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『衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 ~ 衛星搭載ソフトウェアと...

meltingrabbit
February 13, 2025

『衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 ~ 衛星搭載ソフトウェアと衛星運用ソフトウェア (実物) を動かしながらわいわいする編 ~』 @日本衛星データコミニティ勉強会

日本衛星データコミュニティ ( https://zenn.dev/syu_tan/articles/593d27ec7f2de3 ) の第8回勉強会スライドです.

以下も御覧ください.
https://meltingrabbit.com/blog/article/2025021301/

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February 13, 2025
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Transcript

  1. 目次 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物)

    を動かしながらわいわいする編 2 1. 自己紹介・経歴 2. ところで,お悩みがあります 3. 今日はどういう話をしましょうか? 4. 衛星搭載ソフトウェアと衛星運用ソフトウェア 5. 実際に搭載ソフトウェアと運用ソフトウェアを動かしながら,ぐだぐだ喋ります! • どんな感じよ? 何が大変? そのためにどういう仕組があるの? • 地球周回衛星 vs 深宇宙探査機 の運用 • などなど 6. おわりに 7. 雑談タイム! わいわい!!
  2. 自己紹介  名前 鈴本 遼 (Ryo Suzumoto)  所属 株式会社アークエッジ・スペース

    リモートセンシング事業部 コンピューティング基盤部 (東京大学 共同研究員) (山口大学 大学研究推進機構客員研究員)  好き  より詳細 https://meltingrabbit.com/profile/ 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 3 各種 SNS は “meltingrabbit” だったり “_meltingrabbit” だったりする 鉄道旅をこよなく愛する あと滋賀県と宮崎県で宿泊したい 愛用の中判フィルムカメラ (Rolleicord Vb) を担いで登山が至極 (重いけど...) 中判ポジフィルムでの組写真 @剣山山頂
  3. 経歴  2010 ~ 2013 年: 高校 高校の屋上で養蜂したり,菌類を使って研究っぽいことをして農芸化学会に参加したり 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会

    衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 4 生物学にハマっていたが 国際生物学オリンピック日本代表補欠 というビミョーな結果に 現在のリモセン事業開発に, このときの感性が地味に 活きている (気がする) ↑ コウジカビに変異を起こして培養してる様子 古紙,古着を分解できる微生物探索 巣箱周辺環境解析 養蜂と採取された花粉 当時は NDVI など 1 mm も理解出来ず
  4. 経歴  2014 ~ 2023 年: 大学・大学院 (修士・博士) 研究: 超高精度衛星編隊飛行

    (フォーメーションフライト) 制御手法 • 博論『超高精度衛星編隊飛行のための相対位置・姿勢制御法の構築に関する研究』 • 修論『超小型衛星による合成開口望遠鏡のためのシステム設計と超高精度フォーメーションフライトに関する研究』 • 卒論『フォーメーションフライトによる合成開口望遠鏡のための高精度位置・姿勢制御に関する研究』 プロジェクト: C&DH を中心とするソフトウェアやコンピュータシステム,地上システム • 地球・月系ラグランジュ点探査機『EQUULEUS』 (C&DH 系,通信系) • 6U Fast Validation Cubesat『ONGLAISAT』 (ソフトウェア統括, C&DH 系) ← 後述 • 宇宙感動体験事業『SPHERE-1 EYE』 (ソフトウェア統括, C&DH 系) など 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 5 卒論 ~ 博論まで, 研究テーマを変更しな かった珍しい学生 合成開口望遠鏡の設計と制御 シミュレーションだけでなく光学実験・制御実験も 結像実験 (制御による合成開口像) 出典: すべて博論から SAR ではない
  5. 経歴  2014 ~ 2023 年: 大学・大学院 (修士・博士) 研究: 超高精度衛星編隊飛行

    (フォーメーションフライト) 制御手法 • 博論『超高精度衛星編隊飛行のための相対位置・姿勢制御法の構築に関する研究』 • 修論『超小型衛星による合成開口望遠鏡のためのシステム設計と超高精度フォーメーションフライトに関する研究』 • 卒論『フォーメーションフライトによる合成開口望遠鏡のための高精度位置・姿勢制御に関する研究』 プロジェクト: C&DH を中心とするソフトウェアやコンピュータシステム,地上システム • 地球・月系ラグランジュ点探査機『EQUULEUS』 (C&DH 系,通信系) • 6U Fast Validation Cubesat『ONGLAISAT』 (ソフトウェア統括, C&DH 系) ← 後述 • 宇宙感動体験事業『SPHERE-1 EYE』 (ソフトウェア統括, C&DH 系) など 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 6 衛星ソフトウェアと 衛星コンピュータ屋さん OBC 開発,衛星開発環境,安全な boot や再プロの論文 EQUULEUS と撮影した月 EYE による動画と EQU による ZTF 彗星連続写真 出典: ※ Open-source Software Suite for Small Satellites: C2A (Command Centric Architecture), S2E (Spacecraft Simulation Environment), and WINGS (Web-based Interface Ground-station Software), SSC, 2022 ※※ Design and Development of Low-cost and Highly Reliable C&DH Subsystem for Deep Space Nano Satellites, ISTS, 2019 ※※※ Improvement of C2A (Command-Centric Architecture) Reusability for Multiple Types of OBCs and Development of Continuous Integration Environment for Reliability of Flight Software, JESA, 2023 ※ ※※ ※※※ @Sony / 東大
  6. 経歴  2020 ~ 2022 年: クックパッド株式会社 (2018 年から断続的にアルバイト,2020 年新卒入社)

    「毎日の料理を楽しみにする」研究開発 生鮮 EC プラットフォームサービス「クックパッドマート」のソフトウェア開発 & ハードウェア開発 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 7 博論単一生活が嫌で 修士修了とともに新卒入社 ~ SW と HW のはざまで ~ 最高の日々の料理のために 高性能 (?) キッチンワークトップの自作 このために 第二種電気工事士を取得 マグロに熱電対をぶっ刺してる様子 (まるで衛星の熱試験よう?) 唐揚げと肉じゃがをめっちゃ作った (これはよだれ鶏) 出典: Cookpad Developers Blog 開発していた冷蔵庫 実はこれの通信プロトコルは...
  7. 経歴  2020 年 ~: 株式会社アークエッジ・スペースを共同で創業 (旧スペースエッジラボ) ~ 2023 年:

    ソフトウェア取りまとめ (搭載,製造,運用,社内業務・情シスソフトウェア) 2024 年 ~: リモセン事業開発 & ソフトウェア 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 8 Rust が動作する衛星搭載コンピュータ開発 開発したリモセン衛星 出典: ArkEdge Space Blog 「大公開:ArkEdge Space のソフトウェアチームのポリシーと実現したい夢」 2024 年は 50 日間も南米に 滞在し,東京には 226 日 しかいなかったらしい グローバルサウス諸国での森林や農地の調査 開発中の地理空間情報プラットフォーム Forest Agriculture Disaster
  8. で,専門は? 。。。o(゚^ ゚)ウーン 25 歳 ~ 30 歳は「専門性の喪失」の 5 年間だったなぁ,という気がする.

    「航空宇宙工学」の宿命という側面も,目まぐるしく周辺状況が変わってきたという側面もある. 当然, 良い面もあれば,悪い面もある. ところで... 30 歳 将来のキャリア お悩み雑談飲み会したくない??? 自分の近傍 or 年配の方と飲みたい! 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 9 せっかくの コミュニティなので!
  9. そうは言っても,コミュニティの関心事がわからん 「衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話」として, 私が話せそう,かつ,面白そうな話として思いついた例... 1. 衛星搭載ソフトウェアと衛星運用ソフトウェア (実物) を動かしながらわいわいする編 ↑ ひとまず今回 (準備がほぼ不要なため

    (笑)) 2. 衛星の外観図からそのスペックを推測する N つの方法 (他にもあったら教えてほしい!) 編 ↑ あんな衛星やこんな衛星のスペックをみんなで予想しよう! 3. 打倒 Planet Labs! 30 分で設計する僕の考えた最強の衛星コンステレーション (なお経済合理性) 編 ↑ 軌道設計などはいくらでも凝れてしまうので,ひとまず 30 分で (なお...) 4. 究極のリモセン衛星!? ― 合成開口望遠鏡 (← SAR ではない) と超高精度衛星編隊飛行 (← 私の博論) 編 ↑ 圧倒的高レベルでの空間分解能と時間分解能の両立へ ↓ こういうの (右は私の設計) 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 11 今後のためにも ご意見を伺いたい @NASA @ESA
  10. 衛星搭載ソフトウェア 人工衛星の上で動作し,通信・姿勢制御・ミッション遂行など衛星の機能を制御・管理するソフトウェア. OSS となっている搭載ソフトウェアの代表例 (私は F Prime, KubOS の実行経験あり,C2A のメインコントリビューター.)

    2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 14 KubOS cFS F Prime C2A KubOS NASA/GSFC NASA/JPL アークエッジ・スペース (AE) 東京大学 開発 Rust 中心 C C++ C, Rust エコシステムを採用 言語 不明 LRO, GPM Core, MMS, JWST など多数 ASTERIA, MarCO, Ingenuity, NEA Scout など多数 大学衛星 (東京大学, 名古屋大学など),AE 衛星 搭載実績 最近確認したら 開発が止まってそう? 古くから NASA 衛星で利用され, 2015 年に OSS化 2010 年後半ごろ公開され, JPL や Caltech が中心に利用 東京大学で誕生し, 現在は AE が中心的に開発 備考 @NASA @NASA @NASA @NASA @Sony / 東大 @AE / 東大 / TASA @東大 / JAXA ONGLAISAT Ingenuity JWST GPM Core EQUULEUS MarCO SHPERE-1 EYE
  11. ちょっと宣伝 アークエッジ・スペース (AE) と東京大学,台湾国家宇宙セ ンター (TASA) が共同開発した 6U CubeSat 「ONGLAISAT」

    は, 2024 年 12 月 9 日に軌道投入され,地球観測用光学シス テムに関するすべてのミッション目標を達成. CubeSat において世界最高※の GSD (≒ 地上分解能) である 2.5 ~ 3.0 m の撮像 (パンクロ) に成功! ONGLAISAT は,前述の C2A が動作する各種 OBC (搭載コン ピュータ) が搭載され,さらに,AE の牧之原地上局と後述 する衛星運用ソフトウェアも利用して運用されている. 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 15 ONGLAISAT 3U CubeSat の PlanetScope は マルチで 3.7 m GSD 出典: https://arkedgespace.com/news/2025-02-07_onglaisat ※ 私調べ @AE / 東大 / TASA @JAXA / NASA
  12. 衛星運用ソフトウェア 地上にある,衛星の面倒をみるソフトウェアたち. • テレメトリ (データ),コマンド (命令) の処理・保存 • 地上局ハードウェアの操作とその抽象化 •

    複数の衛星とのコンタクトをいい感じに調整・管理 • 衛星の軌道決定 (特に深宇宙探査機) など... 運用はノウハウの塊で,内容も SW もあまり公開されない. • アークエッジ・スペースでは,プロトコルスタック部分 などは Gaia (本日動かす!) として OSS に. 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 16 衛星運用 ≒ サーバー運用 ただしいつでも繋がるわけではない 運用は地上局経由で 詳細は「ArkEdge Space Blog」で!
  13. 衛星運用は千差万別 地球周回衛星 (低軌道) • 衛星の対地速度は速く,1 回のパスの通信可能時間は数分程度 (条件が良くて 10 分). •

    この数分ですべての作業を完了しないといけない. • SSO (太陽同期準回帰軌道) 衛星 – 低緯度地上局であればパス回数は 2 ~ 4 回/日. 高緯度局 (eg, スバールバル) であれば 10 数回 / 日程度. • ISS 軌道であれば,毎日およそ 24 分ずつパスの時間がずれていく. • SSO であれば時間は固定 (eg, LTAN 10 時の衛星パスは,10 時頃と 22 時頃で固定). 深宇宙探査機 • 地球からはるか遠方にいるため,1 パスの時間は 8 時間以上※なことも (地球の自転が律速). • パスが長いので,パス中の長考 (?) も可能. • 月探査機であれば,毎日およそ 50 分ずつパス時間がずれていく. 当然,各社は自律 (自動) 運用化を進めている. • 人間のライフサイクルを衛星に合わせるのはしんどい & 多くは定常的作業であることが多い. • 特殊なことをやることも (eg, Sony SHPERE-1 EYE の場合,一般ユーザーも撮影指示を作成するため, 運用計画が地上システムによって自動的にシミュレーションが実行され,検証される※ .). 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 17 衛星と地上局との 通信チャンスのことを 「パス」と呼ぶ みんな大好き 地球観測光学衛星は だいたい LTAN 10 時頃 ※ 詳細は「 Operation Plan Management System (OPMS): Software for the Safe Operations of Satellites, ISTS, 2023 」などを参照 LTAN 10 時 SSO 衛星 || 飲み会破壊衛星 (泣) ※ 「DSN (Deep Space Network) NOW」をみると,DNS で運用中の衛星の RF 状況がわかって面白い.DSN があれば 24 時間運用可能 @KIBO宇宙放送局 ISS 軌道
  14. 衛星運用者が見る画面のイメージ (JAXA/ISAS 衛星) 文字と画面がいっぱい! 自分の担当領域を監視する (運用する衛星のことを知り尽くしてる人間が運用する場合は,情報が一覧で大量に見えるのが良い) 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 -

    衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 18 出典: 2023 年 4 月 6 日放送 NHK 「コズミック フロント 密着!超小型探査機の冒険」 SLS Artemis-I 搭載 6U 深宇宙探査機 OMOTENASHI と EQUULEUS の運用 出典: Yahoo! ニュース「問題を解くのではなく問題を作りだすチームを ――はやぶさ2総責任者のチームマネジメント」 はやぶさ2運用室 @JAXA @東大 / JAXA @JAXA コマンド トレンドグラフ テレメトリ この画面をつくるの, めちゃくちゃ大変 NASDA 系は全然知らないので, 知ってる人がいたら教えて!
  15. 衛星運用者が見る画面のイメージ (最近) Grafana 最高! (当然アークエッジ・スペースも) 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載

    SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 19 出典: Grafana Meetup Japan #1 「宇宙科学探査機における Grafanaの活用事例: 小型月着陸実証機SLIMの場合」 アクセルスペース ISAS (SLIM) ispace Intuitive Machines 出典: 産経新聞 「月着陸船の管制室が完成 宇宙ベンチャーのispace」 出典: https://www.youtube.com/ watch?v=Dg2ffigGcYM 出典: Practical satellite constellation operation for orbit phasing and maintenance, ASTORO-2021-C011, 2021
  16. 実際に搭載 & 運用ソフトウェアを動かします!  動かすソフトウェア (すべて https://github.com/arkedge で OSS として公開)

    • C2A - MOBC User Sample (搭載ソフトウェア) • Gaia (運用ソフトウェアの一部) • kble (仮想的な配線,通信網) • c2a-devtools (簡易コマンド送信・テレメトリビュアー) • opslang (手動や自動での衛星操作のためのドメイン固有言語 (DSL)) • その他細々  デモ内容 • コマンド送信・テレメトリ受信 • アトミック操作,マクロコマンド,Timeline 登録  時間があればデモ or 話すとよさそうなこと • Data Recorder とその再生 • 1 bit 通信 • FDIR (Fault Detection, Isolation, and Recovery) • CCSDS,COP-1 (Communications Operation Procedure-1) 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 20 突然通信が途絶する可能性がある運用に おいて,アトミックな操作は極めて重要 (eg, OFF コマンドの送信失敗で電力枯渇) C2A 以外はビルド時にビルドスクリプトが 勝手に取得してくるので,準備不要 探査機へのコマンド送信には 「心配なのでもう一度送信」という プロトコル (double cmd) があったりする (COP-1 を利用したおもしろ手順) ※ 本日は Ubuntu 上で動かすが,HAL より上は衛星搭載マイコン動作時と同じコードで実行している!
  17. おわりに • 衛星搭載ソフトウェアと衛星運用ソフトウェアについて,概要と小話を紹介. • 実際にアークエッジ・スペースで使われている搭載ソフトウェア (フレームワーク) である C2A と,運用ソ フトウェア

    (のうちのプロトコルスタック) である Gaia を用いて衛星運用のデモンストレーションを実施. • これらは OSS であり,本日のデモは以下の手順で誰でも再現可能. • https://github.com/arkedge/c2a-core/blob/main/docs/sils/c2a_dev_runtime.md 2025-02-13 第8回日本衛星データコミュニティ勉強会 衛星データ利用の方々にとって近いようで触れる機会のなさそうな小話 - 衛星搭載 SW と衛星運用 SW (実物) を動かしながらわいわいする編 21 使ったバージョン #d3ee9e3 + 微修正 コマンド画面・テレメ画面 (c2a-devtools),デバッグ出力 手順