スクラムフェス三河2025の登壇資料
「BXデザイン組織が挑んだスクラム 〜ブランドを育み、デザイナーを解放する変革の物語〜」
Abstract
「スクラム?なんやそれ??」
チームマネージャーからスクラム導入を勧められた時の正直な感想です。
そんな私たちがなぜ、開発組織ではないBXデザイン組織にスクラムを導入したのでしょうか?
あ、そう言えばみなさんからしたら「BXデザイン組織?なんやそれ?」って感じですよね、すみません。
Brand eXperience デザインの略で、ブランド体験をつくっています。
ブランディングを主軸に、わかりやすいところだと以下のデザインをしています。
・コーポレート
・採用サイト
・カンパニーデック
・ノベルティグッズ
・サービスサイト、LP
・展示会のブース
・サービスのパンフ、チラシなどなど
イメージしていただけましたでしょうか?
話をなぜスクラムを導入したか?に戻します。
その根底の1つに、従来のやり方では達成できなかった「デザイナーのキャリアの可能性拡大」という大きな目標がありました。
事業会社のBXデザイナーの業務は、時に属人化しがちです。
「AさんはWeb制作の経験があるからWeb領域を」
「Bさんはグラフィックデザインの経験があるから展示会領域を」
といった具合に、得意分野で役割が固定されがちだったのです。
私たちもそうなりかけていました。
しかし本来、事業会社で働く上で真のやりがいとは、自身のケイパビリティを超えて他領域のデザインにも挑戦し、自分自身を育て、その結果としてブランドも共に成長させることだと。
そのために、属人性を排除し、チーム全体でブランド体験を創造すること、そして全員が多様なタスクに挑戦し、事業会社で働くデザイナーとしてのやりがいを最大化することが不可欠でした。
そんな私たちの理想を実現してくれる可能性を秘めていたのが、スクラムだったのです。
スクラムの持つ「自己組織化」と「クロスファンクショナル」という本質は、まさに私たちの目指す「属人化しない組織」と「デザイナーの成長」に驚くほどのシナジーを生み出すと直感しました。
では実際に導入してみてどうだったのか?
初期の戸惑いや試行錯誤から始まり、いかにしてチームが自己組織化し、真のクロスファンクショナルなチームへと進化していったのか。その過程で直面した具体的な挑戦、そしてそこから得られた生々しい学びを共有します。
この非開発組織でのユニークな経験は、開発組織の皆様が抱える組織改善や人材育成の課題に対し、きっと新たな視点と実践的なヒントを提供できるはずです。
スクラムが持つ真のポテンシャルを、組織の枠を超えて引き出すためのヒントが、このセッションにあります。