【日本Zabbixユーザー会】LLDを理解するときの勘所 〜LLDのある世界を楽しもう！〜

第7回 日本Zabbixユーザー会(旧ZABBIX-JP) 勉強会
LT3 【日本Zabbixユーザー会】LLDを理解するときの勘所 〜LLDのある世界を楽しもう！〜
https://zabbix-jp-community.connpass.com/event/345405/

Transcript

1. LLDを理解するときの勘所 〜LLDのある世界を楽しもう！〜 2025/04/04 日本Zabbixユーザー会 よしたけ @yoshitake945
2. 自己紹介 浅野 剛丈（よしたけ） 所属：きいてみてね！ Zabbixとの関わり - Zabbix のリプレース・移行案件やる - Zabbix 5.0の認定プロフェッショナル まで取る - その後も問い合わせ・検証など @yoshitake945 2
3. “ LLD（ロー・レベル・ディスカバリ） 扱えてますか？ 3
4. “ テンプレ紐付けたら よくわからん原理でアイテムが増 えた！ LLD（ロー・レベル・ディスカバリ） 扱えてますか？ 4 ⬇ トレーニング受けてても よくわかりませんでした！！ 自動で監視始まるのはわかる。 だが、どう扱うん？？ 自動化だったら ZABBIX-APIで がんばればいいよね！
5. LLD、なぜ理解しづらい？ • テンプレ紐付けたら出来上がるので、 中身を考える機会がない • 知ったところで、 扱いがわからない • 他の機能を覚えるので精一杯 で、LLDまで追いつかない • 左側にネットワーク・ディスカバリがあり混同しがち 5 中身の勘所をつかんでから 理解できるようになったので共有します！ LLDじゃない ディスカバリ
6. “ LLDのある世界・ない世界 6
7. なぜLLDが必要か？ ホスト個別で “値”と“個数”を探しに行かないと不明 なケース 7 ホスト ホスト ホスト テンプレート eth0用 NIF: eth0 NIF: eth0, eth1 NIF: ??? 一個ずつ書くんですか ?? 例：Network Interfaceごとの各監視 本当に潜りますか ?? テンプレート eth1用 そのテンプレ管理 うまく行きますか?? ~ LLDのない世界 ~
8. なぜLLDが必要か？ ホスト個別で “値”と“個数”を探しに行かないと不明 なケース 8 ホスト ホスト ホスト テンプレート eth0用 NIF: eth0 NIF: eth0, eth1 NIF: ??? 一個ずつ書くんですか ?? 例：Network Interfaceごとの各監視 本当に潜りますか ?? テンプレート eth1用 そのテンプレ管理 うまく行きますか?? やってられない！ ~ LLDのない世界 ~
9. やってられないので、 LLDが必要 ホスト個別で “値”と“個数”を探しに行かないと不明 なケース 9 ホスト ホスト ホスト テンプレート NIF: eth0 NIF: eth0, eth1 NIF: ??? LLDマクロでOK! 例：Network Interfaceごとの各監視 テンプレひとつで OK! ~ LLDのある世界 ~ 見に行かないで OK!
10. やってられないので、 LLDが必要 ホスト個別で “値”と“個数”を探しに行かないと不明 なケース 10 ホスト ホスト ホスト テンプレート NIF: eth0 NIF: eth0, eth1 NIF: ??? LLDマクロでOK! 例：Network Interfaceごとの各監視 テンプレひとつで OK! ~ LLDのある世界 ~ 見に行かないで OK! LLDのある世界を 楽しもう！
11. LLDは、しれっと組み込まれてる 11 ホスト・テンプレートごとにディスカバリルールは作成できる とりあえず紐づける Linux用のテンプレ
12. LLDは、しれっと組み込まれてる 12 このアイテムキーの中身を 気にする機会、少なくないですか？？
13. “ LLDの勘所 13
14. 勘所となる LLDのJSON { {"{#MACRO1}":"<value>"},"{#MACRO2}":"<value>"}}, {"{#MACRO1}":"<value>"},"{#MACRO2}":"<value>"}} } 14 ↑のJSONを取り込む前提で、ディスカバリルールを作る • ポイント ◦ keyを “LLDマクロ”にして、valueを“監視対象”にする
15. net.if.discoveryの中身 15 ホスト ホスト テンプレート NIF: eth0 NIF: eth0, eth1 {"data": [ {"{#IFNAME}":"eth0"}, {"{#IFNAME}":"eth1"} ] } {"data": [ {"{#IFNAME}":"eth0"} ] } ホストごとに LLDのJSONが返ってくる ※LLDのJSONにあるdataフィールドは　 Zabbix4.2から非推奨
16. 勘所を掴めば、様々な応用ができる • サンプル・デモ ◦ デモアプリケーションは、複数あるサービスのステータスを取得 できる ▪ サービスがいくつあるかは不明 ◦ ZabbixのLLDを活用して監視をはじめてみる 16 { {"{#SERVICE}":"service1"},"status":"running"}}, {"{#SERVICE}":"service2"},"status":"stopped"}} }
17. 汎用的なLLDを始める流れ 1. ディスカバリルールの作成 ◦ Zabbixからデータ取得するための動線を作る 2. 保存前処理（ Preprocessing）の活用　※ほぼ必要 ◦ LLDの収集結果が、指定の JSON構文になるよう整形する 3. ディスカバリルールを継承したプロトタイプの作成 ◦ 自動登録したいアイテム・トリガー等を指定する 17
18. “ やってみる 18 返ってくる値
19. ディスカバリルールの作成 • 大元のディスカバリルールは、通例のアイテムと同じもの ◦ サンプルは HTTPエージェントで作成 • ディスカバリルールとして、監視データが取れることを確認する 19 アイテムのテストから 値が取れることを確認する ディスカバリルールとなる アイテムを作成する （通例のアイテムと同じ要領）
20. 保存前処理の活用 • そのままでは LLDで扱えないので、保存前処理を使って LLDの JSON構文にする ◦ デモではJavaScriptで整形（一番融通が利く手段） 20
21. 保存前処理の活用 21 保存前処理のテストで LLDのJSON構文になる ことを確認する
22. ディスカバリルールを継承した プロトタイプの作成 22 • LLDを継承するアイテムのプロトタイプを設定する ◦ 可変になる値は、 LLDマクロを設定する ▪ サンプルアプリでは、保存前処理の JSONPathでもLLDマクロを使用 可変となる値は LLDマクロを設定する
23. LLDの作成結果 • 対象ホストのディスカバリルールから監視データ取得すると、 • 個数と値を Zabbixが判断して、アイテムを作成してくれる 23 LLDのJSONをもとに、アイテムが自動で作成される {{“{#SERVICE_NAME}”:”service1”}. {“{#SERVICE_NAME}”:”service2”}, {“{#SERVICE_NAME}”:”service3”}, {“{#SERVICE_NAME}”:”service4”}, {“{#SERVICE_NAME}”:”service5”}}
24. デモまとめ • JavaScriptで無理やり整形すれば、 LLDのJSON構文にできる • LLDは、Zabbixの基本を知ってるなら扱えるはず • GUIでのテストもできる 24
25. まとめ ローレベル・ディスカバリ、はじめは理解できませんでした - LLDのJSON構文を知ることで、理解が加速しました LLDのメリット - ホスト個別で “値”と“個数”を探しに行かないと不明 なケース - テンプレがシンプルに - 取得不可を削減できる LLDのデメリット - 意識しないとヒストリ収集しすぎて Zabbixがパンクするリスク - LLDフィルタも活用する 25
26. 26 EOF
27. 27 宣伝 一般公募まであと少し！ #CNDS2025 沖縄開催！ 実行委員やってます プレイベント 4/22(火) 本イベント 5/23(金)