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Agile in Automotive Industry, puzzles and lights.

Agile in Automotive Industry, puzzles and lights.

Keynote at Scrum Festa Mikawa 2024.

私自身が、仕事として自動車産業とのつながりが長くあったことを踏まえて、最終製品が多くの企業や産業構造を縦断する場面でのアジャイルへのアプローチを難しく考えていました。ソフトウェアプロダクトやサービス、IT分野でのアジャイルの普及が広がっていった「カタチ」とは違った「カタチ」で、アジャイルが広がってきたと思います。

本セッションでは、この産業特有のアジャイルを難しくさせている点、また、形式的なアジャイルのみを取り入れることの弊害などをお話ししたいと思います。

一方で、現在、世界市場で日本が戦えている最も重要な産業がこの産業です。ここにも新しいやり方が、よいカタチで普及するといいな、そんな思いを込めてお話ししたいと思います。
https://confengine.com/conferences/scrum-fest-mikawa-2024/proposal/20113

Kenji Hiranabe

September 13, 2024
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Transcript

  1. Conwayʼs Law “organizations which design systems … are constrained to

    produce designs which are copies of the communication structures of these organizations” ̶ M. Conway ”組織の構造がソフト ウェアの構造に反映す る“ であれば、よい組織構造をつくろう。 (Inverse Conway Maneuver) 3
  2. 平鍋健児 (株)永和システムマネジメント社⻑ (株)チェンジビジョンCTO (株)Scrum Inc. Japan 取締役 福井で受託開発を続けながら、アジ ャイル開発を推進し、国内外で、モ チベーション中⼼チームづくり、ア

    ジャイル開発の普及に努める。ソフ トウェアづくりの現場をより⽣産的 に、協調的に、創造的に、そしてな により、楽しく変えたいと考えてい る。アジャイルジャパン初代実⾏委 員⻑。 7 第⼆版
  3. 共創・共育で利⽤するプラクティス 10 モブプログラミング • ⼀つのPCとディスプレイ • 同じ課題にみんなで⽴ち向かう • 知識伝搬が早い •

    レビューも同時に⾏うことで効率的 スプリント (1〜4週間) ふりかえり • 毎週(スプリント毎)実施 • ⾃分たちの課題を出し合い改善策を探る • チームワークを⽣み出す効果も 福井での共創・共育
  4. 上ロジ 本来の仕事 • 最⾼のプロダクトを作ること(もちろん) • ユーザとの対話 • ビジョンづくり 社内 •

    マネジャーの理解、説得、巻き込み • 経営層へのアプローチ • 他のステークホルダー(他部署、他社)との調整 • 予算づくりと承認、チームメンバー選定 • 成果の説明
  5. トップ主導の変⾰ • アジャイル,チームは経営(プロダク トマネジャ, CxO)に直結、市場と対話 している(社内上ロジはいらない)。 • もし、CEOが「全員アジャイルでや るぞ」と⾔ったら? (2007

    Salesforce) • やることは下ロジがほとんど。 • ただし、依然としてP.O.の仕事は超 重要(プロダクトの⽣命線) P.O 市場 顧客(ユーザ) 会社
  6. CxO 市場 顧客(ユーザ) 会社 S CxO 市場 顧客(ユーザ) 会社 S

    S S S S S S S S S 上が決めた固いワクに はめるようなやり⽅は ホントよくない。 経験した⼈が、試しな がら徐々に形を作って ⾏くのがよい。
  7. ⾃動⾞産業 • 最終製品市場とチームの距離 が⾮常に遠い(上ロジがたい へん)。 • POは会社の多くの部⾨と調整 しなくてはならない。 • 上層部の理解がない場合ア

    ジャイルを「翻訳して」伝え ないといけない(無理筋) 。 • 産業構造(OEM/Tier1…)をまた ぐことも出てくる Scrum Team P.O 会社の 他の機能 上層部 顧客 (取引先) 会社 市場 顧客(ユーザ) あなた
  8. 分割軸 • 先⾏開発→標準化→量産 という 「フェーズ」で分ける • OEM→Tier1→Tier2 という 「産業構造」で分ける •

    In-Car/Out-Car という 「内外」で分ける • パワトレ、シャーシ、インフォテイメ ント、ADASなどという 「ドメイン」で分ける まずは、ドメインとフェーズで考え てみた。なぜかというと、、、
  9. アジャイル 適正 経験メンバの割合 要求変化 企業⽂化 メンバ数 クリティカルさ 35 30 25

    20 15 0 10 20 30 40 (1B%) (L2,3 %) (変更/⽉(%)) 1 5 10 30 50 90 70 50 30 10 3 10 30 100 300 (⽋陥による損害) 快適さ 限定額 巨額 ⼀⽣命 多数の⽣命 計画型 アジャイル “Get Ready for Agile Methods – With Care” (Barry Boehm, IEEE Computer, January 2001) 5つの主要パラメータを定義。これは会社 ごとに仮説を⽴てて決めればよいと思う。
  10. ドメイン 伝統的には • 制御系(パワトレ、シャシ) • ボディ系 • 情報系(インフォテイメント、 マルチメディア) 現代的にはさらに

    • コネクテッド、アウトカー • EV • AUTOSAR BSW • ADAS • セイフティ/セキュリティ • そして最近は、SDV の流れ http://www.jasa.or.jp/TOP/offer/automotive/
  11. パワトレ/ シャーシ ボディ Multimedia /connected ADAS 先⾏開発 量産開発 Safety/Security 機

    能 安 全 認 証 統 合 テ ス ト 型 式 認 証 ? 先⾏と量産を詰 める可能性 • OTA(Software Update) • シミュレーションとテスト、MILS/HILS • 段階的認証 • SDV(Software Defined Vehicle) イノベーション オペレーション 経験メンバの割合 要求変化 企業⽂化 メンバ数 クリティカルさ 計画型 アジャイル ? 統合的視点の可 能性 • MBSE • SDV 考察:先⾏ではメンバ数、クリティカ ルさが⼤きく違う AUTOSAR BSW(Adaptive の参照実装) 先⾏はどのドメイ ンでもアジャイル が有効に機能する。 認証に関するドキュメントや エビデンスも、価値をもって おり「成果物」(バックログ) に⼊れることができるが、⼀ 気通貫は難しい。 量産でもCi/CDなど実装とテス トにまつわるプラクティスは 有効に機能する。 ア ー テ ク チ & ー に 関 し て は 。 量 産 開 発 に ⼊ る 前 に 確 定 す る 必 要 が あ る か も 。
  12. アジャイル の強み Unknown な市 場と課題を味 ⽅につける 市場=課題:どんなユーザが いて何を望んでいるか) 技術=解決法:実際にそれが 制約内で実装できるか

    チームの⼒ を最⼤に モチベーション=「やり がい」をもって活動でき るか 改善=やり⽅を⾃分たち で⼯夫できるか この⼆つの意図をもちたい
  13. 過去と現在と未来 • ⼤切にしてきたこと、と、これから⼤切にしたいこと。 • 現在を作ってきたのは、過去のおかげ。 • 未来を作るのは、現在の仕事。 • unlearn(学習棄却) することと、

    • 伝承すること。学びほぐし。 • 暗黙知と形式知、さらに、 オートポイエーシス(破壊を含む⾃⼰創出) https://careers.denso.com/graduate/growth/CIP_SOMRIE/ Unlean Learn
  14. 39 アジャイルソフトウェア開発宣言 私たちは、ソフトウェア開発の実践 あるいは実践を手助けをする活動を通じて、 よりよい開発方法を見つけだそうとしている。 この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。 プロセスやツール よりも 個人と対話を、 包括的なドキュメント

    よりも 動くソフトウェアを、 契約交渉 よりも 顧客との協調を、 計画に従うこと よりも 変化への対応を、 価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを 認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。 Kent Beck Mike Beedle Arie van Bennekum Alistair Cockburn Ward Cunningham Martin Fowler James Grenning Jim Highsmith Andrew Hunt Ron Jeffries Jon Kern Brian Marick Robert C. Martin Steve Mellor Ken Schwaber Jeff Sutherland Dave Thomas © 2001, 上記の著者たち この宣言は、この注意書きも含めた形で全文を含めることを条件に自由にコピーしてよい。 重要 いま重要!