【pmconf2024】ユーザーになりきる「コスプレUX」で リサーチ解像度を上げる

ユーザーになりきることで解像度が上がるだけでなく
プロダクト開発の仲間が作れる、誰でもできるプロダクト開発の体験を紹介しました。

・コスプレUXの3つのメリット
1. 膨大な課題から選択して、仮説が立てられる
2. ユーザーの望んでいる真のストーリーが描ける
3. 現場でプロダクト開発の仲間が出来る

・４つの手順
1. 調査「マニアになる」
2. 観察「現場を感じる」
3. 体験「身体で感じる」
4. 評価「認められる」

・コスプレUXのプロダクト活用
現場で信頼関係を築くことで、プロダクト開発の仲間が増える
プロダクト検証がより高速に進めることができるようになる。

Transcript

1. ユーザーになりきる「コスプレUX」で リサーチ解像度を上げる 明 日 か ら 現 場 に 行 き た く な る
2. プロフィール 亀田 重幸 Shigeyuki Kameda ディップ株式会社に新卒入社、約10年新規事業&サービス立ち上げに従事 バイトルの新規サービス企画や人工知能専門ニュースメディア 「AINOW」などを立ち上げた後に、社内DXのプロダクト責任者を担当 自社のSFA/CRM「レコリン」は約2,000人の営業が毎日利用するプロダク トに仕上げ。現在は「バイトル」のプロダクトマネージャーを担当 ディップ株式会社 プロダクトマネージャー 著書：「いちばんやさしいDXの教本」 HCD−Net認定 人間中心設計専門家 X：@kamechi72
3. 01 コスプレUXとは？ 02 ユーザーリサーチの落とし穴 03 コスプレUXの手順 04 実際にコスプレした事例紹介 Contents
4. コスプレUXとは？ 01
5. コスプレイヤーのように なりきること
6. 「コスプレUX」と名付けた背景 コミケでレイヤーさんにインタビュー やっていることがUXリサーチそのものだったから
7. リサーチについては、業務をマネできるくらい 観察すると良い話は結構聞くようになった
8. どうやったら マネできるようになるのか？
9. コスプレUXをイメージしてもらいながら 解説をしていきます
10. 例えば、バイト探しのプロダクト開発中 居酒屋で店員さんにインタビューをする場合 コスプレして情報を集める
11. まずは観察をする
12. ビジネス顧客多め 持ち方危ない 新人さん？ 立食だから回転 大事 大将怖そう.... 店員とお客さんが 仲良しなお店 メニュー多いな.. 覚えるの大変そう メニューの更新も 大変なのかな..
13. 次に体験をする
14. バイトさせてもらうのが１番早い
16. 現場での“観察”と“体験”のセットで なりきる事が大事
17. コスプレUXの つのメリット 3
18. コスプレをするメリット① 無数の課題が出てきても選べる 仮説が明確に立てられる！
19. コスプレをするメリット② 空想のTo-Beジャーニーにならない 具体的なストーリーが描けるようになる
20. コスプレをするメリット③ プロダクト作りの仲間が見つかる 応援してくれるファンが増える
21. 面倒そう？ コスプレするのはとっても楽しいです
22. ユーザリサーチの 落とし穴 02
23. インタビュー手法に関する情報 便利なサービスも普及してきた https://ja.toitta.com/ https://centou.jp/
24. 生成AIを使えばインタビューの整理も爆速
25. やり方を知っている人は さらに効率が上がっている
26. 経験が浅いとただのインタビューになりがち 次のアクションが見つからない状態に
27. 設問に仮説がない ユーザーを知らない 手法にこだわる どんな人がターゲットなのか ？知るためのインタビューか ら始める必要があるかも インタビュー後、何に活用し たいのか目的があいまい 仮説がないのでメモになる やり方は多くの情報が出てき ているが、テクニック以前に 大事なことが抜けてしまう ただのインタビューになってしまう原因
28. 十分な情報を持っていないから 御用聞きになってしまう
29. 課題が選べない... この解決策でいいの？ あれ、そもそも 仮説って何だっけ？ 情報が少ないので質の高いインタビューが出来ず 課題も解決策も仮説も解像度が低くなる
30. ユーザーをハッキリと思い浮かべられるか？
31. そこで、必要になるのが高いユーザー解像度
32. https://centou.jp/docs/raising-user-resolution
35. これを実現するには 従来のリサーチ手法だけで十分だろうか？
36. コスプレUXでなりきれたら 解像度が上げられる
37. コスプレUXの手順 03
38. 観察や体験以外に なりきるためには4つのステップが必要
39. 4つのステップでコスプレを実施する 観察 「現場を感じる」 調査 「マニアになる」 1 2 3 STEP STEP STEP 体験 「身体で感じる」 • 生成AIで検索 • 本や記事を読み漁る • 知り合いに聞く 4 STEP 評価 「認められる」 • 聞くより目で見る • 5感で感じる • 足で情報収集 • サービスを受ける • やらせてもらう • 裏側の仕組みを知る • 有識者に見てもらう • お墨付きをもらう • 信頼関係を作る
40. ゴール やること 生成AIに聞く 本や記事で情報収集 知り合いに相談する 1.調査「マニアになる」 誰かに話せるくらいに知識をインプットする 気になることは全部聞く ホントに便利 本屋の居座り過ぎに注意 本棚は制覇する 人から聞くと早い 身近にいれば尚更
41. ゴール やること 現場に行く 5感で感じる どんな人がいるか知る 2.観察「現場を感じる」 目を瞑って思い出せるくらい焼き付ける まずは現場に行くことから 数多く行けるなら尚良し どういう雰囲気で提供 されているのか把握する 表情や仕草、身につけているも のまで観察するのが大事
42. ゴール やること サービスを受けて見る 自分でやってみる 裏側の仕組みを聞く 3.体験「身体で感じる」 喜怒哀楽を自分で経験して、誰かに話せるようになる お金を払ってでも買う 自分毎にするのが大事 バイトをしたり、お願いして 手伝わせてもらう どういう仕組なのか 見えない部分を可視化する
43. ゴール やること 知識をアウトプット レビューをお願いする 信頼関係を作る 4.評価「認められる」 その道のプロに褒めてもらえたら完璧 姿を見てもらうでもOK 見れる形に残す 有識者の方に依頼 アドバイスをもらう 今後のプロダクト開発が 進めやすくなる
44. すぐに見てもらえる 気軽に相談できる 新しい発想が出る 気になった時にオンラインで 相談することもできる プロダクト検証するときに フィードバックが早い 現場目線の新しい視点を 手に入れることができる 信頼関係ができると...
45. 観察や体験も大事だが 知識を持って、評価されることがさらに大事
46. 自分で苦痛を感じて、同じ目線に立ってこそ 本当に覚えたと言えるのだと思う
47. 実際の事例紹介 04
48. 営業経験がゼロのプロダクトオーナーが 2,000人の営業が毎日使うSFAアプリを作る話
50. 1日の営業活動の1~2時間のデスク業務を削減
51. 1.調査 まずは営業のことを何も知らない...
52. まずは営業って何をするのか？ 本屋さんの営業本棚を制覇 1.調査
53. 1.調査 エイリアスやSlackに招待してもらい、1日の流れを追ってみた 上長とのやり取り、どんなキーワードで会話しているのか把握した
54. 1.調査 営業資料やレポートも全部把握 どういう市況なのか、現場で会話できる材料を集めた
55. だいたいイメージは掴んだので 次は現場に行ってみた
56. 2.観察 神田営業所の部長さんに話をして 席を作ってもらい、約3ヶ月、毎日通った
57. 2.観察 1人の営業にターゲットを絞り 彼の仕事を真似できるくらい観察した
58. 2.観察 彼を売れっ子にプロデュースする気持ちで 営業同行や横で座って業務をチラ見して観察
59. 2.観察 他の営業メンバーとの会話も混ぜてもらい 不満や愚痴...メンバーだけの会話も聞くことができた
60. 今回は3ヶ月訪問したので 毎日、営業の空気感を味わうことができた
61. 頭の中にベースの知識があるので 現場の課題点と理想が見えてくる
62. 3.体験 営業のなりきりでやってみたリスト • テレアポ • 営業リスト作成 • 提案書作成 • 商談同行 • ヨミ表管理/運用 • 顧客管理 • etc
63. 3.体験 テレアポを一緒に手伝ってみた
64. ガチャ切り、怒られる、クレーム .... 3.体験
65. 3.体験 リスト作成を一緒にやってみた
66. 求人誌にチェックを付けて、Webサイトで検索して調べる そして、ひたすらエクセルへ入力、これは面倒… 3.体験
67. 面倒な業務は全部やって 自分の身を持って辛さを体験
68. ユーザーの辛さを自分が感じるから 作り手目線が消えて、当事者になりきれる
69. 4.評価 思考や行動が正しいかチェックしてもらいつつ 今後のコミュニケーションに繋げる
70. 営業の業務フロー テレアポマニュアル ヒアリングテンプレ 4.評価 営業現場でも使えるドキュメントにアウトプット 正しく理解できているか確認をしてもらった どんな仕事の手順なのか 流れを整理 テレアポの流れと コツを整理 商談でヒアリングすべき ポイントをまとめる
71. 4.評価 営業にやり方をチェックしてもらい お墨付きをもらった
72. 毎日会いに来てくれる 仕事もここまで 覚えてくれてる 業務の改善まで やってくれる 4.評価 評価が貰える関係値が出来ているはずなので これを活かして次のコミュニケーションに繋げていく
73. コスプレUXで解像度を上げて 信頼まで作った 4.評価
74. 自分の知識をレビューしてもらいつつ 提案もすることで信頼形成もできる
75. コスプレが出来る程にレベルが上がると プロダクト開発の仲間が出来る
76. コスプレUXをやりつつ、現場で課題特定、仮説立案 プロトタイプも作成して3日おきに検証を続けた リサーチ結果を活かす
77. 200個くらいの仮説を潰して やっと解決すべき課題に出会えた
78. UXはユーザー解像度を上げて プロダクト開発に活かしてこそ意味がある
79. まとめ
80. 1.膨大な課題から選択して、仮説が立てられる 2.ユーザーの望んでいる真のストーリーが描ける 3.現場でプロダクト開発の仲間が出来る コスプレUXのメリット
81. 観察 「現場を感じる」 調査 「マニアになる」 1 2 3 STEP STEP STEP 体験 「身体で感じる」 • 生成AIで検索 • 本や記事を読み漁る • 知り合いに聞く 4 STEP 評価 「認められる」 • 聞くより目で見る • 5感で感じる • 足で情報収集 • サービスを受ける • やらせてもらう • 裏側の仕組みを知る • 有識者に見てもらう • お墨付きをもらう • 信頼関係を作る コスプレUXの手順
82. すぐに見てもらえる 気軽に相談できる 新しい発想が出る 気になった時にオンラインで 相談することもできる プロダクト検証するときに フィードバックが早い 現場目線の新しい視点を 手に入れることができる 信頼関係ができると...
83. バイトさせてもらうのが１番早い
85. ユーザーになりきるから ユーザーを感動させるプロダクトが作れる
86. ありがとうございました！ Thank you!