Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

衝突して強くなる! BLUE GIANTと アジャイルチームの共通点とは ― いきいきと活気に...

Avatar for naiban naiban
August 29, 2025

衝突して強くなる! BLUE GIANTと アジャイルチームの共通点とは ― いきいきと活気に満ちたグルーヴあるチームを作るコツ ― / BLUE GIANT and Agile Teams

スクラムフェス仙台2025 発表資料

Avatar for naiban

naiban

August 29, 2025
Tweet

More Decks by naiban

Other Decks in Technology

Transcript

  1. © DMM © DMM CONFIDENTIAL 衝突して強くなる! BLUE GIANTと アジャイルチームの共通点とは ―

    いきいきと活気に満ちたグルーヴあるチームを作るコツ ― スクラムフェス仙台2025 合同会社DMM.com 内藤 聡(ナイバン)
  2. © DMM 内藤 聡(ナイバン/naiban) (X:@sasatoshin3104) 合同会社DMM.com 開発統括本部 VPoE室 推進チーム 社内アジャイルコーチやスクラムマスターとして

    様々なチームへのチームビルディング支援や アジャイルチーム化支援する「組織作り屋」 わたし 2
  3. © DMM 「仙台とジャズ」がスクフェスとどう繋がる? 13 ジャズのセッションって 結構理想のチーム感あるな って思ってました あっ 同僚 私

    ホントだ!ジャズバンドは自分たち だけで曲を進行していく! これって自己組織化チームじゃん!
  4. © DMM 「仙台とジャズ」がスクフェスとどう繋がる? 14 ジャズのセッションって 結構理想のチーム感あるな って思ってました あっ 同僚 私

    自分の中で、ジャズとアジャイル、 ジャズと仙台が、ひとつに繋がった! ホントだ!ジャズバンドは自分たち だけで曲を進行していく! これって自己組織化チームじゃん!
  5. © DMM BLUE GIANT 16 BLUE GIANT 10巻 / 小学館 石塚真一

    https://book.dmm.com/product/120573/b600ssgk00555/ BLUE GIANT 1巻 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/
  6. © DMM BLUE GIANT あらすじ 17 主人公(→)が、ある日ジャズに衝撃を 受ける。以来、地元仙台の河原でテナー サックスを毎日ひとりがむしゃらに吹く ようになる。

    そんな主人公が、なんやかんやありなが ら、世界一のジャズプレイヤーになる夢 を目指していく成長物語。 BLUE GIANT 1巻 P.6 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/ 気になった方は ぜひDMMブックスから お求めください!! →
  7. © DMM おまけ: 「地元仙台の河原」 ってどこ? 19 いずれも広瀬川。 1. 第1話のトビラ絵→は、 仙台市役所公式の聖地巡礼サイトによる

    と、広瀬川の愛宕大橋近辺(1)らしい 2. 後に、学校帰りによく練習している風景 が出てくるが、広瀬川の澱橋近辺(2) らしい 1 2 BLUE GIANT 1巻 P.6, P.99 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/ 1 BLUE GIANT 2巻 P31 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk01113/ 2
  8. © DMM • 絵から音が聴こえてきそう • ものすごーーーーく丁寧に描いている • 楽器の描き込み • 人間同士の衝突・ぶつかり合い

    • その先に、ほんの少しの達成と喪失がある わたしが BLUE GIANT を好きな理由 21 めっちゃ衝突した先に、 徐々にいきいきと活気あるチーム(バンド)に なっていく
  9. © DMM © DMM CONFIDENTIAL 衝突して強くなる! BLUE GIANTと アジャイルチームの共通点とは ―

    いきいきと活気に満ちたグルーヴあるチームを作るコツ ― スクラムフェス仙台2025 合同会社DMM.com 内藤 聡(ナイバン)
  10. © DMM 29 持ち帰ってほしいこと • 適切な衝突のナビゲート方法 • 自己開示と相互理解を促す場作り例 本日の概要 聴いて欲しい人

    • いきいきと活気あるチーム作りに悩むマネジメント • またはジャズ好きな人 お話しすること • いいチームになるために、避けずにちゃんと衝突しよう!
  11. © DMM 経験(失敗)から学ぶ 35 失意の帰り道、公園のベンチでうなだれ 考え込む主人公。 持ち前のがまん強さか強がりか、 「へでもねえや」と開き直る。 出した結論はとにかく「吹く!」。 失敗は罪ではなくチャンス。

    この「経験を通して学ぶプロセス」は、 まさにコルブの経験学習モデルといえ る。 BLUE GIANT 1巻 P.191-193,205-206 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/ 積極的実験 具体的経験 内省的学習 抽象的概念化 コルブの経験学習モデル
  12. © DMM 図解:「へでもねえや」と経験学習モデル 36 積極的実験 具体的経験 内省的学習 抽象的概念化 コルブの 経験学習モデル

    BLUE GIANT 1巻 P.181, 193,194, 207 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/
  13. © DMM おまけ: フィードバック 「へでもねえや」と言葉とは裏腹に、そ の気持ちは折れまくっていた主人公。 そこに必要なのがフィードバック。 そのひとことは、 自分を信じ、進み続ける勇気に、 または、立ち止まる勇気になる。

    37 BLUE GIANT 1巻 P,208-209 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/ ↓→ 主人公の練習をたまたま聞いていた   散歩中のおじさんが、声をかけてくれた
  14. © DMM 38 その後、なんやかんやあって、サックス の師匠から飛び入り演奏(ジャムセッ ション)勧められるもうまくくいかな い。 → それはそう。磨いてきたのはひとりの 自己表現、自己主張だから。

    初顔合わせのジャムセッション =バンドとして一体になれていない =音楽もグルーヴしない つまりこれは、エイミー・エドモンソン が言うところの「心理的安全性のある チーム」ではなかった(=ワークグルー プだった)といえそう。 BLUE GIANT 4巻 P.16-17 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03352/ 演奏がグルーヴしない 理由とは
  15. © DMM ▼ワークグループ • メンバーの相互依存性は最小限 • 組織や管理上の階層関係に基づく • 情報交換のために定期的に集まる ことがある

    ワークグループとチームの違い ▼チーム • メンバーの相互依存性が強い • 特定プロジェクト遂行のため • 作業内容の計画 • 問題の解決 • 意思決定 • 進捗状況の確認 • 作業遂行のため互いを必要とする 39 Google re:Work「効果的なチームとは何か」を知る https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness#foster-effective-team-behaviors 初対面のジャムセッションバンドはまだワークグループ とすると、ワークグループとチームの違いとは?
  16. © DMM ▼ワークグループ • メンバーの相互依存性は最小限 • 組織や管理上の階層関係に基づく • 情報交換のために定期的に集まる ことがある

    ワークグループとチームの違い ▼チーム • メンバーの相互依存性が強い • 特定プロジェクト遂行のため • 作業内容の計画 • 問題の解決 • 意思決定 • 進捗状況の確認 • 作業遂行のため互いを必要とする 40 Google re:Work「効果的なチームとは何か」を知る https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness#foster-effective-team-behaviors 初対面のジャムセッションバンドはまだワークグループ とすると、ワークグループとチームの違いとは? チームは、相互に成果を期待し、信頼し合っている =心理的安全性が高い
  17. © DMM 心理的安全性: Googleが「効果的なチームの条件」を調 査した結果、最も重要とされたもの。 元はエイミー・エドモンソンが提唱した 概念。 「チームの心理的安全性」の定義: 対人関係においてリスクのある行動をし てもこのチームでは安全であるという、

    チームメンバー間に共有された考え。 →雑に言うと、 「下手こいてもディスられないと信じら れる」みたいな。 41 チームの心理的安全性 Google re:Work「効果的なチームとは何か」を知る https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness#foster-effective-team-behaviors
  18. © DMM 心理的安全性を高めるために、個人でできる簡単な取り組み 心理的安全性の高め方 42 1. 仕事を実行の機会ではなく学習の機会と捉える 2. 自分が間違うということを認める 3.

    好奇心を形にし、積極的に質問する Google re:Work「効果的なチームとは何か」を知る https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness#foster-effective-team-behaviors
  19. © DMM BLUE GIANTの世界でも「チームになる こと」の重要性を説いている。 バンドの演奏に興味を持て、みんなの音 を注意深く聴いてみろ、そして己を出せ そして、今日はヘタでいい、他の人と一 緒に演奏することの難しさを勉強してこ い

    師匠は、シンプルに「き」「け」と問う ことで、傾聴と自己開示の重要性、心理 的安全性を必要とする「チームになるこ と」を促してくれていた。 「き」「け」 43 BLUE GIANT 4巻 P.16 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03352/
  20. © DMM その結果、遂に グルーヴが出てきた! 44 ちなみに、実際の演奏中、テンポがあっ ていても「ノリ」があっていないと音楽 はグルーヴしない。 そのため大事になるのが、各自が自律的 に音で「主張」しつつ、同時に「周囲の

    音を聴く」こと。 特にジャズは飛び交うアドリブがジャズ らしさ、より聴く必要がある。 これはスクラムチームでも同じ。目的に 向かい、自らの意思を発信し、お互いの 主張を聴き合うこと、そして、一定の周 期で繰り返し活動を積み重ねることで、 チームとしての勢いやノリが生まれるの だと思う。 BLUE GIANT 4巻 P.17-18 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03352/
  21. © DMM • コルブの経験学習モデル • 「失敗は罪ではなくチャンス」 • 挑戦→結果→学び→次に活かす • 学習サイクルを回し続けるためにもフィードバック重要

    • 相手に価値を届けるために • 「ワークグループではなくチームになる」 • 心理的安全性、最も重要 • 心理的安全性の高めかた • 仕事を実行の機会でなく学習の機会と考える • 自分が間違うということを認める • 好奇心を形にし、積極的に質問する ★ここまでの中間まとめ 48 BLUE GIANT 4巻 P.16-17 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03352/ BLUE GIANT 1巻 P.194 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600osgk00385/
  22. © DMM 記者会見ワークショップ with ドラッカー風エクササイズ ▼ポイント 記者たちには、一撃でその人の内面を 掘り起こすような鋭い質問を、 発表者には、どんな質問にも真摯に回 答するよう、それぞれ伝えておく。

    結果ぬるい質問になってもいいが、こ れで双方向的になり、集中して聴きや すくなる また、質疑のログを残しつつ進行する と、分かり易さと一体感から、共感や 相互理解を得られやすく盛り上がる。 ※ 元ネタは脚注のAkiさんスライド ▼やりかた チームを、記者会見に臨む発表者と、 それを受ける記者たちに分けて自己紹 介&深堀り質疑応答を行う。 自己紹介フォーマットに「ドラッカー 風エクササイズ」の設問を混ぜる。 ※ 合計ひとり7分目安(自己紹介 1.5分、質疑応答 5分) 53 みんなで記者会見ワークショップ 相手を知るためのワークショップ https://speakerdeck.com/spring_aki/minna-de-kisyakaiken 発表項目: • 名前と所属 • 自分は何が得意(好き)か • 自分はどんなスタイルで仕事(行動)するか • 自分の大切な価値はなにか • 皆が自分へ、どんな成果を期待すると思うか • なにか一言
  23. © DMM 「ソフトウエア開発上 の問題の多くは、技術 的というより社会学的 なものである」 56 これ↑をわたしは、↓こう解釈している。 「他人を理解することはとても難しい。 ならば、自己開示や相互理解のための対

    話が大事なのは当然でしょ?」 アジャイルマニフェストも「プロセスや ツールよりも個人と対話を」とある。 ガンダム好きの上司いわく 「人は、わかり合えないもの」とのこ と。深い。 だとするなら、 わかり合えない前提の中、それでもわか り合えるよう努力することが大事なので はないか、と思うのです。 ピープルウエア 第3版 トム・デマルコ (著), ティモシー・リスター (著), 松原友夫 (翻訳), 山浦恒央 (翻訳) 日経BP https://amzn.asia/d/20OF354
  24. © DMM 主人公たちを見ていると、いつもバチバ チにぶつかり合っている。 ダニエル・キムの成功循環モデルでいう なら、安易に目先の結果から求めるので はなく、まずは関係の質の改善から始め ることで結果の質が上がる、とある。 つまり、このギラギラとした激突寸前の 対話は、お互いに関係の質の高さ、心理

    的安全性はここにあると強く確信してい るからこそ、ここまでまっすぐに言える のではないか、とも考えられる。 「言いたいことは 全部言う。 全部言うから 覚悟しとけっちゃ」 57 BLUE GIANT 5巻 P.102,103 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03807/ 「成功循環モデル」とは? https://hrd.php.co.jp/hr-strategy/od/post-1268.php を参考に作成 結果の質 関係の質 思考の質 行動の質 ダニエル・キムの成功循環モデル 行動の質 結果の質 関係の質 思考の質 Good Bad
  25. © DMM 相手を全力で理解する ために、自分を全力で 主張する 58 いいバンドになるためには、お互いがど んなプレイヤーなのかをより深く理解し 合う時間が必要。 いいチームになるためにも同様に、お互

    いがどんな個性なのかをより深く理解し 合う時間が必要。 深く理解するために、強く主張し合うこ とが必要であり、同じくらい相手の主張 を理解しにいく。 BLUE GIANT 5巻 P.87-88 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03807/
  26. © DMM 相手を対象化するようになっても、忖度せず真剣 勝負で、無心になるほど対話をすることが、知を 創るのです。私はこの対話を「知的コンバット」 と呼んでいます。 知的コンバットはペアで行うのが理想です。自分 にないものを持っている異質な者同士のカップリ ングが鍵になるんですね。 それが

    「知的コンバット」 深く理解するために、強く主張し合うこ とが必要であり、同じくらい相手の主張 を理解しにいく。 そして全身全霊で相手と徹底的に対話す る。 そんな対話のことを「知的コンバット」 と呼んでいたのが野中郁次郎先生。 60 【追悼】経営学の大家・野中郁次郎氏が喝破、コロナ禍の戦略立案とリーダーシップ論 https://diamond.jp/articles/-/358218
  27. © DMM 知的コンバットとは、 自己開示と相手への共 感を伴う営み 61 知的コンバットとは、自己開示と相手へ の共感を伴う営み ただバトルするではなく、相手を理解し ようと努力すること

    相手がなぜそう考え、振る舞うのか。 そのためには相手の発言の更に前提まで 遡って、徹底的に理解しにいくことが必 要(ダブルループ学習) 相手に興味を持ち、積極的に質問するこ とは、心理的安全性を高めることにも繋 がる BLUE GIANT 5巻 P.93 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03807/ ルールと 信念 行動 良い結果と 悪い結果 行うことの理由 行うこと 得られること シングルループ学習 ダブルループ学習
  28. © DMM BLUE GIANTにおける 知的コンバット BLUE GIANTの世界でも知的コンバット のようすがうかがえる。 特徴的なのが、演奏中であっても主張し あうシーン。

    ※ 実際の演奏中、流石に「飽きたわ」と は言わないけどw いい演奏には「ヤー!」「オー!」とか 「イエイ!」みたいな反応(フィード バック)のはよく言っている。 または、アイコンタクトやハンドサイン で、その場で曲の進行を変更したり、 「もっとソロやれ」とキュー出すことも ある 62 BLUE GIANT 6巻 P.187-188 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600qsgk00855/
  29. © DMM チームも時間とともに変化・成長していく 人が集まるがまだ独立 しておりコミュニケー ションが少ない 意見を言うようになる が、一方で自分と違う 意見に抵抗を示すよう になる

    適切に衝突し、乗り越える (タックマンモデル) 63 人を集めたからといってすぐ機能するわけじゃないという話 https://www.ryuzee.com/contents/blog/7066 を参考に作成 形成期 混乱期 統一期 機能期 解散期 一緒に活動し、異なる 意見を受け入れる。目 的や期待値などが一致 する よく機能するチームと なる。チームには一体 感がある。自立性が高 い 目的を果たし、チーム が解散する時期 安定して機能するチームを作るには時間がかかる
  30. © DMM 適切に衝突し、乗り越える (タックマンモデル) 64 知的コンバットできていますか? https://tune.hatenadiary.jp/entry/2021/12/25/225315 を参考に作成 意見を言うようになる が、一方で自分と違う

    意見に抵抗を示すよう になる 混乱期 統一期 一緒に活動し、異なる 意見を受け入れる。目 的や期待値などが一致 する 混乱期は回避せず 必ず「乗り越える」 適切に衝突し、議論し、 相互理解を深めるため、 共感と対話を徹底的に 繰り返す 問題と人格を切り離して議 論する → X あなた vs 私 → O 問題 vs 私たち 特に大事なのが混乱期の乗り越え方 共感と対話を徹底的に繰り返す →「知的コンバット」 人が集まるがまだ独立 しておりコミュニケー ションが少ない 形成期 機能期 解散期 よく機能するチームと なる。チームには一体 感がある。自立性が高 い 目的を果たし、チーム が解散する時期
  31. © DMM 実践の場 65 BLUE GIANTには数多く実践の場が登場 する。 個人練習、バンド練習、ライブ。 どれも学び、積み重ねてきたことを試し たり披露する場。

    そこで多くのことに挑み、気付き、学 び、そしてまた持ち帰っていく。 BLUE GIANT 10巻 P.131 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600ssgk00555/
  32. © DMM みんな大好き SECIモデル 66 SECIモデルは組織において知識がどう生 まれていくのかを表したモデルで、それ ぞれの段階ごとに「場」がある。 ジャズプレイヤーたちは、その様々な 「場」をバンドと共に過ごし、体験、対

    話、手応えをもとに、検査と適応を繰り 返す。 新たなアイデアや共通言語として取り込 み、再びステージの上で実践していく。 ジャズプレイヤーたちは日常的にSECIを ぶん回している、とも考えられる 「スクラムマスター往復書簡 第8回:野中先生とアジャイル」 https://findy-code.io/engineer-lab/scrummaster-letters08 を参考に作成 共同化(S) 表出化(E) 内面化(I) 連結化(C) 暗黙知 暗黙知 形式知 形式知 暗黙知 暗黙知 形式知 形式知 創発場 対話場 実践場 システム場
  33. © DMM • 「ケンカ大アリで」。でも相手を否定/論破したいわけではない • スクラムチームの日常の中に、適切な衝突を促す場を作り込む • 本当に必要なことから逃がさない問いかけが、熱のある議論の場を作る • デイリーで「この状況ってほんとにヤバくないんだっけ?」

    • プランニングで極端な対案を放り込む「これ、やらないと死ぬやつ?」 • レトロスペクティブで議論テーマの例示「今日はXXにフォーカスしてみない?」 日常に知的コンバットを促す場作り 67 だから
  34. © DMM • 「ソフトウェア開発上の問題の多くは、技術的というより社会学的なもの」 • 関係の質から改善する(成功循環モデル) • 混乱期を正しく衝突して乗り越え、統一期へ進む(タックマンモデル) • 自己開示・共感・相互理解(記者会見ワークショップ

    with ドラッカー風エクササイズ) • 知的コンバット • 自己開示と相手への共感を伴う営み • 日常に適切な衝突を促す場作り • 「問いかけ」で場を作り込む • 本当に必要なことから逃さない問いかけ → 熱のある議論の場をつくる ★ここまでの中間まとめ 68 BLUE GIANT 5巻 P.102,103 / 小学館 石塚真一 https://book.dmm.com/product/120573/b600psgk03807/ ピープルウエア 第3版 トム・デマルコ (著), ティモシー・リスター (著), 松原友夫 (翻訳), 山浦恒央 (翻訳) 日経BP https://amzn.asia/d/20OF354
  35. © DMM 70 • BLUE GIANT 最高 • 知的コンバット ◦

    相手を理解するために、徹底的に議論する ◦ 自己開示と共感を伴う • 心理的安全性 ◦ 効果的なチームの重要な要素 ◦ 高めるには、学習の機会、好奇心、間違うと認める • 自己開示と相互理解 ◦ ソフトウェア開発上の問題の多くは社会学的なもの • 経験学習モデル ◦ 失敗は罪でなくチャンス • 成功循環モデル ◦ 関係の質の改善から 持ち帰ってほしいこと • 自己開示と相互理解を促す場作り例 ◦ 記者会見ワークショップ with ドラッカー風エクササイ ズ ◦ スクラムチームの日常に「適切な衝突」を促す場を作り 込む(問いかけ) 本日の概要 お話ししたこと