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AI時代だからこそ考える、僕らが本当につくりたいスクラムチーム / A Scrum Tea...

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October 04, 2025

AI時代だからこそ考える、僕らが本当につくりたいスクラムチーム / A Scrum Team we really want to create in this AI era

■セッション概要
生成AIの登場により、ソフトウェア開発はかつてないスピードで変化しています。
コーディングやドキュメント作成、資料作成といった“作業”は加速度的に効率化が進み、Vibe CodingやAgentic Codingのように、開発の役割や働き方そのものを揺さぶる変化も生まれています。

では、こうした変化の中で、私たちのマネジメントや開発プロセスは変わらないままでいられるでしょうか。
もし変わらないとしたら――その時、ボトルネックになるのは“人やプロセス”かもしれません。

スクラムは、チーム全体が一つの“全体性”として動くことを支えるフレームワークです。
しかし普及が進むにつれ、その本質は形骸化しがちです。
生成AIと共に働く時代だからこそ、チーム・組織・プロダクトの全体を見渡し、「全体で創る力」がますます問われているのではないでしょうか。

このセッションは、私が答えを提示する場ではありません。
正解が見えない中でも、未来の開発のあり方を妄想し、語り合いながら、「僕らが本当に作りたいスクラムチーム」を一緒に描くための対話の場です。
参加者の皆さんと共に、AI時代のスクラムチームの可能性を探求します。

スクラム祭り2025で登壇したときのスライドです。
https://confengine.com/conferences/scrummatsuri/proposal/23305/ai

■作者
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October 04, 2025
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  1. AI時だからこそ考える、僕らが本当につくりたいスクラムチーム 生成AIの登場により、ソフトウェア開発はかつてないスピードで変化しています。 コーディングやドキュメント作成、資料作成といった“作業”は加速度的に効率化が進み、 Vibe CodingやAgentic Codingのように、開発の役割や働き方そのものを揺さぶる変化 も生まれています。 では、こうした変化の中で、私たちのマネジメントや開発プロセスは変わらないままでいら れるでしょうか。もし変わらないとしたら――その時、ボトルネックになるのは“人やプロ セス”かもしれません。

    スクラムは、チーム全体が一つの“全体性”として動くことを支えるフレームワークです。 しかし普及が進むにつれ、その本質は形骸化しがちです。 生成AIと共に働く時代だからこそ、チーム・組織・プロダクトの全体を見渡し、「全体で創 る力」がますます問われているのではないでしょうか。 このセッションは、私が答えを提示する場ではありません。 正解が見えない中でも、未来の開発のあり方を妄想し、語り合いながら、「僕らが本当に作 りたいスクラムチーム」を一緒に描くための対話の場です。 参加者の皆さんと共に、AI時代のスクラムチームの可能性を探求します。
  2. Open AI社が唱える5つのステージ Stage 1:Chatbots, AI with conversational language Stage 2:Reasoners,

    human-level problem solving Stage 3:Agents, systems that can take actions Stage 4:Innovators, AI that can aid in invention Stage 5:Organizations, AI the can do the work of organization
  3. スクラムの構成要素 スクラムチーム 開発者 プロダクトオーナー スクラムマスター 作成物 プロダクトバックログ スプリントバックログ インクリメント イベント

    スプリント スプリントプランニング デイリースクラム スプリントレビュー スプリントレトロスペクティブ 1
  4. Day1(水) Day2(木) Day3(金) Day4(月) Day5(火) 9:00 10:00 スプリント プランニング 11:00

    12:00 13:00 デイリースクラム 14:00 15:00 スプリント レビュー 16:00 バックログ
 リファインメント 17:00 スプリント
 レトロスペクティブ スプリント 4
  5. 生成AIによる開発サイクルへの影響 .PO 5VF 8FE 5IV 'SJ ίϛϡχέʔγϣϯ ։ൃ “スプリントは1ヶ月以内の決まった長さ” via

    スクラムガイド2020 コミュニケーションをするタイミングをつくる ex. スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー… それ以外のスプリント期間で開発を進める
  6. 生成AIによる開発サイクルへの影響 .PO 5VF 8FE 5IV 'SJ ίϛϡχέʔγϣϯ ։ൃ サイクルを変えないままだと、同期間に対応するPBIが増える 相対的に扱う情報量は増え、コミュニケーションコストも増大する


    (プロダクトバックログづくり、仕様の確認、レビュー、受け入れ・・・) バッチサイズが大きくなってしまいフィードバックループの効果が半減する
  7. より小さなチーム、より多くのチームへ 6人 X 2チーム (1ʙ3人+生成AI) X 5チーム AI AI AI

    AI AI 人間+生成AIのチームであれば、少ない人数でも経験やスキルを補完できるようになる 10人以下(スクラムガイド2020)がよいとされていたチームサイズがより小さくなる 小さなチームが増えるので、これまでよりも多くのチームでコラボレーションをしながら
 開発を進めるシーンが増える
  8. まさにやっかいな問題(Wicked Problem) 1. 解決策が真偽でなく善悪である 2. 解決策の試行錯誤ができない 3. 解決策が問題の味方に縛られる 4. 問題だとイイ切れない

    5. 解決に終わりがない 6. 問題が唯一無二 7. 多様な問題が絡み合う 8. 明確な問題定義ができない 9. 終わりを決めるルールがない 10.即効性のある解決策がない