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IaC・Terraform導入後の運用課題を改善!GitLabで実現する安全で効率的なイン...

 IaC・Terraform導入後の運用課題を改善!GitLabで実現する安全で効率的なインフラ管理

【セッション概要】
IaC導入はできたが、運用で課題に直面していませんか? 属人的な作業からの脱却と、チーム全体での標準化運用を実現する具体的手法を公開!

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Point1: 個人依存の危険性と、チーム運用への転換ポイント
Point2: GitLab CI/CD活用によるブランチ連動のTerraform plan/apply運用フロー
Point3: セキュリティ・権限管理・履歴管理を含む包括的IaC運用基盤

【タイムテーブル】
□ 11:00-11:10 導入
  ・インフラチーム・アプリ開発チームのIaC導入前のよくある課題
  ・IaC導入メリットのおさらい
  ・TerraformやAnsibleなどIaC主要ツールのご紹介
□ 11:10-11:30 コード管理の標準化:GitLabによるレビューフローと権限分離
  ・ブランチ戦略とマージリクエスト運用
  ・AIコードレビューによるIaCベストプラクティス適用
  ・チーム間のIaCスキルギャップを埋めるためのAI活用テクニック
□ 11:30-12:00 コード実行の標準化:GitLab CI/CDによる安全な実行基盤構築
  ・チームとして実行できる環境(脱属人化、中央管理)
  ・ブランチ、マージリクエストとTerraform plan/applyのマッピング運用
  ・環境別権限管理とデプロイメント制御
□ 12:00-12:10 GitLabエコシステム活用による運用高度化
  ・GitLab社からの最新情報
□ 12:10-12:25 質疑応答
□ 12:25-12:30 クロージング

【このような方におすすめ】
✓ IaC(特にTerraform)を導入済みだが運用で課題を感じている
✓ 個人依存のIaC実行から卒業したい
✓ チーム全体でのIaC実行フローを標準化したい
✓ 開発/ステージング/本番環境の安全な管理手法を知りたい
✓ コード管理からデプロイまで一気通貫で改善したい
✓ インフラチームとアプリ開発チームの連携を強化したい

【開催概要】
セミナータイトル:IaC・Terraform導入後の運用課題を改善!GitLabで実現する安全で効率的なインフラ管理
日時: 2025年10月21日(火)11時〜12時30分
形式:オンライン(Zoom)
共催: 株式会社ジークス、株式会社カサレアル、GitLab合同会社(協賛:株式会社ネットワールド)
対象:インフラ基盤チーム、アプリ開発チーム
参加費: 無料
定員:100名(先着順)
参加申込: https://experts.zyyx.jp/gitlab/events/20251021-gitlab-iac-terraform

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Niishi Kubo

October 21, 2025
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Transcript

  1. 渡辺 浩 1994年8月29日 3,470万円 145名(グループ全体)※2025年4月1日時点 東京本社、大阪支社、北陸支社 ZYYX Int’l Philippines ZYYX

    Int’l VIETNAM CO.,LTD アプリ開発 システム開発 運用保守 Engineering Design UI/UXデザイン クリエイティブ 企画戦略 会社概要 代表者 設立 資本金 社員数 事業所 海外拠点 人生100年時代の幸せをアシストする家「プラットフォ ームハウス」アプリ構築 積水ハウス株式会社様 建設現場DXで働く人・モノの管理を効率化 「位置プラ ス®」サービス開発 株式会社竹中工務店様 https://www.zyyx.jp
  2. 手作業による設定ミスとドリフト コンソールでの手動変更により、実態とドキュメントの乖離が発生 属人化とナレッジの偏り 特定メンバーしか触れない環境、変更履歴が個人の記憶に依存 準備・セットアップの長時間化 新環境構築に数日〜数週間、手順書の整備とメンテナンスコスト 変更の追跡困難 誰が・いつ・何を変更したか不明、ロールバックが困難 インフラチームが抱える課題 アプリ開発チームが抱える課題

    IaC導入前のよくある課題 インフラ変更依頼の待ち時間 チケット起票から対応完了まで数日〜数週間のリードタイム 環境差異による予期せぬ障害 Dev/Staging/Prodで微妙に異なる設定、本番でのみ発生する問題 セルフサービス化が困難 インフラ専門知識がないと環境を触れない、実験環境の準備が難しい インフラ要件の伝達コスト 必要なリソース仕様を言葉で説明、認識齟齬によるやり直し
  3. コードによる変更履歴の管理 インフラ構成をコードとして記述し、バージョン 管理することで、変更履歴が完全に追跡可能にな ります。レビューや監査も容易になります。 再現性の確保 同じコードを実行すれば、誰が何度実行しても同 じ環境が構築されます。環境差異による問題が根 本的に解消されます。 圧倒的な高速化 手作業で数時間かかっていた環境構築が、数分で

    完了します。繰り返し作業から解放され、より価 値の高い業務に集中できます。 コラボレーションの促進 コードレビューを通じて知識が共有され、チーム 全体でインフラを管理できるようになります。属 人化が解消されます。 IaCは単なる自動化ツールではなく、組織全体の働き方を変える力を持っています しかし、IaCを導入しただけでは本当の価値は得られません! IaC (Infrastructure as Code) がもたらす価値
  4. Terraform 用途:インフラのプロビジョニング(家を建てる) 特徴:マルチクラウド対応、宣言的な記述、豊富なプロバイダー 得意:VPC、サーバー、データベースなどのインフラリソース構築 Ansible 用途:構成管理(家を住める状態にする) 特徴:エージェントレス、手続き型の記述、冪等性 得意:OS設定、ミドルウェアインストール、アプリケーションデプロイ AWS CloudFormation

    / Google Cloud Infrastructure Manager / Azure Bicep 特定クラウドのプロビジョニング、単一クラウド環境でのインフラ構築 OpenTofu 用途:インフラのプロビジョニング(Terraformの完全オープンソース版) 特徴:MPL 2.0ライセンス、Terraform互換、コミュニティ主導開発 得意:Terraform同等のインフラリソース構築、ベンダーロックイン回避 主要なIaCツールの特徴と使い分け
  5. 課題領域 GitLabの機能 プラン ① Git管理 リポジトリ、Web IDE 無償 ② ブランチ戦略

    ブランチ、保護ブランチ、CODEOWNERS、承認ルール 無償/有償 ③ コードレビュー マージリクエスト、承認とマージ 無償 ④ CI/CD自動化 GitLab CI/CD、Terraformステート・モジュール管理 無償 ⑤ 生成AI活用 GitLab Duo Chat、Code Generation、Code Review 有償 GitLab一つで5つの課題すべてに対応可能。基本機能は無償で利用でき、段階的に高度な機能を追加できます。 GitLabによる統合ソリューション
  6. 01 リポジトリのクローン ブラウザ上でプロジェクトを開き、Web IDE を起動するだけ。コマンドライン操作は不要 です。 03 コードの編集 Web IDE内でTerraformコードを編集。シン

    タックスハイライトやコード補完も利用でき ます。 05 コンフリクト解決 マージ時のコンフリクトもWeb UI上で視覚的 に解決できます。 1. Git管理 02 ブランチの作成 UIから新しいブランチ名を入力するだけで作 成完了。複雑なGitコマンドを覚える必要はあ りません。 04 コミットとプッシュ 変更をコミットし、プッシュもUIから実行。 変更内容を説明するメッセージを記入するだ けです。
  7. feature/* ブランチ 保護レベル:自由 開発者が自由に実験できる環境。失敗を恐れず、新しいアイデア を試せます。 環境ごとに適切な保護レベルを設定することで、スピードと安全性を両立できます。 develop ブランチ 保護レベル:CI成功必須 基本的な品質チェックをクリアしたコードのみがマージされま

    す。 staging ブランチ 保護レベル:1名以上の承認 本番に近い環境でのテストに使用。レビューによる品質担保。 main ブランチ(本番) 保護レベル:2名以上の承認必須 本番環境への変更は最も厳格に管理。複数人の目による安全性確 保。 2. ブランチ戦略
  8. 機械的なチェックを自動化 Terraform fmt: コードのフォーマ ットを統一 Terraform validate: 構文エラーや 設定ミスを検出 Terraform

    plan: 適用される変更内 容をプレビュー セキュリティスキャン: 設定ミスや 脆弱性を自動検出 判断が必要な領域に集中 ビジネスロジックの妥当性 設計判断の適切性 将来の拡張性の考慮 チーム規約への準拠 他システムへの影響分析 基本チェックを機械的に行うことで、 人間はより高度な判断に専念 3. コードレビュー(マージリクエスト) 01 自動レビュー 02 人間レビュー
  9. Terraform初心者 課題:文法やリソース定義の書き方が分から ない 支援:GitLab Duo Chatで「EC2インスタンス を作成するTerraformコードを教えて」と質 問すれば、ベストプラクティスに沿ったコー ド例が提示されます。 インフラエンジニア

    課題:AWSのVPC設計やセキュリティグルー プの設定方法が不明 支援: 「プライベートサブネットとパブリッ クサブネットの違いは?」とDuo Chatに質問 すれば、図解付きで説明してくれます。 アプリ開発者チーム 課題:インフラの知識がないが、自分でリソ ースを作りたい 支援:Code Generationがリアルタイムでコ ード補完してくれるので、書きながら学べま す。エラーが出ても、Duo Chatに質問すれば 解決策を教えてくれます。 5. 生成AI活用:スキルギャップの解消
  10. Duo Chat 自然言語で質問できるAIアシスタント。Terraformの書き方、 AWSのベストプラクティス、エラーの解決策など、何でも質問 できます。 Code Generation コードを書いている最中に、次に書くべきコードをリアルタイ ムで提案。文脈を理解した高精度な補完により、コーディング 速度が大幅に向上します。

    Code Review MRを作成すると、AIが自動的にコードをレビューし、改善提 案をコメントとして投稿。セキュリティリスクやベストプラク ティス違反を指摘してくれます。 Duo Self-hosted / Local LLM 自社のインフラ内でAIモデルを稼働。機密情報を外部に送信せ ず、データガバナンスとコンプライアンスを維持しながらAI機 能を利用できます。 GitLab Duo 4つの特徴 4つの機能が連携することで、学習しながら品質の高いコードを書くサイクルが回ります。
  11. 1. コード作成 Duo Chat: 「どう書けばいいか」を質問 実装したい機能を自然言語で説明すると、 適切なTerraformコード例が提示されま す。 2. コーディング

    Code Generation: リアルタイム補完 提案されたコードを参考に実装を進める と、次に書くべきコードが自動提案されま す。 3. レビュー依頼 Duo Code Review: 自動レビュー MRを作成すると、AIが改善点を指摘。セ キュリティリスクやベストプラクティス違 反を学べます。 4. 修正 Duo Chat: 「なぜこうすべきか」を質問 AIの指摘内容について質問することで、背 景にある理由や原則を理解できます。 このサイクルを繰り返すことで、初心者が短期間で自律的に開発できるレベルに到達できます。 Duoを用いたIaC学習サイクル
  12. コスト最適化提案 使用されていないリソースや、より安価 な代替案などを提示し、クラウドコスト の削減に貢献します。 GitLab Duo AIレビューは、Terraformコードの品質とセキュリティを自動で高め、IaC運用におけるベストプラクティスを徹底します。 これにより、人間はより高度な設計判断に集中できます。 ベストプラクティス準拠 Terraformの推奨事項や業界標準に沿っ

    ているかを自動で評価し、レビュー工数 を削減します。コードの品質が底上げさ れます。 セキュリティリスク検出 ハードコードされた機密情報、過剰な権 限付与など、潜在的なセキュリティ脆弱 性を早期に発見し、リスクを低減しま す。 命名規則と一貫性 組織固有の命名規則やコードスタイルに 沿っているかを確認し、コードベース全 体の一貫性を保ち、可読性を向上させま す。 ミドルエンジニアクラスのレビュー観点を全員に提供 GitLab DuoでのAIコードレビュー
  13. 観点 Before(導入前) After(GitLab導入後) Git管理 コマンドライン操作必須、Git初心者は参加困難 Web UIで完結、誰でもすぐに参加可能 ブランチ戦略 口頭やドキュメントで管理、実効性が低い システムで強制、環境別に適切な保護レベル

    コードレビュー 属人的、レビュアーのスキルに依存 AI+人間のハイブリッドレビュー、品質が標準化 コード実行 個人PCから実行、環境差異やセキュリティリスク 中央実行環境、標準化された安全な実行 スキルギャップ 専門知識が必要、属人化の原因に AIによる学習支援、初心者でも品質の高いコード 5つの観点すべてにおいて、具体的かつ測定可能な改善が実現されます。 Before / After 比較
  14. Platformエンジニアリングによる開発生産性の向上〜AI活用〜 マージリクエスト分析 イシュー、生産性分析 CI/CDトラブルシュート AI導入効果ダッシュボード Self-hosted Models(閉域網) GitLab タスク・プロジェクト管理 ソースコード管理

    成果物作成 CI/CD パイプライン セキュリティ スキャン レビュー・承認 リリース 各種設計書 テキスト、マークダウン ソースコード ディスカッション要約 マージリクエスト要約 AIコードレビュー 脆弱性説明 脆弱性修正 AIの成果物を評価・統制するための “クオリティーゲート”
  15. GitLabとは セキュリティスキャンの適用範囲 ソースコード分析 実行中のWebアプリケーション分析 SAST(静的アプリケーション・セキュリティテスト) シークレット検出(Secret Detection) DAST(動的アプリケーション・セキュリティテスト) カバレッジガイド型ファジーテスト Web

    API セキュリティテスト Web API ファジーテスト ソフトウェア構成分析(SCA) 依存関係スキャン(Dependency Scanning) コンテナスキャン(Container Scanning) インフラストラクチャ分析 IaCスキャン(Infrastructure as Code Scanning) セキュリティスキャン以外のテスト 単体テストのコードカバレッジ(テストカバレッジの可視化) コード品質(ソースコードの品質と複雑さを分析) アクセシビリティテスト ブラウザパフォーマンステスト 負荷パフォーマンステスト 1 4 2 3