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AI駆動開発を通して感じた、 AI時代のデザイナーの役割変化

AI駆動開発を通して感じた、 AI時代のデザイナーの役割変化

AI駆動開発のワークショップを体験して感じた、AIによる影響、
デザイナーの役割変化について共有いたします。

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WHIsaiyo

June 18, 2026

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Transcript

  1. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 参加したワークショップ:AI-DLC • AI-DLCについて

    ◦ AWSが提唱する、AIが主導、⼈間が「監視‧意思決定」を⾏う 協⼒体制型の開発サイクル ◦ AIが実⾏し、⼈間(PdM‧デザイナー‧エンジニア)が意思決定 する新しい開発スタイル • 開発の進め⽅ ◦ 各⼯程で 「プロンプト命令 → AIの出⼒ → ⼈間によるレビュー」 というサイクルを⾼速で回し、プロトタイプを作成する • 従来との違い ◦ 従 来 : ⼈間がタスクを実⾏し、AIは部分的な「⽀援」 ◦ AI-DLC:AIが作業計画の作成やタスク分解を主導し、 ⼈間は「検証‧承認」に回る 05
  2. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 作成フローとデザイナーの介⼊ポイント • Inception(開始)フェーズ

    ◦ 何を作りたいか⼊⼒し、サービスの定義や ポリシーを定義していく。 ◦ UXの視点でレビューを⾏う ▪ ターゲットにズレがないか ▪ ユーザーストーリーのレビュー など • Operation(運⽤)フェーズ ◦ 本番デプロイ、デプロイ後の管理。 • Construction(構築)フェーズ ◦ コンポーネント作成やコード⽣成。 ◦ UIの視点でレビューを⾏う ▪ UIとしての品質のレビュー AIの出⼒に対して、レビューする 過程で開発チームで認識合わせ⾏う。 「⼿を動かして作る」時間よりも、 各フェーズでのレビューと修正に 重点が置かれる。 06
  3. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. ワークショップの感想 • 感想

    ◦ スピード感があり、すぐに動くものが作れるので、チームの共通認識を持ちやすい。 ◦ 良くも悪くも「平均的な状態」になる印象がある。 ◦ AIの特性を理解したうえで、どう使うかの判断が重要になりそう。 • デザイナー観点 ◦ UX観点 ▪ 具体的なユーザーの声がないので、根拠が不明で、正当性の判断ができない。 ◦ UI観点 ▪ 表⾯上それっぽくなるが、課題解決として適切か、⽇常的に使うのに適した作りに なってるかなど検証は必須。 07
  4. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. それが「作り⽅」にも影響 これまで: 仮説をもとに、UX→UI→実装という⼯程を、積み⽊のように積み重ねて

    プロトタイプを作る。そのサイクルを繰り返して完成に持っていく。 →積み⽊⽅式 作り⽅のセオリーが変化 → ワークフローの最適化 → 職種の役割も変化していく これから: 仮説をもとに、AIが荒い状態のプロトタイプを作り、各職種の視点から、 彫刻のようにクオリティを磨き上げ、完成に持っていく。 →AI時代においては「彫刻式」の⽅が合理的? AIの登場:そこそこの完成度なら、⾼速で⼤量に作れるよ! 11
  5. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. ワークフローの最適化について 「企画→デザイン→実装」という⼯程をバトンリレーする流れ 従来のフロー

    AI時代のフロー UXデザイン (ターゲット把握‧課題抽出) UIデザイン (プロト作成 〜 Hi-Fi作成) 開発‧実装 UXデザイン (ターゲット把握‧課題抽出) UIデザイン (プロト作成 〜 Hi-Fi作成) 開発‧実装 AIサポート AIによる⾼速化により、企画段階でのプロトタイプ作成が容易になり「考えながら作る」並列型のフローが実現 13
  6. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 役割変化の影響値 UXデザイナー <

    UIデザイナー UIデザイナー(影響:⼤) 制作領域(⽣成‧アウトプット) ⾃動化の波が最も激しい領域で、AIによる⾃動⽣ 成の恩恵を直接受けやすい。 エンジニアとの連携(実装) 実装プロセスと深く連携しているため、ワークフ ロー全体がAIによって⼤きく変化する。 UXデザイナー(影響:⼩) 設計の領域(思考) ユーザー体験の核⼼を定義する思考プロセスはAI による代替がまだ難しく、影響は限定的。 実装から独⽴した上流のプロセス 実装と距離があるため、他職掌への影響が少な く、ワークフロー変化の影響を直接受けにくい。 AIをツールとして部分的な⽀援として利⽤。 ワークフロー変化の影響は、UXよりUIデザイナーの⽅が⼤きい 15
  7. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. UIデザイナーへの影響 • デザイナーがデザインツールでプロトタイプ作成

    • デザイナーがローファイ‧プロトタイプを作って エンジニアが実装 • AIツールでプロトタイプを作成 • 双⽅の視点でブラッシュアップする 各種デザインツールで制作 +ハンドオフ資料作成 AIツール70%、デザインツール30% くらいのバランスになるのでは? UIデザインのワークフロー:AIがプロトタイプをつくり、検証‧修正を⾏うようになる UIデザイナーのAI利⽤:AIにより効率化され0からモックアップを作ることは少なくなる デザインツール デザインツール 16
  8. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. UIデザイナーのあり⽅の変化 デザインシステム ⼈間⽤からAI⽤へ

    デザインシステムを、⼈間向けか ら、AIが読みやすい形式へのアップ デート。 新たな要素の統合 skillsやDesign.mdなど、AI向け定義 もデザインシステムの⼀部に。 コンテキスト デザイン サービスへの最適化 ⼀般的なAI出⼒を、固有の⽂脈や指 ⽰で⾃社サービスに最適化。 製品競争⼒の強化 製品特有の⽂脈に最適化すること で、類似製品との差別化、製品とし ての魅⼒を強化。 検証とジャッジ 多⾓的な評価 AIの出⼒をジャッジし、修正指⽰を⾏ う品質管理。 ‧製品固有のトーン&マナー ‧アクセシビリティ基準の遵守 ‧ユーザーの課題解決 ⾃ら⼿を動かして「制作」するより、AIを「ディレクション」する割合が増加。 AIのパフォーマンスを最⼤化する環境を整え、アウトプットを評価‧統合する役割へ。 ▼ 重要になっていくタスク 17
  9. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 現在のUIデザイナーとの⽐較 項目 従来のデザインプロセス

    AI時代のデザインプロセス デザインシステムの役割 人間が参照するスタイルガイド 人間が参照するスタイルガイド+ AIが読み取る学習データ メインツール デザインツール デザインツール+ AIによる UI制作 コンテキスト設計 思考+一部の資料で行う 思考し、言語化して AIに学習させる UIデザイナーの主業務 手を動かしながら、思考し、 アウトプットを形にする 思考し、言語化して AIに学習させ、 AIのアウトプットの評価・修正する 必要なスキル ツール習熟度・造形能力・審美眼 ツール習熟度・造形能力・ 審美眼+ 高度な言語化能力・判断力 ※AIのアウトプットのチェックという意味で「審美眼」はより重 要さを増すイメージ 18
  10. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. デザイナーが作業中に考えていること 基本的なデザイン原則に沿っているか 全体から⾒て、この挙動で⼀貫性はあるか?

    ⽤途を考えると、この機能も 必要ではないか? この配置、ユーザーは困らないか? 情報の優先順位は正しく整理されている? アクセシビリティ対応できてる? 視線誘導はスムーズに設計できている? 例外的なケースに対応できてる? サービスコンセプトに合った ⾒た⽬になってる? デザイナーは、⼿を動かしながら、いろんなことを考えて作業をしている。 20
  11. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. デザイナーが作業中に考えていること ⼿を動かすことをAIが代替したとして、思考の部分はすべて残る 基本的なデザイン原則に沿っているか

    全体から⾒て、この挙動で⼀貫性はあるか? ⽤途を考えると、この機能も 必要ではないか? この配置、ユーザーは困らないか? 情報の優先順位は正しく整理されている? アクセシビリティ対応できてる? 視線誘導はスムーズに設計できている? 例外的なケースに対応できてる? サービスコンセプトに合った ⾒た⽬になってる? 21
  12. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 変化というより純化? 「形にする」時間が少なくなり、「製品価値を磨き上げる」ための時間が多くなる。 デザイナーの仕事は、思考の部分に純化していくイメージ。

    従来のリソース配分 制作:60% 思考‧検証:30% その他:10% AI時代のリソース配分 思考‧検証:60% 制作:30% その他:10% ※グラフの内容はイメージです。 22
  13. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 変化というより純化? 従来の役割 制作:実作業

    思考:基礎的なデザイン原則の遵守 思考:ブランドとして最適化 思考:利⽤⽂脈として最適化 確認‧検証 ⼿を動かしながら探索し、考え、具体化する AI時代の役割 制作:実作業 ※AIが代替 思考:基礎的なデザイン原則の遵守 ※AIが代替 思考:ブランドとして最適化 思考:利⽤⽂脈として最適化 確認‧検証‧意思決定 AIを駆動させながら探索し、定義し、最適化する AIが「⼀般的な正解」を量産する時代になり、デザイナーは 製品価値を⾼めるために、「製品独⾃の⽂脈を持った価値創出」に注⼒する 23
  14. © 2026 Works Human Intelligence Co., Ltd. 最後に 歴史を振り返ると、デザイナーの領域は10年周期くらいで 拡張‧変化してきました。

    現在、私たちの前には「AI」という巨⼤な潮流があります。 不安を感じることもありますが、これも過去の変⾰と同様、 私たちが乗りこなすべき流れの⼀つとも感じています。 IT技術が進化しても、アウトプットの最終的な判断と、 その結果に責任を持つのは⼈間です。 これから試されるのも、結局はデザイナーの「地⼒」みたいな ものではないかと思っています。 時代の⼤きな変化に備えるために、専⾨性をアップデートし 続け、この新しい波を、デザインの可能性を広げる追い⾵に 変えていきましょう。 1980年代:【⾒た⽬】を整える 紙を主体にしたデザイン グラフィックデザイン:情報を美しく、正しく配置する 1990年代:【使い勝⼿】をつくる Webデザインの台頭 UI‧GUI:誰もが迷わず操作できるようにする 2000年代:【仕組み】を組む Webデザインの⾼度化、プロセス全体の情報設計 情報設計‧IA:複雑な情報を整理し、道筋を作る 2010年代:【⼼地よさ】を設計する ユーザー体験の設計、ビジネス戦略への拡⼤ UX:使う前後の感情や、課題解決のプロセスを描く 24