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20251003-GENDA経営戦略チーム-Value-Upの全体像

 20251003-GENDA経営戦略チーム-Value-Upの全体像

GENDA CGO(Chief Growth Officer)経営戦略室 室長の重村です。
GENDAはこれまでに55件のM&Aを発表してきました。(2025年10月1日時点)
私たち経営戦略チームの役割は、M&Aを通じてグループに参画いただいた企業の事業成長を伴走・推進すること(Value-Up)です。
今回は、GENDAにおけるValue-Upの全体像についてご紹介します。

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Hiroki Shigemura

October 03, 2025
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Transcript

  1. なるべく多様な企業のプロフェッショナルを集め て、集合知を形成。(2025年10月時点で25名) 経営戦略チームのミッション「GENDAレバレッジを最大化し、:)を増やす」 NETFLIXのような多様なプロフェッショナル人材が自律的に協働する組織を構築し、価値を最大化する。 経営戦略チームの特徴 Excitingな同僚 様々な領域のプロフェッショナルを集めるために、 職種別の市場水準に合わせた給与レンジを制定。 High Performerに昇給原資を厚く配賦し、成果を

    出した人が報われる評価制度。 市場価値に準拠した報酬 Excitingな仕事 グループ会社への兼務出向先一例 ・GGE(GiGO)執行役員 経営戦略本部長 ・GGE (GiGO) 執行役員 CDO DX推進室 室長 ・GGE (GiGO)マーケティング部 部長 ・SHIN(BanBan)CSO 事業推進室 室長 ・SHIN (BanBan)CBO ブランド戦略室 室長 ・Kiddleton(米国) Vice President ・スマートエクスチェンジ 取締役 ・スマートエクスチェンジ 経営企画室 室長 ・映画.com 代表取締役社長 ・映画.com 取締役CPO ・GENDA Games 取締役 多様なビジネス、フェーズ、国における経営機会。 BDD/PMI/Value-Upを一気通貫して関与できる。 GENDA横断的なシナジー創出や、ホールディン グスならではの組織や機能を構築する醍醐味も。 HIGH Performerに、 昇給原資を厚く配賦。
  2. グループ会社とGENDAの強みを掛け算することで、Aspirationを実現 グループ会社とあるべき関係性 地上戦 ・ドメイン知識 ・きめ細やかな運営 ・業界内での関係資産 ・経験に基づくセンス 等 空中戦 ・ファイナンス

    ・経営戦略 ・マーケティング ・テクノロジー 等 Aspiration 「世界中の人々の 人生をより楽しく」 GENDA グループ会社(*1) 2. 相互補完関係を築く グループ会社の強みを見極めることが重要です。他方でグループ 会社単体で揃える事が難しいケイパビリティがあることも事実で す。特に空中戦の機能に関しては、横断的に活用しやすく、 GENDAで揃えることでCenter of Excellenceを実現できる領域。 3. 経営パートナーとして必要な事は直言する 2のマインドセットと同時に、経営課題を解決するために必要な事 は毅然と伝える事も必要です。時にはトップダウンで指示が必要 な場合もあります。ただし、伝え方には最大限の配慮を伴うべき です。 1. グループ会社への感謝とリスペクト 利益の源泉はグループ会社の事業にあります。グループ会社の事 業が健全に運営されており、私達がそこに対してポジティブなイ ンパクトを生み出せているからこそ、私達も生活ができている事 実に感謝とリスペクトの気持ちを持つべきです。 *1) 様々なグループ会社が所属しているため、あくまで代表的な特徴です。 様々な強みをもつグループ会社が所属していることも事実です。
  3. 主にはファイナンス、投資チームと連携し、既存事業の価値最大化に貢献 経営戦略チームと投資・ファイナンスチームとの役割分担 Asset (既存事業) Debt Equity Asset (新規M&A) ファイナンスチーム ・Equity

    Finance ・Debt Finance ・IR活動 ・決算 ・資金アロケーション 戦略投資チーム ・新規M&Aの推進 ・予算コントロール ・コーポレートPMI推進 経営戦略チーム ・BDD伴走 ・既存事業の事業価値向上 ※)あくまで簡易的な役割イメージ図です。実際はもう少し複雑で、様々なステークホルダーも登場します。
  4. IRRのハードルレートを設定し、包括的な事業価値向上にコミット 特にファイナンス・マーケティング・テクノロジーの機能が重要。 事業価値最大化のためのLeverの全体像 CAPEX 運転資金 FCF 収益 原価 販管費 税等

    FCF 収益 原価 販管費 税等 収益 運転資金 資産売却 … t=0 t=1 t=2 t=n-1 t=n -PV(t=0) PV(t=1) PV(t=2) PV (t=3~n) NPV CAPEX CAPEX NPV 新規投資ガバナンス ・市場戦略の策定 ・投資FSの精度改善 ・調達見直し 運営効率化 ・CMS導入 ・資金繰り最適化 ・CCC改善 テクノロジー ・データによる最適化 ・オペレーション自働化 ・市場や顧客データ活用 マーケティング ・Brand Equity向上 ・浸透率最大化 ・MROI改善 投資規律:IRR ≧ r% シナジー シナジー シナジー施策 ・共同店舗開発 ・合同IPキャンペーン ・GENDA ID相互送客 FCF 原価 販管費 税等 CAPEX 資産運用最適化 ・他店舗での再活用 ・修繕による資産維持 ・売却タイミング検討 経営戦略 ・中期経営計画策定 ・経営数値の管理 ・予実管理 ・ロールアップM&A ・各組織の機能化 組織 ・組織設計 ・人材配置 ・カルチャー浸透 ・人事制度の改定 ・エンゲージメント改善 ・採用、出向 その他機能 IT ・インフラ管理 ・セキュリティ ・基幹システム ・情報システム ・データ基盤
  5. セグメント別のキャンペーン認知を分析し、広告宣伝費を追加投下でCP売上を大幅に伸長 マーケティングチームの取り組み例 CPの規模 キャンペーン認知率 A1 A2 A3 A4 A5 A6

    B1 B2 B3 B4 B5 B’6 B’7 B’8 A B B’ Aセグメント向けのCP →すでに高い認知率 B’はB群のCPに広告を投下 →高いROASで売上伸長 Bセグメント向けのCP →CP認知に大きな伸びしろ 新規媒体1 既存媒体1 既存媒体2 既存媒体3 既存媒体4 新規媒体2 その他 セグメント別のCPごとの認知率をトラッキング CP(B‘)の認知経路媒体の比較
  6. 市場シェアのドライバーとなりうる因子を統計的に特定、戦略立案に利用し定期モニタリング Brand Trackerの取り組み 49個のBrand Imageの調査を実施し、クラスタリング シェアに直結する代表的な因子(Brand Image)を統計的に特定 因子 因 子

    1 因 子 2 因 子 3 因 子 4 因 子 5 因 子 6 因 子 7 回帰係数(b) 0.134 0.139 0.110 0.104 0.111 0.054 0.055 標準誤差 0.019 0.021 0.021 0.020 0.021 0.019 0.019 t値 6.914 6.707 5.355 5.146 5.180 2.927 2.942 P値 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.003 0.003 標準回帰係数(β) 0.176 0.172 0.123 0.119 0.114 0.070 0.070 影響力シェア(%) 20.9% 20.5% 14.6% 14.1% 13.6% 8.3% 8.0% 定数項 (const) 2.135 Brand Awarenessのみならず、シェアのドライバーとなりうる、代表的なBrand Imageを定期的にトラッキング 定性調査を通じて浮かび上がってきた、 ブランド選択に影響を与える因子1~49
  7. 組織の成果 生産性と関係性の質を改善し、エンゲージメントの向上実現が重要 組織及びカルチャー統合に関する考え方 1. 一人あたり生産性の改善 従業員あたりの生産性や営業利益といった指標をモニタリン グし、改善することが重要です。テクノロジーやAIを活用して、 非生産的な業務を自動化したり、BPRなどを行います。 2. 関係性の質の改善

    個人の生産性だけでなく、チームの関係の質が悪いと、モラ ルが悪化したり、エンゲージメントも下がります。360度FBな どを定期的に行うことで、モニタリングとFBを繰り返します。 前提. 強制的なカルチャーや制度の上塗りは行わない 市場、フェーズ、ビジネスモデルごとに、事業成長のKSFは異 なります。KSFを見極めずに、カルチャーや制度を上塗りする ことはしません。 2.関係性の質の改善 1. 一 人 あ た り 生 産 性 改 善 3. 業績・エンゲージメントの改善 生産性と関係性の質、業績を向上させることができれば、待 遇や労働環境への投資をより行う事ができます。結果的にエ ンゲージメントや採用競争力が高まります。
  8. Oneチームで取り組むことで、心理的・物理的な連携ハードルを最小化(取引コストが低い) 迅速(Speed is King)かつ密なノウハウ共有やシナジーが創発される体制を構築。 経営戦略チームからシナジーが創発される仕組み 1. Oneチームで各社のValue-Upを推進 3. GENDA IDを用いた相互利用最大化

    2. 企業/機能/全体との密な情報連携 経営戦略チーム 機能1 Oneチームで取り組むことで、精神的にも物理的に も迅速に連携できる土壌を醸成。 ①チームMTG:同じ職能のメンバーで業務共有 ②企業MTG:担当企業メンバーで業務共有 ③企業横断MTG:各企業ごとの状況や施策を共有 機能2 機能3 機能4 機能5 企業1 企業2 企業3 企業4 企業5 ③ ② ① GENDA IDを各社に展開(25/10/1で約270万ID) ①機能共通化による投資・インフラコスト削減 ②複数サービス利用の促進 ③横断的な顧客データ分析基盤の整備
  9. 初期フェーズ(Day1~Day30) 短中長期の施策をバランスよく仕込み、成長モメンタムを醸成することが肝 とにもかくにもQuick Winを勝ち取り、断続的に施策が繰り出されるスピード・リズムが最重要 「最初の100日」における要諦(Value-Up文脈) 1. コミュニケーション ・Slack等のコミュニケーションツール導入 ・会議体の設置、特に経営会議と社長会議(1on1) ・主要人物との懇親会

    2. データ ・財務会計データへのアクセス ・経営KPI、レポートの定期作成 ・データダッシュボードの構築 3. Quick Win ・BDD時点でのシナジー/Value-Up仮説の構築 ・対象会社有識者との仮説ブラッシュアップ ・パイロットテストの実施とレポート 中期フェーズ(Day31~Day100) 4. 中期経営計画策定 ・競争戦略の確立とKSFの設定 ・3ヵ年の事業、KPI、組織計画 ・全従業員への説明会+懇親会 5. 組織改革及び人事制度見直し ・中計推進における組織課題の特定 ・MVV、組織図、人事制度、採用戦略などの見直し ・制度浸透、運用、施策の実施(360度FBなど) 6. 継続的なデリバリーサイクルの確立 ・最低月1回以上の施策実行サイクルの確立 ・経営会議などでの継続的なレポート ・短中長期の施策をバランスよく仕込む