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DevOps文化を育むQA 〜カルチャーバブルを生み出す戦略〜 / 20250317 Atsu...

DevOps文化を育むQA 〜カルチャーバブルを生み出す戦略〜 / 20250317 Atsushi Funahashi

DevOpsが機能する組織づくりの実践知 (Agile in Motion vol.4)
https://shiftevolve.connpass.com/event/348096/
株式会社SHIFT アジャイルコーチ
船橋 篤史

SHIFT EVOLVE

March 25, 2025
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Transcript

  1. © 2025 SHIFT Inc. Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved.

    2025.03.17 船橋 篤史 株式会社SHIFT ソリューション事業部 / アジャイル推進部 DevOps文化を育むQA ~カルチャーバブルを生み出す戦略~
  2. 1 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. Who am I

    ? 経歴 SI企業で基幹システムのCS、保守、工場の製造原価管理の改善に従事。 パッケージベンダーへ転職後、制度対応、管理会計に必要な機能開発の要件定義以降全工 程を担当しつつデータベース管理者を兼任。新規プロダクトの担当へ異動後、アジャイル 開発に取り組むことをきっかけにスクラムマスターへ転身。その後社内のアジャイルコー チとクラウドサービス事業のSREを兼任。 SHIFTに参画してから アジャイル開発支援を通じて、QAリードエンジニア、スクラムマスター、アジャイル コーチとして活動。 アジャイル導入やCI/CDなどDevOpsに関連するプロセス、技術を支援するグループのマ ネジメントやプリセールスを担当。 Developers Summit 2023に登壇し、話題賞2位受賞。 #アジャイルコーチ #スクラムマスター # QAリードエンジニア # SRE # DevOps 船橋 篤史(ふなはし あつし)
  3. 2 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. 従来のプロセスでは担当が分かれていることが多い 要求 要件定義

    基本設計 詳細設計 コーディング 単体テスト 結合テスト 総合テスト 受入テスト 品証が担当 企画が担当 開発が担当
  4. 3 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. 従来のプロセスでの課題 後工程になってから手戻りが発生すると変更コストが高い。 工程間の情報伝達の断絶が起きやすい。

    Input/Outputとなる仕様書などがインターフェースなため、 不備があると前工程の担当に確認が必要となるが、容易に確認できないことが多い そんなこんなで初期工程での考慮不足はかなり致命的 結果、テスト工程のゲートキーパー力が求められる 初期段階の考慮 情報ギャップ 後期修正 確認の難しさ 特に品証→企画の確認は大変 工程が完了しないと基本は次工程にいかないため、そもそもフィードバックが遅い
  5. 5 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. テストとQAの違い テストとQAの違いは何でしょうか? しかし、テストをいくらしても品質は高まりません。

    テストは期待値と一致しないものを検知できます。 期待値と一致するように改修を行うことで品質が向上し保証に繋がります。 テスト 期待値との一致を確認する行為 QA 品質保証 テストをして期待値一致を確認することで検証は可能です。
  6. 6 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. アジャイル開発における実践パターン(SHIFT調べ) アジャイル開発と称していても本当にアジャイル開発となっているかは別 No.

    スプリントN スプリントN+1 スプリントN+2 スプリントN+3 1 アジャイル開発以降に 伴い開発が担当してい たテストだけ残したパ ターン 2 スプリント周回遅れ テストパターン 3 テストスプリント パターン 4 開発とQAが並行 パターン テスト1 テスト2 テスト3 開発1 開発2 開発3 開発1 開発2 開発3 開発1 開発2 開発3 テスト1 テスト2 テスト3 開発1 開発2 開発3 QA1 QA2 QA3
  7. 7 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. リリースの考え方の使い分けによるコントロール 内部/外部リリースを使い分け、安定的なリリースを実現させる選択肢もある No.

    スプリントN スプリントN+1 スプリントN+2 スプリントN+3 3 + 4 テストスプリント パターン と 開発とQA が並行パターン 内 部 リ リ ー ス ステークホルダーを 対象にしたリリース スプリントごとのテスト スプリントごとのテスト スプリントごとのテスト リリース計画に従って公開 外 部 リ リ ー ス ユーザーを 対象にしたリリース リリース計画に従い公開待ち リリース計画に従い公開待ち リリース計画に従い公開待ち リリース計画に従って公開 テスト1 テスト2 テスト3 開発1 開発2 開発3 QA1 QA2 QA3
  8. 8 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. SHIFT Quality FrameworkにおけるアジャイルQAの考え方

    アジャイルのサイクルに沿った戦略、活動のフィードバックループの実現が重要 テスト戦略 スプリント内 の活動 (テスト計画~報告) テスト担当検討 STEP2 プロダクトの テスト戦略策定 STEP3 プロダクトの テスト戦略策定 STEP4 終了報告内容 決定 STEP5 PBIsの テスト方針策定 STEP7 スプリント テスト計画作成 STEP8 テスト分析 STEP9 テスト設計 STEP10 テスト実装 STEP11 スプリント テスト報告 STEP13 テストタイプ検討 STEP1 Doneの定義決定 STEP6 テスト実行 STEP12 SHIFTのアジャイルQA 特に導入初期段階は『テスト戦略』に 時間がかかるため、アジャイルに熟知 したQAリードが参画して準備を行う
  9. 9 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. 要件定義工程、開発工程、テスト工程で担当者が異なり、 担当者単位で超えられない壁が存在している SHIFT流アジャイルQAの入り方

    それぞれの強みを生かし、チーム一体となってプロダクト開発に取り組む プロダクト開発の全体、上流、開発工程の品質課題に対しても積極的に改 善に取り組むことで、壁を壊しながらチームになっていく PO Dev QA PO Dev QA アジャイル開発をやっていると称していてもミニウォーターフォールなことは多々ある よくある姿 SHIFTの の アジャイルQA 要件定義 基本設計 詳細設計 実装 テスト 要件定義 基本設計 詳細設計 実装 テスト PO Dev QA
  10. 10 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. SHIFT流アジャイルQA クロスファンクショナルチームコラボレーションプロセス チームを巻き込む

    運用チームと連携する カスタマーサポートと 連携する QAをハブとして利用する 継続的な改善を計画する 開発や企画を巻き込んで共通認識をもつようにする 開発と運用が分かれている場合、巻き込むたとえば運 用テスト。QAと運用だけが考えるのではなくチーム全 体で考える 本番後のケアがあるのでカスタマーサポートとも連携 をとる 障害やクライアント利用状況の推移をもとにした改善 や計画 QAの業務というよりQAがハブになることが多く、QA を起点にアジャイルへの巻き込みが起こる
  11. 11 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. まとめ これがSHIFTの考えるアジャイルQAの姿 SHIFTが考えるアジャイルQA

    QAはテストだけをする「ゲートキーパー」ではない 1つのスクラムチームとして仲間と協力し、一緒に価値をユーザーに提供していく 成果物だけでなく、プロダクト品質やプロジェクト品質も一緒に底上げしていく
  12. 12 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. まとめ アジャイルQAは 情報を俯瞰できる環境を作り、

    プロダクト品質 プロジェクト品質 双方の品質向上に貢献することができる 認識齟齬の防止 ドキュメント整備 問題、リスクの早期発見と管理 テスト計画の早期策定 チーム内のコミュニケーション活発化 チーム内の品質意識向上 SHIFTが考えるアジャイルQA
  13. 13 Copyright SHIFT INC, All Rights Reserved. QAがアダプターとなって周囲へアジャイルな活動への巻き込みが行われる バブル内に取り込まれる or

    新しいバブルが生まれる バブル内に新しい文化が形成されていてAgile Cell化していく Agile Cellが増える その先 https://evolve2b.com/how-to-build-a-culture-bubble/