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優秀な人材を離職から守る 部長のための実践ガイド

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June 01, 2025

優秀な人材を離職から守る 部長のための実践ガイド

このプレゼンテーションでは、組織長として実行できる効果的な人材維持戦略について解説します。市場競争が激化する中、優秀な人材の流出を防ぐことは組織の持続的成長に不可欠です。特に部長の権限で直接実行できる施策に焦点を当て、具体的なアクションプランを提示します。

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June 01, 2025
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Transcript

  1. NECソリューションイノベータにて、ITサービスによる価値創造を軸に事業と組織のマネジメン トを担う。 入社後は東京で官公庁向けのセキュリティシステムの構築を行い、その後札幌へ。大企業向けの システム開発のプロジェクトマネジメントをメインとし、+αでXR、AI等のデジタル技術を活用し たサービス開発に携わるなど、両利きの経営を意識した活動を実施し、事業を拡大してきた。現 在は組織長として経営に携わる。活動拠点は北海道。 2018年より、G検定の取得をきっかけに、参加者5万人を超えるAIコミュニティ「CDLE」の運 営を開始。コミュニティの初期設計やイベント企画を手掛け、CDLE DAYやAI EXPO等に登壇。

    2021年にはコミュニティ規模拡大に伴い、運営強化のためのCDLE2.0プロジェクトを立ち上 げ、コミュニティファウンダーの1人として活動を続ける。また、社内では組織力強化と事業成長 を目指すコミュニティ「SHiFT」を仲間と共に発足。経営力向上に取り組む。 最近は自宅を改装し、ゲストを招いてコーヒーとお喋りを楽しむだけのクローズドコミュニティ 「ALLEGUBATO CAFE」を開設。仲間が集い、共に成長し、楽しめる環境づくりが好き。 た め や す け い す け 為安 圭介 趣味・好きなもの いま取り組んでいること 参加コミュニティ ・良さげなカフェ巡り ・良さげな環境づくり ・十二国記 ・なかねかな ・サカナクション ・TOMOO ・VTuber ・自組織での理念の実現 楽× 技× 価× 益 = 生きがい ・両利きの経営 ・スキルアップの文化づくり ・札幌の新コミュニティ設立 https://note.com/allegrubato/ https://www.linkedin.com/in/ke isuke-tameyasu-4b0a62145/ https://twitter.com/miitame
  2. 人間関係のケア 定期的な1on1ミーティング 週次で雑談20%、業務40%、将来40%の 配分で対話 関係性データの更新 チームメンバーの希望や懸念事項を体系的 に記録 メンター関係の調整 相性や成長段階に応じたメンター変更を柔 軟に実施

    小回りの利く配置調整 部門内での役割変更や異動を適時実施 人間関係の質は離職率に直接影響します。定期的な1on1ミーティングを通じて、業務上の課題だけでな く、個人的な関心事や将来の希望についても話し合う機会を設けましょう。これにより、早期に問題を発 見し、適切な対応が可能になります。 施策1
  3. キャリアプランの可視化 組織内スキルマップの作成 • 現在の事業部や部門内スキル分布を可視化 • 将来必要となるスキルセットの定義 • 各メンバーの強みと成長領域の特定 業務アサイン計画の共有 •

    今後のポジションの明示 • 部門内外の成長機会の提示 • スキルギャップを埋めるための道筋の説明 個人開発計画の共同作成 • 3年後のありたい姿の設定 • 来期の挑戦タスクの特定 • 今期の具体的な学習計画の策定 キャリアの不透明さは離職の主要因の一つです。組織全体のスキルマ ップを作成し、各メンバの現在の立ち位置と成長の方向性を明確にす ることで、将来への安心感につなげます。半年ごとに個人開発計画を 本人と共同で作成し、中長期的な成長ビジョンと短期的な行動計画を 結びつけることが重要です。 施策2
  4. 業務効率化と労働時間適正化 業務棚卸しワークショップ • 全タスクの洗い出しと分類 • 付加価値の低い業務の特定 • 廃止・自動化候補の合意形成 • 業務の優先順位付け

    残業集中タスクの見える化 • 残業時間上位20%のタスク特定 • ボトルネックとなる工程の分析 • スキル偏在によるリスクの把握 • チーム内での負荷の可視化 負荷分散と効率化の実施 • 交代・分担案のチーム合意 • 簡易自動化ツールの導入 • 定型業務のマニュアル化 • 定期的な業務改善サイクルの確立 過度な労働負荷や非効率な業務プロセスは、離職の大きな要因とな ります。部門全体で業務棚卸しワークショップを実施し、本当に必要な 業務と廃止・効率化すべき業務を明確にしましょう。特に残業が集中 しているタスクを見える化し、チーム全体で負荷分散と効率化に取り 組むことが重要です。 施策3
  5. 成功事例の蓄積と共有で改善サイクルを作る ラーニングログの作成 人間関係、キャリア、業務効率化の3領域での施策実施から得られたエピソードや成果を月次 でまとめます。具体的な事例と数値データを組み合わせて記録しましょう。 組織横断ミーティングでの共有 成功事例を他部門の管理職と共有し、組織全体での知見の横展開を図ります。相互学習の場 を通じて、各部門の取り組みを改善していくことができます。 人事部門への報告 収集したデータと成功事例を「制度改善の裏付け資料」として人事部門に提出します。現場か らの具体的なエビデンスが、全社的な制度改革の推進力となります。

    PDCAサイクルの継続 定期的に施策の効果を振り返り、アプローチを調整していきます。成功事例と改善点を体系 化し、組織の知識資産として蓄積していきましょう。 個別の施策から得られた成功事例を体系的に蓄積し、組織内で共有することで、離職 防止のノウハウが組織全体に浸透していきます。特に、「このアプローチで離職を回避 できた」「この改善で生産性が向上した」といった具体的なエピソードは、他の管理職に とって貴重な参考情報となります。 また、これらの事例は人事部門への提案や交渉の際の強力な裏付けとなり、報酬・等級 制度の改革を促す根拠として活用することができます。 まとめ