Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
GuadDutyによるコンテナランタイム脅威検知にすべて〜その凄さと設定注意点と検知の様子をま...
Search
濱田孝治
January 18, 2024
Technology
4
1.7k
GuadDutyによるコンテナランタイム脅威検知にすべて〜その凄さと設定注意点と検知の様子をまるっとお届け〜
AWSマネージドサービスGuardDutyによる待望のコンテナランタイム脅威検知。その検知内容と設定上の注意事項、検出の様子をまとめてお届けします。
濱田孝治
January 18, 2024
Tweet
Share
More Decks by 濱田孝治
See All by 濱田孝治
クラウドとリアルの融合により、製造業はどう変わるのか?〜クラスメソッドの製造業への取組と共に〜
hamadakoji
0
460
ハノーファーメッセ2025で見た生成AI活用ユースケース.pdf
hamadakoji
1
510
Grafana MCPサーバーによるAIエージェント経由でのGrafanaダッシュボード動的生成
hamadakoji
1
1.9k
製造業における生成AI活用のユースケースと関連技術要素(RAG,MCP)の解説
hamadakoji
0
180
MCPを利用して自然言語で3Dプリントしてみよう!
hamadakoji
0
2.2k
初参加のハノーバーメッセで感じた世界最大級イベントの熱気とAI活用の未来
hamadakoji
0
330
GrafanaをClaude DesktopからMCPで触ってみた
hamadakoji
0
3.3k
製造現場データ活用の扉を開く!PLCデータのクラウド連携で実現する可視化と活用の未来
hamadakoji
0
36
ObservabilityCON on the Road Tokyoの見どころ
hamadakoji
0
570
Other Decks in Technology
See All in Technology
OTEPsで知るOpenTelemetryの未来 / Observability Conference Tokyo 2025
arthur1
0
360
Okta Identity Governanceで実現する最小権限の原則
demaecan
0
210
個人でデジタル庁の デザインシステムをVue.jsで 作っている話
nishiharatsubasa
3
5.3k
GCASアップデート(202508-202510)
techniczna
0
140
プロダクト開発と社内データ活用での、BI×AIの現在地 / Data_Findy
sansan_randd
1
690
猫でもわかるAmazon Q Developer CLI 解体新書
kentapapa
1
190
Zero Trust DNS でより安全なインターネット アクセス
murachiakira
0
130
デザインとエンジニアリングの架け橋を目指す OPTiMのデザインシステム「nucleus」の軌跡と広げ方
optim
0
130
Raycast AI APIを使ってちょっと便利なAI拡張機能を作ってみた
kawamataryo
0
220
Oracle Base Database Service 技術詳細
oracle4engineer
PRO
14
82k
書籍『実践 Apache Iceberg』の歩き方
ishikawa_satoru
0
360
AIの個性を理解し、指揮する
shoota
3
550
Featured
See All Featured
The Invisible Side of Design
smashingmag
302
51k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
526
40k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
81
5.5k
Building Adaptive Systems
keathley
44
2.8k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
55
11k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Speed Design
sergeychernyshev
32
1.2k
Navigating Team Friction
lara
190
15k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
285
14k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
37
2.6k
Visualization
eitanlees
150
16k
Transcript
GuardDutyによる コンテナランタイム脅威検知のすべて 〜その凄さと設定注意点と検知の様⼦をまるっとお届け〜 1 濱⽥孝治(ハマコー)
2 About me 濱⽥孝治(ハマコー) • @hamako9999 • 最近の流⾏ • ランニング
• フロストバイトロードレース(ハーフ) • さいたまマラソン(フル) • サイバーパンク2077 仮初めの⾃由 • Cities Skylines2 • このゲームめっちゃ重いので、誰かGeForce RTX 4070下さい
3 最初に みなさんあの⽇の 感動と興奮を覚えていますか︖
4 最初に
5 最初に これはre:Invent 2022 の出来事です
6 遥かなる時を経て2023年11⽉26⽇リリース︕︕ ref: https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/introducing-amazon-guardduty-ecs-runtime-monitoring-including-aws-fargate/
7 というわけで 世界が注⽬、そして待望していた コンテナランタイム脅威検知を 皆さんにお届け
8 Agenda • Container runtime threat detectionとは • 動作イメージ •
設定⽅法と設定上の注意点 • 実際に脅威を検出してみた • まとめ
9 Container runtime threat detectionとは
10 Container runtime threat detectionとは GuardDutyの新機能としてECS Runtime Monitoring が提供 •
実⾏中のECSタスクにおいて、ランタイムの脅威を ⽰す可能性のあるイベントを検出 • GuadDutyに集約されるので、他のセキュリティ脅 威と合わせて包括的に脅威情報を集約し管理可能 • ECS on FargateはGA(今⽇の話は全部こちら) • ECS on EC2はPreview
11 実際になにが検出されるのか︖ • 通常ではないネットワークトラフィック コンテナからの予期しないアウトバウン ド接続。 • ポートスキャン活動 コンテナが他のシステムやサービスのポ ートをスキャン。
• 既知の悪意のあるIPまたはドメインへの アクセス コンテナが既知の悪意あるIPやドメイン と通信。 • 予期せぬデータ量やパターン データ転送量やパターンの⼤幅な変化。 • 疑わしいファイルやプロセスの活動 コンテナ内での通常ではないファイルの 変更やプロセスの実⾏。 • 異常なユーザー⾏動 コンテナ内からの通常ではないログイン パターンや特権昇格試み。 • 侵害されたコンテナイメージ 既知の脆弱性がある、または悪意のある コンテナイメージの使⽤。 • 暗号通貨マイニング CPUまたはGPU使⽤率の予期しない急増。 • コマンド&コントロール(C&C)通信 既知のC&C通信プロトコルに⼀致するト ラフィックパターン。 • リバースシェルまたは不正なリモートア クセス GuadDuty:Runtime Monitoring finding types
12 なにが嬉しいのか︖ これまでは、実⾏中のECSタスクの ランタイム脅威検知にはそれなりに ⾼価な商⽤製品の導⼊が必須だった • ex. Sysdig, aqua, dynatrace
• aquaは、脅威検知後のコンテナ 保護機能などもあり AWSマネージドな仕組みだけでこの ランタイム検知ができるようになっ たのは素晴らしい進化︕
13 動作イメージ
14 動作イメージ •設定はクラスター 単位で実施(配下 の全サービスが対 象) •タスク起動時にフ ルマネージドな GuardDutyサイド カーコンテナが⾃
動的に起動し、検 出した脅威の GuadDutyへの通 知を実施
15 設定⽅法と設定上の注意点
16 ほなやってみよと思ったそこのあなたへ 設定はめちゃくちゃ簡単
17 安易にやるとめちゃくちゃ 影響範囲が⼤きくなります
18 設定時間30秒、影響範囲はリージョン全部 GuadDuty -> ランタイムモニタリングを開いて 「ランタイムモニタリング」を有効 「AWS Fargate」を有効 にするだけ これだけで、設定したリージョンの全てのECSクラ
スターが検出対象になる
19 ランタイム脅威検知で利⽤するリソースと料⾦ 検出対象になったクラスターで注意しておくべき代表点 • ECSタスクのリソース • ECSタスク定義はそのままの場合、設定したリソースを追加される GuadDuty⽤のサイドカーコンテナが利⽤するので、注意が必要(CPU and memory
limits) • サイドカーコンテナの料⾦ • 超ざっくりで4%ぐらいのコスト増 • 参考︓Intelligent Threat Detection – Amazon GuardDuty Pricing • ⼀度設定すると、今後作成する全てのクラスターが上記の影響を受 けることも注意
20 ECSクラスターを設定対象外にする⽅法 クラスターに事前に以下のタグを付与しておく • Key:GuardDutyManaged • Value:false プロダクション環境などで設定する場合は、意図せぬと ころに影響が出ないように注意
21 実際に脅威を検出してみた
22 やっぱり 実際に検出してみないと やっぱりねぇ、実感がわかないよねぇ
23 検出対象にしてみた脅威 • 通常ではないネットワークトラフィック コンテナからの予期しないアウトバウン ド接続。 • ポートスキャン活動 コンテナが他のシステムやサービスのポ ートをスキャン。
• 既知の悪意のあるIPまたはドメインへの アクセス コンテナが既知の悪意あるIPやドメイン と通信。 • 予期せぬデータ量やパターン データ転送量やパターンの⼤幅な変化。 • 疑わしいファイルやプロセスの活動 コンテナ内での通常ではないファイルの 変更やプロセスの実⾏。 • 異常なユーザー⾏動 コンテナ内からの通常ではないログイン パターンや特権昇格試み。 • 侵害されたコンテナイメージ 既知の脆弱性がある、または悪意のある コンテナイメージの使⽤。 • 暗号通貨マイニング CPUまたはGPU使⽤率の予期しない急増。 • コマンド&コントロール(C&C)通信 既知のC&C通信プロトコルに⼀致するト ラフィックパターン。 • リバースシェルまたは不正なリモートア クセス GuadDuty:Runtime Monitoring finding types
24 検出するためのツール ECS ExecでFargateにログインして コマンド実⾏
25 CryptoCurrency:Runtime/BitcoinTool.B!DNS 暗号通貨関連ドメイン pool.supportxmr.comへのDNS クエリ。これはほぼ確実に毎回出る。 他にも同じような挙動をするドメインがあるかどうか ChatGPTに聞いてみたら、それは教えられないよ、と ⾔われました。
26 参考にしたブログ https://dev.classmethod.jp/articles/guardduty-findings-test-cryptocurrency/
27 Execution:Runtime/NewBinaryExecuted インストールしたバ イナリ実⾏の脅威が 検知。 Nmapコマンド使っ ているので、ポート スキャン脅威がでる かと思いきや、ここ では、新バイナリの
実⾏の脅威で検知さ れていた
28 しばらくの間 実際の画⾯を⾒てみましょう
29 検出した後の運⽤をどうするか 設定したは良いが、実際に検出されたときの運⽤も考え ておくのが⼤事 • Managing Amazon GuardDuty findings -
Amazon GuardDuty • 公式ドキュメント。運⽤についての詳細が記載されてある [2021年版]Amazon GuardDutyによるAWSセキュリティ運用を 考える | DevelopersIO • セキュリティHero、⾅⽥の記事 • Amazon GuardDuty ECS Runtime Monitoringで脅威を検出した ECSタスクを自動停止してみた | DevelopersIO • トクヤマシュンによる脅威検知対象ECSタスクの⾃動停⽌
30 まとめ
31 • ECSにおけるコンテナランタイム検知がマネージド な仕組みだけでできるようになったので⼤いに活⽤ の余地あり︕ • 設定は異常に簡単だが影響範囲が⼤きいため、事前 の計画は必須 • コンテナセキュリティ全般は、ビルドプロセスにお
けるイメージスキャンやIAMの最⼩権限の⽅策など と合わせて包括的に対処しましょう︕
32 皆さんのECS環境 よりセキュアに安全に 使っていきましょう︕