Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Next.jsと状態管理のプラクティス
Search
uhyo
May 14, 2025
Technology
2
690
Next.jsと状態管理のプラクティス
2025-05-14 技術選定を突き詰める ~ Online Conference 2025 ~
uhyo
May 14, 2025
Tweet
Share
More Decks by uhyo
See All by uhyo
10ヶ月かけてstyled-components v4からv5にアップデートした話
uhyo
5
510
更新系と状態
uhyo
8
2.3k
React 19アップデートのために必要なこと
uhyo
8
2k
color-scheme: light dark; を完全に理解する
uhyo
8
620
React 19 + Jotaiを試して気づいた注意点
uhyo
9
3.2k
TypeScriptの次なる大進化なるか!? 条件型を返り値とする関数の型推論
uhyo
3
3.1k
tsconfig.jsonの最近の新機能 ファイルパス編
uhyo
8
4k
非同期処理を活用しながらRust製wasmとJSを連携する方法(wasm-bindgenを使いたくない人向け)
uhyo
4
4.4k
tsconfig.jsonの設定を見直そう!フロントエンド向け 2024夏
uhyo
26
11k
Other Decks in Technology
See All in Technology
AndroidアプリエンジニアもMCPを触ろう
kgmyshin
2
640
2025-04-14 Data & Analytics 井戸端会議 Multi tenant log platform with Iceberg
kamijin_fanta
1
190
さくらのクラウド開発の裏側
metakoma
PRO
0
280
データベース04: SQL (1/3) 単純質問 & 集約演算
trycycle
PRO
0
730
MySQL InnoDB Data Recovery - The Last Resort
lefred
0
110
genspark_presentation.pdf
haruki_uiru
1
240
MCP でモノが動くとおもしろい/It is interesting when things move with MCP
bitkey
2
410
フルカイテン株式会社 エンジニア向け採用資料
fullkaiten
0
5.5k
使えるデータ基盤を作る技術選定の秘訣 / selecting-the-right-data-technology
pei0804
3
620
kernelvm-brain-net
raspython3
0
470
newmo の創業を支える Software Architecture と Platform Engineering
110y
1
270
Part1 GitHubってなんだろう?その1
tomokusaba
3
730
Featured
See All Featured
Making Projects Easy
brettharned
116
6.2k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
30
2k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
54
5.5k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
3.8k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
2.9k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
273
40k
Navigating Team Friction
lara
185
15k
We Have a Design System, Now What?
morganepeng
52
7.6k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
13
840
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
31
8.6k
A better future with KSS
kneath
239
17k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
8
700
Transcript
Next.jsと状態管理のプラクティス 2025-05-14 技術選定を突き詰める〜 Online Conference 2025〜
発表者紹介 uhyo 株式会社カオナビ フロントエンドエキスパート 気付いたらReact界隈の中でもかなり Next.js推しの立ち位置になっていた。 2
Next.jsと状態管理 Next.js (App Router) ではサーバーコンポー ネントの活用が可能となり、 フロントエンドの状態管理の考え方も見直しが 求められる。 3
This Talk App Router (というかReact Server Components) にまだ慣れない方を主なターゲットとして、 状態管理をいい感じにやる方法について考えます。 4
これまでの復習 5
ちょっと宣伝 以前の記事で説明したように、 React Server Componentsは 多段階計算として捉えることができる。 6 一言で言うと、React Server Componentsは多段階計算です。
多段階計算 React Server Componentsではアプリが2段階で 描画される。 サーバーコンポーネント ↓ クライアントコンポーネント 7
それぞれの特性 サーバーコンポーネント • サーバー側でキャッシュが効く • クライアントの計算を削減(場合によっては転送量も) • データ取得にネットワークを経由する必要あり 8
それぞれの特性 クライアントコンポーネント • サーバーを介さずに再レンダリング可能 • クライアントでJavaScriptを実行する必要あり 9
サーバーとクライアントの使い分け 土台となる部分にサーバーコンポーネントを使い、 インタラクションが必要な部分にクライアント コンポーネントを使うのが基本。 (アイランドアーキテクチャと同じ考え方) 10 アイランドアーキテクチャはPPRではなく、 RSC(React Server Components)
アーキテクチャと近いしいものと言えます。
RSCでは 従来(非RSC)のReactでステートとして 持っていたデータでも、インタラクションに 影響しないならばサーバーコンポーネントに 担ってもらうことで、 クライアントサイドのステートを削減できる。 11
RSCの考え方 「サーバーが出力したHTML(土台)を JavaScriptでいじる」という昔の世界観が Reactに適合し、進化した形で再来したと 考えるとピンと来る人もいるかも。 12
今回の実例 13
いつものTodoアプリ 要点を押さえて例を出すには便利。 いつもお世話になってます。 あなたならNext.jsで どんな感じに実装しますか? 14
AIさんにやってもらった 「Next.jsの機能をふんだんに使って」と リクエストして実装してもらった結果…… • サーバーコンポーネントでTodoデータ取得 • Todo更新時はrevalidatePathでキャッシュを破棄 →サーバーコンポーネントが再レンダリングされ、 Todo更新が画面に反映 15
問題点① revalidatePathするとサーバーコンポーネント ごとページが再レンダリングされる。 画面の変化はチェックボックス1つだけなのに全て のデータを再受信する必要があり無駄が大きい。 ネットワークの往復も必要。 16
問題点② revalidatePathは変更の影響範囲を パスで管理するのが微妙。 revalidateTagのほうがマシだが、キャッシュ キーの管理もやりたくはない…… 17
アイデア: 差分だけステート管理する コンポーネントのチェック状況だけを クライアントコンポーネントで管理することで、 余計な通信を発生させずに素早くUIに反映できる。 詳しくはこのスライドで(宣伝)→ 18
アイデア: 差分だけステート管理する 実際のコードはこんな感じ 19
アイデア: 差分だけステート管理する 実際のコードはこんな感じ 20 サーバーから来たallTodosと、 ローカルステート checkedState を 組み合わせてfinalTodosを計算
土台という考え方 この考え方では、「サーバーから送られて きたデータ」を土台としている。 その土台の上に、チェックボックスの インタラクションだけをクライアント側で実装。 21
もうひとつの例 22
もうひとつの例 Todoアプリに無限スクロールを実装したい。 必然的にサーバーと通信することにはなるが、 差分だけダウンロードしたいので、 サーバーコンポーネントごと再レンダリングする のは得策ではない。 23
やっぱりステートで差分を管理する 例えば、サーバーから来た最初の1ページを 初期ステートとして使うと簡単に済ませられる。 24
やっぱりステートで差分を管理する 25 サーバーコンポーネントから 来たデータを初期値として 利用
まとめ 26
まとめ このトークでは、Next.jsにおける状態管理の プラクティスの一例として、 サーバーコンポーネントをページの土台として 使う考え方を示した。 これがいつも正解ではないが、Next.js入門しつつ ある程度機能を活かせるやり方としておすすめ。 27