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越境は自然には起きなかった —エンジニアの可能性を広げる組織のつくり方

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October 29, 2026

越境は自然には起きなかった —エンジニアの可能性を広げる組織のつくり方

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  1. 高江 信次 (Shinji Takae) 株式会社LayerX バクラク事業部 プロダクト開発本部 Payment開発部 部長 LayerX

    • 株式会社LayerXにてバクラク事業の立ち上げから参画し、当初はインフラの開発 ・運用に従事。 • EM兼TechLeadとして2022年にリリースしたバクラクビジネスカードの開発を リードし、現在はバクラクの決済事業をさらに拡大させるために発足した Payment開発部の部長を担当 • LayerXのカルチャーを体現するチームづくりを目指してマネジメントに励みつつ、 自らもプレイヤーであり続けるために日々奮闘しています 経歴・趣味 • 社歴 : ソニー株式会社(R&D) → ソニーコンピュータサイエンス研究所(CSL) → ソニー・グローバルエデュケーション → フリーランス → LayerX • 趣味 : ワイン、旅行(ワイナリー訪問) © LayerX Inc. @shnjtk 2
  2. 「バクラク」の⽬指す世界と、信念 Vision 経営者から現場の⼈まで、企業活動のあらゆる場⾯に寄り添い ⽬指す世界 働くをラクに。 ラクをもっと創造的に。 Value 圧倒的に使いやすいプロダクトで業務を楽にする。 楽になったら、それをあたりまえにする。 あたりまえになったら、⼈はどんなに創造的でいられるだろうか。

    そして、きっとその創造性が世の中をもっと⾯⽩くする。 信念 あらゆる企業活動の時間やお⾦の無駄をなくし 圧倒的に使いやすい プロダクトを届ける。 ⼈が、創造性を最⼤限に発揮しながら働く。 そんな社会を私たちは実現します。
  3. バクラクのプロダクト開発で⼤事にしていること • 使われないものを作らない ◦ 作るなら、作るに値するものを作る ◦ 顧客の声を聞き、体験にこだわり抜いて作る • 仕様をシンプルにする ◦

    複雑な仕様は顧客に伝わらない ◦ 品質の低下や将来の拡張性の阻害など、開発の負債になる • ⾔われた通りに作らない ◦ 要望の裏にある、顧客が抱える真の課題を解決する © LayerX Inc. 6
  4. AIがもたらした変化 • Coding Agentにより「とりあえず作る」ができてしまう ◦ 仕様書やBacklogが整っているほど、着⼿までのハードルは低い • 結果、以下のような問題が起きる ◦ ⼀⾒アウトプットが出ているように⾒えるが、「⾔われたものを作る」に流れてしま

    い、⾃ら疑問を持ち、考える‧調べる‧問いかけるなどの⾃律性が失われる ◦ 設計の正しさを評価できない ▪ 今この瞬間、その機能だけを作るなら適切かもしれない ▪ 今後の機能拡張を⾒据えたときに、最善の設計になっているかは別の問題 ▪ DBやAPIの設計を後から変えたくなったときに⼤きな制約になる • 「使われるものを作る」には顧客の業務理解‧課題理解が必要 © LayerX Inc. 7
  5. エンジニアの業務解像度を上げるために • 経理担当者に代わってエンジニアが設定変更業務を代⾏(期間:1ヶ⽉) ◦ 社内向けに機能を先⾏リリース ▪ この段階では作り込まない ▪ 業務が回る最低限の機能に絞る •

    実務を通じて得た学びをもとに、機能や運⽤の要件を具体化する ◦ 使われてない機能はどれか ◦ ⾃動化できる部分はどこか ◦ 判断を⽀援するためにはどのような情報が必要か ◦ 操作の安全性を担保するためにはどうすればよいか • 結果、実務経験に基づいて「これでよい」と⾔える仕様でリリースに⾄った © LayerX Inc. 16
  6. 伴⾛して適切に委譲する Next Actionを具体的にし、エンジニアが業務を主導してPdMが⽀える PdM エンジニア ヒアリング 社内説明会 営業 項⽬を ⼀緒に考える

    開催を促す 資料をレビュー 商談に同席する ヒアリングを主導 説明し 反応を聞く 顧客の反応に 触れる PdMが⾜場をつくり、エンジニアが主体となって動く © LayerX Inc. 20
  7. ⾏動の幅を広げることで⽣まれる問いが変わる • 「どう作るか」から「誰に」「どんな価値を」「どうやって届ける」まで考えるようになる ◦ 営業リストの作成 → どうやって対象を決める?業種?従業員規模? ◦ 顧客ヒアリング →

    共通する課題は何か?今はどう対処しているのか? ◦ 社内勉強会 → ⾃分の代わりに顧客へこのプロダクトの価値をどう伝えてほしいか? • 仕様を受け取るのではなく、問いを⽴てる側へ ◦ 本当に必要なものに絞った結果、約1.5ヶ⽉でのリリースを実現 © LayerX Inc. 21
  8. まとめ:越境をチームの仕組みにする coding agentにより実装が速くなった今、「使われるものを作る」ためにはエンジニア⼀⼈ひと りが顧客の業務を理解し、顧客が抱える課題に向き合うことが求められる 越境を促し活動の幅を広げるために、仕組み作りと伴⾛を業務に組み込む 1 機会をつくる 業務‧顧客に 直接触れる 2

    → ⼀緒に動く 越境できる⼈が 最初は⽀える 3 → 問いにする 思考‧疑問‧観察を ⾔葉にする 4 → 開発に戻す 5 → 本⼈主導へ 仕様やユーザー体験 に学びを還元する 任せる範囲を 少しずつ広げる 活きた知⾒の獲得は業務体験から。役割の拡⼤は委譲と伴⾛から © LayerX Inc. 22