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「決め方」の渡し方 / How to hand over the "decision-maki...

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April 08, 2026

「決め方」の渡し方 / How to hand over the "decision-making process"

【Startup in Agile #7 】ボトルネックは人の意思決定?「決め方」の変遷教えて
https://startup-in-agile.connpass.com/event/386112/

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Pauli

April 08, 2026

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Transcript

  1. パターン A「全部渡す」 「あとはよしなにやってくれ」 判断基準なしに意思決定を迫られる 失敗 → 前任者が再登板 「自分じゃなきゃダメだ」が強化 パターン B「何も渡さない」

    「まだ早い」「自分の方が速い」 前任者が永遠にボトルネック 新メンバーは成長機会を失い続ける 組織がスケールできない
  2. なぜこうなるのか? ̶ BBoMの構造 特定の「できる人」に業務が集中する 3段階の負のスパイラル 1. 知識の偏在  立ち上げ期を⽀えた人に知識が集中 → 属人化

        ↓ 2. 業務の集中  「この人に聞けば分かる」→ バス係数1     ↓ 3. 時間の枯渇  採用しても引継ぐ時間がない → 負のスパイラル完成 これは「人」の問題ではなく 「構造」 の問題
  3. Aさん → Bさんへ、Xチームのマネジメントを委譲 引継ぎなし で丸投げ → Bさん混乱 → チーム崩壊 →

    Aさんが再登板 Aさん(引継ぎしなかった側) Bさん(挑戦した側) 「やっぱり Aさんじゃなきゃ!」 と評価UP 「まだ能力不足」 と評価DOWN 問題はBさんの能力ではなく、「渡し方」の設計が欠けていた こと 実際に起きたケース
  4. 「引継ぎしない方が得をする」構造にも注意 ケース 構造 引継ぎすると地位が危うくなる 限られた役職 × 評価制度 → 知識を渡す= 立場が不安定に。「現状維持」が最も安全

    引継ぎしない方が評価される 引継ぎ不足で後任が失敗 → 前任が再登板して評価UP。歪んだインセンティブ これは「その人が悪い」のではない 組織の構造として、そういった振る舞いが合理的になってしまっている 情報の非対称性 が温存される環境では自然に起きる現象 個人を糾弾するのではなく、構造を変える 視点が必要
  5. 渡せなければ、組織はスケールしない 0→1を作ったあなたの力は、 1→10では「渡す力」に変わる スタートアップの成長過程で必ず起きる変化 3人→50人:全員が同じ部屋にいない → 暗黙知が通じなくなる 50人→100人:自分が全部見られない → 判断基準を渡す必要が生まれる

    100人→:自分がいなくても回る仕組みが必要 → 渡せなければ事業が止まる 採用しても、渡せなければ人は活きない。 常に引き継げる状態を維持する = 組織が次のフェーズに進める
  6. まず相手の内面を可視化する Will / Can / Should Will 本人のキャリア観・興味関心 Can 自身のスキルの棚卸し

    Should 組織から期待されていること 本人のShouldと組織のMustのズレに 課題が潜む 本当にその人に渡すべき?
  7. 後任者への探索 ワークショップや対話を通じて、相手の Will / Can / Should を理解する 把握している側面だけでなく、まだ見えていない可能性 も探る

    一度「理解した」と決めつけず、絶えず「今」のその人を把握し続ける 相手を知ることが、その人にしかできない活躍 につながる
  8. 明日から始める 3つのアクション 1. 今日した判断を 1つ、言語化してみる なぜその判断をしたか? 雰囲気言葉を使わずに説明できるか試す。 2. 渡したい相手の Will

    / Can / Should を聞いてみる 相手の内面を知ることが、引継ぎの第一歩。 3. 任せたい業務を Risk-Effort で分類してみる いきなり全部渡さない。人によってゾーンが違う ことを忘れずに。
  9. 雰囲気言葉の言い換え NG 雰囲気言葉 変換プロセス OK 具体的な伝え方 「バランスだね」 「今週はスピード優先、 来週からは安定性優先に切替」 「視座が低い」

    具体的な考慮漏れを指摘 「経営会議を想定すると、 コスト面の根拠が弱い」 「難しいね」 変数を分解する 「機能的には可能だが、 法務リスクで自分たちでは決められない」 When(どの時点で)と Why(何が優先されるから)を伝えれば、 後任者は迷いなく自走できる 対立軸と変数で切る