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AIは若者の成長機会を奪うのか?

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October 13, 2025

 AIは若者の成長機会を奪うのか?

コーディングAIなどの登場でベテランがいれば初心者は不要になり、若手社員のリストラが進む、ベテランに有利で若者の成長機会を奪うなどと言われることがあります。

しかし実際は若者の成長機会を奪うことなく、全世代に圧倒的成長機会を与え、結果的に大きく成長・成功するのは若者となる可能性が高い理由について解説しています。また、この成長機会に乗り遅れるリスクはむしろベテランにある点についても解説しています。

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October 13, 2025
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Transcript

  1. AIで成長機会が奪われるという誤解 | 2025 「AIで成長機会が奪われる」は本当か? よく耳にする懸念 本日の論点 「AIによって新人向けの仕事がなくなり、 」という主張 スキル習得の機会が奪われる •

    実際のAI活用者の成長速度はどうなっているか • 若者のAI活用と成長実績の最新データ • AIを避けることで生じる本当のリスク むしろ 実証データ 徹底的な活用こそ最短の成長への道 AIを活用した方が圧倒的に成長が加速する
  2. AIで成長機会が奪われるという誤解 | 2025 AIでプログラミングスキル習得が加速する仕組み AIによる「精神と時の部屋」効果 具体的に身につくスキル • 未経験者が1日で妥当な指示を出せるように • ベテランでも習得に何ヶ月もかかる視点が

    短期間で身につく • 小さな成功体験の積み重ねが学習意欲を維持 • 詳細な仕様策定能力(ベテランレベルの指示出し) • ユーザー視点での細かい使い勝手への配慮 • 試行錯誤を通じた問題解決プロセスの習得 1日目 2日目 数日後 「見当違いの指示」から「妥当な指示」へ ユーザー視点での細かい改善点に気づく ベテラン級の詳細な仕様書作成スキル プログラム初心者だったらそんなところまで気にしてられない だろうような細かい使い勝手とかにも目が向くようになる ユーザの気持ちに立ったところにも目が行くようになる やり直しを繰り返すうちに、ベテランになってから鍛えるよ うな具体的で詳細な指示を出すスキルまで獲得し始める より本質的なスキルを楽に効率よく習得
  3. AIで成長機会が奪われるという誤解 | 2025 AIで映像・アート制作も"急成長"体験 Adobe教育調査2025の結果 数日で身につく"専門家の視点" • 教育者の91%が「AIで学習効果が高まる」と回答 • 創造的思考が批判的思考力や知識定着も向上

    • AI活用の学生は自己表現力とウェルビーイングも改善 • 素人が構図・スタイル・カメラワークを短時間で習得 • 映像制作の本質的視点が急速に身につく • 見る目が変わり、アニメやメディアの理解度が向上 出典:教育における創造性とAIについての調査レポート(Adobe, 2025) https://adobe-edu.net/pdf/Adobe_Edex_Thought_Leadership_Report_2025.pdf 91% の教育者がAIで学習効果向上を実感 批判的思考力の向上 創造性の強化 学習定着率の上昇 「生徒たちは、学んだ内容を作品にする過程で、作品へのこだわりから学 習内容を自発的に深堀りし、多くのことを自ら学ぶようになりました」 AIを活用した創造活動は批判的思考力も向上 短期間で専門家レベルの視点を獲得 出典:教育における創造性とAIについての調査レポート(Adobe, 2025) https://adobe-edu.net/pdf/Adobe_Edex_Thought_Leadership_Report_2025.pdf
  4. AIで成長機会が奪われるという誤解 | 2025 データで見る:世代別AI活用率と学習効果 世代別AI活用実態調査 世代間デジタル格差 • 10代:生成AI利用率41.3%(全年代で最も高い) • 若年層ほど新技術への適応速度が速い

    • 全体平均:生成AI利用率は21.8% • 若年層は自然に使いこなし、中高年は不自然に 向き合う傾向 • 年齢層が若いほど、AIツールの応用範囲が広い • 若年層ほど学習への積極活用と新技術への抵抗感 が少ない 出典:10代の41.3%が生成AIを利用(MM総研調査、2025) https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=691 出典:生成AIを自然に使いこなす若者、不自然に向き合い使えない大人(日本財団 2025) https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2025/110789/eighteen_survey 41.3% 10代の生成AI利用率 全年代の中で最も高い利用率 認知率は全体平均で80.4%と高い水準 教育・学習目的での活用が若年層に顕著 デジタルネイティブほど操作の習熟速度が速い 若年層ほどAI活用率と技術習得速度が高い 「デジタルネイティブ世代」の強みが明確に
  5. AIで成長機会が奪われるという誤解 | 2025 AIを使わないベテランこそ要注意 AIを使いこなす若者の急速な台頭 本当の世代間格差はどこにあるか • 今後は数十人規模のチームを指揮した経験レベルの 新人が多数労働市場に参入 •

    同じ経験を積むのに必要な時間が従来の数分の一に • 一からの開発・制作経験を短期間で獲得 • 年齢ではなくAI活用意欲の有無が決定的 • この生涯学習時代に「逃げ切れる」は幻想 • 徹底活用者だけが成長を加速できる時代 一度つく差は急速に拡大する AI活用を避ければ避けるほど、取り戻せない格差に AIを活用する若手とそうでないベテランの スキル成長速度のイメージ AIを活用する若手 AIを活用しないベテラン スキル 年月 興味の赴くまま、機会を待つことなくより高度な経験を積み続ける
  6. AIで成長機会が奪われるという誤解 | 2025 過去から学ぶ:パソコン・スマホ時代と同じ構造 「新技術は悪影響」主張の歴史的繰り返し 結果はいつも同じ • 「子どもにパソコンは悪影響」(1980-90年代) • 「インターネットで学力低下」(2000年代初頭)

    • 「スマホ依存で思考力低下」(2010年代) • 「AIで成長機会が失われる」(現在) • 早く触れた人が圧倒的に成長 • 懐疑派は取り残され、その後追いつくのに苦労 • 「使えない」ではなく「どう使うか」が重要 1980-90年代 2010年代 パソコン スマートフォン "子どもに悪影響" "依存症や集中力低下" →早期採用者が市場を席巻 →モバイルネイティブが主導権 2000年代 2020年代 インターネット AI "情報洪水で思考力低下" "スキル習得機会の喪失" →情報活用能力が競争優位に →AIネイティブが圧倒的優位に 歴史は繰り返す:技術革新の波に乗った側が勝者に