1.0 食物連鎖=個体最適 環境資源への思いやり(低負荷)と食の多様性への敬意をベースにした エコシステムを構築すること。限りある資源を有効に活用できるように、 食用豚肉生産・流通の全プロセスをデータによって改善していくことが私たちのMissionです。 その実現のために、この豚肉に関わるすべての人や組織と 手を取り合って共に取り組んで参ります。 データを用いた 循環型豚肉経済圏の共創 Mission 6
  4. 7 Highlight of Impact これまでの実績 Achievement *最終的な改 善目標等については P26を参照 Porkerシェア

    14.7 % *国内を対象 とした母豚頭数ベー ス。O EM提供含む 生産性改善 7 % *P orke r導入農家の 初年度平均実績。前 期比較 FCR改善 11 % SBIR事業にて開 発・検証中のDX 豚舎実績。 全国平均対比 GHG削減 13 % J-クレジット 当社PJ T参画農家平 均。参画前比 Progress for Future 未来に向けた、実証等の進捗状況* *F CR: 飼料要求率
  5. 9 養豚は40兆円の 世界最大一次産業 養豚生産額は国内約6,000億円、 世界では約40兆円という、極めて 大きな産業です。 2021年の世界の農業生産額は約 488兆円と推計されていますが、 トウモロコシやコメなどの穀物、 牛肉や鶏肉といった他の畜産物を

    上回りる、世界最大の一次産業と いえます。 養豚は、世界のタンパク質供給を 支えているのです。 出典:農林水産省、FAOSTAT 国内の 豚肉生産額 6,000 億円 世界の農業生産額 488 兆円 世界の トウモロコシ 生産額 34 兆円 世界の コメ生産額 34 兆円 世界の 鶏肉生産額 23 兆円 世界の豚肉生産額 40 兆円 世界の 牛肉生産額 11 兆円
  6. 10 持続的で豊かな 食文化の中心に 養豚あり 豚は人類史上もっとも古くから 家畜化された動物とも言われ、 古代メソポタミア1万年前の遺跡 でも豚の骨が見つかっています。 食品残渣を豚に食べさせ、その 排せつ物は堆肥として活用し、

    最終的には精肉やソーセージ・ ベーコンなどの保存食として人 類にタンパク質を供給する。ま さにLivestock(畜産=いのち を蓄える)でした。 「家」の字に豚が入るように、 養豚を中心としたローカルな循 環型社会は、世界各所で見られ、 その土地の食肉文化を築いてき ました。 畜産 残渣や副産物を 飼料として消費 豊かな食文化に貢献 食産業 糞尿を肥料として活用 農業 養豚を中心としたローカルな循環型社会(イメージ) 「家」という漢字は、生活圏内に 豚がいる様子から成り立っている
  7. 11 豊かな食文化の 前提である 持続可能性が危機に 養豚は世界最大の一次産業とい う規模ゆえに、地球上の多くの 資源を消費しているのが実情で す。 人口増加や新興国の食生活の変 化によって、穀物や動物性タン

    パク需要はこれからも増え続け ていきます。 人類の未来のため、より効率的 な資源活用、脱炭素の養豚業を 実現する必要があります。 動物使用量 (国内) 1,077t/年 人使用量 (国内) 502t/年 2.1倍 豚による穀物 消費量 (世界) 6億t/年 コメの生産量 (世界) 4.8億t/年 1.3倍 豚生体 (世界) 1.85億 tCO2/年 二輪車 (世界) 0.9億 tCO2/年 2倍 抗菌剤 GHG排出 出典:FAOSTAT、AMRワンヘルス動向調査 穀物/餌
  8. 12 早ければ 需給逆転 (2027) ▼ 5 10 15 20 25

    30 35 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 社会課題1 2027~32年に訪れる タンパク質危機 世界の人口は約80億人ですが、 2050年には100億人に達すると予 測されています。 さらに、経済の発展に伴い、食生 活は炭水化物中心から肉や魚など 動物性食品へとシフトする傾向が あり、それに伴いタンパク質の需 要も急増すると考えられています。 このような将来の人口増加に対し、 タンパク質の需要と供給のバラン スが崩れる「タンパク質危機」。 2027〜2032年頃にその現象は顕 在化する可能性があり、その対応 が急務となっています。 人口は 2010年69億人 →2050年には 100億人に 早ければ 2027年には 需要が供給を 上回る可能性 2050年には タンパク質含有 農産物の需要が 2010年比 2.7倍 世界人口 69億人 需要 供給 < 需要 供給 > 需要 供給 需要 CAGR (2010-2050) 2.5% [億t] 世界のタンパク質含有農産物の需要と供給 出典:2022年FAO/OECD調査、FAOSTAT(Production, Food Balances)、国連「世界人口推計2019」を元に当社推計 推計対象の農産物:植物性タンパク質(大豆)、動物性タンパク質(肉・魚・卵・乳/乳製品) 供給側に関しては、生産体制の技術革新等は織り込まず、現状の伸び率を前提に試算 世界人口 100億人 現状維持での 供給予測 11 12 30 26 供給 2.0%
  9. 13 社会課題2 抗菌剤・耐性菌 薬剤耐性菌が増加すると、これま で適切な治療により軽症で済んで いた感染症が重症化し、死亡に至 る可能性が高まります。 抗菌剤の使用削減等の対策を打た ない場合、2050年にはおよそ 1,000万人の死亡が想定されており、

    現在のガンによる死亡者数820万 人を上回ります。 日本は薬剤耐性菌の検出割合が国 際的にみても多く、動物向けの抗 菌剤使用が全体の約63%を占めて おり、ヒト用医薬品使用量の約2.1 倍となっています。 中でも養豚の使用が最も多く、使 用量の削減が急務です。 出典:AMRワンヘルス動向調査、厚生労働省、WHO * AMR: 薬剤耐性。Antimicrobial Resistanceの略。 ガン 薬剤 耐性菌 820万人 1,000万人 AMR*起因の 死亡者数推定(2050年) 薬剤耐性率の 国際比較(2020年) (黄色ブドウ球菌メチシリン) EU平均 日本 16.7% 48.1% 豚 28% 牛 9% 馬 0% 鶏 12% 魚 13% 犬猫 1% ヒト用医薬品 29% 農薬 8% 動物用医薬品及び 飼料添加物 63% 日本の抗菌剤の使用量(2020年)
  10. 14 家畜由来は1,358万t-CO2 約 29% 家畜の消化管 内発酵 家畜排泄物 管理 燃料燃焼 稲作

    農用地の 土壌 石灰・尿素施肥 養豚生体由来は 174万t-CO2 畜産の約 13% (全体の3.8%) 国内農林水産分野のGHG排出量 (2019年, 万t-CO2/年) 社会課題3 養豚のGHG排出 (生体からの排出) 世界のGHG排出量はCO2換算で約 520億t(2007-2016年平均)で、 その内農林業分野が約120億tを占 めており、全体の約4分の1に相当 します。また、農林業の内、養豚 生体からのCO2排出は約1.85億tと 推計できます。 国内の農林水産分野のCO2排出量 は2019年で約4,747万tで、その内 家畜の生体から排出されるCO2が 1,358万t、全体の約29%を占めて います。 更に養豚生体由来のCO2は174万t で、家畜全体の13%を占めていま す。 出典:IPCC、FAOSTAT、温室効果ガスインベントリオフィス 農業 林業・その 他土地利用 その他 養豚生体由来は 約1.85億t-CO2 農林業全体で 120億t-CO2 世界のGHG排出量 (2007-16平均, 億t-CO2/年) 約 23%
  11. 15 社会課題3 GHGの環境負荷 (養豚全体) 前ページで示した養豚のGHG 排出1.85億t(世界)、 174万t(国 内)は、豚の生体に由来するもの でした。 飼料生産、生産工程における電

    力・LPG等の利用、と畜・加工、 小売までの養豚の一連のライフサ イクルを考慮すると、その排出量 は世界で約4.3億t、国内でも約 405万tにのぼると考えられます。 この数値は世界のバイクによる GHG排出量の数倍に匹敵します。 畜産・養豚における世界的なルー ル形成が必要になっています。 *GHG排出量数値はCO2換算 出典:菱沼(2015)「LCA手法を用いた豚肉生産システムに伴う温室効果ガス排出量の推計」の構成割合 上記をもとに、FAOSTAT及び温室効果ガスインベントリオフィスの生体からのGHG排出量から推計 ライフサイクル全体 4.3億t 生体由来 1.85億t 日本 世界全体 飼料生産 21% 消化管内発酵 8% 排泄物管理 35% 飼養 管理 4% と畜 加工 2% 小売 30% 養豚ライフサイクル全体のCO2構成割合(推計) 生体由来 (農水省が開示している範囲) バイクの 4.8倍 バイク (世界)によるGHG排出量 0.9 億tCO2/年 バイクの 2.0倍 ライフサイクル全体 405万t 生体由来 174 万t
  12. 17 将来、“豚肉”や “豚”は必要か? 代替肉や培養肉もいい。でも、 畜産のお肉もちゃんとある。 Eco-Porkが未来に残したいのは、 選択肢のある豊かな食文化です。 養豚を単なるタンパク源ではな く、地域の未利用資源を循環さ せるサステナブルなインフラと

    して再定義し、その価値を次世 代につなげていくことが重要で す。 私たちの選択が、私たちの子供 たち、孫たちの食卓の風景を決 めていきます。 いただきます、を大切に。 Eco-Porkがつなぎたい未来 = 食文化の“豊かな選択肢”
  13. 18 資源循環視点から 見た養豚 養豚には穀物や電力など、多く の資源が使用されています。 一方で、その分排出されるもの も多く存在し、主に消費される 豚肉の他にも、その排せつ物な どはエネルギー等の資源として の活用可能性も存在します。

    世界最大の一次産業だからこそ、 この極めて大きな「インプッ ト」と「アウトプット」をどう 循環させるかが重要な社会課題 となっています。 養豚を資源循環インフラとして 再構築することが、持続可能な 食肉文化にもつながります。 養豚 (豚) 9.6 億頭 薬剤 (抗生物質など) 耐性菌 電力・ 熱エネルギー 食品副生成物 ・食品残渣 穀物(飼料) 水 メタン (バイオガス) ふん尿 豚肉 (タンパク質) 他、医薬品・工業 原料など 循環 6 億t/年 38 TWh/年 4 km3/年
  14. 19 Eco-Porkが 果たすべき役割 “可視化”で、 養豚を循環型産業に 養豚はこれまで非常にアナログ であり、検証や最適化をする上 で必要となるデータがほとんど 存在しない状態でした。 Eco-Pork

    は PigDataStation・ Porker・自動制御を組み合わせ ることで、豚の成長や飼料摂取、 糞尿量とその組成の”データによ る可視化”が可能になると考えて います。 どの飼料・環境条件が生産性と GHG削減に最適か、糞尿をどう 堆肥やエネルギーに変えるかを 定量的に把握可能とし、設計す ることで、21世紀に求められる 養豚を実現します。 これまでの 養豚 これからの 養豚 最適給餌 科学的 検証・管理 最適な 飼育環境 環境負荷の 最小化 アニマル ウェルフェア の実現 技術や設備 に対する さらなる投資 生産性の 最大化 繁殖率・ 生育状況の 向上 過剰給餌 アナログな 管理 飼育環境の 悪化 環境負荷の 増大 アニマル ウェルフェア の低下 畜産への 批判の増大 農家の 収益性低下 投資余力・ 意欲の低下 生産性の 停滞 発育不良 ・病気 資源循環における 畜産の重要性向上 畜産の 持続性向上 農家の 収益性 向上 環境負荷 低減を通じた 新たな収益源 創出* データでの 可視化 科学的根拠に 基づく 生産管理 *カーボンクレジット 高負荷・ 人手不足を 補う 自動制御 …
  15. 20 COLUMN: 畜産業のDX 牛は少頭数飼養で1頭ごとの価値 が高く、個体IDベースのトレー サビリティとDXが進みました。 鶏は大群を工程ごとに一斉管理 する「製造業型」で、設備とラ イン最適化のDXが中心です。豚 はその中間で、母豚は個体管理、

    肥育豚は群管理が必要なため、 個体×グループ両方を扱う管理 手法が難題でした。 当社は創業メンバーが過去の経 験から培った「人材×組織」管 理のノウハウ(HRテック)を応 用し、このギャップを埋める養 豚DXに挑戦しています。 出荷サイクルが長い 鶏 豚 牛 出荷サイクルが短い→ 群管理( ライン的な考え方)が存在 個体差大・重要→ トレーサビリティ・個体管理が基本 個体差の影響小 群 管理 個体 管理 個体 管理 群 管理 x 管理が難しい DXしやすい DXしやすい 同じ群にいても、成長が早い個体、いつまでも小さい個体、病気で遅れた個体、が混在 →給餌最適化ができない、出荷体重のばらつき、頭数管理の手間、といった非効率に直結
  16. 持続可能な食肉文化の次世代への継承 22 特許・ノウハウ:豚の生育管理にかかる20件以上の 特許、養豚DXに関わるコア技術・アルゴリズムを 保有 研究開発体制:エンジニアや研究者が集結し、AIカ メラやIoTセンサ等の先端技術を実務及びプロダクト へ落とし込むR&D体制 専門性の高いチーム:コンサルファーム・銀行出身 の経営陣や、ディープテックや畜産分野に精通した

    テクノロジー専門家、Global経験豊富なメンバーに よるチーム 事業とインパクトの両立を目指す組織カルチャー: 行動規範や評価へインパクト観点を考慮 多様な資金調達:インパクト投資家からの出資や SBIRプロジェクト採択等による資金獲得と実証の 加速 知的資本 人的資本 社会関係資本 財務資本 VISION インパクトストーリー 保有する各資本を最大限に活用し、プロダクトやソリューションの展開、研究開発の推進、そして社会 実装を進めることで、タンパク質危機や畜産の環境負荷といった社会課題の解決に貢献します。持続可 能な食肉文化の継承を目指し、革新的な取り組みを通じてより良い未来の実現に挑戦していきます。 ※2027年目標 養豚DXソリューションの開発・提供、海外への拡大 データを用いた循環型豚肉経済圏の創出に向けた研究開発・社会実装の推進 養豚の肥育成績の向上 農家の追加収益創出(J−クレジット等) 給餌・投薬の最適化 養豚農家の生産性向上(収益増/コスト減) 養豚で発生するGHG排出量の抑制 養豚にかかる資源使用量の抑制 VC/CVC/行政との連携:インパクト投資家を含む 出資や、官公庁プロジェクトを通じた多面的なネッ トワーク 事業会社との連携:養豚のDXや持続可能性維持に 向けて、課題解決に取組む企業との資本業務提携 Activity Output Outcome Impact Input 畜産の 環境負荷の低減 次世代に食肉文化をつなぐためにEco-Porkが必要と考える目標値を設定 ステークホルダ を巻き込み 2027年までの 達成を目指す タンパク質 危機の解消 豚肉生産量 50% 増加 餌効率 30% 向上 投薬量 80% 削減 GHG排出量 25% 削減
  17. 23 事業構造 Eco-Porkは、養豚農家の生産性向 上と環境負荷の低減につながるソ リューションを提供し、持続可能 な養豚経営を支援するとともに、 タンパク質危機の回避や環境負荷 の軽減といった社会全体の課題解 決にも貢献しています。同時に、 養豚農家をJ-クレジットの創出者

    とすることで、養豚業の社会的価 値向上と持続可能性の強化を目指 しています。 2025年以降は、国内で培ったそれ らのモデルを米国やウクライナを 中心とした海外へと展開し、さら なる事業拡大を推進しています。 環境 Jクレジット 創出サポート システム提供 生産性向上 環境負荷低減 ソリューションの 開発・提供 農家 社会 生産量増加 コスト削減 収益性向上 農家の持続可能化 環境負荷低減 (餌/投薬量・GHG削減) 穀物不足・GHG排出・ 耐性菌問題等の解消 安定した豚肉供給 タンパク質危機の回避 海外への展開 国内での事業開発・ 実証実験の拡大
  18. 24 知的資本 エンジニアや研究者が結集し、AI 豚カメラなどの先端技術を活用し た生育管理の自動化、体重推計、 疾病管理といった養豚向けソリュ ーションの開発を進めています。 これらの技術は、Porker導入農家 との実証実験や導入・改善を重ね る中で事業知見として蓄積され、

    養豚DXに関する特許も既に20件以 上取得。研究開発と実証実験を事 業展開へと結びつける取り組みを 加速させています。 米国をはじめとするグローバル展 開を加速するため、各国の要件に 対応できるよう、海外向けの開発 体制も強化しています。 AI豚カメラや AI統合育成管理システムの 技術開発 2025年10月時点で、国産豚肉の約 14.7%がPorkerを利用して生産 Porkerおよび関連するプロダクト の開発・実証実験が可能な豊富な 顧客基盤を有する 技術開発および実証結果の中でも有用な技術を権 利化することで、事業展開の頑健性を強化。足許 は、海外展開に向け国際特許の取得を推進 2025年は3件(累計で20件以上)の関連国内特許 を取得。うち2件はカーボンクレジット関係であり、 今後の戦略上も重要な布石 AI豚カメラやAI統合育成管理 システムをはじめとした自社 プロダクトの開発・グロース に向け、データサイエンティ ストや機械学習エンジニアと 養豚実務に詳しい専門家が、 共同で研究開発・実証実験を 実施 研究 開発 実証 実験 事業 展開 知見の蓄積と権利化 Porker導入農家を通じた 技術検証、実証
  19. 25 人的資本 Vision「次世代に食肉文化をつな ぐ」、Mission「データを活用し た循環型豚肉経済圏の共創」の実 現を目指し、持続可能な社会への 貢献を果たすため、私たちは行動 規範としてValueを策定していま す。 Eco-PorkのValueを体現する人、

    それが「志の大きさと行動力で仲 間をつくり、未来を実現する人」 =Eco-Porkerです。多様なバック グラウンドを持つプロフェッショ ナルが集い、一人ひとりが主体性 を発揮しながら、世界的なタンパ ク質危機や環境課題の解決に挑ん でいます。 こうした多様性と連携を育むため、 行動規範や人事評価に「インパク ト」の視点を取り入れ、社会に与 える価値を常に意識できる仕組み を整えています。 畜産知識やAI/IoT技術、事業戦略、グローバル展開 など、多様な専門性が融合することで、 「Porker」や「PDS(AI豚カメラ)」をはじめと する自社プロダクトの開発やサービス向上を加速 「自ら学んで養豚を科学し」、「人を巻き込み」、 「最後までやりきる」といったValue(行動規範) のもと、事業の成果と社会的インパクトの両方を評 価する「Eco-Porker」評価制度を構築 事業×社会課題解決の 両立が根付いた組織文化 Eco-Porkならではの 多様性・専門性 農林水産省SBIRをはじめとした大規模プロジェクト や、米国をはじめとした海外への展開など、“次世代 に食肉文化をつなぐ”という大きな使命をグローバル レベルで推進 挑戦/成長を 実現する機会 創業以来の当社の資産 今後共創していく 人財と共に、さらに加速
  20. 26 養豚の自働化の実現 これまでの養豚は、ベテランの勘 や経験に頼ってきました。 Eco-Porkは、養豚経営支援システ ム「Porker」、PigDataStasion (PDS。AI豚カメラ)、各種IoTセ ンサー、豚舎環境コントローラー を組み合わせ、農家へ提供するこ とで、養豚の自働化を支援します。

    データに基づく飼養管理によって、 豚肉生産量向上に加えて、省力化、 飼料削減、GHG排出量の低減、投 薬量の最適化など、環境負荷の軽 減を実現します。 ICT/IoT/AI/養豚設備による データを用いた養豚の自働化 養豚自働化による期待効果 生産性向上と環境負荷の低減 v +50% ①豚肉生産量 v +30% ②餌効率 v -25% ④GHG排出量 v -80% ③投薬量 豚状況 餌 水 飼育環境 の監視・制御
  21. 27 現在、「PDS」「Porker」の2つ のソリューションを提供し、養豚 の生産性向上を支援しています。 PDSはAIカメラによる非接触の頭 数・体重測定によって、最適な出 荷を実現。Porkerは、養豚データ の蓄積・可視化・分析を通じて、 精度の高い生産管理を可能にしま す。

    2028年提供開始に向けて実証を重 ねる「DX豚舎」は、AIとロボット が豚を育てる、未来の養豚です。 生体データ取得 データ分析・生産管理 育成&制御自働化 大手食品加工メーカー・ 全国農場団体導入済 (2025年時点) PDS PigDataStation Porker DX豚舎 国内導入率14.7% (2025年10月時点) 農水省事業にて実証中(‘23年-) 2028年提供開始予定 KGIである豚の体重が 正しく取れておらず、 適切な規格で豚を 出荷することが困難 勘や経験による管理が 行われ、生産性や環境 負荷に関わるデータが 蓄積・可視化されていない 養豚農家数の減少や一戸 あたり飼養頭数の増加等を 背景に、豚舎での各種 作業負担が増加 AIカメラによる体重・ 体調の測定を通じ、最適な タイミングでの出荷を実現し 農家の生産性向上を支援 生産データを可視化し、 課題特定、計画策定、作業 管理までの生産管理を徹底し、 農家の生産性・収益向上を支援 PDS/Porkerを含め、豚舎内の 各種情報の自動収集・制御(空 調等)を通じた省人化、生産性 の向上を実現 プロダクト 技術 課題 解決策 実績 主要ソリューション
  22. 28 当社ソリューション による経済合理性と 社会的意義の両立 養豚農家の環境負荷低減の取り組 みを可視化したいー Eco-Porは2024年、国内初・唯一 の養豚を対象としたJ-クレジット プログラム型プロジェクトを開始 しました。

    Porkerで記録される給餌内容や変 更時期、飼育頭数のデータをもと にGHG排出削減量を算出。国への 申請と売却までを一括代行し、農 家に副収入と環境配慮ラベルを提 供します。 飼料改善の継続や管理体制の高度 化への再投資が進み、養豚の循環 の芽が生まれています。 養豚農家の 経営改善・持続可能性向上 社会への 波及効果 J−クレジットによ る追加的な 収益の創出 ソリューション 提供 持続的な食肉の 生産・供給 体制の提供 畜産の環境負荷の 低減および 畜産継続に対する 理解の醸成 J−クレジット創出プロジェクトを活用し、 農家のさらなる経営改善・投資余力確保に資する枠組みを整備 体重や体調等 生産管理上の KGIの取得 肥育成績の 向上を通じた 収益の増加 給餌・投薬の 最適化等による コスト最適化 生産計画・実績の 管理・蓄積 GHG削減活動 (アミノ酸バランス 改善飼料の給餌等) の実績管理・蓄積 J-クレジット (AG-001) PDS DX豚舎
  23. 29 【参考】 J−クレジット 方法論AG-001 GHG排出削減量や吸収量の取引制 度であるJ-クレジットは、政府が 運用するカーボンクレジット。 ロジックと計算式を定義する方法 論が約80あり、農業を対象とした ものは6点。うち、AG-001が養豚

    に適用可能となっています。 慣行飼料の代わりに、アミノ酸の バランスを整えつつ粗タンパク量 を抑えた「アミノ酸バランス飼 料」を給餌。排せつ物に残る窒素 を減らすことで、一酸化二窒素 (CO₂の約265倍の温室効果)の排出 抑制につながります。 しかも、生育改善にも寄与し、尿 の土壌への影響を軽減するという 研究結果があります。 従来の慣行飼料の給餌 アミノ酸バランス改善飼料の給餌 飼料に含まれるアミノ酸 必要量に対して過剰に摂取した アミノ酸が、GHGの原因に 必要なアミノ酸量 生育フェーズに最適な バランス・量 排せつ物 排せつ物 N2O N2O N2O N2O 従来飼料からの差分が 削減量としてJクレジットに 10-30 %のGHG排出削減 - しかも健康に! *原材料となるトウモロコシや大豆粕を減らし、不足する特定のアミノ酸は添加で補う。 それにより、豚が必要とする各種アミノ酸がバランスよく含まれるため、効率的に消化吸収。排せつ物に余分なアミノ酸(≒窒素)が残りづらい アミノ酸を添加 N N O 酸素と反応
  24. 30 COLUMN: アニマルウェル フェアへの対応状況 世界的な畜産業イニシアティブで あるFAIRRは、不適切な飼育が感 染症の拡大や家畜の成長・繁殖能 力の低下などのリスクをもたらす 可能性があると指摘し、アニマル ウェルフェアへの対応の重要性を

    強調しています。 当社のプロダクトは、アニマルウ ェルフェアに関する基本的なポリ シーに準拠。Porkerの提供を通じ て、導入農家の具体的な取り組み を記録・蓄積し、アニマルウェル フェアの実現を支援しています。 • FAIRRはアニマルウェルフェアが重大なリスクをもたらしうるファクターであるものとし、 アニマルウェルフェアに関するポリシーとパフォーマンスを評価している • Eco-Porkは、上記各観点にアラインするプロダクト・ソリューションを提供している FAIRRの評価観点 具体的な内容 対応するEco-Porkプロダクト・取組 ポリシー (5つの自由の 認識と反映) パフォーマンス 認証 飢え/乾き 不快 痛み/負傷/病気 正常な行動表現 恐怖/抑圧 • 水と適切な食糧を与える • 快適な温湿度 • 危険物がない • 病気予防/健康管理 • 適切な診断・治療 • 行動が取れる十分な空間 • ストレス等の兆候把握 • 適切な対応 • 上記ポリシーに対する 具体的な行動・活動 • アニマルウェルフェアに 関する認証の取得 • AI豚カメラ(PDS)を活用した増 体確認及び適切な給餌 • 温湿度センサ等Porker IoTによる 畜舎環境のコントロール • Porker IoTによる体調確認や事 故率の低下 • フリーストール下で飼育を可能と する個体識別・発情検知技術の開 発 • Porker IoTによる体調確認や事 故率の低下 • Porker上にデータが蓄積される ことで、定量化が可能 • アニマルウェルフェアに配慮した Eco-Pork認証*の提供 アニマルウェルフェアに関するFAIRRの評価観点とEco-Porkプロダクトの対応 *流通事業で取り扱う豚肉に対してEco-Pork独自の認証を付与
  25. 32 進捗状況サマリー 2025年10月時点で、Porkerのシ ェアは14.7%。養豚農家の売上改 善効果は約79.3億円と試算されま す。 飼料効率や投薬量の最適化に関し ては、農林水産省「中小企業イノ ベーション創出推進事業 (SBIRフ

    ェーズ3基金事業)」での実証実 験を継続し、その効果を検証して います。 2024に開始したJ-クレジットを活 用したGHG排出量削減の取り組み も着実に進んでおり、国内養豚業 において生産性向上と環境負荷の 低減を実現しています。 豚肉生産量 50%増加 餌効率 30%向上 投薬量 80%削減 GHG排出量 25%削減 タンパク質 危機の解消 畜産の環境 負荷の低減 ✓ 現時点で、 21~25%の生産量増 加を実証* ✓ 実際にPorker導入農家で約 79.3億円の売上押上げ効果 ✓ 現時点で、5-11%の効率性向上 を実証* ✓ 2023−2028年のSBIR事業にて DX豚舎の開発・検証中 ✓ J-クレジットプログラムにてJ- クレジット参画農家で平均約 13%削減を達成 ✓ PDS活用による給餌内容最適 化など、さらなる排出削減へ ✓ 2027年の50%増加の目標に向 け、プロダクト開発を加速 ✓ Porker/PDS等の海外展開を進 める ✓ SBIR事業にてさらなる実証を 実施 ✓ SBIR事業にてさらなる実証を 実施 ✓ 2027年の25%削減に向けて、 参画農家拡大を推進しながら、 海外展開も検討 インパクト 目標 社会課題 現状の進捗状況 今後の取組み 1 2 3 4 * 令和2-3年度スマート農業実証プロジェクト報告、およびSBIR事業にて実証済
  26. 33 養豚農家の 生産性向上 ロジックモデル 生産性を「売上」と「コスト」に 分解したロジックモデルを構築し、 関連する活動を整理しました。 養豚農家向けの生産支援ソリュー ション Porkerを導入することで、

    豚の繁殖成績が向上し、出荷量の 増加を促し、結果として農家の売 上拡大に貢献しています。 また、AI豚カメラにより豚の体重 を精緻に測定し、適正な給餌を実 現することで上物率の向上を図り、 単価アップにつなげることが期待 されます。 さらに、IoT監視ソリューションに よる家畜や畜舎のモニタリングを 通じ、最適な管理や省人化を推進 し、生産性向上を支援しています。 Impact Outcome Output Activity IoT監視 PDS (AI豚カメラ) Porker 生産支援 医薬品費低減 飼料費低減 建物・光熱水費低減 労務費低減 従来飼料の 削減・代替 畜舎モニタリング の省人化 投薬タイミングの 最適化 IoT監視 Porker 生産支援 家畜の疾病予防 繁殖成績の向上 肥育成績 (量)の向上 新たな販売 チャネルの開拓 各種R&D 肥育成績 (質)の向上 豚肉出荷量の増加 収益源の多様化・増加 単価の向上 農家・畜産業の コスト削減 農家・畜産業の 売上の増加 1
  27. 34 養豚農家の 生産性向上 定量的インパクト Porker導入による養豚農家の売上 増加効果を試算しました。 Porker導入農家の初年度における 売上増加効果を試算した結果、 2025年10月時点の国内シェアに基 づき、約79.3億円のインパクトが

    あることが明らかになりました。 また、導入初年度以降も継続的な 向上効果が確認されており、今後 さらに導入農家が増加し、Porker の継続利用が進むことで、そのイ ンパクトは一層拡大していくと予 想されます。 農家・畜産業の 売上の増加 繁殖成績の向上 豚肉出荷量の増加 Porker 生産支援 母豚数 111,470頭 産子総数(差分) 236,896頭 出荷頭数(差分) 176,961頭 • 2025年10月時点の Porker導入農家の 母豚数は111,470頭 • 全国の母豚飼養頭数は 758,300頭 (畜産統計調査, 2024年) • 全国の約14.7%の シェアを占める • Porker導入農家は、 総産子数が初年度 約7%の改善 • 次年度以降も平均して年2% 程度の向上(弊社実績) • 母豚回転数平均は2.3回、 平均産子数は13.2頭 (日本養豚協会調査, 2024年) • 13.2頭の7%分の0.924頭を Porker導入による初年度の 効果として算出 • 総子産総数に対して 75%が出荷されている • 平均産子数と離乳頭数、離乳 後の事故率から、出荷頭数が 何頭増加したか換算 • 平均産子数は13.2頭、離乳頭 数は10.6頭。離乳後の事故率 が7.0%のため、10.6×(100- 7.0)% =9.86頭が出荷頭数で、 割合としては74.7% (日本養豚協会調査, 2024年) • 1頭あたりの枝肉量は74.7kg と想定 • 枝肉13,219t分 = 精肉8,813tが、 消費者のもとに多く届い た計算 • 出荷時体重や枝肉の歩留まり、 枝肉あたりの取引価格をもと に算出。枝肉1kgあたり価格 は約600円 (畜産物流通調査, 2024年) • 農家売上は79.3億円向上 出典:農林水産省、日本養豚協会、当社Porkerデータ Impact Outcome Output Activity 農家売上(差分) 79.3億円 枝肉重量(差分) 13,219t/年 1
  28. 35 畜産の環境負荷低減 (資源使用量および GHG排出量抑制) ロジックモデル 資源使用量を抑制するためには、 そもそも資源を使わない、省資源 化、資源価値の最大化等の包括的 な取組が必要です。 GHG排出量削減においても同様に、

    生体からの排出だけでなく、養豚 のライフサイクル全体での対策が 不可欠です。 Eco-Porkは2027年までに飼料使 用量を30%、投薬量を80%削減す ることを目指し、さまざまな施策 を推進していきます。 また、GHG排出削減においては 2027年までに25%削減することを 目標に掲げ、さまざまな取り組み を推進していきます。 資源使用量の 抑制 Porker生産支援 餌・投薬 最小化 人的作業の 最小化 各種R&D 餌や排泄物の 最適化 ライフサイクル全体 (生産〜消費)の最適化 資源消費の抑制 Impact Outcome Output Activity 3 2 4 未利用資源 (排泄物等)の活用 GHG排出量削減 生体排出物由来の GHG排出抑制 ライフサイクル GHG排出抑制 その他、省エネ・ 再エネ導入など 給餌内容適正化 糞尿のエネルギー転換
  29. 36 取り組み AI豚カメラ/Porkerを含むDX豚舎による 管理体制の高度化・自動化 餌効率の改善 2027年までの 達成目標 世界の豚の穀物消費量は年間6億ト ンにのぼり、これは米の生産量の 1.3倍に相当します。畜産の持続可

    能性を高める上で、飼料の効率化 は極めて重要な課題です。 国内の養豚事業では、コストの約6 割を飼料費が占めており、餌効率 の改善は大幅なコスト削減につな がります。 DX豚舎の導入による管理体制の高 度化により、肉豚の飼料効率を 25%改善できると考えています。 飼料効率改善の範囲を母豚まで広 げることによってさらに5%改善し、 最終的に飼料使用量の30%削減を 目指します。 従来の飼料給餌で生じる栄養 の過不足(図赤部分)を最適化 =FCR* 0.3改善 上位農場と同等の管理体制を 自動制御で実現 =FCR0.33改善 人による 病原体の持ち込み を防止 事故率6.46%→3.02% 日常管理の無人化 による事故率の低下 =FCR0.1改善 *FCR(飼料要求率):肉豚の増体1㎏に対して何㎏の飼料を必要としたか。国内平均は2.9kg 30% 向上 2.9 -0.73 2.17 -0.15 2.03 FCR 国内平均 DX豚舎の 各種施策 DX豚舎による 改善目標 対象範囲を 母豚まで拡大 最終目標 きめ細かい管理により、飼養 期間を上位農場同等に短縮 平均的な農場 187.0日 上位農場 165.6日 21.4日短縮 2 -30%
  30. 37 取り組み DX豚舎による豚舎内作業の自働化 日常管理の無人化 投薬量の削減 2027年までの 達成目標 国内の畜産業における抗菌剤使用 量は年間1,021トンにのぼり、これ はヒト医薬品の1.8倍に相当します。

    養豚において疾病の減少や抗菌剤 の投薬量削減は、資源効率の向上 だけでなく、コスト削減や作業負 担の軽減にもつながります。 DX豚舎の導入により、豚舎内作業 の自動化や日常管理の無人化が進 むことで事故率が低下し、結果的 に抗菌剤の使用量削減にも貢献し ます。 抗菌剤投薬量を80%削減 80% 削減 当社DX豚舎により、豚舎内作業が自働化可能 。 日常管理の無人化により、人による病原体の持ち込みを防止し、 離乳後事故率低下(事故率6.46%→3.02%)。 →投薬量の削減につながります。 DX豚舎の管理イメージ 3
  31. 38 GHG排出量の削減 2027年までの 達成目標 第3章で述べたように、豚の排泄物 処理はGHG排出量の多い要因の一 つです。しかし、低CP(粗タンパ ク質)飼料の使用によって排泄物 からのGHG排出を削減できること が実証されており、この方法論は

    J-クレジット「AG-001」として登 録されています。 Eco-Porkは、2027年までに2017 年比でGHG排出量を25%削減する ことに貢献します。 業界全体でも慣用飼料のCP率低減 が徐々に進んでいますが、Eco- Porkは農家へのJ-クレジット活用 促進や低CP飼料の導入支援を強化 し、さらなる削減を目指します。 GHG排出量の25%削減に貢献 25% 削減 出典:Eco-Pork顧客事例をもとに当社分析・推計 100 -6 -20 74 GHG排出量目標 2017年 業界全体の 飼料改善実績 (-2022年) Eco-Pork 支援による 削減貢献 2027年 目標 -25% Eco-Pork支援内容 • 養豚農家における低CP 飼料導入の促進 • 上記の取組をJ‐クレジッ ト化するための各種支援 ✓ Porkerを活用した エビデンス収集 ✓ 申請代行 ✓ クレジットの売却 4
  32. 39 IMMプロセスの開示 データを活用した循環型豚肉経済 圏を共創し、次世代に食肉文化を つなぐというビジョンの実現に向 け、事業推進や経営判断にインパ クトを組み込むことが重要だと考 えています。 その一環として、当社では社会的 インパクト測定・マネジメント

    (IMM)の目的やプロセスを明確 にし、2024年2月にインパクトレ ポートを発行しました。さらに、 同年9月にはGHG領域の最新デー タを反映したアップデートを公開。 そして今回、Porkerのシェア拡大 や米国拠点設立などを更新。今後 もインパクト目標の達成に向け、 重要な取り組みを中心に定期的な 情報発信を行ってまいります。 「次世代に食肉文化をつなぐ」上で重要なインパクト指標を特定。 事業推進状況を財務+インパクト観点から確認し、経営判断に活用する。 Eco-PorkのIMMの目的 IMM実施体制 代表取締役 経営管理本部 非常勤取締役 外部連携先 インパクト投資家としての 各種支援・伴走・モニタリング インパクトマネジメント・ アドバイザリー 各事業部 インパクト創出の主体者 全社IMMの推進 統括 IMMツール提供
  33. 41 海外への ソリューション展開 Eco-PorkのVisionは、次世代に食 肉文化をつなぐこと。 日本で培った養豚DXソリューショ ンを海外に展開し、各国の養豚産 業を持続可能にしていきます。 2025年、アメリカとウクライナで 事業を開始しました。

    2026年、この取り組みをアジア、 南米、そしてヨーロッパへとさら にグローバルに広げていきます。 世界40兆円の養豚産業に挑む私た ちの取り組みが、将来のタンパク 質供給を支える力になります。 アメリカ 国内の 豚肉生産額 6,000 億円 世界の豚肉生産額 40 兆円 *ASEANは主要生産国として、ベトナム(約9,000億円)・タイ(約4,700億円)・フィリピン(約5,500億円)をここでは想定 ブラジルの 豚肉生産額 約 1 兆円 COP30 in Brazil(25年11月)への登壇 米World Pork Expo 2025に出展 ウクライナの 豚肉生産額 1,300億円 日ウクライナ案件 調印式 ASEAN*の 豚肉生産額 約 2 兆円 日ASEANシンポジウム (25年11月)への登壇 アメリカの 豚肉生産額 約 4 兆円
  34. 42 海外への ソリューション展開 アメリカは世界2位の養豚大国です が、現地パートナー養豚企業にお ける実証を通じて各農家のペイン 解消に期するプロダクトアップデ ートを続けています。 ウクライナはDX途上で、私たちの 実証も標準化プロセスにあります。

    ノウハウを蓄積しながら、ブラッ シュアップされたEco-Porkソリュ ーションのさらなるグローバル化 を進めています。 ~2024年 国内で培った技術を元に、 アメリカ市場への展開 2025年 米国に続き、 ウクライナへの展開 今後 世界各国への さらなる展開 農林水産省 スマート農業実証 プロジェクトにてAI豚カメラ による上物率の改善を検証。 同技術を展開すべく、2024年 に北米拠点を設立し、海外展 開をスタート。 NEDO DTSU事業で、 豚の画像認識技術の国際展開 に向けた実証実験をアメリカ の現地拠点で開始していま す。 米国・ウクライナでの実証に 加え、大きな市場が存在する ASEAN、南米、そしてヨー ロッパへの展開を進めていま す。 農林水産省との連携による日 ASEANシンポジウムや COP30への登壇登壇、 JETRO J-StarX採択による スペイン進出など、各地にお けるプレゼンス向上・情報収 集・ネットワーキング等の中 長期的な機会探索を推進して います。 UNIDO「ウクライナ・グリー ン産業復興」、経産省「グロ ーバルサウス(ウクライナ支 援)」に採択。ウクライナ養 豚協会ともMOUを締結し、本 格的にウクライナ展開への開 始。 米国市場では、パートナー企 業から良好なフィードバック を得ており、現地拠点での実 証やマーケティングを継続。
  35. 43 生産拡大 生産縮小 規制強化 投資促進 米国 7,400 COLUMN: 養豚業の潮流 欧州では、オランダのように窒

    素排出削減を目的に、国策によ る実質的な廃業促進によって、 産業規模の縮小に向かう動きも 見られます。 一方、多くの国・地域では豚肉 供給と社会経済を維持しながら、 環境規制や動物福祉基準の強化 にも対応する形を模索していま す。 これからの養豚業は、循環型社 会を構成するひとつのピースと してどう定義されるかが重要と なります。 オランダ 1,037 (単位:万頭) 政府による畜産農家への 廃業支援 ポーランド 1,000 外資誘致などによる 近代化・生産拡大 イタリア 890 放牧飼育・有機飼育など 伝統的手法の保護 デンマーク 1,200 畜産由来バイオガス発電の推進と ストール飼育全面禁止 フランス 1,300 抗生物質削減と 小規模農家保護 ドイツ 2,600 厳格な環境・動物福祉規制の一方、 環境適合のための補助金設定 スペイン 3,400 汚染対策などを規制しつつ、 バイオエネルギー補助金なども用意。 大規模農場推進による輸出強化 日本 930 欧米等各国の動向 (2025年末時点)
  36. 45 会社概要 2017年創業。 東京と鹿児島に拠点を持ち、 従業員数は35名です。 (2026年1月時点) 創業者の神林隆は学生時代より NPOに所属し、食糧問題や環境問 題の解決に取り組んできました。 大学卒業後、コンサルティング

    ファームにてAIを活用したソリュ ーション開発等に取組み、「未来 の子どものためになる仕事をした い」とEco-Porkを創業しました。 ▍ 会社名 株式会社Eco-Pork | Eco-Pork co., ltd. ▍ 所在地 東京オフィス 東京都千代田区神田錦町3-21-7 2階 鹿児島オフィス 鹿児島県曽於市財部町南俣1343 南九州畜産獣医医学拠点内 SHIFT0農場 愛知県田原市 Eco-Pork America, Inc. California州 Japan Innovation Campus内 ▍ 設立 平成29年11月29日 (平成で一度の“にく いい肉の日”) ▍ 資本金 3.8億円 ▍ 事業内容 養豚事業社向けDXソリューションの開発・提供、養豚を対象としたカ ーボンクレジット、養豚に関する研究など ▍ 代表者 代表取締役 神林 隆 ▍ 取引金融機関 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、静岡銀行、芝信用金庫、り そな銀行、東京スター銀行、日本政策金融公庫 ▍ 保有特許 「畜産自動管理システム」として、畜産の自動管理を可能とするための 飼養機器の制御システムなど20件以上 (国際特許移行中) 養豚経営支援システム「Porker」(国内シェア14.7%) ▍ 代表プロダクト
  37. 46 認定および受賞歴 主要投資家 <認定事業> 農林水産省や経済産業省の実証プ ロジェクトを通じ、自社DX ソリューションの有用性を客観的 データに基づき検証するとともに、 未来のための新技術を開発してい ます。

    <主要投資家> インパクト投資家をはじめ多様な 機関から出資いただいており、事 業連携・シナジーを目的とした CVCも参画しています。 主な認定/受賞歴 主要投資家(順不同) 令和7年:経済産業省 グローバルサウス事業(ウクライナ支援) 令和7年:UNIDO ウクライナのグリーン産業復興プロジェクト(UNIDO)に採択 令和6年:NEDO ディープテック支援基金/ディープテック支援事業(DTSU事業)など 令和5年:農林水産省中小企業イノベーション創出推進事業(フェーズ3基金) 令和5年:経済産業省 J-Startup Impact選定 令和4年:経済産業省 成長型中小企業等研究開発支援事業 令和4年:農林水産省スタートアップ総合支援プログラム 令和3年:経済産業省 グローバル・スタートアップ・エコシステム強化事業 令和2・3・4・5・6年 農林水産省 スマート農業実証プロジェクト ICC KYOTO 2022 カタパルトグランプリ ファイナリスト リアルテックベンチャー・オブ・ザ・イヤー2020 ICC KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルト ファイナリスト TechCrunch Tokyo 2018 準優勝 など
  38. 47 役員一覧 3名の社内取締役、3名の非常勤取 締役、および常勤監査役で構成さ れています。 社内取締役はコンサルティングフ ァームと銀行出身者で経営や事業 構築、財務の専門的知見を有して います。 また非常勤取締役は、ディープテ

    ック・スタートアップを支援しソ ーシャルインパクトを推進する当 社のリードVC3社から参画してい ます。 鈴木 健人 取締役 荒深 慎介 取締役 神林 隆 創業者兼代表取締役 慶應義塾大学大学院基礎理工学専攻生物化学修士課程修了。大学院修 了後、外資系コンサルティングファームに入社。大手製造機器メーカ ーに対し、統計・機械学習を活用したデータ分析による業務改善/経 営戦略支援に従事。タンパク質危機問題により、「食」の豊かさが脅 かされる状況下、Eco-Porkを共同創業。テーブルミートを支える豚 肉が「食」の選択肢として在り続けるために、持続可能な養豚をテク ノロジーで支援する「Porker」を考案。2021年4月にEco-Porkの取 締役に就任。 ミシガン大学経営学(Master of Business Administration)修士課 程を成績優秀者として修了。外資系コンサルティングファームにてテ レコム領域の経営戦略・新規ビジネスモデル企画などに従事。その後、 統計解析・人工知能を活用した新規ソリューション開発を責任者とし て主導。テクノロジーを活用し、養豚を出発点とした持続可能な循環 型食肉文化を構築するため、平成29年11月29日(ニク・イイニクの 日)にEco-Porkを創業。 東京工業大学理学部数学科卒業。実家は養豚業を営んでおり、高校卒 業までは愛知県の養豚の盛んな地域にて育つ。大学卒業後、メガバン クグループに入社。銀行での大企業営業、グループ証券会社での M&Aアドバイザリー業務に従事。幼少期より感じていた養豚業の抱 える課題を自身の手で解決していきたいと発心し、Eco-Porkへと参 画。2021年4月にEco-Porkの取締役に就任。 友野 直人 非常勤取締役 慶應義塾大学経済学部卒業。三菱UFJ銀行に入社後、法人RMを経て 為替・債券のセールス&トレーディング業務に従事。SBIインベスト メントに転職後は、ベンチャーキャピタル業務を経験。その後、三井 住友信託銀行において、SaaS/ディープテック領域等のスタートアッ プへのダイレクトインベスト業務等に従事。「テクノロジーの社会実 装、促進に貢献したい」と、2023年KIIに参画。2025年1月にEco- Pork非常勤取締役に就任。 中央大学商学部卒業。西日本シティ銀行にて法人向け融資・営業業務 等に従事し、2021年よりQBキャピタルへ参画。大学関連ベンチャー をはじめとしたリアルテック系ベンチャーへの投資に携わる。2024 年4月よりQB2号ファンドのCo-GPであるNCBベンチャーキャピタ ルへ。2023年6月、QBキャピタルがリード引受先としてEco-Porkに 追加資本参画したのを機に、Eco-Pork非常勤取締役に就任。 井土 裕章 非常勤取締役 山家 創 非常勤取締役 東北大学経済学部卒業。研究開発型の半導体ベンチャーで経営企画に 携わった後、2015年よりリアルテックホールディングスに参画。地域 初のリアルテックベンチャーへ積極的な投資を行い、優れた技術を持 つ企業を支援・育成することで、グローバルな課題の解決と地域経済 の活性化を目指す。2021年4月よりEco-Pork監査役に、2023年6月 よりEco-Pork非常勤取締役に就任。
  39. 2021 1月 Google for Startups Accelerator Class 3 選出 7月

    経済産業省 グローバル・スタート アップ・エコシステム強化事業採択 7月 PDS(旧ABC)提供開始 2023 3月 日清丸紅飼料 OEM 6月 シリーズB資金調達1stクローズ 10月 経産省J-Startup Impactに認定 2017 11月 ニク・イイニクの日に創業 養豚場での研修などを体験 2018 4月 農林水産省 高度先端型技術 実装促進事業認定 10月 Porker提供開始 11月 TechCrunch Tokyo 2018 準優勝 2019 4月 農林水産省 アグリビジネス展開 支援事業認定 8月 初の資金調達実施 9月 リバネステックグランプリ出場 2020 3月 リアルテックベンチャー・オブ・ザ・ イヤー2020スタートアップ部門賞 4月 農林水産省 スマート農業実証PJT採択 6月 プレシリーズA資金調達 8月 Porker Sense提供開始 9月 農林水産省 大学発 ベンチャーの起業促進 実証委託事業採択 2022 3月 タイスマート農業実証事業に採択 4月 シリーズA資金調達 9月 ICC KYOTO 4位 2025 1月 NEDOディープテック支援事業に採択 (豚画像認識の国際展開に向けた技術 改良・事業化検証) 6月 米World Pork Expo 2025に本邦企業と して初出展、AI豚カメラを展示 8月 UNIDO「ウクライナ・グリーン産業 復興」採択 ウクライナ養豚協会とMOU締結 10月 大阪・関西万博「未来航路」でPDS展示 (全国84社に選出) 11月 経産省グローバルサウス(ウクライナ 支援)に採択 COP30 Japan Pavilion / AgriZoneで 養豚DX×カーボンクレジットを国際発信 累計調達53億円突破、DX豚舎・PDS 高度化と海外拡大を加速 12月 日ASEANシンポジウム登壇 日経新聞等でDX豚舎の取り組みが紹介 48 2024 2月 インパクトレポート初公開 9月 J−クレジット創出プロジェクト開始 11月 Eco-Pork America設立 12月 NEDO ディープテック支援基金/ 支援事業(DTSU)事業採択 Eco-Porkのあゆみ