Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

プロダクト開発と社内データ活用での、BI×AIの現在地 / Data_Findy

Avatar for Sansan R&D Sansan R&D
October 29, 2025

プロダクト開発と社内データ活用での、BI×AIの現在地 / Data_Findy

■ イベント
大規模データ×AI活用の現在地 〜 Online Conference 2025 〜
https://findy-code.io/events/7utd2h23SOcZx

■ 発表者
技術本部 研究開発部
辺見 裕樹

■ 研究開発部 採用情報
https://media.sansan-engineering.com/randd

■ Sansan Tech Blog
https://buildersbox.corp-sansan.com/

Avatar for Sansan R&D

Sansan R&D

October 29, 2025
Tweet

More Decks by Sansan R&D

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 働き方を変えるDXサービス 請求 人や企業との出会いをビジネスチャンスにつなげる「働き方を変えるDXサービス」を提供し、 ビジネスフローにおけるさまざまな分野でサービスを展開しています。 名刺管理 名刺DX 営業 営業DX 契約 契約DX

    経理DX 個人向けDX 法人向けDX 必要な情報を すぐに見つけられる 情報の管理がしやすく すぐに共有できる 情報を分析・活用しやすく データに基づいた判断ができる SansanのDXサービスの活用で変わる働き方
  2. Sansanの特長 名刺やメールを基にした 100万件を超える 商談履歴などの 生産性の向上による コスト削減 ビジネス機会の最大化による 売上拡大 一元管理して全社で共有 企業情報

    活動情報 人物情報 Sansanは、名刺や企業情報、営業履歴を一元管理して全社で共有できるようにすることで、 売上拡大とコスト削減を同時に実現するビジネスデータベースです。
  3. Mission: 「データを使って5分で意思決定できる世界を作る」 Data Direction Group のミッション・業務 BI × AI プロダクト「Sansan

    BI」の開発 - Colossus に蓄積されたデータと顧客データを用いたデータプロダクトである Sansan BI を開発 - BigQuery / Looker と、社内データ活用と基本的な技術スタックは共通 - Gemini を利用した、AI による分析支援機能 AI Insights を搭載 - 本日お話しさせていただく内容の中心 社内データ活用 - BigQuery ベースの社内データ基盤 Colossus の運用 - 社内から依頼されるデータ分析依頼に対応 - 汎用的な分析内容については、Looker ダッシュボードを構築・運用 - 個別の分析依頼に対しては、Time to Insights を計測しており、時間の短縮施策を実施
  4. 1 2 3 4 BI × AI プロダクト | Sansan

    BI と Sansan BI AI Insightsとは BI × AI プロダクトにおける AI 機能開発の取り組み BI × AI プロダクトにおける顧客導入の実践 まとめと展望 プロダクトの概要および、BI×AI機能の紹介 LLMによるシンプルな要約から、セマンティックレイヤーと AI エージェント開発へ 導入プロセスと伴走体制 学びと次の一歩、BI×AIの未来像 Agenda
  5. 1. データの散在 > SFA、基幹システム、各種 SaaS 等にデータが散在している状況が存在。 その結果、それぞれのシステムにバラバラにデータを見に行き分析する。 2. BI の形骸化

    > 高額な BI ツールを導入したのに、月次レポート作成だけに使われている。 現場の日々の営業活動や、何か新しい施策を考える創造的な業務には使われない。 3. アクションへの不接続 > 数字だけを見ても、具体的な「次の一手」がわからない。 バブルチャート・サンキー チャートなどの綺麗な可視化がなされていても、 そこから何をすればいいかがわからない。 Sansan BI が取り組む課題 データはあるのに、なぜ「次の一手」に繋がらないのか? データ活用の 3 つの大きな「壁」があると考えている。
  6. 数字やグラフだけでなく、 情報要約やアイデア創出により、 立体的な情報の提供・示唆の 導出を可能にする。 Sansan は「データ統合」「セミオーダーの UI」「AI による気づきの提供」で、 データ活用の壁を乗り越えます Sansan

    BI が提供する 3 つの解決策 あらゆるデータを 統合 Sansan の高度な名寄せ技術を 活用し、意思決定に必要な Sansan 内外のデータを 統合・構造化できる。 顧客の営業活動に特化した セミオーダーの UI 凝った可視化ではなく、 「営業活動」に最適な UI を提供する。 Looker の機能を活かして 個社別のカスタマイズも実現している。 ダッシュボードを 3次元で捉えるAI Insights
  7. Sansan が持つ「名寄せ」技術(※精度 99%)で、社内に散在するデータを一つに統合します。 SFA、基幹システム、Sansan などの各種 SaaS のデータを名寄せし、 各システムのデータを統合します。 解決策 ①:

    データを統合する ※Sansan が規定する名寄せのための条件を満たしている場合には、99% の精度で企業を識別します。 企業名・住所・氏名・メールアドレスなどの 情報をもとに、 統一的なコードを付与する $
  8. 「セミオーダー方式」で顧客への最適化を実現し、 本当に「使える」ダッシュボードを迅速に提供する 解決策 ②: セミオーダーのUI データ連携後すぐに使える 「標準ダッシュボード」を提供 Step 1 トライアル期間中に

    顧客のデータ、ビジネスニーズに 合わせてダッシュボードを調整 Step 2 本格運用開始後も、 利用状況をモニタリングし、 継続的にサポートを実施 ダッシュボードの修正にも 迅速に対応 Step 3
  9. Sansan / 社内データを企業カットで表示。 表示するタイルの内容・タイルの位置などを顧客に応じて柔軟に変更している。 解決策 ②: セミオーダーのUI | 例: 企業カルテ

    - Google Cloud の Looker で開発。 - Looker ではデータモデル(View / Explore)と ダッシュボードを LookML というファイル でコードで管理できる(BI as a Code)ため、 予めパターンを作り込んでおくことで、 顧客要望に応じたカスタマイズを高速に 実施することが可能。
  10. 「数字」と「グラフ」との世界に「言葉」という軸を加える、生成 AI 機能 【主な機能】 - ダッシュボード上の膨大なデータから、 自然言語によって情報を抽出・要約・分析などを行う。 - チャット UI

    を採用し、対話的に理解を深めることができる。 - 「要約・分析」などのプリセット コマンドを搭載。プロンプト不要で分析が可能。 解決策 ③: AI Insights:ダッシュボードを「三次元」で捉える
  11. 解決策 ③: AI Insights | 企業カルテ | 商談準備の効率化 - 「企業カルテ」を見ながら、AI

    に過去の経緯や重要人物とのやり取りを 要約してもらうことで、商談準備の質の向上 / 時間を大幅に削減できる。 - 担当引き継ぎでも活用可能。
  12. Sansan BI のプロダクトとしての成功の鍵 BI に加えて AI による行動変容の加速、伴走型の導入支援が不可欠。 進化 定着 AIによる行動変容の加速

    解決策 ③「AI Insights」を発展させ、 ダッシュボードでの分析体験をベースにしつつ、 ダッシュボードにとどまらず、AI自体が自律的に分析・ 示唆出しを実施 = AI on BI から AI with BI への進化 伴走型の導入支援 解決策 ②「セミオーダー方式」の実現のための • ビジネス・開発が一体となったサポート体制 • 段階的な導入プロセス • 継続的な改善の仕組み
  13. BI × AI プロダクトにおけるAI 機能開発の取り組み BI に加えて AI により行動変容を加速するための技術開発を実施。 進化

    定着 AIによる行動変容の加速 解決策 ③「AI Insights」を発展させ、 ダッシュボードでの分析体験をベースにしつつ、 ダッシュボードにとどまらず、AI自体が自律的に分析・ 示唆出しを実施 = AI on BI から AI with BI への進化 伴走型の導入支援 解決策 ②「セミオーダー方式」の実現のための • ビジネス・開発が一体となったサポート体制 • 段階的な導入プロセス • 継続的な改善の仕組み
  14. 検証1. AI Readable な セマンティックレイヤー ダッシュボード外部のデータを参照する際に必要となるため、 AI 自らが探索しやすいセマンティックレイヤーの検証を実施した。 検証2. Sansan

    BI 用 AI エージェント 過去半年分や部署横断の商談履歴など、より大量のデータについて、 集計を行いながら分析結果を抽出するために、Looker の Explore に対してクエリを発行し その結果を統合する、エージェント / ワークフローの検証を実施した。 AI Insights を進化させるための技術検証 課題に対応するため、AI Readable な セマンティックレイヤーと Sansan BI 専用の AI エージェントの2つの検証を実施した。
  15. 検証1. AI Readable な セマンティックレイヤー | 内容 分析フロー 依頼文を Claude

    Desktopに入力 MCP Toolbox経由で BigQueryを操作 結果を依頼者が 確認・評価 検証方法と前提 対象: 社内の特定部署から実際に寄せられた分析依頼をPoCとして取得 前提整備: dim/fact構造を整理したデータモデリングを実施した上で、 descriptionを整備したセマンティックレイヤーを用意し、各オブジェクトの用途・定義を明記 セマンティックレイヤーを整備し、Claude Desktopを利用して分析を実施。
  16. 検証1. AI Readable な セマンティックレイヤー | 結果 | 詳細 具体的な分析の事例は以下の通り。

    評価カテゴリ 分析タスクの例 よかった点 / 課題 良さそう! - ある製品について契約した企業で、 業界で多いのはどれですか? - 単純な分析依頼については、それぞれのカラムの意味が わかれば安定してこなすことができる。 まぁまぁ - チャーン分析: 解約パターンと要 因分析してください。 - 集計としての分析は可能だが、示唆を得たい「要因分析」 や「今後のアクション例示」などのタスクは苦手。 - 深掘り方を例示する必要があると思われる。この際に、 ある程度人間の分析パターンが決まっているのであれば、 それを明示する必要があるのではないか。 ちょっと微妙… - 直近の競合出現率、出現後の勝率 (競合ごと) - 「競合出現率」や「勝率」自体を集計する際の計算方法を 誤ってしまった。 - 特殊な計算を要する集計については、予め集計しやすい 用なディスクリプションの整備やタスクの明確化が必要。
  17. 検証1. AI Readable な セマンティックレイヤー | 有用性と課題 簡単な分析では有効であったが、複雑な分析の正確性、および結果の安定性に課題があった。 有用性 課題

    - 構造化されたデータに対して、AIエージェントが柔軟にクエリを実行できる。 - 簡単な分析では、人間と同様の分析が可能。 - 同じ依頼でも回答が揺れる。曖昧な依頼の場合さらに揺れやすい。 - 似た構造のテーブルを誤参照するケースが散見された。 - データとして存在しない前提を含む依頼に対し、無理やり回答をしてしまう。
  18. 検証概要 対象: 「営業担当者ごとに最近の活動ログをまとめたい」といった社内依頼を想定 検証内容: Lookerに対して検索クエリを投げるようなエージェントを設計 抽象的な分析をこなすエージェント ユースケースに特化したワークフロー いつ、誰の、どういった条件のデータかは Root Agent

    が判断する ユーザーからの自然言語クエリを解析し、 適切なパラメータに変換して検索を実行 頻出するユースケースに最適化された 専用ワークフローを構築 例: 「先月の営業部の活動状況を教えて」→ Root Agentが時期・部 署・データ種別を解析 例: 「今週の活動数が多い上位10人の営業担当者」専用ワークフロー 両タイプのエージェントを実装し、応答速度、精度、安定性を比較検証 Google ADKを使って、AI エージェントによる分析を実施。 検証2. Sansan BI 用 AI エージェント | 検証内容
  19. 検証2. Sansan BI 用 AI エージェント | 結果 個別のユースケースで精度を追求するのであれば、専用のワークフローを組むことが強力。 評価軸

    抽象的な分析をこなすエージェント ユースケースに特化したワークフロー 精度と安定性 - 意図しないデータソースやカラム・ フィルターが選択される場合がある。 - Root Agent 側で意図せず処理を 実施してしまうケースなども発生。 - ワークフローで詳細まで比較的定義されて おり、精度が高く、回答も揺らぎづらい。 応答速度 - エージェントが次にどのサブエージェン ト・toolを実行するのか判断するために、単 純に 見える一連のタスクでも応答時間が長い。 - 事前に処理の流れが定義されているため、 応答時間が早い。 構築期間 - 汎用的なエージェントで様々な分析に 対応できるため、構築期間は少ない。 - ユースケースに対応した作り込みが 必要になる。
  20. ユースケース特化のワークフローで安定性は向上したが、作り込みは必要になる。 抽象的な分析をこなすエージェントの質向上には、セマンティックレイヤー整備との両輪が 引き続き不可欠。 有用性 課題 - ユースケース特化のワークフローを構築することで、複雑な分析タスクでも、 応答速度と結果の安定性は向上した。 - 抽象的な分析をこなすエージェント自体も、簡単なデータの抽出や分析であれば対応可能。

    - ワークフロー化することで結果は安定するが、タスクのビジネス上の役割も理解した上での チューニングが不可欠。 - 抽象的な分析をこなすエージェントの分析精度を高めるためには、結局セマンティックレイヤーの 整備が重要。ビジネスドメインと、データドメインの両軸での整備が必要になってくる。 検証2. Sansan BI 用 AI エージェント | 有用性と課題
  21. セマンティックレイヤーの有効性と限界 - AIが参照すべき定義とデータを共通化する基盤となる。 テーブル、カラム、用語の定義を整理し、共通言語を提供する。 - 曖昧な依頼に対して回答が揺らぎがちになる。 専用のAI エージェント / ワークフローの構築

    - 特定のタスクに特化したエージェント / ワークフローを構築することで、 指示テンプレートと組み合わせることで、再現性と回答品質を安定化させる。 頻出パターンはワークフロー化が効率的。 - 一方で、対応できる分析パターンには限りが生じる。 → セマンティックレイヤー + エージェント / ワークフロー整備のハイブリッドが鍵 まとめ
  22. BI × AI プロダクトにおける顧客導入の実践 伴走型の導入支援が不可欠。 進化 定着 AIによる行動変容の加速 解決策 ③「AI

    Insights」を発展させ、 ダッシュボードでの分析体験をベースにしつつ、 ダッシュボードにとどまらず、AI自体が自律的に分析・ 示唆出しを実施 = AI on BI から AI with BI への進化 伴走型の導入支援 解決策 ②「セミオーダー方式」の実現のための • ビジネス・開発が一体となったサポート体制 • 段階的な導入プロセス • 継続的な改善の仕組み
  23. 三位一体のチーム連携 PMO(ビジネスサイド) データ・BIエンジニア エージェント開発エンジニア 顧客側のビジネスニーズのヒアリングと プロジェクトマネジメント データを元にソリューションとしての ダッシュボードとカスタムプロンプトを 実装・提供する AIエージェント基盤、

    汎用的なAIエージェント/ワークフロー開発 顧客導入チーム体制の全体像 PMO / データ・BIエンジニア / エージェント開発エンジニアが連携し、データモデリング・ ダッシュボード開発・エージェント開発・プロンプトチューニングを実施している。 PMO データ・BI エンジニア エージェント 開発エンジニア ビジネス要求整理 AI 機能開発 AI 機能要求整理 / プロンプト改善 ビジネス要求整理 セマンティックレイヤー整備 データモデリング・ ダッシュボード開発
  24. 顧客導入において、各ロールは以下の役割を担っている。 また、多くの業務で協働している。 役割と協働ポイント ロール 主な役割 協働ポイント PMO 顧客ビジネス要件の整理、導入プロジェクト全体のスケジュール/タ スク管理、業務内容に応じたプロンプトチューニング データ・BIエンジニア:

    ダッシュボー ド・AI機能の要件整理 エージェント開発エンジニア: プロン プトチューニング データ・ BIエンジニア 顧客データ要件の整備、データモデリング、ダッシュボード開発、 プロンプトチューニング、AI ワークフロー開発 PMO: 要件調整 エージェント開発エンジニア: 顧客業 務に応じたエージェント開発 エージェント 開発エンジニア エージェント実装・ワークフロー設計・モニタリング 基盤構築 PMO: 顧客ごとの AI ワークフローの 要件定義 データ・BIエンジニア: セマンティッ クレイヤーの整備
  25. 元々はデータ・BIエンジニアのみだったが、課題が出てきたことにより役割を分化させていった 顧客導入チーム体制の変遷 当初 課題1: カスタマイズ工数の膨張 課題2: AI機能の膨張 データ・BIエンジニアが、 ビジネス要件の整理~ダッシュボー ド開発まで一気通貫で担当

    顧客個別のカスタマイズ要望が拡大。 「セミオーダー」実現のための 仕組み化のための 開発との両立が必要に。 ダッシュボード情報の単純表示から、 より高度なAIワークフローが必要に。 データ・BIエンジニア PMO データ・BIエンジニア PMO データ・BIエンジニア エージェント開発エンジニア 状況: シンプルな体制でスタート ソリューション: PMOを配置し、カスタマ イズの範囲や優先順位を判断。データ・BI エンジニアは共通機能開発により注力。 シンプルな体制 プロジェクト管理分化 エージェント開発分化 ソリューション: エージェント開発エンジニアを分化させ、 共通部分の開発を切り出し
  26. 初期構築→ユーザー利用開始→ユーザー利用拡大の三段階で進め、伴走体制で定着を支援する。 初期構築フェーズ ユーザー利用開始フェーズ ユーザー利用拡大フェーズ 標準ダッシュボードと 標準的なプリセットプロンプト / AIワークフローを提供する。 顧客推進者と合意して、 ユーザー利用を開始する。

    顧客の一部部署に対して、 顧客提供を開始する。 フィードバックを収集し、 週次で改善を実施していく。 顧客の全導入予定部署に 対して、利用を拡大する。 トレーニングの実施や ユースケースの ナレッジシェアによって、 定着を図る。 期間: 2週間 - 3ヶ月程度(目安) 期間: 2週間 - 2ヶ月程度(目安) 期間: ユーザー利用開始 フェーズ完了以降の契約期間 導入ロードマップ 1 2 3
  27. - このフェーズにおいて、顧客に応じた AI 機能の開発を実施している。 - 要約・示唆出し・既存業務代替など、いくつかのパターンがあるため、 AI 活用が見込める業務は広くヒアリングを実施する。 - その中から上手くいきそうなものを開発チーム目線で整理し、開発を実施する。

    - 先方推進者には徹底的に機能を触ってもらい、Sansan 側の支援チームと 一体となり、プロンプト・ワークフローの継続的な改善に取り組んでもらう。 - この実践を通じて、AIが得意な部分・苦手な部分や、プロンプトの作り方も 理解してもらう。 導入ステップ② ユーザー利用開始フェーズ | AI 機能開発の進め方と期待値調整 AI 機能への期待値を調整しつつ、先方推進者と一体のチームで開発を実施する。
  28. 導入ステップ③ ユーザー利用拡大フェーズ | 導入後運用サイクル フィードバック→改善→展開のループで価値を維持・向上する。 STEP 1 STEP 2 STEP

    3 STEP 4 利用状況モニタリング 改善要望ヒアリング ダッシュボード・ AI 機能改善 再展開と定着支援 利用頻度をダッシュボード・AI 機能ごとにモニタリング AIエージェントの設定最適化、 新規ユースケース追加 ユーザーインタビュー、アンケ ート、フィードバック収集 改善版のリリースと効果検証、 トレーニング実施 継続的 改善サイクル
  29. 導入ステップ③ ユーザー利用拡大フェーズ | KPI設定とモニタリング 利用状況を定量と定性の双方でモニタリングする。 指標 例 モニタリング方法 利用率 週次アクティブユーザー

    利用状況ログを元に、ダッシュボード / AI ワークフローごとに応じた 利用頻度の目標を踏まえてレポーティングする 時間削減 業務削減時間 アンケートベースなどで、どの程度の業務が効率化され たかモニタリングする 新規示唆 AI の提案が役になったか どうか アンケートベースなどで、AI ワークフローによる示唆 が役だったかを評価する ※ ダッシュボード・AI ワークフローごとに、想定される利用頻度は異なるので、それを踏まえて目標を設定してモニタリングする。
  30. - PMO / データ・BIエンジニア / エージェント開発エンジニアで連携して 顧客への定着を図っている。 - スモールサクセスを積み上げられるように、段階的な導入ステップを 敷いている。

    - フィードバックループを回して、継続的な改善と調整を実施している。 - 顧客の推進者もチームの一員として改善に協力してもらっている。 まとめ
  31. BI を解釈するための AI ダッシュボードの存在を 前提として、 その分析・解釈を実施する、 人間を補助する AI 機能 BI

    × AI が提供するソリューションと、プロダクト成功の鍵 BI × AI により、分析にとどまらない行動変容のためのデータプロダクトが実現できるが、 その成功には、AI による行動変容の加速、伴走型の導入支援が不可欠 AIによる行動変容の加速 「AI Insights」を発展させ、ダッシュボード での分析体験をベースにしつつ、 ダッシュボードにとどまらず、 AI自体が自律的に分析・示唆出しを実施 = AI on BI から AI with BI への進化 伴走型の導入支援 • ビジネス・開発が一体となった サポート体制 • 段階的な導入プロセス • 継続的な改善の仕組み セミオーダー方式の実現 技術的には、BI as a Code を 利用することで実現可能。 実際に現場でどのように 顧客に定着させていくかが ポイントになる。
  32. AI ワークフロー設計のポイント - 業務に即したワークフロー設計が価値創出を左右する。 - 利用者自身を開発に巻き込む。AI の得意不得を理解してもらい、 実際のプロンプトチューニングに協力してもらう。 - エージェント開発者自身が、顧客とのインタビューなどによって、

    業務ワークフローを深く理解する。 - 継続的な利用状況のモニタリングと、プロンプト・AI ワークフローを 継続的に改善する。 BI × AI 機能開発の取り組み | AI エージェント / ワークフロー設計 業務理解と、その業務に応じた AI 用のワークフローの設計が品質を高める鍵となる
  33. 顧客導入の実践 | ビジネスと開発側が一体として伴走 三位一体の伴走が鍵 - PMO / データ・BIエンジニア / エージェント開発エンジニアが顧客と向き合いながら、

    それぞれの専門性を活かして連携 継続的なモニタリングと改善の実施 - 継続的な利用状況のモニタリングと、ダッシュボード・プロンプト・AI ワークフローの 継続的な改善。
  34. 今後の展望 今後も社内でのデータ活用とプロダクトへの展開の両輪でBI×AIの取り組みを深化させる。 1 AI エージェント / ワークフローの業務でのユースケースの拡大 実際に営業現場でのユースケースの収集を実施し、AI が活用できる場面を拡大する。 2

    BI と AI の最適な組み合わせ方の探求 標準的な用途は BI で提供しつつ、要約や示唆だし、アドホックな分析などは AI で実施するなど、 両者の良いところを活かした組み合わせ方を追求していく。 3 顧客へのデプロイ速度の向上と、フィードバックサイクルの加速 BI 開発基盤 / AI エージェント開発基盤の両方を拡充し、顧客要望により高速に応えられるような開発基盤を 目指す。特に AI 機能について、精度評価や顧客からのフィードバックを元にした改善サイクルを回していく。